- 普段は仲が悪い男女でエロパロ
5 :名無しさん@ピンキー[]:2014/04/11(金) 23:51:15.10 ID:tKF+id5Z - 私とコイツは子どもの頃から会っている。なまじ優秀な頭を持ち合わせていたらしいので、ことあるごとに何かしらの学問にちなんだ発表で会うこともあった。
「次からはもっと理論を積んでこいよ。ワームホールの作り方?それも作ってから言ってくれよ」 コイツはそう言ってせせら笑う。そしてどこかへ歩いていく。いつもそうした見下した感じで喧嘩が終わる。許せなかった。私だって人間だ、怒ることもある。 しかし、コイツが本気で激昂するところは見たことがない。今日もそのまま喧嘩は終わってしまうのか。 「ちょっと待ちなさいよ」 そこまで考えた時、私は立ち去ろうとしたコイツの腕を掴んでいた。 「なんだよ、まだ続けんのか?」 はっきり言って言い返す言葉は用意していない。しかし、引き留めた手前、みすみす逃すわけにも引き下がるわけにもいかない。 「ア、アンタは倫理的な判断ができなさすぎるのよ」 「倫理的? バカか、倫理は時代に沿って変わっていくもんなんだよ。今じゃ戦争は世界では一般的に悪とされてるが、昔は帝国主義が正義だったんだぜ?」 また理論武装だ。いちいち癪に触る。 「アンタの倫理観じゃ、いつの時代でもはぐれてばっかりよ」 「はたしてそれは実証できるのか?」 「今からするのよ」 売り言葉に買い言葉、私は思い付きでそう言ってしまった。浅い思いつき。コイツを街に連れ出して、周囲の人間と比較させてやろうなんて、どこにも期待性がない実証。 「ほら、さっさと行くわよ」 「引っ張んな!つーかどこに行くんだよ!」 私はとにかく、研究施設からどこかへ行きたいと思った。コイツの理論まみれの脳を溶かしてやりたいと思った。
|
|