- 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
301 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/03/25(火) 11:44:05.64 ID:24VOo4K0 - 投下します。提督×鳳翔さん。
----------------------------- ──年の瀬である。 月月火水木金金、すなわち週末なしの過酷な勤務を標榜する帝海であるが、師走も差し迫った頃合となれば、 新年に向けて多少のうわついた空気が許されるようになる。 翻ってそれは、鎮守府の長たる提督の双肩に、兵卒全員の年始休暇の調整という大仕事が圧し掛かってくることに他ならぬわけだが、 戦闘行動を控えてのきりきりとした雰囲気は全くそこにない。 一年の埃を落とす掃除の合間合間にも、艦娘たちの歓声が響こうものだ。 艤装を解き、砲や飛行甲板を置き去りにして、手に手に雑巾やはたきを持った彼女たちが、慣れない頬かむりを落としてみたり──うっかり埃を吸い込んでくしゃみを響かせたり。 もとより、鎮守府よりほかに帰る場所のない艦娘たちである。そんな切なさを紛らわすかのように、彼女たちはいたく賑やかに、 新年を迎える準備に勤しんでいた。 だから、鳳翔がこうして細々と繕い物をしているのも、そういった新年の準備のためなのだろう。 秘書艦たる彼女に与えられた机の上は、まことに華やかな色合いである。赤に青に緑に黄色、黒。橙。 「信号旗ですね。満艦飾の準備ですか」 「あ、提督。失礼いたしました、熱中してしまって。お茶でもお入れしましょうか。 ──本当は空母寮にいる時に済ませられたらいいのですけど。なかなか、そうも行かなくて」 「……大変ですね。鳳翔さんは」 黒、青、黄色、赤。ことさらに色鮮やかなZ旗を手にしてしげしげと眺めながら、着任間もない提督は、彼女の手に感嘆を漏らす。 鎮守府の仕事というのは、実際の基地のごとく細かく、それぞれの役割を担う兵卒がいるわけではない。 身ひとつでは何もできない艦艇と違い、ここにいるのは人の姿をとった艦娘だ。それに──人員も物資も、赤煉瓦は節約したい考えのようだ。 せっかく人の姿をしているのだから、得手不得手は別にして、出来ることはやるように。 立場を考えれば佐官相当になるであろう艦娘たちが、人間の乙女のように日々の手仕事に勤しむのは、提督の眼には大変不思議に映ったものだ。 鎮守府の風紀慣習に今もって不慣れな彼の姿に、鳳翔は微笑んで口を開く。 「あの、提督。──艦娘たちのことは、そのまま呼んでいただいてよろしいんですよ」 「そのまま、というと」 「私たちの名前は、人間でいうところの名前では無くて、号というか。 そもそも山や河川、気象が由来ならば、それ自体が雅び名のようなものですから」 「なるほど。──確かに、それはそうですが。女性の名前を呼びつけにするというのは、僕はどうも」 「お気持ちはとてもありがたいのですが……その」 「ええ」 「……山脈を名に持つ娘(こ)らを今のようにお呼びになっては、少しかわいそうです。ここは、両国の国技館ではないのですし」 「──……ああ!」 賑やかな四姉妹の戦艦や、それよりだいぶ物静かな重巡洋艦の姉妹を思いだし、提督はようやっと合点のいった顔をする。 「なるほど、そういうことですね。最初に呼んだ時、奇妙というか……微妙な顔をされたのは、それが原因でしたか」 「ええ。スモウレスラーのように強いだなんて、アイムノットハッピーだと金剛が。……多分、心外だとか、不本意だとか、そういう意味のことを」 「分かりました、改めます。……鳳翔、でいいですね?」 その時、ロープを通すための布輪を繕う針が、鳳翔の指を刺さなかったのは、立派に彼女の自制心だ。 「……ええ、提督」 はにかんだように目じりを紅くする彼女は、まるで在りし日の華燭の典のポオトレエトのように、眩しく提督の眼に焼きついた。
|
- 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
302 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/03/25(火) 12:03:57.86 ID:24VOo4K0 - 艦娘たちの所属する“鎮守府”と、真実海軍省の管轄する“鎮守府”は、たとえどれほど似た風紀を持とうとも、明確に別個の組織である。
かたや日本の国威を背負って立つ軍隊、かたや──突如現れた海の化生を屠る艦隊。 ただ、艦艇の運用を行うという双方共通した性格上、帝海に所属する人間が、そのまま艦娘たちの提督に任ぜられることが多かった。 船の“ふ”の字も知らぬ山里に生まれた人間が、或る日突然艦娘を認識できたという挿話は、残念ながら今もって無い。 この鎮守府という名のついた組織がもっと長く長く続くことがあれば、いずれいつかは適性ある成人を選び、 教育ののちに其々の鎮守府へ配属するという手配も叶うやもしれないが、それは時代の選択を待たねばならないだろう。 さて、気ぜわしい年の瀬ではあるが、祝いの膳の支度を整えてしまうと、年が明けるまではどうにもまったり調子の時間が空く。 何しろこの物資窮乏の折、選りすぐった食材と酒を、蔵の底まで浚ってとはいかないものの、新年くらいは晴れがましく行いたい。 そういう提督の意向でもって、餅もついたし、品揃えに寂しさはあるものの重箱も揃えた。 艦娘たちが厨に居並び、真剣な面持ちで餅を捏ねたり伸ばしたりしている様子は特筆ものの穏やかさと可笑しみに満ちており、 写真に残しておきたいほどだった。 そういった祝いの膳の喧騒を終えて、鳳翔は提督の私邸に誘われている。 明日は全員で満艦飾の準備をするから、今日ぐらいしか時間がないのでという前置きつきで。 鳳翔が提督の秘書を勤めるのは、実はこれが初めてではない。 この鎮守府に赴任してくる提督は、いずれも個性豊かな御仁ばかりだ。艦娘たちもまた然りである。 ただ、個性と個性は相性という糸口があってこそ初めて仲良く手をつなげるのであって、のっけからお互いがそれを全面に押し出すのでは、 上手く行くものも座礁しかねない。 だから、提督が新しくやってきたならば、ひとまず鳳翔がこれの秘書艦を勤める。 彼女があれこれ気を回すうち、提督はふとしたきっかけで相性の良い艦娘を見つけ出し、晴れて鎮守府の歯車が万事上手く回りだすというわけだ。 これは何となく鎮守府の間、艦娘たちの中で定まったきまりのようなものだったから、別に、その役割を担う者が鳳翔でなくても良い。ただ、戦艦や空母、重巡洋艦などは、揃って鳳翔を推した。 長門などに言わせればこうなる──『鳳翔よ、当たり前のことが当たり前でないのだと教えること、それからそのまた逆を我々が把握しているのは、存外に難しいことなのだな』。 人の世界は、此岸の世界。深海棲艦の世界は、彼岸の世界。世界にはそれぞれ決まりごとがあり、その中で人は和することが出来る。 言うなれば中有(ちゅうう)の鎮守府にも、それなりの規律がある。そういうものを知って馴染むか知らずにぶつかり合うかでは、随分と違う。 気苦労も悲しいことも多い役割ではあったが、鳳翔はそれなりにこの役目を愛していた。 眦を吊り上げて赴任してきた御仁が、相性よろしい艦娘を伴って他所の鎮守府へ遷る時などに、 “そういえば昔のあのころは”と引き合いに出してやるのも、それで提督が目を白黒させるのも、 艦娘が“今はずいぶんお優しい顔ですしね”と笑うのも、大いに心楽しいものだ。今が戦時であることを、綺麗に忘れさせる。 さて、鎮守府を見下ろす里山の中ほどに、代々の提督の使う私邸がある。厨に風呂に手水場。居間。寝室。 木々のこんもりと茂る庭は、近くに湧き水の気配があって、夏にはよく蛍が湧くらしい。 しかし鳳翔の訪れた邸はひっそりと暗かった。玄関に錠のかかっている気配もない。声をかけてはみるものの、応答も同じくだった。 さすがに不審を覚えて、少し急いで邸内に上がる。 鎮守府の諸々に関して自助努力を申し付ける赤煉瓦も、さすがに提督の起居する邸には家政婦を寄越している。 勿論、それを続けさせるか断るかは提督の裁量に任されていて、今の提督は前者であった。 廊下や柱に汚れはないし、厨もぴかぴかに磨かれている。しかし実際のところ、家政婦にとって提督は、あまりやりがいのない相手かもしれない。 何しろ彼は鎮守府にいる時間が長いし、食事もほとんどそこで済ませている。 以前など執務が深更にまで及んだ時は、自分自身で不恰好な握り飯をこしらえていて、 “それはあまりに威厳が無いのではないか”と戦艦娘に咎められていたくらいだ。
|
- 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
303 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/03/25(火) 12:23:50.54 ID:24VOo4K0 - これは、整っているだとか綺麗だとかではなく、生活観が無いというのではないかしら。
鳳翔は、廊下を歩みながら、程なくそういった結論にたどり着いた。そして、思考が行き着くのと同じ頃合で、寝室の襖の前で彼女は足を止めた。 灯火管制のための布をめぐらせてあるのだろう、そこからだけは薄明かりがこぼれている。 「──提督? 私です──いえ、鳳翔です。参りました」 「どうぞ」 玄関での挨拶も省いてしまったのに、全く今さらだとは思いながら、鳳翔はとりあえず、失礼します、と襖を開ける。 「……その。……実は、鳳翔にこういうものを、使ってもらえないかと思いまして」 使い込まれた風情のない畳表には、信号旗の群れを圧倒するほどの色合いが広がっていた。 炭の熾された火鉢が、ほんのりと部屋を温めている。 金銀のきらめきは、夕間暮れに海に出た時、砕ける波の頭よりなお鮮やかで。赤も青も、旭日や夏空よりもっとずっと烈しくて。 それら全てが布地であり、つまりは相当に高価な着物の類であると気づくのに── 思考を取りまとめるのに要した時間は、十秒ほどもかかったろうか。制帽だけを傍らに置いた提督は、 少し翳りのある笑顔で、そんな鳳翔を見つめていた。 「あの、……私、全く着物の目利きなんて出来ませんけど……正絹、ですか? あの、確か提督には──奥様がおありだと」 「……ええ。その通りです。僕が、ここの鎮守府に赴任するに至って──とうとう、実家に連れ戻されてしまいましたが」 細君への贈り物をするのに、艦娘を人台(トルソー)代わりに使いたいと言うような無体を申し付けるなら、 ぴしゃりと跳ねつけるだけの矜持が鳳翔にはある。 だが。 「お決まりの、親が取り決めた縁組というやつです。僕は、娶るなら添うてみようと思いましたし、陸(おか)に上がるたび、 こうやって──分からないなりに着物を贈ってみたのですが。……御覧なさい、離縁状と一緒です」 続いた提督の言葉は、海の益荒男に程遠く、確かな悲しみと湿り気を含んでいた。 それに気づいてしまったから、鳳翔は二の句が告げずにいる。 「言い訳をするのも女々しいですが……不在がちなりに、真面目に結婚生活を営もうとしてみました。 けれどもそれは、妻の思っていた生活──義母上の送ってきたような生活とは、違っていたんでしょうね。 義父上も同じように不在が多かったそうですが、外遊びは華やかだったと。口さがない人からは苗字を引っ掛けて、 “片野の少将”と呼ばれていたとか」 「……提督」 「妻も、そうした義父上と義母上の関係を見て、自分もそうやって暮らしていくのだと思っていたんでしょう。 夫が遊ぶなら、妻も観劇や習い事をして、不在の無聊をかこつことなく、心楽しく絢爛に過ごす。 けれども僕はこの通りですから、……馬鹿正直に、休みの日には毎回、帰宅して。ままごとのような休暇を過ごしていたんです」 「……提督。では奥様は、この着物には一度も手を通されずに?」 しつけ糸も付いたままでした、と囁く彼の声は、かすれていた。 「でも、僕は悲しかった」
|
- 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
304 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/03/25(火) 12:31:05.75 ID:24VOo4K0 - 鳳翔の喉の奥に、言葉が詰まって冷たく凝る。舌の根がじんわりと膨れる、それは不快感を伴っていた。
海はもとより、人の踏破を長いこと阻んできた環境だ。人は水の上で生きることは出来ない、鉄で出来た船は沈む、 そういう無理を押し通すのが戦争だし、そして軍艦というものだ。 生と死のぎりぎりの一線を表して、海の男たちは“船底一枚下は地獄”という言い方をする。 海征く翼もひとたび航行能力を失えば、兵たちは生きていくための砦を失うも同然。 彼らはそれを当たり前のように受け容れて、今も昔もこうして戦っている。 少将閣下の娘御というものが、本当はどのような暮らし向きをするのか。生まれた時からその身柄が帝海にあり、 艦娘として姿を得た後もずっと、鎮守府という軍の施設にいる鳳翔には、さほどリアリティのある想像は出来なかった。 多分、こうして提督が買い求めるような高価な着物を着て、潮に手指を傷めることはない、満ち足りた生活をするのだろう。 戦時下にあって、それは噴飯ものだ。お偉方の身内でなければ、寄ってたかってつるし上げられていたはずだ。 けれど。 それでも。 陸に住んでいて、潮の臭いをまとわない──戦争や、深海棲艦や、薄暗い今後の見通しから一時逃れられる妻の存在は、 文字通り“船底一枚下は地獄”、死と隣り合わせの提督にとって、日常であり安らぎであったのは、間違いないのだろう。 「提督。──提督は、奥様を愛していらっしゃった?」 「分かりません。今となっては、義務だったかもしれません。でも僕は、……分からないなりに、真心をこめたつもりではいました」 提督の指先が、死児の髪でも撫でるように、着物の地紋を撫でる。 そのしぐさに、何故だか鳳翔はかすかな苛立ちを覚えた。──ヒトでない艦娘の身の上には、嫉妬心など持ちようもないのに。 「それなら」 提督の傍らに、腰を下ろした。隣り合って座っているというよりも、その距離は、隣に侍るというほうが近い。 提督と秘書艦という関係性に括るには、間近に過ぎる距離だ。 彼女ら艦娘の上位者は、皆して帝海からやってくる。彼らは皆、ロープと潮に荒れた指を持っている。 何代前の提督だったろうか、秘書艦になった娘が“綺麗な指の提督を見てみたい”と夢物語みたいなことを言って、 酒保だか主計だかに無理をいい、クリームを購ったことがあった。 数ヶ月して結果を聞くと、秘書艦の代わりに提督はこう答えたものだ── 『空母に燃料とボーキをしこたま与えるほうが、結果の出る分なんぼか建設的だろうな』。 「……私も、分からないなりに、提督をお慰めしてもいいですか」 「鳳翔」 「…………真心なら、私にもありますから」 「……──鳳翔」 重ねた手から、腕を沿わせる。二の腕と二の腕がぶつかり、 やがて鳳翔の額は、提督の首筋に寄り添った。頬は、肩の上に乗った。
|
- 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
305 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/03/25(火) 12:39:21.98 ID:24VOo4K0 - 「……っ、──ほう、しょう」
「ぁあッ……あ、うっ」 高く漏れ出た苦痛の声を堪えて、鳳翔が唇に強く手の甲を宛がう。彼女は、いわゆる女が求めるような愛撫を欲しがらなかった。 布団も敷かないまま、空疎に煌びやかな着物の散らばる寝間で、提督の牡を彼女は受け容れていた。 その感覚は正に、刺されるのに良く似ていた。 膣の入り口が、じんじんと痺れを訴える。僅かな潤滑を恃みにした莢の内側が、痛むのではなく、提督が前後の動きを繰り返すたび、 ごっそりと削れていく錯覚をする。何でこんなものを、人間の女は、あえて喜んでするのだろうか。 「……、鳳翔。──……つらい」 「え、あ」 提督は、ずっと堪えるように眉を寄せていた。 吐息交じりの囁きの意味合いを量りかねてか、鳳翔は薄く涙の膜の滲んだ瞳で、何度も瞬きを繰り返す。 愛してみようとした誰かを横合いから掻っ攫われていった、惨めな男の吐露にしか聞こえなかったのだろう。 畳に下敷きにされた彼女の髪が、その頤が仰け反るたびにさりさりと音を立てている。 鳳翔の媚肉はただきつく、燃えるように熱く、提督の牡を咥え込んでいる。 それが、ただ哀れまれて強く抱擁されているような気がして、中々快楽には至らなかった。 男所帯の艦艇勤めには、えげつない猥談や理解に苦しむ卑語もある。けれど港港に“S”をこしらえる剛の者も、 身体の具合がいいだとか、情愛が細やかだとか、何かしら求めるものがあって女を選ぶ。 とにかく発散したい男だって、気の無い敵娼に、芯からその気にはなれないものだ。 「……、好きにしても、いいんですね」 「て、いとくっ──……き、ひや、あっ!」 鳳翔の、所在無く畳に滑っていた腿を、両方とも持ち上げる。自分の肩へとかけさせて、彼女の膣のより深くを抉れるように繋がる。 彼女の瞳は眦が切れんばかりに見開かれて、手の甲がなおさら強く唇を覆った。その手首を掴んで無理に外し、両手を畳表へ縫いとめてしまう。 「や、提督、こん、こんな──やっ、めてっ、…………」 「……慰めると言ったのは、貴女だ。鳳翔」 「抜い……ッ、ぬいて、くださっ、あッ…………いや、あんッ!」 幼子のように振られ始めた鳳翔の髪の音の中に、濁音が混じり出す。きつく抑えなくてももう唇を隠さない彼女の手の爪先が、 畳の縁に必死にしがみついて、そこを掻き毟る音だった。 膣肉の奥を貫いてじっと動かず、時折敏感な奥をかすかに叩き、舐めるように擦り上げる。 ぴったりと密着した腰と腰、恥骨の間に滲んだ体液を用いて、茂みの奥の秘芽を捏ね回す。 それを繰り返すほどに、鳳翔の奥が溢れてくる。処理しきれない感覚を与えられて、臀を切なく震わせている。 ねっとりと濡れそぼった牡を、ようやくそこで提督は引き抜いた。先端の膨らんだ部分だけを媚肉の中へ残して、鳳翔の姿を見下ろす。 とき色の着物は、まだ彼女の上半身を覆っている。染め抜きなのか刺繍なのか、襟に花と錨がひっそりと描かれているのは、 彼女なりの乙女心なのだろう。 艦娘たちは、たとえ真実そうすることが叶わなくても、ほんの少し、ほんの一部だけ小さな小さな女らしさを持ちたがる。 それは長い髪や、髪を結い上げる形、わずかな飾りによって表現される。 今にも溶けてこぼれ落ちそうなほど潤んだ鳳翔の瞳は、深海からやってきた得体の知れない化生を屠るための強さなどなく、 無体を強いられるばかりの儚さに満ちていた。 袷から手のひらを滑り込ませ、薄い襦袢をも掻きのけて乳房に触れる。息遣いに激しく揺れている白い柔らかさは、 重力によって常のふくらみより平たく流れてはいたものの、そのしっとりとした感触が提督を喜ばせた。 泥濘のように熱い鳳翔の内側へ牡を挿入しているだけでも充分に快感があったから、そこまでもを掌握したくなった理由は、 提督自身にも良く分からない。乳房の先端の尖りを繰り返し引っ掻き、そのたびに彼女が、声も内側の襞も切なく震わせる姿に、 たまらない満足を覚えるのだけは確かだった。 何故鳳翔が、自分に、艦娘への敬称を取り払わせたか。その理由が、ようやくぼんやりと、提督の頭の中に染み込んできた。
|
- 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
306 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/03/25(火) 12:49:48.43 ID:24VOo4K0 - 「提督、っだめです、こんな、わたし──ッあ、ぅぁんッ! や、やああ、も、だめえっ、」
提督が、艦娘へ、必要以上に情を移さないように。提督が、絶対の上位者であるために。 必要な時には容赦なく、戦って死ねと命じることが──出来るように。 「嫌、提督もういや、だめえ……、これいじょう、されたら、──わ、たし…………淫乱に、なってしまうっ……!」 「……──なりなさい。鳳翔、そのまま……イけばいい」 なのに艦娘たちは皆、やってくる提督を愛するように出来てしまっている。 男相手の兵卒同士なら冷徹を通せる提督も、娘たちの気性を知るにつけ、彼女たちを扱うことに慣れていく。 少しずつでも絆されていく。そうして、ヒトとヒトではないものが、人間のように恋に落ちる。 それは、行く末を思えば思うほど、惨くて甲斐のない道筋だ。添い遂げる先は、良くてせいぜい海の底。 やがて巡り来る戦後に、“兵器”が生きながらえる余地など、きっとあるはずもない。 けれども、艦娘が深海棲艦と戦うためには、どうしても人間の介在が要る。 隅から隅まで教育の行き届いた艦が、その艦隊が、優れた指揮によって敵を圧倒するのと、それは同じこと。 必要な時には、死ねと命じねばならない。だが、戦ってゆくためには、情を交えなければならない。 艦娘たちも己の宿命を良しとしながら、提督に焦がれてしまう。空しい、甲斐のない循環。 もう気遣う必要もないくらい溢れた鳳翔の膣に、提督は腰を進めた、彼女の爪先がぎゅっと丸まり、唇がうわごとを漏らすように震える。 媚肉の窄まりは、既に鳳翔が悦楽の頂点を究めかけていることを示していた。唇からちらりと覗いた歯列が、引き絞られた吐息を発している。 派手な随喜の呻きでなく、掠れた笛の音めいた叫びだった。覆い被さるように身体を彼女の上へ伏せていくと、さらにその叫びが切迫していく。 容赦なく牡を突きこみ続ける。ぴったりと密着した腰のうちの下側、組み敷かれた柳のようなそれが、 さらに心地良い場所を自ら探し出そうと揺れ動く。鳳翔が叫び、危惧するとおり、彼女はもう淫乱になっていた。 鳳翔が息を吐ききり、それが止めがたい絶頂の震えとなって肌身を粟立たせる。堪える努力ももう限界だった。 糸を切るために必要な快楽はもうあと僅かであったから、大きく速い動きで怒張を膣に擦りつけた。 密着しきった粘膜の中に、どぷり、どぷりとたちまち溢れる。 どんなに理性や愛情で糊塗してみても、男はこれが根本的に大好きなのだと思わせられる射精の快感。 一瞬ならず意識を飛ばしそうになりながら、提督は鳳翔の甘やかな胸の中に倒れこんだ。
|
- 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
307 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/03/25(火) 12:54:52.40 ID:24VOo4K0 - 「不本意でした」
「……すみません」 「私が、お慰めするつもりだったのに。……慰み物にされた気分です」 「…………誠に申し訳ないと思っています」 「……もう」 乱れた髪を畳の上に遊ばせるまま、鳳翔はぷりぷりと苦言を呈す。 彼女の髪はくしゃくしゃと縺れ、手枕で癖のついた朝寝髪とは言いがたい有様だった。 とはいえ提督の制服も似たような有様であって、鎮守府への出仕には、替えの白詰襟を引っ張り出さねばならないだろう。 二人が寄り添って横臥する周囲には、相変わらず豪奢な着物が散らばったままだ。先ほど爪先に触れた和紙は、本来着物を包む帖紙か何か。 俯瞰すれば呆れ返るばかりに滑稽な画だ。下半身は素裸、上半身は危うく衣装を着付けた男女が、 弾ませた息の名残もそのまま、寝間に転がっている。恋人のように仲睦まじく、裏を返したばかりの商売女と客のようによそよそしく。 「……大丈夫です、鳳翔。少し僕の身辺が忙しくはなるでしょうが、──皆に心配をかけるようなことは、何も。 そのうち人をやって、家を引き払う準備をします。多分それぐらいで……終わってしまいます」 提督の囁きは、相変わらず、ほんの少しだけ湿っていた。鳳翔はそれに、張り上げ続けて掠れた声で答える。 「大丈夫ですよ、提督。──鳳翔が、お側についていますから」 「ありがとう」 気だるい沈黙が落ちた。それでも二人の視線は繋ぎ合わされたまま、お互いに言葉の接ぎ穂を探す。 ──提督が、僕は身勝手な人間です、と口火を切った。 「こういう道筋に相応しい順番もすっ飛ばしてしまって、今更に聞こえると思います。 ですが……、爾後、少し努力をしてみますから。これからも、僕の傍らにいてくれますか。鳳翔」 「……艦娘は全員、貴方の──提督の、お味方です」 胸を突かれたような瞬きをひとつして、鳳翔はそう答えた。 胸のうちにある感情のまま応じようとして、慌てて秘書艦らしい言葉を選んだようにちぐはぐだった。 「それで十分です、今は。……口説き落としてみせますよ、鳳翔」 「──……提督!」 薄暗がりにも鮮やかに染まった鳳翔の頬を、提督はそっと撫でた。 火鉢の中で、熾の薄れた炭が、かさりと崩れていった。 【END.】
|
- 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
308 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/03/25(火) 13:00:26.95 ID:24VOo4K0 - 以上、おそまつさまでした。
お昼12時30分〜13時30分の間に30分ずつやってるメロドラマ枠目指してみた お艦はセクロスのきちんとした手順とか性病予防とか避妊には厳しいけど そういうお艦を言いくるめて淫乱人妻にしたいという欲望があります こんどかく
|