- ニューハーフ・シーメールでエロパロ 7
72 :150[sage]:2014/02/02(日) 00:48:50.39 ID:+fHm22Wg - さらに続きます。次で終わりそうです……。
――――――――――――――――― 春になり私たちは無事に進級することができた。三年生になったからもう就職活動のことを考えなくちゃいけない。ただ、春になって生活は大きく変った。 私たちは四人暮らしになった。一応、世帯主は法律的に一番収入の多い静さんになっている。 私と優の貯金も結構な額だけど、レーザー脱毛とかエステとか学費とかでバカにならない。気軽に使うわけにはいかない。 もちろん、私たちは睾丸切除すれば楽なんだけど、ちゃんと仕事に就いてから子供を授かるまでは手術はしない。 男性機能が残っていて形もそのままだから、手術ではきれいに処置してもらえるらしい。それは嬉しいことだ。 お店に関しては資格を取るまでは少なめにして、資格を取得したら多めに出勤するということをマネージャーと約束した。 これでも私たちは指名されたり、キャンセル待ちの割合が多いことで人気者だったりする。あんまり出勤していないのもあるけれど。 学校でも私たちは女の子として扱われる。新入生とかは後で知って仰天したりする。 去年はサークルとか入っていないのに、学園祭でミスコンに出場して欲しいとお願いされたけど、まだ性別適合手術をしていないから出られないと断った。 都内だと街中でも女の子同士が手を繋いで歩いている姿は、ほんのたまにだけど見かける。それに気づくと優も気づいていてふたりで笑ったりする。 私も優も保健師や助産師の授業も履修しているので、最終的には学校の養護教諭になったりすることもできる。 ただ、今のところは卒業したら国家試験を受けて看護士になることだけが決まっている。 就職に関しては、牧村先生が協力してくれる。 私たちのように看護士を目指している堅実なタイプはお店では少なくて、先生のお兄さんが関わっている大学病院に手を回してもらえるそうだ。 だから、私たちはまずは勉強をしっかりと行わなくちゃいけない。
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73 :150[sage]:2014/02/02(日) 00:49:29.21 ID:+fHm22Wg - 新生活で変ったことがあるとすれば、住んでいる場所が広くなったことと、静さんがいるかいないか。
部屋が広くなった代わりに共有するものが多くなったので、個室が大きくなったし、 基本的にはパソコンとかで色々と音楽とか本とか取り込んでいるから、基本的にこじんまりとしている。 と言っても、自慢じゃないけどやっぱり服は多かったりする。そして、ベッドが大きいから、基本的にはお互いのパートナー同士で寝ている。 ただ、何回目かの静さんがお休みの日に、由香子さんもお休みだったから、普段のふたりのセックスを見せつけられた。 まだ、一緒に住んでいる期間が短いから、どうしても嫉妬心のようなものを静さんからは感じさせる。 由香子さんは基本的にタチの人なんだけど、静さんは誘い受けが得意で、キスも自分からさせないで、由香子さんにさせつつ、自分もしてくるという形。 愛撫も由香子さんが執拗にやってから、静さんもお返しをするけれど、お腹やおっぱいに脇腹と久しぶりなのか、キスマークだらけにしていた。 最後は双頭ディルドーで激しい嬌声を上げている。楽器も大丈夫な防音の部屋にしたからこれくらいなら大丈夫。 だけど、優も私も純女のレズビアンセックスを見たのは初めてで、その次のお店のショーで瑠璃さんと双頭ディルドーで繋がるプレイをしたら、反響が大きかった。 お店に出勤する回数は、少なくなった。 「優は、いつ子供が欲しい?」 ベッドで一緒に寝ながら、将来のことをたくさん話し合うようになった。 「……三年、何事もなく働けたらかな。それなら、まだ二十代だからふたりは子供が作れるし……」 「静さんに抱かれるのはどう?」 「……底なし……」 「そうだね……」 静さんいわく、客商売は体力勝負だから柔な体力じゃやっていけないって。確かに説得力がある。 私だってそこまで多く出勤しているわけじゃないけど、お客さんは本当に多いから大変。 後、何年か順調にやってけたら二号店かお店を大きくするかで悩みどころだって言っているくらい。 そうして、資格まで取得すれば後は普通に働くまで。そうなれば、あの仕事とはお別れをしないといけない。
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74 :150[sage]:2014/02/02(日) 00:50:26.54 ID:+fHm22Wg - 「ふたりとも、今までお疲れ様でした……それじゃー、ふたりは最後のお客さんを一緒に相手してあげてね」
最後の週の前に優と私がこの仕事から引退する発表が行われた。そこで、引退記念にステージの上にベッドが持ち込まれ、ごく普通のセックスを行うショーが行われた。 あまりに普通すぎて、大丈夫かなって思っていたけど、普通に気持ち良くて何も自分たちは不満が無かった。そして、逆にそういう普段着のような姿が逆に歓声が上がった。 『ふたりは今後、普通の仕事で働くことが決まっています。。それ故に、今回は趣向を凝らず普段着の彼女たちの姿を見せることにしました。 それでは、由香と優子のふたりに盛大な拍手を!』 歓声の中、裸の私たちは服で少しだけ前を隠した形で退場していくことになった。 そして誰もいない更衣室で仮面を外して抱き合った。もうすぐ由香も優子もいなくなっちゃうんだ。そう思うと、どこか淋しくなってきた。 もうひとりの自分が今の自分にしてくれたようなものだから。 黒服に連れて行かれることにもなれきっている。ただ、今日は私と優のふたり。お店では、3Pを行うことは少ない訳じゃない。 といっても、大抵の女の子は指名が入っているので、意外と都合良くそういう指名がされることはなかったりする。 ただ、今日はそういうわけでもなかった。 「失礼します」 黒服が去り、私が先導でドアを開けて数歩歩けば、待っていたのは戸田キリヤと芹沢愛理のふたりだった。 「あれっ……」 優が驚くのも無理はない。私だって、キリヤさんに指名されることは何となく予感がしたけど、愛理さんまで一緒にいるのは驚きだった。 「……お前らが引退するって聞いて、急いで呼んだんだ。こいつバラエティ番組を体調不良で休んだ振りしてんだぞ。笑わせやがる」 「キリヤさんの連絡が遅いのが悪いんです。マネージャーだって、基本的に安売りはしたくないから上手く断ってくれましたけど」 「……ったく。上手く飼い慣らされてるな」 ふたりのやりとりを見て少し笑ってしまう。 「……へぇ……由香ちゃんて、何度かショーで見てはいたけど、近くで見れば男の子にも見えなくはないわね。だけど……意外に胸あるわね……」 実は愛理さんは普段はBカップの胸のサイズでスレンダーだったけど、必要以上に巨乳になっていく私のおっぱいをいじめてきたのは今更な話。 「……もしかして……今日は4Pってことですか?」 「俺が提案したんじゃねえぞ。愛理が、あたしも入れてとか言いやがった。店側は別に問題はないってことでオッケー出しやがった。全く、独り占めにしたかったのによ……」 「何よ。キリヤさんが3Pなんかしようとするなんて上客だからってずるいわよ。家の事務所は給料制なんだから……使い切れる額じゃないとしてもね」 「わーった、わーった。しかし、お前、昔より根性着いてきたよな……」 どうやらキリヤさんと愛理さんの愛人関係は長いようだ。 「……とりあえず、積もる話は後でしましょう。せっかく四人で集まったんだし……」 ふたりはバスローブの紐を解き半裸になる。そして、私たちに近づき、私はキリヤさん、優は愛理さんにベッドの近くまで手を取って引き連れる。 初めての部屋だったからベッドの縮尺が変な感じになる。これってキングサイズだから。 「……愛理はどっちとしたい……」 「あたしは由香ちゃんと。どうせならやったことない子とエッチしたいし」 「なら、俺は翼とか」 どうする気なんだろう。私たちは四人暮らしになったけど、さすがに4Pは滅多にしたことがない。 同じベッドで私が静さんを抱いて、優が由香子さんを抱くことが4Pだとしたら含まれるけど。
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75 :150[sage]:2014/02/02(日) 00:52:22.21 ID:+fHm22Wg - 今日の衣装はシンプルなキャミソールワンピース。私は赤。優は青の。キリヤさんたちは慣れた手つきで、肩紐を肩から外す。
抵抗はしないものの、されるがままなのは嫌だったので、少しだけ抱きつくようにして、脱がされるのを手伝う。 少しだけ横目で優たちを見やれば、優と愛理さんは同じ身長で、それぞれがお互いを脱がし合うような形になっているから、 愛理さんは殆ど全裸になっていて、優は胸は晒していたまま愛理さんのおっぱいを愛撫していた。思った以上に激しい動きになっている。 「おい、今は俺が相手だろう」 顔を無理矢理、キリヤさんの正面に向けられそのままキスを受ける。ただ、口と口だけですぐさま手つきは私を脱がす準備に入る。 「しかし、前抱いたときよりもでかくなってないか……」 ストンとキャミソールワンピースが脱げたら、私は上下の下着だけになる。そして目線は胸に集まる。 分かっているけど、胸ばっかり見られるのって実際、嫌かも。ショーの時だって胸ばっかり見られるし。 「気にしてるのか? それくらいでかけりゃ、男も女も食いつくぞ」 流れるようにブラのホックを外す。動きが速い。いつのまにかショーツに手がいってる。 「ぁぁあ……」 優が何をされているのか気になる。だけど、ちゃんと集中しないと。ああ、もうおちんちん掴まれてる。 気づいたときにはショーツも降ろされていて、膝よりも下に来たので、流れで左足を引き抜いた。 「んっ……」 「……立ったまましてみるっていうのはどうだ?」 両手を前に出され、そのままベッドに手を突く姿勢になる。そしてキリヤさんが私の持ってきたものじゃないローションをおまんこの表面に塗ってくる。 「媚薬入りとかって聞いたが……試させてもらおうか……」 心臓が鷲掴みにされる。媚薬なんてあるわけがない。あるとすれば、普通に麻薬の類。 「やぁっ!」 「おいっ……」 そういうのは嫌だ。これで最後なのに、後に何かが残るようなことだけは。 「……悪かったよ……冗談だ……ったく……優子は真面目すぎる……」 「そうよ、キリヤさん。優子は優しいんだから、そういう意地悪はダメよ」 「あぁぁ……」 後ろを振り返ると困った顔のキリヤさんと、カーペットに押し倒された優がおまんこに指を突っ込まれながら、胸を愛撫されている。 愛理さん、やられる前にやっちゃっている。優、頑張れ。 「……キリヤさん……私も由香も普通の仕事をする予定ですし、結婚してくれる人もいます……だから、冗談でもそういうこと言うのはやめてください」 「参ったよ……その代わり、最後何だから普通に抱かれるのは嫌じゃないだろう?」 「ええ……」 「由香の前でもか?」 「それくらいの覚悟、とっくにできています」 さっきの続きで、表面に塗ったのから、今度は少しずつ中に塗り込むように指を入れてくる。 そしてすぐに二本と指を増やして、もう大量のローションがわたしのおまんこに塗り込められる。 キリヤさんの無骨な指が四本も入ったら、もう準備は万全。ちょっと広げられすぎたくらい。
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76 :150[sage]:2014/02/02(日) 00:56:00.72 ID:+fHm22Wg - 「こういうバックは初めてだな……」
「……来て……」 間を取らずにキリヤさんのおちんちんは一気に私の中に入ってくる。 ただ、今日は少し違うのは生で挿入されていること。トラブルを避けるためにコンドームが必須だけど、 引退する女の子に関してはお互いの体調を精密検査した上で、対応することが可能だということ。 もちろん、私も優も引退を決めた日からずっと検査を受けて、優とはもちろん由香子さんと静さんともセックスをしない日が続いていた。 それはもちろん優も。一週間じゃ利かない期間の我慢は、今の身体でも少し辛いくらい。 「あぁぁっ!!!」 熱い。身体の中は沸騰しているのに、その熱を更に高められるような気分。熱量に浮かされ意識が薄くなる。 「相変わらず……締め付けやがって、欲しがりがっ!」 「んんっ!! 大きいぃ……」 生でセックスしたのは優とだけ。仕事を辞める相談をしたとき、 マネージャーから最後だからってことで、そういうサービスをすることはできないかって話があった。 私は、嫌じゃないけど優の気持ちの方が大事だった。 「ボクは翼が構わないなら、それで良いよ。知っている人なら、せめてお世話になったお礼みたいなものだし」 それがこうして身体の中を圧迫するように満たされることに、 自分が巨大な筒になったようにしてキリヤさんを迎え入れている感覚に支配されている感じがとても良い。 とても太くて長いおちんちんは、Gスポットを抉ったり、お腹の奥を抉ったりして、 いつのまにかおまんこが自然な収縮じゃなく、快感に反応しておちんちんを締め付けている感覚が続く。 「ふえっ!」 急に身体が起こされたと思った。違う、キリヤさんは腰を掴んでいた両手を私の両腕に回し、そのまま腰を打ち付けてくる。 腕の支えが無くなって、立ちバックの姿勢のままピストンされる。感覚が腕とかに分散していたのに、こんな風に一点集中されたらおかしくなる。 「はぁぁあああっっ!!」 勢いはそのまま、身体全体を仰け反らせながら悲鳴のような嬌声を上げる。 「ああんっ!!」 あ、誰かが喘いでいると一瞬だけ、自分の快感以外に意識を向けると、優はいつのまにかベッドで愛理さんに騎乗位で犯されていた。 激しく腰を振りながら優の乳首を嬲っている。その光景を見るだけで、一緒に犯されているという感覚に私は激しく被虐心を煽られてきた。 「あっあっ……んっ……ああぁっ!!」 何度目か仰け反ったとき、今度はそのままの姿勢で硬直が治まらない。ずっとそのまま、腰からの快感が頭の奥から突き破りそうなまま声にならない声を上げていた。 いつのまにか涎が顎を伝ってたけど、もう拭ってられない。毛穴という毛穴から体液がこぼれ落ちそう。 「もう限界か? ならイケよ、イッちまえこの淫乱!!」 腰の動きをより激しくされ、最後の一押しをされた衝撃で白目を向くくらいの衝撃と意識のブラックアウトとクリトリスからの激しい愛液の放出を感じ取った。
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77 :150[sage]:2014/02/02(日) 00:56:43.50 ID:+fHm22Wg - 「おーい……生きてる?」
意識が混濁している中、やっと意識が少し回復した際、私のことを確認していたのは愛理さんだった。 「あ、大丈夫ね……しかし……股間以外は女の子ね……あたし映画でレズビアンの役をやったときでも、 相手の子、そんなに肌つやとか綺麗じゃなかったもの……惚れ惚れするわね……」 改めてまじまじと見られるのは、もはや同姓みたいなものでも恥ずかしい。何度かセックスをした相手でも。 「ああっ! やあっ!」 後ろから嬌声。 「由香ちゃんよ。キリヤさんが対面座位でやってる。キスで口塞いじゃうから、由香ちゃん喘げなくて、たまに呼吸するときだけああして」 還暦過ぎてもあの精力を保てるのが凄い。正直、私もさっきので相当、腰に来ている。私たちと訳が違う。 「イッっちゃう!! イッチャウ! いっちゃあうー!!!」 言葉にならない悲鳴を上げて優がキリヤさんに抱きつく。 「おい……溜めてたのか……こんなにぶっかけやがって……」 キリヤさんはゆっくりと優を寝かせ、お腹に掛かった白濁した液体を指先で弄んでいた。 「優子ちゃんと由香ちゃんはまだ立てそうにない? 悪いけど、ちょっとシャワー浴びちゃうわね」 愛理さんはまるで確認をするように言ってから、ベッドから降りたキリヤさんと一緒にバスルームに向かっていった。 「優……大丈夫?」 小声で呼びかけると 「うん……大丈夫」 お互いに小声で、芋虫みたいに這いつくばりながらそっとキスをした。こんなに近くて遠い感覚が怖くて、なんとなく早く身体を寄せ合いたかった。 そして、シャワーから帰ってきたふたりがこんなことを言ってきた。 「実は、あたしね、未婚の母になることを決めたの」 「……ということは」 「まだ、妊娠は確認できてねえが、一応は俺の子ってことになるな。愛理は一応物好きだからな。 俺の子を産むと決めたらピルを飲むの止めて、ちゃんと記録着けてやがる。お前がビッチじゃねーのくらい知ってるっつの」 キリヤさんは苦々しく呟いた。 「一応ね、マスコミには絶対バレたくないし、認知はしてもらうけどそれすらも知られたくないの。で、まー密会場所としては、このお店は絶好の場所なの」 「俺は見せつける趣味は無いんだがな……」 つまりはふたりしてお店を利用して妊娠を目論んでいるということ。 一応、鑑賞するという意味で女の子を指名して個室に呼ぶことはできるけど、個室に呼んだ女の子に見せつける目的なんて。 「……一応、お前らは、正直俺たちも気に入っているから、今日だけは普通に抱いたが……これから俺と愛理がやるのを見てくれれば良い。店は知ってるだろうがな……」 ふたりのセックスは普通に行われた。特に変った動きでもなく、正常位から対面座位に変って、激しい声を上げて。 ただ、私とセックスしたのに生で普通にやって大丈夫なのかな、ってちょっどけ心配した。 そんなふたりの姿を見ていたら、優が左手を握ってきたので、私はそれを握り替えした。 この日で仕事は終わり、朝になってキリヤさんと愛理さんが先に部屋を出た後に、私たちはマネージャーと少しだけ話をした。 「お疲れ様……明日からは、ここのことは忘れなさい。そして、あなたたちはずっと昔から女の子だった。それだけ。分かった?」 「「はい」」 私たちは、家に送り届けられるまでの間、これまでの長い間のことを思い出す。辛いこともあったけど、今の私たちになるためには必要なことだった。 そういう気持ちになれるだけでも充分だった。
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78 :150[sage]:2014/02/02(日) 00:57:25.05 ID:+fHm22Wg - 大学を卒業して優と私はある大学病院で看護士として働いている。事務的な面で女性として扱ってもらっている。
牧村先生の計らいもあるけれど、医療機関だからということで理解もあるみたい。 戸籍を変えると由香子さんと結婚することができない。だから、私の翼という名前であることがとても嬉しかった。 看護士になるまでに大変だったことは、やっぱり家族へのカミングアウト。 お父さんが驚いたあげく、私が結婚相手まで連れてきたのにはパニックになりかかった。危うく救急車まで呼びそうになった。 だけど、由香子さんは最近では有名な女性誌の記事を書いたりしていているところから、今ではネットでエッセイストとしても活動している。 大学卒業してからの活躍が色々なところで評価されていたらしい。最近では小説を書いてみるように薦められて、 遠出をしない代わりに部屋にこもって執筆しては出版社を往復することも多い。 結局、見送りに来てくれたのはお母さんだけだった。 「たぶん……お父さんが納得するまでは掛かりそうね……」 お母さんはとても複雑な顔をしている。ただ、前よりも暗い気持ちではないみたい。 「由香子さん……あなたの仕事の話を聞いてみたら、思った以上にちゃんとしているみたいで良かったわ。翼もしっかりとしているみたいで。 だから……何かあったら連絡しても良いからね……由香子さん、娘を、翼をお願いします」 見送ってもらって特急電車に乗るまで、私は無言だった。 「どうしたの? 翼……」 「本当は、優のことも紹介したかったな……」 「……もう少し、私がお母さんと仲良くなってからね……でも、私だってあなたの恋人なんだからね」 ちょっと卑屈かもしれない。ただ、これで一生会えなくなるとか考えなくて済みそうで。いつかまた姿形は変っても帰ってこれそうで。 「後、これは静さんにも優にもまだ教えていないことなんだけど……」 「なに?」 「再来月に、わたし、作家デビューする」 「本当に?」 「ええ。結果如何では、ベストセラー作家になるかもね」 「凄いな……」 「たまたまよ。結果出せなきゃ、ライターの仕事は続くわけだし、身体動く間は小説専業ってわけにはいかないんだから。 ただ、これで私が小説でいっぱい収入を得られたら、家も買えるかもね。いつまでも賃貸暮らしっていうのも気分的にね」 由香子さんの中では明るい未来しか考えられていないみたい。
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79 :150[sage]:2014/02/02(日) 01:01:21.28 ID:+fHm22Wg - 三年、看護士として仕事をした。そして優が三十歳になる前に子供を作ろうという話になった。
最初は優が悩みに悩んで、由香子さんとの間に子供を作ることにした。これは、私にも配慮したことだった。 「お姉ちゃんの子供なら、ボクの子供みたいなものだもんね」 「じゃあ、代わりにあたしは翼ちゃんの子供が欲しい」 静さんはどうせなら一緒に産んだ方がまとめて済むだろうという意見。そしてふたりとも簡単に妊娠したので、結局、私たちの職場で産むことになる予定。 だけどその前に。 私たちは入籍をして、ささやかな結婚式をした。全員でウエディングドレスを着て、数少ない呼べる知り合いを集めて、立食パーティーのようなものをした。 私たちは複雑な関係性だけど、パートナーっていうよりも共犯者。 妻であり恋人であり、姉妹であり家族であり、私たちは私たちのためだけに結ばれた関係性をこうして形にした。誰もこれを邪魔なんてさせるわけにはいかない。 妊娠した時期が同じだったので、生まれる予定日もほとんど同じだった。由香子さんが産んだ二日後に静さんも出産した。 だから出生届は同日に出した。双子みたいに育てちゃおうということにした。 静さんは名字が優と結婚した扱いだから遠藤になったし、由香子さんは私と同じ名字になった。 由香子さんの小説は賞こそ受賞しないけれど、結構な売上を記録していて、インタビュー取材やテレビ出演も何度かしている。 やっぱり美人だと得だったりする。私たちの存在は少しも触れられないのが少し驚いた。どうやら小説家のスキャンダルは週刊誌とかは滅多に触れないらしい。 何よりも出版社が出しているから、由香子さんに小説を書いてもらえなくなるとかで触れられないとか。 そうして由香子さんが在宅で仕事ができる上に、静さんは信頼おけるスタッフをお店に増やして、 基本的にはオーナーという扱いで店の管理的なことしかしないようになった。 だから年子で二人目を産むのは何ら問題は無かった。そうして産まれたのが女の子だった。やっぱり時期が被っているから双子扱いで育てることにした。 由香子さんと静さんが授乳が大変だから私たちも育児にてんやわんやだった。 家族が増えている間は性的欲求不満とかそんなことを考えている余裕なんてなかった。家族が増えるのって大変だ。 だけど、それでもこの忙しさを得られるということは、私たちは幸せなんだって確信めいたものを感じた。 ―――――――――― 次で最終回です。設定とか質問とか聞いてみたことがあれば、ある程度受け付けます。 もうネタ切れですので……。
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