トップページ > エロパロ > 2014年01月26日 > K+oKoQmA

書き込み順位&時間帯一覧

3 位/269 ID中時間01234567891011121314151617181920212223Total
書き込み数0212000000000000000000105029



使用した名前一覧書き込んだスレッド一覧
忍法帖【Lv=8,xxxP】(1+0:8)
名無しさん@ピンキー
榛名のために
[test]書き込みテスト専用スレッドLv=12[てすと]
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7

書き込みレス一覧

[test]書き込みテスト専用スレッドLv=12[てすと]
748 : 忍法帖【Lv=8,xxxP】(1+0:8) [sage]:2014/01/26(日) 01:20:40.01 ID:K+oKoQmA
テスト
[test]書き込みテスト専用スレッドLv=12[てすと]
749 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/01/26(日) 01:44:47.20 ID:K+oKoQmA
メロスは激怒した。

 必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。

 メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

 きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此このシラクスの市にやって来た。

 メロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と二人暮しだ。

 この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿はなむことして迎える事になっていた。結婚式も間近かなのである。

 メロスは、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。

 メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。今は此のシラクスの市で、石工をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。

 歩いているうちにメロスは、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。

 もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい。

 のんきなメロスも、だんだん不安になって来た。

路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈(はず)だが、と質問した。

 若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺(ろうや)に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。

 老爺は答えなかった。メロスは両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。

「王様は、人を殺します。」

「なぜ殺すのだ。」

「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」

「たくさんの人を殺したのか。」

「はい、はじめは王様の妹婿さまを。それから、御自身のお世嗣よつぎを。それから、妹さまを。それから、妹さまの御子さまを。それから、皇后さまを。それから、賢臣のアレキス様を。」

「おどろいた。国王は乱心か。」

「いいえ、乱心ではございませぬ。人を、信ずる事が出来ぬ、というのです。
このごろは、臣下の心をも、お疑いになり、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。
御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます。きょうは、六人殺されました。」
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
67 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/01/26(日) 02:33:18.02 ID:K+oKoQmA
流れ読まずに投下させていただきます。

タイトル「榛名のために」。長いですが、お付き合いいただければ幸いです。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
68 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:34:41.77 ID:K+oKoQmA
1
深夜。
普段、ほぼ眠るためだけにしか使っていない提督用の私室が、淫靡とも言える熱を宿しているのは、たった今終わったばかりの秘め事のせいだろう。
つい先刻まで二人が快楽の海に溺れていた事を、汗ばんだ裸体と乱れた寝具が雄弁に物語っていた。

御戻(おれ)提督は、多少の気だるさを感じながら、隣に横たわる榛名の頭を撫でてやる。

「提督……」

囁くように言いながら身をすり寄せてきた榛名を、御戻は優しく抱いた。

「……キスして欲しいです」 

恥ずかしげに視線を逸らしながら、榛名はそうねだってくる。
接吻なら最中に数えるのも億劫になる程しただろうに――そう胸中で苦笑めいた呟きを漏らしながらも、
御戻は榛名のおとがいに軽く手を添え、桜色の可憐な唇に自らの唇を重ねた。

舌を忍ばせて絡めようかと思った矢先、あたかもそれを封じるかのように、榛名の温かくて柔らかい舌が御戻の口内に押し入って来る。
普段、どちらかと言えば控えめな彼女が見せた積極性が、
御戻にはたまらなく嬉しい。

「ん……んん……」

息継ぎもそこそこに、榛名は激しく舌を絡め、吸う。御戻も、それに応じる。
二人が唇を離したのは、それからたっぷりと一分程経ってからだった。

「……キスして欲しいじゃなくて、キスしたいの間違いじゃないのか?」
 
御戻は苦笑する。

「提督とキスできれば、榛名はどっちでもいいんです」

そう言って榛名は花のように笑った。海上で凛々しく戦う彼女の姿からは想像も出来ない、愛らしくて可憐な笑み。
その笑みを目の当たりにした御戻は、どうしようもなく愛おしさが募ってきて榛名を抱きしめた。

そして、以前より伝えようと思っていた言葉を、今ここで言おうと決心する。

「榛名」

御戻は名を呼び、背中に回していた腕をほどいて、彼女の目をじっと見つめた。

「次の出撃が終わったら……」

そこで御戻は一つ息をつくと、思い切って続ける。

「自分と結婚して欲しい」

その言葉を聞いた榛名の目が見開かれる。次いで小さな声で「嬉しい……」と榛名は言った。

「嬉しいです……提督」
「了承してくれたと思っていいんだね?」
「はいっ。もちろんです」

再び花のような笑みを浮かべると、榛名は御戻にしがみつき、胸に顔を埋めた。だが、すぐにその肩が小さく震え始める。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
69 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:36:00.80 ID:K+oKoQmA
「どうした?」

訝しく思い、御戻は声を掛けた。
その言葉に顔を上げた榛名の瞳からは、大粒の涙が溢れ出ていた。

「嬉し……過ぎて……」

しゃくり上げながら、声にならない声で榛名は言い募る。

「それに私だけ……申しわけ……なくて」

海に散って行った三人の姉妹――金剛、比叡、霧島の事を思い出しているのだろう。
四人は血の繋がりはなかったものの、実の姉妹のように仲が良かった。
また同時に、助け合って戦場を駆け抜けてきた戦友でもあった。

「そんな風に考える必要はない、と自分は思うよ」

御戻は榛名の涙を拭ってやる。

「きっと彼女たちは、榛名が幸せになる事を喜んでくれる。妙な例え話しになるが、もし君が逆の立場だったらどうだろう?
幸せになろうとしている姉妹を妬ましく思うだろうか」
「そんな風には、絶対に思ったりしません」

目を腫らしながら、それでも榛名はきっぱりと言い切った。

「だろう? きっと彼女達だってそうさ。だから君は何も負い目を感じる必要はない」
「はい。でも」
「何だい?」
「提督、いじわるです……あんな質問をするなんて」

榛名がそう言って睨んでくる。だが、少しも怖くなく、むしろ可愛いだけであった。

「すまなかった。確かに意地の悪い質問をした」
「もう、知りませんっ」

拗ねて、ぷいと横を向く。だが、体は逃げていないので、これは本気で拗ねていない。明らかにポーズであった。

「どうしたら許してくれるのかな?」
「……」

榛名は答えない。仕方がないので、御戻は卑怯なカードを切ることにした。

「愛している」

唐突に、御戻はそう言った。すると横を向いていた榛名の顔が、みるみる赤くなった。

「榛名。こっちをお向き」

御戻のその言葉に、榛名は素直に従った。

「ずるいです……」

熱に浮かされたように言う榛名の目は、桃源郷にいるかのように、とろんとしていた。

「榛名がその言葉に弱いって、知っているくせに……」
「弱点を突くのは戦の定石だよ」

そう冗談めかして御戻は言うと、今度は榛名の耳に口を寄せ、「愛している」と囁いてみた。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
70 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:37:50.44 ID:K+oKoQmA
「ああ……」

榛名が熱い吐息をつく。

「耳元でそんな事を言われたら、榛名はおかしくなってしまいます……」

御戻の胸に榛名が縋りついた。御戻を見上げてくる榛名の顔は、歓喜と、自分がおかしくなってしまうのではないかという、
ちょっとした恐怖感のようなものが綯交ぜになっていた。

そんな表情でさえ愛おしい――御戻はそう頭の中で呟くと、そのまま唇を重ねた。
そして、今度は先手を取られないように、すぐさま舌を榛名の口腔へと侵入させる。
舌と舌が絡みあうと、榛名の体が軽く痙攣したような動きを見せた。どうやら接吻だけで、軽くではあるが、達してしまったようだ。

「お願い……きて」

唇を離した榛名が哀願してくる。御戻は榛名の腿の間へ手を忍ばせてみた。先刻の名残というだけでは説明がつかない程、
榛名の秘所は潤いを帯びている。一方の御戻の方も、しっかりと復活していた。

「いくよ」

そう言って体を重ね、榛名の太腿を割り開き、ゆっくりと入って行く。榛名のそこはまるで抵抗を見せることなく、御戻を受け入れた。

「提督……離さないで」

榛名は御戻の背に両腕を回し、しがみつくようにしながら言う。

「ああ。絶対に離さない」

御戻も榛名を抱きしめながら、誓うようにそう言うのであった――この後、二人に何が起こるかなど露も知らぬままに。
 

その二週間後。
海軍は第二艦隊、第三艦隊、第四艦隊を沖ノ島海域に差し向ける。
御戻は巡洋戦艦『榛名』を旗艦とする第三艦隊の指揮を執った。

敵は戦艦ル級を多数擁する深海凄艦の中核艦隊。
開戦前より彼我の戦力差は憂慮されていたが、軍上層部はこれを敢行。結果、第二艦隊、第四艦隊はほぼ壊滅。
第三艦隊も旗艦榛名他数隻を残しただけという、完全なる敗北を喫した。
 
その後に行われた軍法会議により、御戻には降格処分が下った。軍上層部に責任をなすりつけられたのは間違いなかった。
そして更に理不尽なことに、榛名も責を問われた。
『艦娘』の地位を奪われ、別部署での任を課される事になったのだが、奇妙なのは、その部署の名前も場所も明かされない事であった。
軍法会議が終わるや否や榛名は連れて行かれ、二人は離れ離れになってしまった――。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
71 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:39:24.25 ID:K+oKoQmA
2
御戻が榛名の行方を探し始めてから、すでに一月近くが経っていた。
方々手を尽くしてはみたが、彼女の行方は遥として知れない。
 
その日、御戻は朝から執務室――降格されたので数人の士官が共同で使っている部屋だが――にて、溜まりに溜まっていた書類の処理を行っていた。
この一月、榛名の事ばかりを考えていたので、職務が疎かになっていたのだ。

『提督。お仕事頑張って下さいね』

以前なら、榛名がそんな言葉を掛けて、にこやかな顔でお茶を入れてくれたりしたものだ。
だがその榛名も今はいない。彼女の存在がいかに大きく大切であったかを、御戻は噛みしめていた。
季節は夏前であるが、今の御戻の心は冬を迎えたかのような寒々しさを感じている。

「お〜御戻チャン」

執務室に入ってきた同僚の小嶋が、歩み寄ってきながら軽い調子で声を掛けてくる。

「小嶋殿。おはようございます」
「おはよん。朝からセイが出るね〜」

酒臭い息で言う。小嶋は無類の遊び好きで、ほぼ毎晩、歓楽街をうろついているらしい。ここの部署は出撃などはないのでだらしがないのである。

「小嶋殿も大分書類が溜まっているようですが」

御戻は隣にある小嶋のデスクを見ながら言った。そこには御戻の書類の束が可愛く見える程に、未処理の書類が積んである。

「明日から本気を出すのであります」

そう言って小嶋が敬礼をする。

「先週もそう仰ってましたよね」
「え? そうだっけ? そんな昔の事は忘れた」

しれっと小嶋は言ってのける。

「それよりさ、聞いてくれよ御戻チャン」

自分の椅子に腰かけながら、小嶋がそう切り出す。そして、御戻の返事を待たずに話し始めた。

「俺、昨夜さあ、吉原に行ったんよ」
「小嶋殿……!」

御戻は慌てる。

「声が大きいですよ。誰かに聞かれたらどうするんです?」

軍の規則で、士官の職にある者は遊郭で遊ぶ事を厳しく禁じられているのだ。もし発覚すれば即刻首が飛ぶ。

「あん? 大丈夫だよ……こんな窓際部署なんて、内部調査室の相手にされてないからさ」
「そうかも知れませんが……」

確かに小嶋の言う通り、ここは箸にも棒にもかからないような部署ではある。

「でさあ、めぼしい店は行き尽くしちゃったからさ、普段あんまり行かない所へ行ってみようと思ってね、裏通りの更に奥の方を散策してみたんよ」
「はあ」

飽きたなら行かなければいいのに、と御戻は思ったが、口には出さなかった。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
72 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:40:41.42 ID:K+oKoQmA
「そしたらさ、変な名前の店、見つけちゃったんだよね」
「変な名前の店?」
「うん。『深海棲館』って言うの」
「え? シンカイセイカン?」
「そう。でも最後の字は艦――ふねじゃなくて、館ね」

御戻は眉根を寄せる。現在、この国と海上で戦っている敵対勢力の艦が、深海棲艦と呼ばれている。
そんな名前をつけるとは変わっているというか、良い根性をしているというか。不謹慎だという理由で、経営者がしょっ引かれてもおかしくはない。

「ね? 変わってるっしょ? それで、変わってるのは名前だけじゃなくてね。出てくる女の子が、海軍の艦娘みたいな恰好してるんよ」
「そういう趣向の店なのでしょう」

軍服等を模倣した服を着て性的遊戯をする、異国渡来の『こすぷれ』なるものがあると、御戻も話には聞いたことがある。

「まあ、そうなんだろうけど。でさ、店に入ったら従業員が名簿を見せてくれるんよ。そこには源氏名がずらっと書いてあってね。
で、女の子の顔見られないの、って聞いたら、皆とびきり可愛いからご心配なく、って言うんよ」
「はあ」
「まあ、地雷踏んでも話しのネタになるからいいか、って思ってさ。金剛って源氏名の娘を指名したんよ」

その名前を聞いた御戻の胸がちくりと痛む。
金剛。
榛名と実の姉妹同様の仲だった艦娘。そして、海に散って行った艦娘。

「何で金剛チャンを指名したかって言うとね、以前一度だけ、本当に偶々話した事があったからなんよ。
言葉使いは妙だったけど、可愛かったのを良く覚えている」

御戻も在りし日の金剛を思い出していた。ブリテン帰りの艦娘で、小嶋の言う通り少し妙な言葉使いをする娘であったが、
明るく美しい娘だった。御戻も何度か金剛と出撃した事があった。

「でさ、出てきた金剛チャンを見てびっくり」
「地雷だったんですか?」
「いや。本人そっくりだったんよ。ていうか、あれは本人だよ」

やや興奮しながら小嶋が言う。

「金剛は最後まで立派に戦って……海へ散りましたよ」

御戻はそう言って軽く目を閉じた。金剛が散った時の、泣きじゃくっていた榛名を思い出す。あの時の榛名は一晩中泣いていた。

「でもなあ、瞳の色とかホクロとか、まんま金剛チャンだったんだけどなあ」

小嶋はまだ言っている。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
73 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:42:15.79 ID:K+oKoQmA
「残念ながら金剛は鬼籍入りしてます」
「……分かってるよぉ、本人だったら嬉しいなって夢見ただけだ。でもな、服はかなり本格的に似せて作ってあったぞ」
「はいはい」
「しかも、俺の事を提督って呼ぶんよー。客をそう呼ぶのが決まりなんだろうけど。でも俺、艦隊の指揮を執るのに憧れてたから、
提督って呼ばれてすげえ嬉しくなっちゃった。嬉し過ぎて調子にのっちゃって、四十六センチ主砲三回も金剛チャンの中に撃っちゃったんよ」

あなたの砲身そんなに長大じゃないでしょう――という突っ込みを思わず入れそうになった御戻だが、そこは自重しておいた。

やれやれ。朝からしようもない下の話に付きあわされた、と内心思う御戻だったが、次に発せられた小嶋の言葉には思わず耳を傾けてしまう。

「また今度行ってみようかな。そう言えば長門チャンとか榛名チャンの名前もあったぞ。
無論、指名してないから顔は分からんがな。さあて、仕方がないから仕事でもすっかな」

そう言って小嶋は、のろのろと書類の束をいじり始めた。一方の御戻は、小嶋の言葉のせいで気もそぞろになってしまった。
 
榛名の名前がある? その榛名も、本人にそっくりなのだろうか――ふと、そんな思いが過る。

何を馬鹿な事を考えている、と御戻は心の中で自分を叱った。もし『深海棲館』の榛名が本人にそっくりだとして、それが一体何だと言うのだ? 
そこにいるのは榛名ではない。榛名がそんな、見知らぬ男と同衾するような店にいる筈がない。

榛名。君は今、何処にいるんだい? たまらなく君に会いたいよ。

窓の外を見やりながら、御戻はそう頭の中で呟いた。 
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
74 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:43:37.83 ID:K+oKoQmA
3
誰の人生でも、一度や二度、魔が差す時というのはあるものだ。
御戻に関して言えば、今夜がまさにその状態だった。
小嶋から深海棲館の話を聞いてから三日後の夜、御戻は吉原にいた。この国最大の遊郭を訪れたのは初めてだった。
 
自分はこんな所で、一体何をしているのだろう――吉原の通りを歩きながら、御戻はそう胸中で呟き、深く被った帽子を更に下げる。
 
通りは中々に人が多かった。皆、道の左右に並んだ張見世を冷やかしながら、ゆるりゆるりと歩いている。
張見世とは通りに面した部屋の事で、通りとの間は格子で仕切られている。そしてその中では遊女達が座し、自分を買ってくれる旦那を待っている。
客は通りから格子の向こうにいる女を吟味し、気に入れば店に入って褥を共にする。
 
榛名もそんな風に出会ってすぐの男と……などと埒もない想像をしてしまいそうになり、御戻は慌てて頭を振ってそれを打ち消す。
そんな事はない。榛名はそんな事をする娘ではない。
第一、深海棲館にいるらしい榛名は、御戻の愛しい榛名とは別人なのだ。
 
では何故、そう思っていながら自分はわざわざ吉原に来ているのか。小嶋の言った事など、戯言として捨て置けば良いはずではないか。
いや、取るに足らない事であるからこそ、きっちりと確認を取っておいた方がいいのだ。絶対にそうなのだ。

そんな支離滅裂な事を考えながら、御戻は表通りから裏通りへと入る。

裏通りに入った途端、先程までの喧騒が嘘のように途絶える。表通りを太陽の差す浅瀬のサンゴ礁とするなら、裏通りはさながら深海のような印象だった。
深海棲館がある場所へと御戻は進む。場所は、数日がかりで小嶋からそれとなく聞き出してあった。

やがて、門柱に住吉提灯の掛けられた店が見えて来た。提灯には小さく「深海棲館」と書かれていた。
表通りに軒を連ねている店のようなけば立った派手さとは無縁で、当然のことながら張見世もない。
小洒落た旅館のような雰囲気で、一見すると色里の店には見えなかった。
御戻は左右を見渡し、誰もいないのを確認すると素早く店の中へと入った。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
75 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:44:59.81 ID:K+oKoQmA
「いらっしゃいませ」

店に入ると、見世番の男に声を掛けられた。

「御履き物をお預かりします」

そう言われたので、靴を脱いで御戻は店に上がる。男に促されて進み、奥の部屋に入る。
入った部屋は、舶来物の高級そうな調度品が設えてあった。他に客と思しき者はいない。御戻はソファに腰を降ろす。

「しばらくお待ち下さい」

男がじろじろと御戻の顔を見ながらそう言い、部屋を出ていった。
一人きりになった御戻は、落ち着かなくてそわそわしてしまう。ここに榛名が――などと考えそうになって、慌てて頭を振る。
違う。
ここにいる榛名は、御戻の愛する榛名ではなく、良く似た他人だ。

御戻が煩悶していると、「失礼いたします」という声がして、男が一人入ってきた。ここへ案内して来た男とは違う男であった。

「旦那。自分は鷹野と申します」
 
男が唐突に自己紹介をする。

「何か?」
 
わざわざ名乗ってきた男の意図が分からないまま、御戻は彼を見た。精悍な顔立ちに黒い半纏が良く似合っていた。
醸し出す雰囲気が、単なる見世番でない事を御戻に伝えてくる。

「困るんですよ」
「……困るとは?」
「海軍の軍人さんに来られると、こっちも色々と面倒だって事です」

御戻は言葉を失った。

「いや、自分は――」
「誤魔化しは要りません。ここの店はちいとばかり特殊でね。他所の店より、海軍さんの出入りに関しては神経質にやってるんです。
あなたが御戻提督だという事は、もう分かっていますよ」

鷹野が目を細める。

「いや、元提督か」

半ば嘲るように鷹野は言い直した。

「……」
「先日も海軍のお方が来ましたがね」

おそらく小嶋の事だろう、と御戻は思った。

「まあ、こう言っちゃなんだが、あの御人程度の方なら別に構わないんですが。だがね、仮にも旦那は提督とまで呼ばれる地位にいたお方だ。
そういうお方に来られると、こちらとしても本当に困るんですよ」
「自分は……自分は、ここへ遊びに来たのではない」

そうだ。自分は、ここにいると思しき榛名が、本人ではないとの確証を得るためにやってきただけなのだ。断じて金を払って女を買うために来たのではない。

「ここは遊郭ですぜ? 遊びに来たんじゃないってんなら、何をしに来たってんです?」

再び嘲るような口調で鷹野は言った。
御戻は何と言って良いか分からず、つい自分の目的を正直に話してしまった。話しながら、考えてみれば随分とおかしな話だと自分でも思った。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
76 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:47:02.18 ID:K+oKoQmA
話を聞き終えた鷹野は、値踏みするかのように御戻を見た。何やら思案しているらしく、顎をしきりにいじっている。

「旦那も変わったお人ですね」
 
しばらくすると、苦笑しながら鷹野は言った。

「まあ、こちらとしても、せっかく来ていただいた方を無碍に帰すのは心苦しい。
例えそれが、面倒事になるかも知れない海軍の軍人さんでも、ね。
ただ、やはり決まりは決まりだ。娘達に相手をさせる事は出来ませんし、
相手をする以外での面会は店の規則で禁じられています。ですが……」

鷹野の目が、少しだけ嗜虐的になったように見えたのは、御戻の気のせいだろうか。

「手がない訳じゃあない。但し、料金はきっちりと頂きますが」
「本当か?」

鷹野の言葉を聞いて、御戻は思わず身を乗り出す。これでやっと榛名に会え――いや、違う。そうじゃない。
ここの榛名は榛名ではないのだ。これで榛名ではないと確認が出来るのだ。

「もう一度お聞きしますが、旦那は確かめたいだけなんですよね? 買いたい訳ではなく」
「その通りだ。自分はあくまで、ここにいる榛名が別人であると確認をしに来ただけなのだから」
「分かりました。しばらくお待ち下さい」

そう言うと、鷹野は一旦部屋を出ていった。

「お待たせいたしました。ご案内します。ついてきて下さい」

五分程して戻ってきた鷹野が、御戻に向かってそう言った。御戻は鷹野について部屋を出た。
しばらく廊下を進むと、鷹野はとある部屋に入った。部屋には畳が二枚敷いてあり、明かりは天井から下がった
裸電球が弱々しくついているだけである。調度品の類は、入って左手の壁にカーテンが引かれているだけで、他には何もない。

まるで座敷牢のようだな、と御戻は思った。

「ここは?」

畳の上に座りながら訊ねるが、鷹野はそれには答えず、

「海軍法の条文には『遊郭で女と遊ぶ事を禁じる』という文言があります」

と、いきなり言い出した。

「それは知っている」
「これは故意なのか、それとも条文を作った奴がアホなのか……まあ、いずれにせよ穴だらけの文言ですよね」

御戻には鷹野の言葉の意図が分からない。

「だから、それが一体どうしたと――」
「遊郭に立ち入るのを禁ずるという文言でもなければ、更に、娘達を見る事を禁じるという文言でもない訳ですね」
「……どういう意味だ?」
「旦那も察しが悪いですねえ。こういう事ですよ」

にやりと鷹野は笑うとカーテンを開けた。そこには窓があった。窓の向こうを見て御戻は絶句した。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
77 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:48:28.62 ID:K+oKoQmA
そこに広がっていたのは、外の風景などではなく、隣の部屋の様子だった。
部屋の中央にはベッドが置かれ、その上に裸の男と、見覚えのある服を着た娘がいた。
神社の巫女のような上着。フリルのついた丈の短いスカート。膝上まである黒く長い靴下――金剛型の艦を駆る娘の制服と瓜二つだった。

「驚かれましたか? この窓は舶来物の特殊な窓でね。こちら側から向こうは見えるが、向こう側からは鏡になっていてこちらは見えないんです」
 
鷹野がそんな説明をするが、御戻の耳には届いていなかった。
   
裸の男は、こちら側に向けて足を拡げ、横になっている。制服を着た娘は、拡げた男の足の間に入るようにして、四つん這いになっていた。
お尻をこちらへ向けているので、娘の顔は御戻達からは見えない。
 
まさか……榛名……榛名なのか!?

御戻は胸中で叫んだ。

男の手が娘の頭に乗せられている。
娘の頭はゆっくりと上下している。
口で奉仕しているのは、明らかだった。
顔が見えないもどかしさに、御戻は膝の上できつく拳を握る。

「あらま。顔が見えない。これじゃあ確認が出来ないですね?」

声を抑えつつも、鷹野は実に楽しそうに言う。明らかに煩悶する御戻を見て楽しんでいる。

「ああ〜気持ちいいよ〜」

突然、窓の向こうにいる男の声が聞こえて来た。
  
「壁も作りが凝ってましてね。向こう側の声はきっちりと通すが、こちら側の声はまったく通さないんです。何なら試してみます? 
榛名、こっちをお向き……とか何とか言って。まあ、聞こえませんけれどね」

嗜虐的に鷹野は言うと、くつくつと笑った。

そうこうしている内に、上下していた娘の頭が止まった。
娘が四つん這いを止め、男の隣に移動して、ころんと横になる。
その拍子に顔がこちらを向いた。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
78 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 02:51:00.04 ID:K+oKoQmA
以上で前半終了です。長いので、後半は明日投下させていただきます。失礼しました。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
110 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:46:04.23 ID:K+oKoQmA
「榛名のために」後半の投下をさせていただきます。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
111 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:47:23.01 ID:K+oKoQmA
御戻が、あっと小さく声を上げたのとほぼ同時に、

「提督の主砲、とっても大きいデース」

と言う娘の声が聞こえてきた。

「あら残念。金剛でしたね」

鷹野がそう言ってニヤニヤする。
御戻は、大きく息をついた。窓の向こうにいる娘は榛名ではなかった。とりあえず御戻は胸を撫で下ろした。

「そ、そうかい? 僕の、そんなに大きいかい?」
「YES! まるで超弩級戦艦並ネー。こんなので撃ち抜かれたら、金剛は轟沈しちゃいマース」

そう金剛は言うと、男根を愛しそうに撫でる。

「そ、そうかー。轟沈かー。よーし、提督頑張って、金剛ちゃんを轟沈させちゃうぞ〜」
「ふふ。金剛も負けませんヨ〜」

そんな会話を交わす金剛を、御戻はじっと見つめた。

「……似ている」
「似てる?」

鷹野が失笑する。

「ああ。彼女は艦娘だった金剛に似すぎている」
「本人ですよ」
 
鷹野が言う。顔が笑っていなかった。

「馬鹿な事を。金剛は敵に敗れて海に沈んだ」

そう。金剛は海に散った。散って行った金剛を偲んで、榛名は一晩中泣いたのだ。 

「潜水艦娘ってのがいるでしょう? それに助けられたらしいですよ、金剛は」
「まさか……そんな」
「やれやれ。提督だったくせに、何にも知らないんですね」

呆れたような口調で鷹野は言った。

「敗れて沈んだ艦娘は大抵が溺死します。だが、助かる者もいるんですよ。そして、死なずに助けられた娘や、
艦を修繕不能にしてしまった娘はこういった場所へ送られます。『再利用』という名目でね。
吉原だけではありません。北は北海道のすすきのから、南は福岡の中州まで、全国津々浦々です」

淡々と鷹野は説明する。

「信じられないって顔をなさってますね? 残念ながら、これが現実なんです。艦から堕ちた娘達のね。
ちなみに、彼女らが客を取って稼いだ金のほとんどは海軍が持っていきます。お国の大事な艦を潰した償いをしてもらう、というお題目のもとにね。
ですがね、考えてもみて下さい。艦を建造出来るような金を、単なる娘っ子一人が稼げると思いますか? 
そんなの来世、いや、来々世までかかったって無理に決まっている」
「ひどい……」

御戻は愕然とする。そんな事は、まったく知らなかった。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
112 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:49:01.95 ID:K+oKoQmA
「あんたら提督が、無能なせいだろうが」

鷹野が御戻を睨み付ける。

「娘達から色々な提督がいると聞きましたぜ?
ろくに補給もさせずに延々とタンカー護衛任務を押し付ける提督。
艦が轟沈寸前なのに、ドックにも入れてやらず連続で戦闘を強いる提督。
気に入らない艦娘が配属されると、問答無用で艦を解体して、
鎮守府には轟沈しましたと虚偽の報告をする提督――人間の屑の見本市か何かですか? 海軍って所は。
そんな事をしていたら、轟沈したり修繕不能になったりするに決まっているだろうが。
提督ってのは、艦娘達に対してどんな扱いをしても許されるのか?」
「そんなことは……」

ない、と言おうとした御戻だったが、言葉が出てこなかった。

「でもね、そんな話を聞かせてくれた娘達の誰一人として、提督に対する恨み節なんか言わなかった。
どの娘も、任務だから仕方がないって明るく言うんですよ」

相変わらず鷹野は御戻を睨んでいる。

「艦娘達は気高い。自分達が艦娘である事に誇りを持っているから、アホな提督の理不尽な指揮にも笑顔で耐える。
そして笑顔で耐えに耐えて、最後は轟沈して溺れ死ぬか、こんな所へ送られて、見ず知らずの男に股を開くという屈辱を与えられる――何なんだ、この理不尽は。
あんたらはそんな彼女達に対して、何か一つでも報いてやっていたか?」
「……」
 
自分はそんな提督達とは違う、と御戻は思いたかった。だが、今の自分にはそう言いきれるだけの自信がなかった。
どんな苦しい時でも、忠実に命令に従ってくれていた艦娘達に、自分は何か返してあげることが出来ていただろうか。

「……と、まあ、こんな事を旦那に言っても仕方がないんですがね。柄にもなく熱くなっちまった。どうもすみません。失礼いたしました」

鷹野がそう言って慇懃に頭を下げる。

「お詫びに今回の入室料はいただきません。ここにいる榛名が、本物かどうかの『確認』も出来ませんでしたしね。
ちなみにここの榛名は、まだ入郭したばかりで客を取った事がありません。でも、その日が来たら旦那に連絡しますよ。いの一番にね。
ちゃんと『確認』に来て下さいよ? とりあえず今晩は、金剛の勇姿を最後まで見てやって下さい」
「いや、自分は――」

帰る、と言おうとした御戻を、鷹野がぴしゃりと遮る。

「いや。最後までご覧下さい。金剛がここへ堕ちた原因が、少なからず自分にもあると噛みしめながら、ね」

そう言うと、鷹野は扉を閉めた。慌てて御戻は扉に取りつくが、外から鍵を掛けられたらしく、開かなかった。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
113 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:50:21.77 ID:K+oKoQmA
「Oh……提督ぅ、そこは駄目デース」

自分が呼ばれたような気になって、御戻は思わず窓の方に目を向けた。
男が金剛の腋を舐めているのが見えた。
金剛型制服の上着は、通気性と動きやすさを確保するため、脇下に大きなスリットが入っている。
その無防備な腋へ、樹液にたかる甲虫のように男が取りついていた。

「こ、金剛ちゃんの腋、硝煙の匂いがするね」
「ア〜ンビリーバボー! しっかり洗ったのに。金剛チョ〜恥ずかしいデース」
「HAHAHA。イッツ・メリケン・ジョーク。ウィットに富んだ軽いジョークさ。大丈夫、硝煙の匂いなんてしないよ。
金剛ちゃんの腋、とってもいい匂いだよ。桃の香りみたいだよ。んん〜たまらん」

男が舐める速度を上げると、金剛の頬が桜色に染まってゆく。

「ああ……提督」
「んふんふ。ここ、弱いんだね?」
「YES……デース」

とろん、とした目で金剛が答える。それを聞いて調子づいたのか、男は金剛に万歳をするような恰好を取らせた。
両腕を頭の上の方に持っていかれたせいで、白い両の腋が男の前に晒される。
男がまず右の腋から舐める。数回舐めてから左へ移る。そこでやはり数回舐めてから、再度右の腋へ――男の頭が金剛の両腋の間をせわしなく行ったり来たりする。
それにつられるかのように、金剛の嬌声も大きくなってゆく。

「ああ……ああっ……提督っ! 提督っ!」
「金剛ちゃん金剛ちゃん!」
「ああ……もう、金剛の大事なトコロ……浸水しちゃってマース!」
「え? 腋をペロペロしているだけなのに?」

男が舐めるのを止めて、笑いながら訊ねる。

「どれどれ……わあ、本当だ。これはマズイ。総員避難っ。繰り返す、総員避難っ」
「提督っ……提督の高速修復剤で、早く浸水箇所を修繕してくだサーイ」

御戻の目の前で繰り広げられる、客と金剛のしようもない茶番。
これが、あの金剛だというのか。
凛々しさも、気高さも、艦娘としての尊厳を根こそぎ奪われた金剛の姿に、御戻は体から力が抜けてゆくのを感じた。

「金剛ちゃん、上になってくれるかな? ぼ、僕は騎乗位が、す、好きなんだな」
「cowgirl positionネー。aye,aye, sir!」

そう言って金剛は身を起こした。そして制服はそのままに、下着だけを外して寝そべった男の上に跨ろうとする。

「あ、僕の方じゃなくて、鏡の方を向いてもらってもいいですか?」
「いいデスヨー……って、提督〜。これじゃインしてるトコ、鏡に映ってまる見えネー」

金剛と御戻の目が合う。
向こう側から見えてはいないとは言え、体に力が入ってしまう。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
114 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:52:04.86 ID:K+oKoQmA
金剛が自分の秘所に男根をあてがい、ゆっくりと腰を沈めてゆく。スカートをたくし上げているので、
金剛が男をのみ込んでゆく様がはっきりと見て取れた。窓越しに見える金剛のそこは、水音が聞こえてきそうな程に潤んでいた。

「ああ……」

目を閉じ、軽く眉根を寄せ、金剛が感じ入るような声を出す。しっかりと男根を根本まで咥え込むと、再び腰を浮かす。
そして、抜けない程度の所まで来ると、再び腰を沈める。
見てはいけない――頭では分かっていたが、御戻は視線を反らす事が出来なかった。
 
金剛の腰の動きが、徐々に速くなる。擦れ合う秘所と男根が、粘着質な、ひどくはしたない音を紡ぎ出し、そこへ金剛の嬌声が重なる。

「ああ……! 提督、提督っ……」
「おお……金剛ちゃんの艦隊運動すごすぎぃ! ごめん、もう無理っ。果てるっ……!」

男の睾丸が随分とせり上がっている。本人の言葉通り、今すぐにでも射精しそうであった。

「提督、いつでもComingネー!!」
「ああっ、金剛ちゃーーーーーーーーーーん!」
金剛の名を長く叫びながら、男は放精した。
男が果てると、金剛は腰を浮かして男根を解放した。そしてベッドの上に膝をつくと、左手でスカートをたくし上げ、
空いた右手を下腹部へ伸ばし、膣内に放出された精を掻きだした。

「ふふ……すごい量デース……」

そう言いながら秘所より抜いた右手には、大量の白い液体が絡みついている。
金剛はそれをうっとりとした表情で眺めると、おもむろに唇を寄せた。

「提督……金剛の本気、どうでしたカ……?」

濡れ光る舌で、愛液と精液が混じり合ったものを舐めとりながら、金剛が妖しく微笑む。
御戻は、窓越しに向けられる金剛の笑みを前に、身動きひとつ出来なかった。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
115 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:53:21.56 ID:K+oKoQmA
4
二日経っても、御戻の頭の中には、金剛の痴態が色鮮やかに残っていた。
そのせいで、書類の処理がまた滞ってしまった。一日中机に噛り付いていたが、
仕事に集中しようとすると、深海棲館での金剛が浮かんできてしまってまったく進まなかった。

額に浮かぶ珠のような汗。
桜色に染まった頬。
男を貪欲に飲み込んでいた秘所。
終わった後の、男女液を舐めていた淫蕩な目つき――と、そこまで思い起こして、御戻は自分の頬を平手で張った。

何を考えている。金剛のしどけない姿を思い出している場合か。
大体、榛名の事を確認しにいった筈なのに、お前は何をやっているんだ――そう、胸中で自分を叱り付ける。

「御戻チャン、どしたんよ? いきなり自分の頬引っぱたいたりして」

隣に座っていた小嶋が、不思議そうな顔で御戻を見ていた。

「蚊でも居たんか?」
「あ、いえ。ちょっと眠気を覚まそうと思って」
「眠いなら眠っちゃえばいいのに」

不思議そうな顔で小嶋は言う。確かにしょっちゅう舟を漕いでいる小嶋にしたら、そう思うのだろう。

「お。もう定時だ」

壁にかけられた時計を見て、小嶋が立ち上がった。

「じゃあ、俺はこれで帰るわ。御戻チャンもほどほどにね」
「お疲れ様です」
「お疲れ〜。よおーし、今晩も遊ぶぞー!」

小嶋はそう言いながら、執務室を出ていった。
御戻は背もたれに身を預け、目を閉じた。しばらくすると、軽い眠気が訪れる。
小嶋の言葉に従った訳ではないが、御戻は逆らう事なく眠りに落ちた。
 
しばらくの後。
ジジジジジ……という、非常に歯切れの悪い呼び出し鈴の音で、御戻は起こされた。
壁掛け時計を見ると、小嶋が出て行ってから一時間程経っていた。


呼び出し鈴の音はまだ続いている。音は机の上にある旧式の電話から出ている。ここの部署は予算の割り当てが少ないので、
調子の悪い電話機をずっと使わされているのだ。御戻は身を起こして、受話器を取った。

「はい。御戻ですが」
「御戻殿ですか。こちら交換台です。御戻殿宛てに、鷹野さんという方から電話が入っています」

鷹野という名前を聞いて、御戻の心臓が大きく跳ね上がる。
 
「繋ぎますか?」
「……繋いでくれ」
「はい。では繋ぎます」

御戻は大きく息をついた。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
116 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:54:46.80 ID:K+oKoQmA
「もしもし」
「旦那。鷹野です」
「ああ……先日はどうも」
「いえいえ。こちらこそ。その節は大変な失礼をいたしました」

電話の向こうの鷹野が慇懃に言う。謝りながらもニヤニヤしているに違いない、と御戻は思った。

「で、用件は?」

用件など分かっている。心臓はかなりの速さで鼓動している。だが、平静を装って御戻はそう切り出した。

「はは、そう来ますか。もしかして、どなたか周囲にいらっしゃる?」
「いや。そうではないが」
「じゃあ、虚勢ってやつですかね……まあ、どうでもいいですが。今日『確認』出来ますよ?」 

更に心臓の鼓動が跳ね上がる。

「もしいらっしゃるなら、今日は裏口の方から入って来て下さいね。旦那が来た事がお客人にばれると、色々と面倒になりますから。
さて、後は旦那にお任せいたします。来るも来ないも、お好きにどうぞ。それじゃ」

そう鷹野は言うと電話を切った。
御戻は受話器を戻す。酷く手が震えている。とうとう『確認』出来る時がやって来たのだ。

深海棲館の榛名が、御戻の榛名ではないことを確認出来る。
 
艦から堕ちた娘達は色里に送られるなどと鷹野は言っていたが、それが本当である証拠は何処にもないのだ。
先日御戻が見た金剛も、瓜二つの他人に違いない。そうに違いない。良く言うではないか。世の中には自分とそっくりな人間が三人はいると。
御戻が見た金剛は、きっとそういった類の良く似た他人なのだ。

御戻は更衣室に行き、制服から普段着に着替えると、榛名が榛名ではない事を確認するため、足早に深海棲館へ向かった。



深海棲館に着くと、電話で言われた通りに裏口から店に入る。

「お待ちしておりましたよ、旦那」

裏口から入ると、鷹野が上り框に腰を掛けていた。間違いなく御戻が来ると踏んでいたのだろう。実に楽しそうに御戻の顔を見る。

「確認をしに来た」

確認を、の部分を御戻は強調する。

「それはもう。では、ご案内します」
 
鷹野の先導で廊下を進み、先日の部屋に入る。御戻が畳に腰を下ろすと、

「では、ご確認を」

と鷹野が言って、カーテンに手を掛けた。
御戻の心臓が、走っている時のような速さで鼓動を始める。
やがて、カーテンが開けられ、隣の部屋の様子が窓の向こうに見えた。

金剛型用の制服を着た娘が、ベッドの縁に腰を掛けて、こちらを向いて座っていた。落ち着かないのか、しきりに自分の髪を弄っている。

「あ、ああ……」

御戻の口から、思わず声が漏れる。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
117 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:56:40.10 ID:K+oKoQmA
「まだお客様が入室してないんですよ。で、どうです旦那? ご確認の程は」

鷹野の言葉には応じず、御戻は窓の向こうにいる娘を食い入るように見ていた。つややかな長い黒髪に、愛らしい顔立ち。
その髪に、頬に、唇に数え切れない程触れた。だから、見間違えるはずなどない。

榛名――だ。この娘は、自分の愛しい榛名本人だ。やはり、鷹野が言っていた事は本当だったのだ……。

「ご確認出来たようですね……ああ、お客様が入室されましたよ?」

鷹野がそう言い、促されるようにして御戻は隣の部屋のドアへ目を向けた。
 
「な……!?」

入って来た客を見て、御戻は絶句する。

「ああ、先日もいらっしゃった海軍さんですね」

入って来たのは、小嶋だった。

「もしかして、お知り合いですか?」

御戻はただ呆然としていた。何故だ……何故、小嶋がここに居る……榛名に何をする気だ……。

「どうやらお知り合いみたいですね。では、ごゆっくりどうぞ」

鷹野はそう言うと、くつくつと忍び笑いを漏らしながら部屋を出て行った。

「あ、あの、榛名です。不束者ですが、どうぞよろしくお願いします!」
 
榛名がベッドから立ち上がり、ぺこりと頭を下げる。 

「いいねー。榛名ちゃん、すごく可愛いね」
「そんな……」

榛名が戸惑ったような顔をする。

「いやいやホントに可愛いよ〜。よく言われるでしょ? 可愛いって」
「いえ……言われたことないです……」

確かに御戻は、榛名の事を可愛いと言った事はなかった。誇り高き艦娘に対して、可愛いと言うのは失礼だと思ったからだ。

「そうなの? 周りの男は何をやっていたんだ。けしからんな」

小嶋はそう言うと、榛名を抱き締めた。

「あ……提督……」

御戻は自分の事を呼ばれたと思い、ぴくりと体を震わせた。だが、今、提督と呼ばれているのは、自分ではない。あくまで小嶋なのだ。

「ん……んん……」

榛名の唇が塞がれる。その様を目の当たりにして、御戻の全身から力が抜けた。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
118 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:58:16.15 ID:K+oKoQmA
「榛名チャン……」

小嶋が唇を離して名を呼ぶ。

「榛名、と呼んで下さい。提督」

榛名がそう言うと、小嶋は黙って頷いた。
小嶋が榛名をベッドへと促す。寝具の上に横になった二人は、再び唇を重ねた。そして、舌を絡めあう。その最中、榛名の身体は幾度か震えた。

「……榛名はキスが好きなんだ?」

唇を離した小嶋が、そう尋ねる。

「……」

榛名は少しだけ熱に浮かされたような顔で小嶋を見る。言葉にして返事こそしなかったが、それは「はい」と答えたのと同義だった。
何故だ榛名――御戻は胸中で叫ぶ。どうして今さっき会ったばかりの男に、そんな表情を見せる? いや、それ以前に出会って一分程の男と、何故、舌を絡める接吻などするんだ!?

「そうか〜。じゃあ、ここはどうかな〜?」

そう小嶋は言うと、今度は榛名の耳を甘噛みする。

「ひゃん!?」

御戻が聞いた事のないような声を榛名は上げた。榛名もあんな声を上げる事があるのか。

「あ……駄目……。提督……榛名は変になってしまいそうです」
「いいよ、変になっても。榛名が変になるとこ、見てみたいな」

小嶋はそんな事を言いながら、自身の唇を、首筋、肩口、鎖骨と順に這わせてゆく。

「あっ……! そこは駄目です、提督!」

小嶋の舌が腋に辿り着くと、榛名は慌てたように言った。

「なんで?」
「汗をかいていますから……」
「全然匂わないって。むしろ、いい匂いがする」

制服の脇下に開いたスリットへ小嶋は顔を突っ込むと、牛乳を飲む小猫のように、榛名の腋を舐め始める。

「提督……恥ずかしいです……」
「でも、気持ちいいんじゃないの?」
「……」
「あ、黙った。気持ちいいんだ? 榛名は腋を舐められると、恥ずかしいけれど、とっても気持ちよくなっちゃうんだ?」
「もうっ……知りませんっ」

ぷい、と榛名は顔を背ける。拗ねたような、甘えたような、そんな声と仕草。あの声と仕草は自分だけのものではなかったのか――御戻は拳を握る。
 
「可愛いな〜」

小嶋はそう言うと、こんどは榛名の上着の前をはだけさせる。下には何もつけておらず、形の良い乳房が顔を覗かせた。

「綺麗なおっぱいしてるね」
 
片手で優しく乳房に触れながら、小嶋は再び榛名の腋に舌を這わせた。同時に与えられる二つの刺激に、榛名の桜色の乳首がみるみる硬くなってゆく。小嶋の指先がそこへ触れると、榛名はぴくんと肩を震わせた。

その反応を確認した小嶋は、今度は人差し指と中指の間に乳首を挟みこみ、ゆっくり小さく円を描くように動かした。その刺激に、榛名は大きく身を捩る。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
119 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 21:59:29.73 ID:K+oKoQmA
「感度、いいんだ?」
「そんなこと……榛名には、分かりません」

唇と舌に乳首が捉えられると、榛名は「ああ……」とまるで感に堪えないような声を洩らし、小嶋の頭を両腕でかき抱いた。

「ああ……だめ……だめ……あぅっ!?」

小嶋の手が、榛名のスカートの中をまさぐる。

「榛名。もうこんなになってるよ?」

少し意地悪く言いながらスカートから手を抜くと、小嶋は見せつけるように榛名の目の前へ指を持ってゆく。愛液に塗れた人差し指と中指を広げると、何本もの糸が引かれた。榛名が恥じるように視線を反らす。

「俺のもさ、もうこんなになっちゃってるんだけど」

小嶋は榛名の手を掴むと、ズボンへと導く。前が大きくテントを張っている。

「苦しそう……」

膨らんだ箇所を、榛名は恐る恐る撫でた。

「うん。苦しい。解放して欲しいな」
「はい、提督」

榛名はそう言うと、小嶋のズボンを脱がせた。そして、お目見えした小嶋の一物に、榛名は目を見張った。

「……大きい」

確かに小嶋の男性自身は逞しかった。御戻の1.5倍近くはあるかも知れなかった。
この後、あれが榛名に押し入るというのか――御戻の顔が歪む。

「そうかな? 大きいの?」 
「多分……」
「ふーん。誰と比べて?」
「……」

小嶋の問いに、榛名は困ったように黙ってしまう。そして、暫く沈黙した後に、突然、顔を覆って泣き出してしまった。

「あーごめんごめん。あまりにも下品で、意地の悪い質問だった」
 
慌てて小嶋が謝罪する。

「ごめんなさい……」
「俺の方こそごめんな? ひどい事聞いて」
「本当にごめんなさい……。忘れよう、忘れようって思っていたのに……でもやっぱり忘れられなくて。あの人のこと、やっぱり忘れられないんです……」

榛名のその言葉に、御戻は愕然とする。

「……大切な人がいたんだな?」

小嶋のその言葉に、榛名は何度も何度も頷いた。

「でも、これが運命なら、受け入れます……」

泣き腫らした顔で、それでも榛名は精一杯微笑んでみせる。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
120 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 22:04:51.47 ID:K+oKoQmA
その笑顔が御戻の心を抉った。

そして、御戻の中のもう一人の御戻が問いかけて来る――お前はこんな所で何をしているんだ?
こんな覗き魔のような真似をしている時じゃないだろう?
今、お前がやるべき事は一体何だ? 愛しているんだろう? 榛名を。

榛名と出会った時の事から、離れ離れになってしまった時の事までが、まるで走馬灯のように御戻の頭の中を駆け巡る。

笑っている榛名。
少し怒っている榛名。
恥ずかしそうに甘えてくる榛名。
軽く拗ねている榛名。
泣いている榛名。

どの榛名も、自分の命よりも大事なものだ。

御戻の中で何かが弾ける。

御戻は立ち上がると、あらん限りの力で窓を殴った。大きな音が響き渡り、何事かと驚いた榛名と小嶋がこちらを向く。
御戻は何度も何度も窓を殴った。途中から皮が破れて血が出始めたが、構わずに殴り続けた。
やがて、窓は派手な音を立てて割れた。御戻は、残ったガラスを蹴破り、隣の部屋に入った。

「提督!?」
「御戻チャン!?」

窓から侵入してきた御戻を見て、榛名と小嶋が同時に叫ぶ。

「榛名。行くぞ」

御戻は唖然としている榛名の腕を掴んで立たせた。

「お、おい御戻チャン、これは一体どういう事だ!?」
「すみません小嶋殿。榛名は私の命なんです。他の誰にも渡さない」

訳が分からないという顔をしている小嶋に、御戻は頭を下げる。

「短い間でしたが、お世話になりました。それでは」

そう御戻は言うと、榛名の手を引いて、部屋を出た。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
121 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 22:06:08.91 ID:K+oKoQmA

外はいつの間にか篠突くような雨が降っていた。
騒動を聞きつけた深海棲館の従業員達が追ってきたが、激しい雨のお蔭で撒く事が出来た。

御戻と榛名は息の続く限り走り続けた。
やがて二人は、海の見える丘に辿りついた。いつの間にか雨は止み、月明かりが煌々と地上を照らし出していた。

遠くに灯のともった港が見える――かつて二人が過ごした鎮守府の港だ。

「あそこでの日々が、ひどく昔の事のように思えますね……」
 
榛名が港に目を向けながら言う。

「そうだな。たかだか一月程前の事なのに」
 
御戻も港に目を向けながら頷いた。

「提督……」

榛名が御戻の腕を取り、身を寄せる。

「ありがとうございます……榛名なんかのために。とても嬉しかったです」
「いや。本当にすまなかった」

榛名の肩を抱きながら、御戻は小さく言う。

「自分が至らなかったばかりに、君をひどい目に会わせた」
「う……わ、私……」

榛名の声が急に涙混じりになる。

「ごめんなさい……わ、私、他の男の人と……。軽蔑しますよね。こんな穢れた女なんて……」
「そういう事を言うものではない。榛名は穢れてなどいない。綺麗なままだよ」
「……提督!」

榛名が御戻にむしゃぶりつく。突然の事だったので、御戻はバランスを崩してしまう。
榛名が上になるようにして、二人は草むらの上に倒れ込んだ。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
122 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 22:08:08.33 ID:K+oKoQmA
「ん……提……督……んん……提督っ、提督っ……!」

榛名が荒々しいとも言える動きで、御戻の唇に自らの唇を重ねる。その頬は涙に濡れていた。

「会いたかった……! ずっとずっと、会いたかった! 私、怖くて、淋しくて……!」

御戻の唇を解放し、榛名は言い募る。御戻はそんな榛名の頬を優しく撫でた。

「自分もずっと会いたかったよ、榛名」
「……提督ぅ、提督ぅぅ、提督ぅぅぅ!」

まるで幼子が駄々をこねるように、榛名は御戻の胸に顔を押し当てる。
そんな榛名を、御戻は優しく、まるでこの世に二つとない宝物へ触れるようにして抱いた。
しばらくの間、二人は溶け合うように抱き合い、互いの温もりを確かめ合った。

「あの……提督……」

やがて榛名が顔を上げて、おずおずと切り出す。

「何だい?」
「その、こんな時に……こんな場所で……自分でも、はしたないと思うのですけれど……」
「うん?」
「抱いて欲しいんです。提督に」

月明かりしか光源がないので明確には見えないが、榛名が頬を染めているであろう事は想像に難くない。

御戻は何も言わず、そっと榛名の唇を塞いだ。すぐに榛名の舌が入ってきて、貪欲とも言える程の動きで御戻の舌を絡め取る。
榛名の身体が痙攣するような動きを見せた。接吻だけで、すでに達しているらしかった。
唇を合わせたまま、御戻は榛名の様々な部分に触れる。指先が触れる度に、榛名はどうしようもないといった感じで激しく身を捩った。

「あ、ああ……」

唇を離すと、榛名がまるで瘧に罹ったかのように震える声を出した。

「か、感じ……すぎ……て、お、おかしく……なりそうです……」
「榛名。愛している」

そう御戻が言うと、榛名は滂沱と涙を流しながら、あらん限りの力で御戻に抱き付いてくる。

「お願いです。忘れさせて……!」

深海棲館での事を言っているのだろう。御戻は榛名の秘所に触れてみた。すでにそこは、驚き、目を見張る程に潤みを帯びていた。
御戻は榛名の下穿きをはぎ取り、自分のズボンを脱いだ。すでに御戻のものも天を仰ぐ程になっていた。
御戻が榛名に押し入る。盛大に潤んでいるせいで、抵抗らしい抵抗など感じないまま、御戻の男性自身は榛名の中を進んでゆく。
だが、先端が奥に到達するやいなや、一転して榛名の内は、まるで吸い付くようにして激しく御戻を締め付け始めた。

「くっ……榛名」
「提督……もう二度と離さないで……」

榛名の両腕が御戻の首に回され、両足は腰をがっちりと挟み込む。

「ああ。もう二度と離さない……」
「提督! ああ……もう……だめっ……!」

榛名の涙混じりの嬌声と、御戻のせり上がってくる射精感を堪える呻きが、重なりあう。

「榛名……!」
「提督……!」

二人は互いを呼び合いながら、絶頂を迎えた。
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
123 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 22:10:29.77 ID:K+oKoQmA
月明かりの下、波の音と潮の香りが二人を優しく包んでいる。

「えらく幸福な気分だよ」

草むらに横たわったまま、御戻は静かに言った。

「私もです……提督」

榛名が身をすり寄せてくる。

「もう鎮守府にも、自分の所業が伝わった頃かな」
「ふふ……そうですね」

少しだけ楽しそうに榛名は笑う。

「榛名」
御戻は硬い声で言う。
「自分にはもう何もない。士官としての身分を剥奪されるのは無論の事、それどころか、今や遊郭から女を攫った犯罪者だ」
「提督は犯罪者などではありませんよ」
おだやかに言いながら、榛名は御戻の頬に口づけする。
「……榛名を救い出してくださった英雄です」

月明かりにうっすらと照らされた、榛名の優しい笑顔。その笑顔だけで、御戻の心は存分に満たされる。

「自分が君に差し出せるのは、もう命ぐらいしかない」
「嬉しい。榛名なんかのために、そんな事を仰って下さるなんて」
「榛名――」
 
すまない、と続けようとした御戻を榛名が遮る。

「榛名も提督に差し上げられるのは、命ぐらいしかありません」
「……」
「榛名は御戻提督だけのものです。何処までもお供します。例え海の底でも。だから――」 

榛名が御戻の手を強く握る。

「――もう二度と、離さないで」
「分かった」

二人とも、考えている事は同じようだった。

「空、綺麗ですね……」
「ああ……」

遥か上には満天の星空。地上の憂いや哀しみとは、一切無縁の美しい輝き達――この星々を天からのささやかな贈り物と思って、静かに二人でゆこう。

「提督。榛名は、提督を愛しています」
「自分もだ。榛名、愛している」

二人は静かに唇を合わせた。

――翌日。
鎮守府の港に、一組の男女の遺体が流れ着いた。
 
男の方は、かつて提督まで務めた事のある士官。
女の方は、かつて金剛型の艦を駆っていた艦娘。

男の左腕と女の右腕は、衣類の切れ端できつく結ばれていたが、その必要がないと思われる程に、二人は強く抱き合ったまま絶命していたという――。

― 了 ―
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
124 :榛名のために[sage]:2014/01/26(日) 22:18:29.13 ID:K+oKoQmA
以上で「榛名のために」終了です。

注意書きの件ですが、配慮が足らず申し訳ありませんでした。
次回、投下する機会があったら注意します。

長々とすみません。読んでくださった方々、本当にありがとうございました。


※このページは、『2ちゃんねる』の書き込みを基に自動生成したものです。オリジナルはリンク先の2ちゃんねるの書き込みです。
※このサイトでオリジナルの書き込みについては対応できません。
※何か問題のある場合はメールをしてください。対応します。