- 【ドラマ】リーガル・ハイでエロパロ★2
108 :サービスデー1/7[sage]:2014/01/14(火) 23:25:40.83 ID:FZFFrnOb - >>96 の1か月後くらい
地方裁判所。 強盗事件の被告の悲惨な生い立ちを舞台俳優さながらに身振り手振りを交えて語る古美門。 「…誰よりも人の痛みを知っているのです。以上です」 (…よし!今日はこんなもんでいいだろう。ん?) 鼻をすする音が聞こえた。 (お?同情して泣いているのか、誰だ?) 被告も傍聴人達も沈痛な面もちで俯いているが、泣いてはいない。 ぐるりと法廷を見渡す。 (まさか…) 自分の真後ろを振り返る。 (黛、おまえか!) 口元を押さえて震えている。 弁護人が泣いてどうする、と思ったが、これは願ってもない援護だと思い直す。 (アピールチャンスだ。もっと引き立てるには…) わざと黛の後ろに立ち、椅子の背もたれに手を置いて黛に注目を集める。そして、スッと自分のハンカチを差し出した。特に裁判官と傍聴席からよく見えるようにして。 黛は蚊の鳴くような声で「ありがとうございます」というと、遠慮がちに僕のハンカチで目頭を押さえた。 (いいぞ〜。黛!) 嘘のつけないコイツの涙は本物だ。裁判長が閉廷を宣言する頃には、何人かの傍聴人がつられて小さく嗚咽を洩らし始めていた。 (やった〜!!) 内心ガッツポーズしながらも、殊勝な表情を装って、まだグズグズいっている黛の肩を抱いて法廷を後にした。 事務所に戻り、食事の時間になると、蘭丸がやってきた。「はい」と封筒を古美門に手渡す。古美門が中身を確認して報酬を渡すと「毎度ありっ」と嬉しそうに食卓について食べ始めた。
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109 :サービスデー2/7[sage]:2014/01/14(火) 23:28:47.36 ID:FZFFrnOb - 「どう?役に立ちそ?」
「ああ。よくやった。これで決まりだ。今日の弁論も上手くいったしな、黛くん」 「私、彼があんなにひどい目にあってきたとは知りませんでした」 「私だって知らん」 「え?…まさか先生」 「ん〜?」 「また作り話ですか!!なんでいっつも」 「なんでいつも騙されるんだろうねぇ、君は。しかし、あそこで泣いたのはなかなかのファインプレーだった」 「あ〜、も〜!!」 腹立ち紛れに、半分ほど残っていたワインを一気にあおった。 「おい」黛の酒癖を思い出した古美門が青ざめる。 「服部さん!おかわりくださいっ」 服部さんは困り顔で古美門をうかがう。古美門が首を横に振ったので、黛の前には水の入ったグラスが出された。 夕食を終え、黛はソファで書類仕事にとりかかった。明日までに必要だった準備が一通り片付いたところで、蘭丸がワイングラスを2つ持ってきて、隣に座った。 「デザートワインだって」 差し出されたグラスを受け取った。 デスクで雑誌を眺めている古美門の前にも同じものが置かれている。 「珍しいよね。真知子ちゃんが飲み足りなさそうだったからかな?例のアレじゃない?サービスデー」 そう言って、カチンと黛のグラスに合わせた蘭丸と同時に口に含んだ。 「おいしーっ!あま〜い」 「よかったー。真知子ちゃんの機嫌が直って」 「別に怒ってないよ。いつものことだもん。それに、作り話でよかったかも。本当だったらあまりにも可哀想で…。作り話が真実と一致する可能性もゼロではないけどね。あと…」 「ん?」 「ちょっといいことあったんだー」 「何?教えてよぉ」 「えへへー内緒」 「やっぱ今日サービスデーなんだぁ。ねっ先生、何してあげたの?」 蘭丸は楽しげにデスクまで行って古美門の顔を覗き込む。
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110 :サービスデー3/7[sage]:2014/01/14(火) 23:31:53.58 ID:FZFFrnOb - 「知らなーい。興味なーい」古美門は顔も上げずにあしらっていた。
服部さんが近付いてきて、小声で囁く。 「ハンカチ…でございますか?」 「何でそれをっ…!」大声を出しそうになって慌てて口を押された。 2人に気づかれないように服部さんにそっと問うと、書類に紛れてかばんからはみ出ているのを指摘された。 そのときだった。 「あっそうだ先生、ご褒美貰い忘れてた。あの痴漢、昨日またやってたから取り押さえたよ。補導された」 「そいつで間違いないのか」 「うん。確かめた。先月、黄色いコートの背の高い女にもやったって。変な髪型の男とイチャついてたって」 「余計なことは言わなくていい。ご苦労だった」 古美門がデスクから封筒を出して渡すと、蘭丸はクイッとグラスを空け、 「ごちそうさまっ!じゃまた!」と去っていった。 「…先生……なんか複雑です。痴漢事件の容疑者を無罪にしておきながら…」 「それとこれとは関係ない。別件だ。第一、彼は一貫して犯行を否認していたし、検察の証拠は穴だらけだった。立証できなかった以上、無罪なんだ」 「資産家の父親が法外な報酬で古美門先生に弁護を依頼してきた時点で、無実とは思えないんですけどねー」 「はっはっはー!正義は金で買える」 お馴染みのやりとりの間に帰り支度を整えていた服部さんを見送る。 (私も帰ろ) グラスを傾けた。 「強い酒だ。ゆっくり飲みなさい」 「はーい」(先生は心配しすぎだよ) 資料を片付けながら、すぐにもう一口飲んだ。 「おい。聞いてるのか?」 「はいはい。大丈夫ですよー」古美門は呆れ顔で葉巻を手にすると、リクライニングチェアに移動した。 最後に一口で飲み干す。 (おいしぃ。幸せー…) 書類を全てかばんに入れ、最後に古美門のハンカチを手に取った…
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111 :サービスデー4/7[sage]:2014/01/14(火) 23:36:50.86 ID:FZFFrnOb - 古美門は、ふと、静かになっていることに気づてソファを見やった。
(えぇっ!?なぜそうなる?!) さっきまで慌ただしく帰り支度をしていたはずの黛が座ったままうなだれて動かなくなっている。 「おい」 声をかけたが反応がない。仕方がないので隣に座って肩を揺すった。 「起きろ。黛」 「ん…」 顔を上げた黛は目がすわり、頬は紅く染まっていた。視線を落とすと、両手で何かをしっかりと握っている。それが昼間貸したハンカチだとわかった瞬間、心臓が跳ね上がった。体温が急上昇して焦る。 「…わたし、ねてました?」 「この酔っ払いめ。だから注意したんじゃないか。意地汚く急いで飲むからこういうことになるんだろう。君はアルコールに弱い上に酒乱なんだ。いい加減自覚して気をつけたまえ」 矢継ぎ早に小言を繰り出すが黛の耳には届いているのかわからない。「んぅー」とかいう甘えた声を出しながら、古美門の胸に頬を擦り付けてきた。 「こらっ!話しを聞け。くっつくな」 「せんせー…、いいにおい…」 少し焦点のずれた潤んだ瞳で見上げてくる。 「せんせ、いまだったら、まえより、もっと、えっちなこと、できそぉ」 (何てことを言ってるんだこいつはー!正真正銘の酒乱だな!) 「…酔って気が大きくなっているだけだ。水でも飲んでさっさと帰れ」 「はぁい」
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112 :サービスデー5/7[sage]:2014/01/14(火) 23:39:15.16 ID:FZFFrnOb - 素直に返事をしたから安心したのに、首に絡みついてきた。
「ちょっ、黛っ」 首筋に唇を押しつけてくる。 「あっ」 (くそ〜っ!不意をつかれて変な声が出ちゃったじゃないか!!黛のくせに!) 「せんせぇは、わたしの、ふぁーすときすのひと、なんですよぉ」 (は?キス?キスなんかしたか?あの痴漢の日?) 記憶を手繰り寄せる。 (あぁ、したな。っていうか、こいつキスもしたこと無かったのか?ということは当然、処女だな。何が「もっとエッチなこと出来そう」だ。馬鹿が) 逃れようとするが、ぎゅっとしがみつかれている。 (…っ!この怪力女め!) 「せんせ、ちゅうってきもちいですよねー…」 どうしても避けようと思えばできたはずだった。顔を逸らすとか、手で口を塞ぐとか…でも、しなかった。 一瞬、興味を感じてしまったのかもしれない。黛がどんなキスをするのか… 目を閉じて近づいてきて、冗談みたいに「んー」と言いながら唇を押しつけてきた。 (……で?「んー」からの?) 舌を挿れてきたら絡め取ってやるつもりだったのに、そのまま離れて… 「てへっ?」 …言葉を失った。期待した僕が馬鹿だった。…ん?この僕が黛に期待?いや、期待などしていない。していないが… 「お仕置きが必要だな」
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113 :サービスデー6/7[sage]:2014/01/14(火) 23:41:22.96 ID:FZFFrnOb - 照れてモジモジとハンカチをいじくっている黛の顎を掴んでこちらを向かせる。
「ふぇ?…せんせ?」 紅い頬を撫でる。 「黛、気持ちいいキスは、こうやるんだ…」 「っふぁ…ん…」 下唇をくすぐるように舐めてやると、すぐに力が抜けて隙間ができる。 (これはお仕置きだからな。めちゃくちゃエロいキスでフラフラにしてやる) 差し込んだ舌で黛の舌先を撫で、さらに絡めようとすると…、なんと黛から舌を伸ばして古美門の口の中に入れてきた。 「っん…」(こいつ…!もしかして、こうなるように仕組んだのか!?初めから、僕とこれがしたくて、わざとあんな幼稚なキスを仕掛けたんじゃ…) だとしたら、まんまとはめられたことになる。でも、不思議と不快ではなかった。むしろ、このうぶな女がそんなにも自分を求めていたのかと考えると、興奮が理性を崩していく。 絡み合う舌の感触がそれに拍車をかけ、下半身が目覚めてくる。 (どちらが誘ったかなんて、そんなこと、もう、どうだっていい) 後ろ首に手を添えて固定し、黛の舌を押し返すようにして強引に侵入した。隅々まで探り、あらゆる快感の芽を暴き、味わい、吸い尽くす。 唇を離しても、またすぐ触れたくなる。 どちらからともなく何度もキスを繰り返した後、古美門が切り上げようとすると、 「せんせ、もっとぉ」とねだられた。 たまらずに背中に両腕を回してぎゅーっと抱きしめ、再度口内を舐め回す。 ゆっくりと腕を緩めると、2人の濡れた視線が溶け合い、熱い吐息が混ざる。 「はぁ…せんせぇ…」力なくもたれかかってくるのを抱きとめた。
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114 :サービスデー7/7[sage]:2014/01/14(火) 23:46:17.27 ID:FZFFrnOb - (やっとおとなしくなった…)
ふぅー、と息をつく。 古美門の吐息が耳にかかったらしく、「あんっ」と悲鳴を上げ、ビクッと身体が跳ねた。 (こんなに敏感に反応するなんて…) あぁ抱きたい。処女でさえなければ、酔ってさえいなければ、このままベッドに連れて行くのに…。 しかし、今夜はダメだ。酔った勢いで処女喪失なんて、黛にさせるわけにはいかない。 (…きっと痛がるはずだ) 苦痛に歪む黛の顔を思い浮かべて、高ぶった身体をなだめる。なんとか落ち着いたところでそっと離れ、グラスに水を注いで持ってきた。 渡そうとしたが、ふと悪戯心がわいて、自分の口に含む。グラスを置き、キョトンとしている黛の両頬を包み、口を合わせて少しずつ移した。 「んっ、んっ」 喉を鳴らして飲むが、口の端からも垂れていく。 咄嗟に黛がハンカチで口元を拭った。 「あ、これ…」 ずっと握っていたことに、今更気づいたようだ。 恥ずかしそうにうつむいて、 「洗ってお返ししますから」と言う。 その手を自分の両手ですっぽりと挟む。 「これは君が持っていなさい」 「えっ?」 「君のよだれを拭いた物なんて、不潔すぎて僕にはもう使えないよ」 そう言うと、ムッとした顔で睨んできて、安心する。 2人で分け合った冷たい水が、酔いも甘い空気も洗い流したようだ。 「……ありがとうございますっ」 急に正気に戻ったのか、気まずそうに急いでハンカチを仕舞う黛を見ていたら、もう少しだけからかいたくなった。 いつかのように黄色いコートを持って来る。 黛は一瞬戸惑いを見せたが、素直に袖を通した。 そのまま当然のように抱きついて、耳に吹き込んでやった。 「もっとエッチなことがしたかったか?今度は酒の力を借りないで誘ってごらん」 「お、お疲れさまでしたっ!」 黛はかばんをひっつかんで、逃げるように出て行った。
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