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『右の者、懲立場三年の刑に処す』(前編)
名無しさん@ピンキー
立場だけの交換・変化 7交換目?

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立場だけの交換・変化 7交換目?
23 :『右の者、懲立場三年の刑に処す』(前編)[sage]:2014/01/07(火) 02:07:40.82 ID:4zpjJh1S
 それは、会社全体でのちょっとした新年会も終わり、本格的に業務を始めようかという1月頭の午後7時過ぎの話。
 「宮江さん、ちょっといいですか?」 
 幸いにして経理部二課は納期の差し迫った仕事はまだないため、今日は珍しく定時で帰れるかも……と、ちょっと浮かれて今日の分のPCでの作業の〆に取りかかっていた彼女に、隣の席の1年後輩である佐倉麻紀梨が話しかけてきた。

 「ええ、構わないけど、何かしら?」
 「宮江さんはもう知ってるかもしれませんけど、岸野課長と人事部の琴峰さんの結婚式が2月半ばに決まったらしいんです。ウチの課からも皆でお祝いしようと思うのですけれど、カンパの参加、お願いできますか?」
 確かに宮江愛莉と琴峰花蓮は高校大学を通じての同級生であり、部署こそ違うものの同じ会社に就職したこともあり、長年友人と称するにふさわしいつきあいをしている。
 実際、彼女も既に花蓮からの披露宴への招待状を受け取っており、相応のお祝いを用意するつもりだった。

 「宮江さんは二次会だけでなく披露宴の方にも出席されるでしょうから、二重になって申し訳ないのですけど……」
 なるほど、ふたりが親しいことを知っている麻紀梨は、その点を気にしていたらしい。
 「問題ないわ。これは二課の身内としてのお祝いの分ですもの。おいくらかしら?」
 当日のご祝儀なども必要なことを考えると、正直嬉しくはない出費だが、この会社は未だ古き良き(?)日本的体質が幅を利かせている。些細な金をケチって職場で気まずくなるのは御免だった。
 「あ、はい、3000円です。すぐでなくても、今月中なら大丈夫です」
 「いえ、ちょうど財布に余裕があるから、今渡しておくわね」
 彼女が今朝銀行でおろしてきたばかりのきれいな千円札3枚を、麻紀梨は大事そうに受け取り、小さな帳面に書かれた二課の人名から「宮江」の項目にボールペンで丸をつける。
立場だけの交換・変化 7交換目?
24 :『右の者、懲立場三年の刑に処す』(前編)[sage]:2014/01/07(火) 02:09:33.26 ID:4zpjJh1S
 「参考までに聞くけど、何を買うつもりなの?」
 「えっと……いい感じのチェストボックスが知人のツテで手ごろな価格で買えそうだから、それがいいかなって」
 収納家具類は、どこの家庭にあっても相応に必要になるだろうから、無難な選択と言えるだろう。
 「そう。ならば、わたしからのお祝いは別のものを考えるべきかしらね」
 実は未だ何を贈るか決めかねている彼女は、心の中のリストに「チェストボックス ×」と記入する。
 「同じく参考までに聞かせてほしいのだけど、佐倉さんが考えていた第二候補は何かある?」
 「あの、予算にもよると思うんですけど、銀食器のセットなんかもいいかなって、ちょっと思いました」
 「へぇ、悪くないわね。今度お店を回ってみようかしら」
 「あ、ネットの通販サイトでも、結構いろいろありますよ」
 そんな他愛ない会話を麻紀梨としながらも、彼女は的確なタイピングで表の空欄を埋めてExcelファイルを完成させていく。

 「──っと、これで終了っと。それじゃあ、今日はそろそろあがらせてもらうわね」
 時計を見ればそろそろ7時半を回ろうかと言う頃合いだ。いつもはだいたい8時半から9時前に退社するのが普通だから、今日は1時間ほど早くあがれるようだ。
 「はい、お疲れ様です」
 ちなみに、同じ二課の人間は、今日はくだんの岸野課長も含め半分くらいがすでに退社している。残ったメンツもおそらくはあと30分以内に仕事を終わらせるだろうから、ことさらに気まずい雰囲気ではない。
 佐倉たちに「お先に失礼します」と挨拶してから、彼女はエレベーターで2階に下り、制服から私服に着替えるべく女子更衣室へと向かった。

 世間の趨勢に漏れず、彼女の勤める会社も節約節電を励行しており、トイレや更衣室などの空調は最小限に抑えられている。
 肌寒さをこらえながら、ピンクのドビーストライプブラウスとグレーの千鳥格子のベスト、膝丈の黒のマーメイドスカートを脱ぎ、サーモンベージュのロングブラとガードル、ライトブラウンのタイツだけという格好になる。
立場だけの交換・変化 7交換目?
25 :『右の者、懲立場三年の刑に処す』(前編)[sage]:2014/01/07(火) 02:10:05.91 ID:4zpjJh1S
 なにぶん新卒入社4年目となる一介の事務職系女子社員なので、モデルやグラビアアイドルのように見事なボディラインを維持しているわけではない。
 しかし、170センチ近い長身と、ややスレンダーな体格ながら、随所は女らしい丸みを帯びた身体つきは、相応に魅力的だ。
 手入れを入念にしているらしく肌も白く滑らかだし、勤務中頭の後ろでまとめているシニョンを解き、ダークアンバーに染められた癖のないロングヘアが背中まで滑り落ちる様を男が見れば、十二分に劣情をそそられるだろう。
 顔つきは、やや凹凸に乏しい典型的「醤油顔」タイプだが、決して不細工というわけではないし、メリハリの利いたメイクでうまくカバーしている。総合的に見れば、男性100人中5、60人くらいは「そこそこイイ女」と評するだろう。
 もっとも、そんな評価なぞ露ほども知らず、寒さに急かされた彼女は、さっさとリボンタイ付きのAラインブラウスと膝上10センチのワインレッドのギャザースカートに着替えていたが。
 ブラウスの上からVネックのロングカーデガンを羽織り、シンプルなオフィス用サンダルから、7センチヒールのファーブーツに履きかえる。ロッカーに掛けてあったキャメルカラーのスカラップコートに袖を通せば、着替えは完了だ。

 もちろん、女の身支度がそれだけで済むはずもなく、更衣室の隣りにある女子トイレで化粧と髪型を軽く直す必要があったが、そこは慣れているので5分とかからない。
 洗面所の前で鏡を覗き込みながら、ルージュを引き直していた彼女は、そこに映った自らの姿に、ふと自嘲めいた苦笑を浮かべる。
 なぜならば。
 本来、その「彼女」という三人称は事実を正しく言い表すものではなかったからだ。
 そればかりではない。
 家族も含めた周囲の人間から「宮江愛莉」と呼ばれ、26歳の独身OLとして扱われ、今となっては"彼女"自身すら普段は違和感を抱くことは滅多になくなってはいるものの、本来の名前と立場はまったくの別物だった。
 そう、2年程前までは、"彼女"ならぬ彼こそが、この槻方電器経理部二課の課長・岸野白波だったのだ!

(後編につづく)
立場だけの交換・変化 7交換目?
26 :名無しさん@ピンキー[sage]:2014/01/07(火) 02:10:37.91 ID:4zpjJh1S
どうもKのつく人です。
自ブログで書いた通り、諸々あって島風の話はTS方面にシフトさせてあちらで続けるつもりです。その代わり、今年は未完で中座していた『取替姫』と『厄違え』をなるべく早く完結させる所存。
……と言った舌の根が乾かぬうちに、>8を元にした短編投下してますが、リハビリ代わりに大目に見てやっていただければ幸い。
後編は週末に投下します。


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