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◆fo9hseADC.
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253 : ◆fo9hseADC. [sage]:2012/09/18(火) 21:07:21.76 ID:YGRdEQYJ
設定というか、最初に姉の話が出てきた時に考えた序章の部分なんです
まだ荒書きだし、清彦が一人で除霊して一人で倒すという設定の段階で考えたものなので矛盾だらけなのですが
だいたいこんな感じのキモ姉なのかなあと思い、導入部を書いてみることにしたのです
設定資料と言うよりは清彦と奏のスタンス的なものを明らかにしておこうと言う目的で書いたので
ほとんど参考にはならないと思いますが、一読していただけるのなら幸いです
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254 : ◆fo9hseADC. [sage]:2012/09/18(火) 21:10:03.14 ID:YGRdEQYJ
「清ちゃん……清ちゃん……」

 耳元で囁く女の声が、千明清彦の目を覚まさせた。
 窓の外はまだ真っ暗で、わずかに豆球の灯りだけが室内をオレンジ色に染めている。
 夜明けの早い7月のこと、この分ではまだ深夜というのが相応しい時間帯なのだろう。
「……ん?」
 清彦は状況が飲み込めないまま半身を起こし、ようやく自分に覆い被さるように跨っている人影に気づいた。
 至近距離だったので、ぼんやりとだが顔が見えた。
 面長の顔に優しげな垂れ目、センターから分けられた黒髪は滝のように真っ直ぐ下に流れている。
 それは清彦より4つ年上、今年で二十歳になる姉の奏であった。

「ね、姉さんっ? うわぁぁぁ、止めてぇ。ぼ、僕は実の弟ですよぉぉぉっ」
 清彦が震え上がったのも当然である。
 普段から姉が自分を見る目がおかしいことに清彦は気づいていた。
 ハッキリ言って異常なのだ。
 それに、まだ女性経験のない清彦にも明確にそうと分かるモーションを掛けてくる。
 姉弟愛とか肉親への慈しみといったものを遥かに超越しているのだ。
「なにをバカな……そんな呑気なことを言ってる場合ではないのよ……」
 形よく整えられた細眉が顰められ、姉が険しい表情になり──一瞬後に、だらしなく弛緩した。
「……でも……清ちゃんがどうしてもって言うのなら、いいのよ」

 奏は唇を舌先で舐めながら夜着の帯をシュルシュルと解いていく。
 プルンと飛び出してきた乳房は特盛りサイズだ。
 清彦は大慌てで首と手を振り、姉の人ならぬ暴挙を諫める。
「いいっ、いいから。そ、そうだ姉さん。僕に何か用事があったんじゃ?」
 弟に窘められて、ようやく奏は我に返った。
「そうだったわ、大変なことが。清ちゃん……お父さまが亡くなりました」
 姉が発した言葉は、清彦を驚愕させるのに充分だった。
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255 : ◆fo9hseADC. [sage]:2012/09/18(火) 21:11:50.41 ID:YGRdEQYJ
「えぇっ、父さんがっ……どうして……」
 清彦は自分の顔から血の気が引いていくのを感じた。
 この国で最優秀と呼ばれる退魔士の父は、清彦たち姉弟の自慢であった。
 どんな凶悪な魔物であっても戦えば必ず勝ち、優しい笑顔で家族の元に帰ってきた父。
 その父が死んだなどとは俄には信じられず、清彦は呆然と黙り込むしかなかった。
「しっかりして、清ちゃん。こうなった以上は、あなたがお父さまの遺志を継がなければなりません」
 姉は年長者らしく、悲しみをこらえて気丈に振る舞う。
 本当なら泣き崩れたいところなのだろうが、差し迫った状況がそれを許さない。

「この国の闇には、人智を超えた魔物どもが巣くっています。それらを浄化するのは千明の家に生まれた者の使命なのです」
 しっかりしてと、姉は弟の両肩に手を乗せる。
「わたしにも密命が下り、急ぎ伊勢神宮へ飛ぶことになったの。清ちゃんと舞は、取り敢えず香取の叔父さまのところへ」
 香取の叔父さまとは、父清助の古い親友であり、退魔士としてのパートナーでもある。
 東京にある香取神社の神主で、清彦も幼い頃に何度か会った記憶がある。
 短い間ではあったが、千明家は東京で暮らしていたことがあったのだ。
「あなたたちは叔父さまのところで待機してなさい。そして魔を感じたなら……その時はお父様の仇を討ってちょうだい」
 清彦は肩に乗った姉の手に、グッと力が込められるのを感じた。

 父を殺した仇敵を討つ。
 それは息子たる自分に課せられた義務だと、本能の部分で理解できる。
 しかし、清彦にはまるで自信がなかった。
 あの尊敬する父が勝てなかった敵である。
 退魔士として素人同然の自分に勝てる道理がない。
「大丈夫、清ちゃんの『技』の方は充分に練り上げられてるから。そこいらの魔物くらいは朝飯前よ」
 自信を持ちなさいと姉は破顔してみせた。
「いや『技』はいいんだ。問題は『術』の方なんだけど……」
 清彦は罰が悪そうに口籠もった。

 魔は人の心に巣くい、取り込んだ人間を使って悪事を働く。
 実体化した魔を挫くのが「技」であるならば、魔を人の心から分離するのが「術」である。
 いくら「技」に優れていようと、「術」が使えないのでは退魔士としては失格である。
 屏風に描かれた虎も、外に追い出さない限りは縛り上げることはできない。
 かの一休禅師もその理屈をよく心得、また自分の限界も理解していた一人である。

 当年16になる清彦だって自分の未熟さ加減くらい弁えている。
 千明流の「術」は特殊であり、特別な手法を用いるのだ。
「姉さん。経験のない僕にはやっぱり無理です」
 それが今の清彦にとって、嘘偽りのない正直な気持ちだ。
 こればかりはどうしようもない。
「大丈夫。不安ならば、わたしが今から指導してあげましょう……」
 不安そうに黙り込む清彦に、奏はにっこりと笑いかける。
「……清ちゃんがどうしてもって言うのなら」

 清彦の悲鳴が闇夜を切り裂いた。


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