- 【異形化】人外への変身スレ第六話【蟲化】
131 :カワナガレ(1/6)[sage]:2012/06/08(金) 01:29:47.24 ID:b/GrmurO - よくある話である。
学校のいわゆるなんやかんやで日頃より思い悩んでいた彼女は、 ある日発作的に自殺を決意。 せめて川原部流(かわらべ・ながれ)の名にふさわしくという想いを胸に、 彼女は川の流れに身を任せた。どぼん。 沈んでいったはずの意識がゆっくりと浮上してきた。 何がで口をふさがれている。病院の呼吸器だろうか。 そこで、気づいた。何時まで経っても、いつまでもフワフワと浮いたままだ。 訝しむ間もなく、腰を触れられる感触。 「ひっ!?」 思わず目を開いたが、どうも視界がはっきりしない。 不意に、本体らしき部分がぐぐぐ、と股の間から持ち上がってきた。光がある。照明だろうか? 腰を触っていた二本のアームが顔へ伸びてきて、照明へ向けられた。目があった。 爛々と光る双眸。斑点の入った緑色の皮膚。牙のびっしりと並んだくちばし。 これは。これは。これは――! 目の前の怪物が、くちばしを持ち上げて口を広げた。 きっと笑っているのだろうそれは、水の歪みも手伝っておぞましいものにしか見えなかった。 そして流は理解した。咥えているものの正体を。 緑色で、細長くて、いぼいぼのついたソレが何であるか。 抵抗しようにも、なぜか口からそれを吐き出せない。 ソレが自身の呼吸を助けているのだと本能的に理解してしまった。
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- 【異形化】人外への変身スレ第六話【蟲化】
132 :カワナガレ(2/6)[sage]:2012/06/08(金) 01:31:01.04 ID:b/GrmurO -
そして、顔から手を離した怪物は、再び彼女の腰へ、そしてさらに下へと手を伸ばした。 ぺたぺたと丸いそれをひとしきり触ったあと、不意に息が止まるような感覚に襲われた。 「んんんんんっ!」 尾てい骨にまで伝わってくる重い感触。手だ。拳を突っ込まれたのだ。後ろに! 途端に、口中のソレから湧いてくるモノをゴクゴクと飲み干してしまった。 手が中でずる、ずると引っ張られるにつれ、つむじから硬いものが広がる。 頭の皮が剥けて、頭頂の頭蓋骨が露出しているようだ。 肥大化した肩甲骨と、硬化した皮膚が一体化する。背中の感覚が鈍くなると同時に重くなる。 白い肌から血の気が引くと同時に、ぶつぶつと斑点模様が刻まれる。 水に揺られるだけだった手足が、しっかりと水を捉えるようになる。水かきが広がっていた。 視界がだんだんと鮮明になっていく。眼球の上にもう一枚、レンズのようなものが形成されていた。 むしゃぶりついている唇が、相手のすべてを飲み込むように伸展し、ガチガチと音を立てる。 恍惚としながら裂けんばかりに大きく歪めた口の中には、無数の牙が並んでいた。 後ろから得体のしれないものが引きぬかれると同時に、彼女は大洋に飛び込むような開放感に襲われた。 フワフワと浮かぶ空間すべてが、まるで自分の体であるかのようだった。 呆けていると、彼と目が合った。 『大丈夫カい?』 とても優しい声だった。 『ココがキみの居場所。ココでぼクとクらしていコう。キみはもうカっぱなんだカら』 目の前の彼が、くちばしを持ち上げて口を広げた。 きっと笑っているのだろうそれは、その通りに誰よりも優しい笑顔にしか見えなかった。 彼の胸に思い切り顔を埋めた。頭の皿に、彼の水かきの感触が伝わってきた。
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- 【異形化】人外への変身スレ第六話【蟲化】
133 :カワナガレ(3/6)[sage]:2012/06/08(金) 01:31:53.32 ID:b/GrmurO - 水の中の生活は快適だった。
一日中柔らかいベッドの上にいるようなものだ。 水草や、それにひっついたたまごや、活きのいい川魚に、パリパリとした小エビ。 ただ、伝説のとおりに、水の上にあがってキュウリを失敬、とはいかなかった。 「いケないよ。りクにあガるとたちまち干カらびてしまうカらね」 どうもそれは、その、そういう行為を勘違いしたらしい。 さ〜ワシの↓キュウ↑リ↓をごちそうしてやるで〜↓っへへへ、ってやかましいわ! そんなある日のことである。 彼女は水音に気がついて、ふと水面を見上げた。 何かが落ちてきた。ジュースの空き缶だった。それは流の好きなファンタジスタだった。 不意に、しまっていた陸での思い出が浮かび上がってきた。 「やっぱり私、あそコにカえりたいよぉ……」 今更、だった。 遠く隔てられて初めて、流はあの世界がとても愛おしく思えた。 思わず彼女の膜に熱いものが走った。 涙はこぼれず、水に溶けていく。 代わりにあぶくが、目を曇らせる。 するする水面に登っていって。 けれどぱちんと弾けて消えた。 しばらく考えこんで、流はふと思い当たった。 「尻コ玉だ!」 あれを取り戻せば、あるいは元に戻れるのではないか。 確証はないが、居ても立っても居られない。 善は急げとばかりに、川底めがけて水をかき分けた。 厳重に保管されているのかと思いきや、確かに深い場所ではあったが、 尻子玉はぽつんとおいてあるだけだった。 拍子抜けすると同時に、取り戻した先を全く考えていなかったことに気づいた。 「お、お尻カら抜カれたんだカら、お尻に戻せばいいのカな?」 安直といえばそれまでだが、お尻から出たものを口にする気にもなれなかった。 だが、玉ねぎのようなそれは、すんなり入るとも思えない大きさだ。 彼女は意を決すると、彼との行為を思い出しながら、 自分では今まで触ったこともないそれを、慰めることにした。
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134 :カワナガレ(4/6)[sage]:2012/06/08(金) 01:32:49.69 ID:b/GrmurO - いきなり触れるのもためらわれ、まず両側から全体を掴み、ゆっくりと揉み始めた。
「えと、こ、こうかな」 だんだんと左右の塊が熱を帯び始め、それに釣られるように手の動きも大きくなっていく。 そして、ひときわ大きく揉んだ瞬間、アナルに水が入ってきた。 「ひゃっ!?」 無論、中にまで入ってきたわけではない。入り口の粘膜に触れただけだ。 だが、それだけでアナルの快感を知るには充分だった。 「そろそろ、ゆ、指を」 人差し指でちょん、と触れたアナルがわずかに緊張した。 だが、もともとぬめぬめとした分泌液で覆われている指は、 ちょっと押し込むと、ずぶずぶと入っていった。 「あ、く……」 違和感に思わず力を抜くと、すぐに指が押し戻された。 少し休んで力を入れる。戻される。また入れる。戻される。 ほぐすと同時に出し入れするくすぐったさがじわじわ広がっていった。 「ンっ!」 何回か繰り返すと、ついに門を通過した。 そしてそこにはフワフワと柔らかい腸壁が広がっている。 腸内は力を入れないと広がらない。肛門に押し戻されないよう、 微妙な力加減を加えながら、指をくねらせ、進んでいく。 「ふわぁ……」 自らの行為に昂ぶり始めた肉体は、内と表両方の分泌を促進させていく。 だが指の第二関節あたりまで来たところで、手が引き止められた。
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135 :カワナガレ(5/6)[sage]:2012/06/08(金) 01:33:27.11 ID:b/GrmurO - 「え?あ、そうだ、水カキ……」
ここにきて、文字通り思わぬ障害にぶつかってしまった。 まだまだ刺激が足りない。もっと深く入れたい。気持ちよくなりたい。 流は指を一旦引き抜き、広げた手を見つめ、そして今度は手全体をしゃぶり始めた。 長くなった舌を使い、手首のあたりまで丹念に唾液を擦り付ける。 彼に「キュウリ」を咥えさせられた時を思い出し、 羞恥心とともに頭の動きが激しくなった。 分泌液と唾液とでべとべとになった手を、鳥の頭のようにすぼめ、 再び後ろ手に伸ばした。 まずは一番長い中指の先端が入っていく。 ちょっと角度を変えて、薬指。ぐりぐりと押し込みながら、人差し指。 三本それぞれが第一関節まで入ってしまったところで、親指が触れる。 腹式呼吸の要領で隙間を作ると、三本の指と同時に逆方向へ広げた。 「も、ちょっとぉ……」 きりもみさせながら、小指もねじ込む。 「えぇぇぇい……っ!」 それぞれの指の付け根まで進むと、あとはずるりと入っていった。 震えているのは痛みか快感か、その両方だろう。 「はい、はいっちゃった……」 改めてそれを見ると、異様な光景だった。息が荒くなっているのが、 手を通して伝わってきた。
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136 :カワナガレ(6/6)[sage]:2012/06/08(金) 01:34:25.52 ID:b/GrmurO - 「ふーっ、ふうー、ふーっ、ふうー」
呼吸に合わせて、手を広げる、丸める、伸ばす、縮める。 自分の手なのに、自分のお尻なのに、それぞれが別の生き物のようだった。 「もう、大丈夫……だよね」 流は本来の目的を思い出し、一度手を引き抜いた。 パックリ開いたアヌスから水が入ってきたが、もう気にならない。 傍らにおいていた尻子玉を掴み、がばがばになった後ろに押し付けた。 「おね、ガいっ!」 拡張されたアヌスは、苦もなくそれを飲み込んだ。 たちまち何かが全身にまるで根を張るように定着するのを感じた。 血管の一本、神経の末端にまで、未知の刺激に支配されていった。 同時に、彼女の肉体が36度の体温を取り戻す。 それは彼女の体には、とてつもない熱として捉えられた。 肛門から骨盤を経由して内蔵に渦を巻き、脊髄から電光の速さで背筋を駆け抜け、 一気に脳天で弾けると、彼女の全て燃やし尽くしていく。 「やぁぁぁぁああああっ!」 脱力しきった彼女の体は、浮力に従ってゆっくりと水中を天の方へと昇っていった。 朦朧とする意識の中で、広げた白い手に通う赤い血を見た。 そしてその先にあるのは、キラキラと美しく乱反射する太陽。 「あぁ、眩しい!こんなにきれいだったんだ!帰ってきたんだ、帰ってきたんだ!」 思わず彼女の瞳に熱いものが走った。 涙はこぼれず、水に溶けていく。『だカらいったろう』 代わりにあぶくが、目を曇らせる。『ココがキみの居場所』 するする水面に登っていって。『ココでぼクとクらしていコう』 けれどぱちんと弾けて消えた。『キみはもうカっぱなんだカら』 遠く水底から、彼の声が聞こえた。ごぼん。 ――おはようございます。8時になりました。今朝のニュースです。 先日から行方不明になっていた○学生、川原部流さんが、 本日未明水死体で発見されました。 遺体の状況から、死後数週間は経過していると見られ、警察では……
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137 :カワナガレ[sage]:2012/06/08(金) 01:37:39.45 ID:b/GrmurO - 河童化というお題が出ましたのでぴんときて投稿しました。
お口に会いましたら幸いです。 超がつくほど久方ぶりの投稿なのに、だらだらとすいませんでした。
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