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名無しさん@ピンキー
【異形化】人外への変身スレ第五話【蟲化】

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【異形化】人外への変身スレ第五話【蟲化】
514 :名無しさん@ピンキー[]:2012/02/23(木) 01:20:27.30 ID:4u/b0rM4
 雨は激しく山の奥村に降り注ぎ、不幸中の幸いだが山火事は大きく広がることなく鎮火
した。消防団の消防車に続いて、温泉組合の車で火元の倉庫にやってきたワレガラスは、
激しい炎に多少の煤がついたものの、持ち主の帰りを待つミラクルキャンディの瓶を見つけた。
「メルモ、おまえさんはどこへいったんじゃ。」
 旅館さくら屋の女将によると早朝、メルモは外に飛び出したと言う。林道を走る彼女
を見たという新聞配達の少年がいた。林道を長身の美女が歩いていたという証言が山菜
取りをしていた婦人から寄せられた。トラックに乗った二人の男は女が鹿になった!と
言って半狂乱になっていた。考えられるのはただ一つ。
「メルモはオオツノに会うために山に入り、鹿に変身したんじゃなあ。」
 いち早くバイクで燃え盛る倉庫に着いた消防団員によると、倉庫の前にはオオツノと
マドンナと呼ばれ始めた美しい牝鹿がいたと言う。
「まるで、メルモを人間に戻させないとする力が働いているようじゃな。」
 ワレガラスは山の上のほうを見た。
「チュイイイイイイン!チュイイイン!」
「ミイイイイイ!フウウウウウウウン!」
 愛し合う牝鹿と牡鹿の鳴き声が響いていた。キャンディーの瓶をギュッと握りしめ、
ワレガラスは傘もささず、雨に打たれながら誓った。
「メルモ、わしはお前さんを人間に戻す。戻して絶対に連れて帰るぞ。」
初老の医師の脳裏に可愛らしい、自分を犠牲にしても人に優しくする少女、渡メルモの
笑顔が浮かんだ。

 メルモはオオツノに連れられ、群れに戻った。最年長の牝鹿ララは歓迎し、メルモを
母のように慕うトクは小躍りして喜んだ。メルモはここが自分の居場所だと覚悟をし
また「元の生活」に戻ったのだ。
 そして数日が過ぎた。

【異形化】人外への変身スレ第五話【蟲化】
515 :名無しさん@ピンキー[]:2012/02/23(木) 01:22:43.05 ID:4u/b0rM4
 ワレガラスは一人で、山の中にいた。スキー場予定地の草原を一人で歩くチッチャ
イナ人の初老の医師は、座り込み、息が切れていた。
「ふう、さすがに無理じゃったかの。一人で山に上がるのは。」
 ワレガラスが水筒に口を付けると、背後に視線を感じた。振りかえると小高い丘の上
にたくさんの鹿達がいたのだ。その中にとても美しい大柄の牝鹿がいて、ワレガラスを
見つめていた。その鹿は均整のとれた顔だちをしていて、ぶどう色の瞳は知恵と母性を
感じさせた。首筋から背中、腰、尻へと続くボディラインは艶やかで、細く長い四肢、
アーモンド色の体毛とともに群れの中でひときわ目立たせた。他の鹿達の体毛はグレー
で、体格も小さいというのに。
「何と美しい鹿じゃあ。ち、違う、メ、メルモか、メルモじゃな。わしじゃ!わかるか!」
 キョトンとした美しい牝鹿は、丘を駆けおりようとしたが、子鹿と別の牝鹿達が制止
した。牝鹿は彼女達に何やらささやき、子鹿を毛繕いすると丘を駆けおりてきた。上下
に動く首、四肢の運び方、くびれた腰と小刻みに揺れる尻の動きが色っぽかった。
 牝鹿は座り込んでいるワレガラスを静かに優しい眼で見下ろした。
「メルモ、メルモじゃな。さあ、帰ろう。人間に戻るんじゃ。」
 ワレガラスは懐からミラクルキャンディーの瓶を取り出した。カラカラと瓶の中で
たくさんの青と赤のキャンディーが揺れる音を聞くや、牝鹿の耳はピクピク動いた。
ワレガラスが差し出すキャンディーの瓶を牝鹿は見つめ、クンクンと臭いを嗅ぐ。
そのあと、彼女は天を仰ぎ、白い歯を見せて鳴きだした。
「チュイイイイイン!チイイン!」
 鳴いた後牝鹿は首を左右に振る。ぶどう色の瞳には涙が潤んでいた。首を振った後、
ワレガラスに寄り、顔、首をこすりつけてきた。
「よしよし、人間に戻りたくても戻れなかったんじゃな。さあ、キャンディーをお食べ。
急いで人間に戻るんじゃ。」
 初老の医師は、瓶から赤と青のキャンディーを取り出し、手のひらで踊らせた。
「さあ、お食べ。」
 群れのほうを一度振りかえったあと、キャンディーをじっと見つめた牝鹿。左右の前足を
交互に上下させ、口を近づけた時だった。
「フィイイイイイイイイイイイイイ!フィイイイイヨオオオオオオオ!」
 木々の中から牡鹿の激しい声が聞こえた。牝鹿は顔を声の方へ向け、数歩あとずさった。
ゲレンデとなる予定の草原に牡鹿が、オオツノが首を激しく振りながら飛び出してきた。
「な、なんじゃ、オオツノか?」
 オオツノは角を振り立ててワレガラスに突撃してきた。メルモが変身したと思われる
牝鹿と彼の間に入ると自慢の角を振り立て、威嚇する。
「ゲゲゲゲゲ!ブフォ!フィイイイイイイ!」
 今にも角で突き刺すような気迫でオオツノはワレガラスに迫った。
「チュイン!チュイイイン!」
 牝鹿はオオツノに擦りより、なにやらささやく。それでも牡鹿が落ち着かないと見るや
、ワレガラスの前に立ちはだかり、オオツノを見上げてキスをねだるようなしぐさをした。
オオツノは一度首を後ろにそらし、白い歯を見せると牝鹿に激しく口づけをした。牝鹿
はそれに応え、尻を左右に振ってうっとりとした表情をした。
「メ、メルモ・・・おまえさん、ほんとうに身も心も鹿になってしまったのか。」
 口づけを終えると、オオツノは茫然と見下ろす群れの牝鹿、子鹿達に叫んだあと、
傾斜を登り始めた。メルモらしい牝鹿、いやメルモもそれつづく。時折チラッとふり
かえり、ワレガラスを気にするしぐさを見せた。
「フィイイイイ!フィイイイイ!」
 オオツノが天に向かって叫ぶと、オオツノとメルモの周りを牝鹿、子鹿達が二匹を
守るように取り囲んだ。メルモは座り込んだままのワレガラスにもう一度振り返り
見つめるや鳴いた。
「チュイイイイイイイ!ミュウウウウウウン!」
 一匹の子鹿がワレガラスのもとに駆けてきて精一杯威嚇すると群れに戻った。オオツノ
とともに歩くメルモは振りかえることなく、群れの鹿達に守られて森の奥に消えた。

【異形化】人外への変身スレ第五話【蟲化】
516 :名無しさん@ピンキー[]:2012/02/23(木) 01:28:10.02 ID:4u/b0rM4
 オオツノに連れられて群れに、「元の生活」に戻ったメルモ。数日が過ぎた日の昼前。
森からスキー場予定地の草原に出、丘の上に立つと人間の姿が見えた。オオツノは
群れを離れ、他の牝鹿を探しに行っていた。群れを守るのはメルモとララだ。
 メルモがその人間の男を見下ろしていると、彼は振り向いて何やら叫んだ。
「○×▼$£※○×。∴、▽π、√、√■◆€、√■◆×◎▽。×○$◎!△▲□\!」
 人間が何を言っているのか分からないメルモはキョトンとして首を傾げた後、丘を駆け
降りようとした。その人間は自分が良く知っている男のような気がしたからだ。
「だめだよ!いっちゃだめだ。」
 メルモを母のように慕う子鹿のトクが制止し、ララ達三匹の牝鹿も同じように彼女を
止めた。皆、もう二度とメルモを失いたくはなかった。群れのボスであるオオツノ
だけでなく牝鹿、子鹿たちにとっても鹿になったメルモは掛け替えのない存在だ。前に
オオツノが留守の時、メルモを失ったことで彼女達はメルモをなんとしても「守ろう」
としていたのだ。トクやララ達の気迫に驚いたメルモ。人間のほうをチラッと見る。
「そうだよ。にんげんにちかよってはだめだよ。」
ララは言った。ララ達の親切に感謝しつつも、メルモは男が誰なのかを認識し始めた。
彼女が人間だった時、後見人だった医師ワレガラスだ。
「だいじょうぶよ。あのにんげんはわるくないわ。あんしんして。」
 メルモはララにささやいた。子鹿のトクはなおも制止する。母を失ったトクは、母の
ように慕うメルモを一時的に失った。もう二度と「母」を失いたくはなかった。
「だいじょうぶだってば。しんぱいしないで。わたしはもうどこにもいかないわ。」
 メルモはトクにささやきつつ、やさしく毛繕いしてやると、首を上下に、尻を
左右に振りながら丘を駆けおりた。ワレガラスの側に着くと優しい眼で彼を見ろした。
(ワレガラスせんせい、わたしをさがしにきてくれたのね。でも、わたしはもうにんげん
にはもどれない。きょうがおわかれのひなのね。)
 メルモはワレガラスを見つめつつ思った。
「メルモ、メルモじゃな。さあ、帰ろう。人間に戻るんじゃ。」
 今度は彼の言葉を理解できた。人間に戻る?ミラクルキャンディーが炎の中に消えた
今、それは果たせない。もう自分は鹿として生きて行くしかないのだ。それも悪くは
ないと思う今のメルモだった。
ワレガラスは懐から何やら取り出した。それは燃えたはずのミラクルキャンディー
の瓶をだった。カラカラと瓶の中でたくさんの青と赤のキャンディーが揺れる音を
聞くや、メルモは耳をピクピクと動かした。
(そ、そんな、キャンディ?もえてなかったの?)
ワレガラスが差し出すキャンディーの瓶をメルモは見つめ、クンクンと臭いを嗅ぐ。
(まちがいない。すこしすすこけたにおいがするけど、もえてなかったのね。)
そのあと、メルモは天を仰ぎ、白い歯を見せて叫んだ。
「もどれるんだわ!にんげんに!」
 鳴いた後メルモは首を左右に振る。ぶどう色の瞳には涙が潤んでいた。
(だめだわ。わたしはもうにどとどこにもいかないって、オオツノさん、ララ、トクに
やくそくをしたんだもん。それにみらいのこしか、トト、あのこがうまれてくるため
には、わたしはシカでいつづけないといけないわ。)
メルモは首を振った後、ワレガラスに寄り、顔、首をこすりつけた。
(でも、トトオちゃん、タッチのこともしんぱいだわ。ママとのやくそく、おとうと
たちをまもるやくそく。わたし、どうしたらいいの?)
「よしよし、人間に戻りたくても戻れなかったんじゃな。さあ、キャンディーをお食べ。
急いで人間に戻るんじゃ。」
 ワレガラスの優しい人間の言葉に、メルモの心は揺れた。初老の医師は、瓶から赤と
青のキャンディーを取り出し、手のひらで踊らせた。
「さあ、お食べ。」
 メルモは群れのほうを一度振りかえったあと、キャンディーをじっと見つめた。
(もどろう、にんげんに・・・)
メルモが左右の前足を交互に上下させ、口を近づけた時だった。
「フィイイイイイイイイイイイイイ!フィイイイイヨオオオオオオオ!」
 木々の中から牡鹿の激しい声が聞こえた。メルモは顔を声の方へ向け、数歩あとずさった。
(オオツノさん、もどってきたんだわ。)

【異形化】人外への変身スレ第五話【蟲化】
517 :名無しさん@ピンキー[]:2012/02/23(木) 01:30:27.84 ID:4u/b0rM4
ゲレンデとなる予定の草原に牡鹿が、オオツノが首を激しく振りながら飛び出してきた。
オオツノは角を振り立ててワレガラスに突撃してきた。メルモと彼の間に入ると自慢の角
を振り立て、威嚇する。
「おれのつれあいだぞ!にんげんめ!それにここはおれのなわばりだ!」
 今にも角で突き刺すような気迫でオオツノはワレガラスに迫った。
「まって!そのにんげんはわるくないわ!」
メルモはオオツノに擦りより、懇願した。それでもオオツノが落ち着かないと見るや
、ワレガラスの前に立ちはだかり、牡鹿を見上げてキスをねだった。
オオツノは一度首を後ろにそらし、白い歯を見せるとメルモに激しく口づけをした。
メルモはそれに応え、尻を左右に振ってうっとりとした。
「メ、メルモ・・・おまえさん、ほんとうに身も心も鹿になってしまったのか。」
 メルモにワレガラスの言葉は聞こえていて、理解もできたがもはやどうでもよく
なっていた。口づけを終えると、オオツノは茫然と見下ろす群れの牝鹿、子鹿達に
叫んだあと、傾斜を登り始めた。メルモもそれ続く。ワレガラスを気にして時折チラ
ッとふりかえった。
「さあ、みんないくぞ!メルモをまもるんだ!」
 オオツノが天に向かって叫ぶと、オオツノとメルモの周りを牝鹿、子鹿達が二匹を
取り囲んだ。メルモは座り込んだままのワレガラスにもう一度振り返り見つめるや鳴いた。
「ワレガラスせんせいさようなら!おとうとたちをおねがいね!」
 トクがワレガラスのもとに駆けおり精一杯威嚇すると群れに戻った。オオツノ
とともに歩くメルモは振りかえることなく、群れの鹿達に守られて森の奥に入っていった。
「こんなことになったのも、わしのせいじゃ。メルモ、待っていろよ。わしは
お前を必ず人間に戻すぞ。」
 ワレガラスは諦めていなかった。



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