- アクエリアンエイジハァハァエロパロスレ
994 :名無しさん@ピンキー[sage]:2011/02/03(木) 02:27:19 ID:hk2bdcqB - ざくっ、ざくっ。音も軽やかに穴を掘るのはブリギット・カストル・ノーム。土の精霊騎士である彼女にとって穴を掘るのはお手の物だ。
なんの為に穴を掘っているのかというとそれはセシリア・カストル・シェードの死体を埋める為である。 二時間ほど前の事だ。カリタ・カストル・ウィル・オ・ウィスプが出掛けた後、四人の精霊騎士はカリタの悪口に花を咲かせた。 これまで四人で仲良くやっていたのにいきなりやって来て『光の下に全てが集う』とは何様だ! しかし話が盛り上がったところで掠れた大音声が響いた。 「もう……やめて! カリタの悪口を言うのはやめて下さい!」 部屋の片隅でじっと耐えていたセシリアがついに耐えきれなくなって声を上げたのだった。 「あれ? いたの?」「暗いからわからなかったわ」「何涙目なってんのよ超受ける」「いい子ちゃんぶるつもり?」「あんただってあの阿魔にはむかついてるんでしょー?」 「違う、私は……お願い……私は何を言われてもいいからカリタの事を悪く言うのはやめて……」 最初に手を出したのは誰だったのか。気がつけばみんなでセシリアをタコ殴りにしていた。 抵抗しないのをいい事に次第にエスカレートし、気がつけばセシリアは死んでいた。 頭につるはしを打ち込んで致命傷を与えたっぽいし、それに属性的に穴を掘るには向いてるよね?という事でブリギットは死体処理を任された。 ブリギットとしても穴を掘るのはいい気分転換になるし、埋める前にベアトリクスがこんがり焼いてくれたので快く承諾したのだ。 「埋め埋めっと。化けて出ないでねー」 セシリアを埋めてブリギットが帰るとカリタが残る三人を殺し終えたところだった。 セシリアはカリタにとって一番の親友……というよりも半身のような存在だった。 無口で無愛想に見えるけれど本当は誰よりも優しい心を持っていた。 シルマリルに拾われる前の記憶がなく、寂しげな顔で星空を見上げていた。 光が邪魔にならないよう可哀相だけれどウィスプをカンテラに押し込めて、セシリアの隣に座って一緒に星空を眺めるのがカリタは好きだった。 そして、時折見せるかすかな笑顔が大好きだった。何よりもそれを守りたいと思った。 それを壊したベアトリクス達が許せなかった。 『私、彼女たちと仲良く出来るかしら……』『きっと大丈夫だよ!』『あなたはいつも楽天的ね』『えへへー』 セシリアは、ベアトリクス達とよい関係を築きたいと願って、カリタが嫉妬するほどに、いつも心を砕いていたのに。 「ヤバい! バレたらカウス様に幻滅される!」「シルマリル様に叱られる!」「殺っちゃえ!」 カリタは善戦したが三対一では分が悪く、壁際に追い詰められたところにスピリット・リベレイションが襲いかかった。
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995 :名無しさん@ピンキー[sage]:2011/02/03(木) 02:30:09 ID:hk2bdcqB - もう駄目か? 自分はセシリアの仇も討てないままここで終わるのか? カリタの目の前が暗くなった。暗く……そう、闇。
カリタがツインテールにするようになった理由をセシリアに訊かれた事がある。可愛かったのが本当の所だが、格好をつけて光と闇の象徴だと答えた。 セシリアは納得した様子で、翌日から固くてアホ毛の立ちやすいカリタの髪をツインテールにするのを引き受けてくれた。 その時、カリタの右手側が光で左手側が闇だと言っていた。なるほどカリタの右手側も、向き合った時セシリアが右手を伸ばして触れるのもどちらも属性に合っている。 「セシリア……力を!」カリタは左手側の髪を解いた。 「何してんのあれ」「ついに発狂したか?」「もう少しよ! みんな力を合わせて!」「ええ!」「うん!」「いっけー!」 「逝くのはおまえ達の方よ! スピリット……リベ、レイ、ションっ!」 光と闇の精霊の奔流は水火風のそれに勝るとも劣らないものだった。二つの奔流が間でくすぶりあう。 カリタ自身が眩しいと思うほどの光の中、セシリアの笑顔が見えた気がした。 腰に提げていたカンテラが砕け、ウィスプガ解放された。そして主を失って転がっていたシェードのカンテラも。 完全に開放された精霊が均衡を崩し、五精霊のエネルギーがベアトリクス達に流れ込んだ。 自分達の限界以上の力を絞り出していたベアトリクス達は奔流の中死体も残さずに、影だけを残して死んだ。 「ひっ……」 声の方を向けば、腰を抜かしたブリギット。カリタはセシリアの形見のダークソードでブリギットを切り捨てた。 こうして仇を討ったがもはやセシリアの笑顔は守れない。くず折れてむせび泣くカリタを、ウィスプとしェーードと星々が照らしていた。 埋めっていうから埋めるなら死体かなと……カリタ×セシリア好きだ。 エクエスはみんな好きなので四属性が悪役になったのは済まないと思っている。
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996 :名無しさん@ピンキー[sage]:2011/02/03(木) 03:25:39 ID:hk2bdcqB - 987で萌えるアヌビス親子が貼られてる流れに申し訳ないと思いつつ
新スレに移る前に住居問題を片付けてやろうと思って書いてたネタをとりあえず投下してみる。 今日も今日とて出て行くようにアヌビスに語りかけるわれらがマインドブレイカー。 しかしアヌビスはジーンズを洗濯したばかりなので乾くまで待って欲しいと言い洗濯物にじょうろで水をかける。 つべこべ言わずに出て行けと言うと後ろからオマエモナーという声が。管理会社の登場であった。 『契約書のここに居住は契約者ご本人様に限るって書いてありますよね? 30日以内に退去して頂きます』 こんな時にアヌビスママはどこに行ってしまったんだ!と叫びたいところに現れた赤いスポーツカーから降り立つネフティス。 彼女を送ってきたスポーツカーの主こそアパートのオーナーリリア・ベテルギウスだった。 単身者物件に住み続けるのは困るけれど他の家族向けアパートなら同じ値段でいいと言うリリアの言葉に管理会社こと徴税官Aは顔を曇らせた。 リリアがいう家族向けアパートで東海林一家を突如襲った惨劇。谺がやってきて両親を殺害したのだ。 谺は光と翼に姉弟で性行為を行えば助けてやろうと言う。翼はそれなら光のスク水を着てしたいと答えた。 驚く光だったが、それは部屋にスク水を取りにいくふりをして人を呼ぼうという翼の策であることに気付き同意した。 しかし翼は連絡も通報もせず本当に光のスク水を着て戻ってきてしまう。しかも興奮により射精してしまった。 光は呆れ怒り、谺は翼を殺害し精液滴る性器を切除して光の生首に銜えさせてちだまりスケッチな部屋を出た。 道路に出て蒲田駅に向かおうとした谺は少女に声をかけられた。夜気に浮かび上がるような白いケープつきコートの少女はウェヌス・ドーン。 太刀とモーニングスターを交え友情を育んだ御子上ゆたかに谺の凶行を聞き止めるためにやってきたのだった。 才能に恵まれず、想像を絶する修行を経ても小型にしかなれなかったウェヌスにとって才能を持ちながら死の力に溺れ奢った今の谺は怒りすら覚える存在だった。 月光と街灯の下二人の少女が剣とモーニングスターを交える。激戦、そして決着。 ゆたかとともに剣技を競った生前の谺に戻れとウェヌスはポラリスを解放し、電信柱ごと谺を切り捨てた。もう二度と道を過たぬよう祈りながら…… そんな事件があったこともあり借り手のつかなかった物件を何食わぬ顔で貸すリリアと喜んで借りようとするアヌビス達の笑顔が心苦しい徴税官Aであった。
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