- 蘭光生 part10
375 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 09:48:38.50 ID:OhRLhZum - <満ち足りた回想>
「さあて。今度は俺が見張りに立つから、みんな好きなように料理しな。あんまり時間がないから手 早くな」 皆●(みなくろまる)は、まるで餌でも投げ与えるようにそう言い残して、体育倉庫から出た。背 後で薫先生の悲痛な嗚咽が、糸を引くように続いていたが、それもドアが閉まると、外からはよほど 耳を澄まさないと聞こえない。もう今さら大きな悲鳴も上げんだろう…。 満ち足りた気分だった。下半身が蕩けそうな快感の余韻を味わいながら、たった今犯したばかりの 薫先生の肢体と泣き顔を思い浮かべると、自然に顔がニヤニヤしてくる。 体育館の壁の時計をチラッと見上げた。 4時55分か…。 薫先生をことば巧みに騙し体育倉庫に誘き入れて襲いかかってから、まだ30分もたっていない。三 人はもう餌に群がる野犬のように、泣き濡れた薫先生にむしゃぶりついているだろう。 6時前までには済ませないとな…。まあ、大丈夫だろう。さあて、古●(ふるくろまる)と丸●(まるくろまる)の童貞コンビは、無事に筆おろしができるかな?がんばれよ。興奮しすぎて、フラ イング発射するんじゃねえぞ(笑)。 見事にテントを張った彼らのジャージのズボンの股間を思い出しながら、後輩たちにエールを送っ た…。
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- 蘭光生 part10
377 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 10:45:44.49 ID:OhRLhZum - <満ち足りた回想A>
昨日の放課後の、週番の見回り中だった若々しい女性教師との突然の遭遇。あまりの美しさに思わ ず息が止まりそうになった。女性らしくふんわりとやわらかで優雅な雰囲気をまとわせながら、優し く微笑んで皆●たちを見上げてくる、初々しく清潔な笑顔。眩しくてまともに目が合わせられないく らいだった。ほんの短時間の会話だったが、すっかり茫然となってしまいながら見送った彼女の後姿 は、いかにもまだ教師になりたてらしく、仕事が楽しくてたまらないといった感じで、溌剌として生 き生きしていた。うら若い乙女らしい清楚な服に身を包んで、軽やかな足取りで、華奢な肩に少しだ け届くくらいの美しくサラサラした黒髪を微かに揺らしながら…。
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- 蘭光生 part10
380 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 15:08:01.06 ID:OhRLhZum - <尾花千秋の思い出>(千明とは無関係の別人)
和田武君はいつも問題ばかり起こしている。たしかにとても乱暴だし、喧嘩沙汰はしょっちゅうだ。授業妨害もひどい。他校の生徒とまで喧嘩に明け暮れているという噂もきく。先生方もみんなも和田君 のことを不良だと言っている。 でも不良だなんて絶対に嘘だ。和田君は乱暴だけど弱い者いじめだけは絶対にしない。それに私だけ は知っている。和田君は誰よりも心が真っすぐで誰よりも優しい男の子だということを…。
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381 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 15:13:51.30 ID:OhRLhZum - <尾花千秋の思い出A>
千秋は小学三年生のとき、和田武と同じクラスだった。武は当時から乱暴な問題児と目されてい た。ある日の授業中、千秋は武に突然、教室の後ろに置いてあったバケツの水を頭から浴びせられた。髪も着ていた服も体も教科書や床までびしょ濡れになった。教室は騒然となった。授業はもちろ ん中断された。先生は激怒して武の首根っこを掴んで教室から引き摺り出した。教室中の注目を浴び て、千秋は身動きもできずにうつむいて体を固くしていた。女の先生がタオルを持って飛んで来て千 秋をくるむと、抱きしめるようにして保健室に連れて行ってくれた。養護の先生も一緒になって、千 秋の濡れた髪や体をタオルで拭き、服を乾かしてくれた。千秋はただ黙って泣いていた…。
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382 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 15:16:51.21 ID:OhRLhZum - <尾花千秋の思い出B>
なんであんなことをしたのか。先生方は職員室で相当厳しく和田君を叱ったらしい。ずいぶん長い こと大声で怒鳴ったり、最後には頬っぺたを叩いたり、頭を拳骨で殴ったりもしたらしい。それでも和 田君はとうとう最後まで一言もしゃべらなかったと、後で先生からきいた。なんて頑固なやつだと先生 はこぼしてらっしゃったけど…。 でも、わたしだけは知っている。和田君がなぜあんなことをしたのかを…。
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- 蘭光生 part10
383 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 15:19:23.62 ID:OhRLhZum - <尾花千秋の思い出C>
わたしはあのときオシッコを漏らしてしまっていたのだ。休み時間についトイレに行きそびれたま ま、授業が始まってしまった。トイレに行かせて下さい、そうひとこと言いさえすれば済むことだっ たのに…。あの頃、救いようがないほど内気だったわたしは、恥ずかしくてそのひとことがどうして も言えなかった。我慢し切れなくなって、とうとう…。なすすべもなくパンツとスカートを濡らし、 脚を伝い落ち、みるみる床に広がっていくその液体に、わたしは絶望に全身が硬直して動けなくなっ ていた。足が震えていた。今にも誰かに気づかれる。そう思うと死んでしまいたかった。そのときだ。突然誰かに頭から水を浴びせかけられたのは…。
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- 蘭光生 part10
384 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 15:21:58.43 ID:OhRLhZum - <尾花千秋の思い出D>
わたしはあのときから変わろうと必死に努力した。なにもできない女の子のままじゃ、和田君に恥ず かしいから。あの頃は大人になったら和田君のお嫁さんになりたいなんて本気で思ってたな。でも、や っとお礼を言えたのは小学校の卒業間際だった。あのときはありがとうって、小さな声だけどちゃんと 言えた。和田君は顔をしかめて「ああ?なんのことだ?」としか言ってくれなかったけど…。
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- 蘭光生 part10
385 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 15:27:50.63 ID:OhRLhZum - <尾花千秋の思い出E>
中学三年生になってまた同じクラスになれたけど、もうほとんど口をきくこともない。卒業したらきっともう会うこともないんだろうな。でも、わたしは今でも和田君の ことが好きだし、とても尊敬している。体も大人みたいに大きくなって、顔つきもずい ぶん怖くなってしまったけど、その外見の裏には昔のままの優しさがそっくりそのまま 隠されていることを知っている。こんなこと言ったら、それこそ怒られちゃいそうだけ ど…。でもね、和田君。本当に悪い人はあなたみたいにわかりやすく悪そうな恰好なん てしないと思うの…。(完)
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- 蘭光生 part10
386 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 16:32:30.47 ID:OhRLhZum - <余談:細川菜穂の性知識>
細川菜穂は小学校から大学まで女子校で伸び伸びとした学校生活を送った。自分は 女子校向きの性格だと思うし、今でも女子校でよかったと思っている。幼稚園のとき に執拗に菜穂のスカートをめくってくる男の子がいて、幼心にもとても恥ずかしくて 不快だった。ああいうのって、意外にトラウマになるんだよな。先生の言うことをき かないのも男の子。女の子の中だと気が楽だったし、元気一杯はしゃげた。男子みた いに先生に反抗する子もいない。生徒会で責任のある仕事もまかされた。学校教育の 一環だったが、中学生のときからボランティア活動に精を出した。老人ホームへの慰 問は大好きだった。わたし、おじいさんやおばあさんが大好き。優しくて、わたした ちみたいな子供が訪問しても、目を細めて喜んでくれた。手を握ってあげたら、頭を 撫でてくれた。下手な人形劇や紙芝居を喜んで見てくれたのがとても嬉しかった。普 通の共学校だったら、ああいう経験はできなかったと思う。
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- 蘭光生 part10
387 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 16:37:06.67 ID:OhRLhZum - <余談:細川菜穂の性知識A>
菜穂は人並みに恋愛に憧れてはいたが、性的好奇心が希薄で、狂おしいような性欲に 悩まされることもなく、伝統的で古風な「女子教育」をなんの疑問もなくすなおに受け 入れてきた。周りもおっとりした子が多く、男の子、男の子と騒ぐ子もあまりいなかっ た。勉強や趣味やボランティアの方が、はるかに心が躍りわくわくするような楽しい世 界だった。特に大学に入ると、自分を磨いてきた素敵な女性の友人がたくさんできた。
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- 蘭光生 part10
388 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 16:38:56.39 ID:OhRLhZum - <余談:細川菜穂の性知識B>
菜穂は学校で教わった通りそのままに、一次性徴から二次性徴、月経、受精など 「保健・体育」のきわめて正確な知識を持っていたし、試験ではいつも完璧な解答が 書けたが、逆にそれ以上のことはほとんどなにも知らなかった。現代の女性としては かなり稀だろうが、「性交」することで妊娠するという当たり前のことを菜穂が知っ たのは、なんと大学三年生のときだった。自分がどのように母のお腹から生まれたの かも。それも呆れることに大学の講義でだ。
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- 蘭光生 part10
389 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 16:43:11.19 ID:OhRLhZum - <余談:細川菜穂の性知識C>
う〜ん…そうだったのかぁ…。 級友たちが当たり前のように聞いている中で、一人ショックを受けてドキドキしな がら、21才の菜穂は深く考え込んでしまった。考えてみれば「そういう」ことをしな いと卵子と精子が受精するわけがない。興味がないというのは恐ろしいもので、彼女 の明晰な頭脳はうかつにもそんな当たり前のことを見落としていた。いい年をして漠 然と、大好きな男の人と並んで手をつないでベッドに寝て、赤ちゃんを授かりますよ うにって一緒にお祈りするんだと想像していた。まるで小学生以下だ。 でも、ショック…。結婚したらそんなことするのか…。じゃあ、お父さんとお母さ んもそんなことを…したから私は生まれてきたんだよな…。感謝しなきゃ…。う〜ん、でも男の人の前で裸になるなんて絶対にいやだ…。どんなに我慢してもパンツまでは 無理…。結婚したら相手の人に絶対にそんなことしないって約束してもらう………な んてダメだよな…。 いつか自分も誰かと結婚するのだろうとは思う。子供は大好きだし絶対に欲しい。 まあ、いいや…怖いけどそのとき考えよう。
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- 蘭光生 part10
390 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 16:46:27.34 ID:OhRLhZum - <余談:細川菜穂の性知識D>
高校2年生のときと大学3年生のときに、通学列車の中で痴漢された。怖くて体が硬 直して声が出せなかった。そのことも自分を苦しめた。何か月も鬱状態が続いて、と きどきふっと死にたくなった。気がついたら涙を流していることがあった。自分がど んなに深く傷ついているのか理解するのにずいぶん時間がかかった。今でも思い出す と恐怖と屈辱で精神的にかなりつらくなる。でも男の人がみんなそうだなんて恥ずべ き偏見だと思う。ああいうことをする人は、きっと頭がおかしいんだ…。
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- 蘭光生 part10
391 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 16:48:29.19 ID:OhRLhZum - <余談:細川菜穂の性知識E>
明るくてさっぱりした性格の菜穂だが、少しだけ引っ込み思案なところが災いして、 なんとなく一度も男性とつき合ったことがないまま社会に出てしまった。 本当に好きになった男の人は、中学のときの数学の高柳先生と、高校のときに通学 列車が一緒だった加藤君だけ。加藤くんとは結局一度もお話しできなかったし…。考 えてみれば男の子と手をつないだのって、幼稚園のときが最後…だよな。でも学校で はそんな子は別に珍しくなかった。大丈夫…別に私だけじゃない…。
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- 蘭光生 part10
392 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 16:51:40.50 ID:OhRLhZum - <余談:細川菜穂の性知識F>
私、本当はルパン三世より未来少年コナンの方が好きなんだよなぁ。ラナみたいにコナンにお姫様抱っこしてもらいたい…。 「菜穂は軽いな。鳥みたいだ」なんて言われたら嬉しいだろうな…。わっ、恥ずかしい…。私ってやっぱり単なるアニメオタクなのかなぁ…。
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- 蘭光生 part10
393 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 16:55:36.19 ID:OhRLhZum - <余談:細川菜穂の性知識G>
それにしても男子たちめ。中学生にもなってなんでスカートをめくりなんてするん だ…。なにが「タマネギ」だ、ふざけるな。だいいち、生理中の子がいたら、どうな るのか、想像もできないのだろうか?菜穂はいまだに男の「性欲」というものをよく 理解できないまま、担任クラスの悪ガキたちに憤慨していた。休日は図書館通いをし て、性教育の学術書を読み漁っているが、菜穂が直面している問題に答えを出してく れそうな本は見つからない。 話せばわかる…ずっとそう信じて23才まで生きてきた。でも、ホームルームで話し 合いを持とうとしても、男子たちは馬鹿にして真面目な議論にならない。 教室の前に立たせてズボンを脱がせて、女子の恥ずかしさを思い知らせる…なんて 荒療治は反則なんだろうな。第一、連中が私の言うことをきくわけがない…。やっぱ り体育の野沢先生にときどき見回りしてもらうしかないのかな…。伊藤先生(29歳、 社会科)も熱心に進めて下さるし、やっぱり相談してみよう。でも野沢先生、なんだ かよくわからないけどちょっと怖いんだよなぁ…。
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- 蘭光生 part10
395 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 22:06:44.81 ID:OhRLhZum - <満ち足りた回想B>
裸にして、ヒーヒーいわせてみたいくらいだぜ…。 ふと口を衝いて出た言葉だが、そのときはまさかこんな大それたことを実際にや ろうなどと思ってもいなかった。本人が体育館から出ていってから、ようやくふっ と兆した性欲を、思い切って少し露悪的に口にしてみただけだったが、みんな生唾 をゴクリと呑むような異様な雰囲気になった。 すげえだろうな……。 田●の一言がみんなの想像を刺激した。まだ網膜に焼きついている、美しく清純 で優しそうなうら若い女性教師が、全裸にされ犯され泣き叫ぶ凄惨なシーンが思い 浮かんだ。四人が車座になって座った体育館に、生徒たちのざわめきが消えた学校 のしーんとした雰囲気が伝わっていた。ほとんど無人の校内を巡視して回る女性教 師の姿が自然に目に浮かんだ。週番だとすると…毎日、見まわりにくるわけだ…今 週中は…。四人の目が光った。やるか…。阿吽の呼吸だった。
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- 蘭光生 part10
396 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 22:12:43.60 ID:OhRLhZum - <満ち足りた回想C>
相手はか弱い女性一人だ。こっちは男が四人。できる…。成功する可能性は極め て高い。失敗する方が難しいくらいだ。誰にも気づかれずに体育倉庫に押し込んで しまえば、後はもう揉みくちゃだ…。チャンスはいつなくなるかわからない。やる なら早い方がいい。善は急げとばかりに慌ただしく、美しい女性教師に苛烈な性暴 力を加える打ち合わせが終わった。彼女と顔を合わせてほんの数分のことだった。 こんなちょっとしたひとことで、人の運命なんて変わっちまうんだな…。 あの先生にはとんだ災難だったろうな。まさか初めて会ってちょっと会話しただ けの相手に、翌日素っ裸にされて開通されるなんて想像もできなかったろうな。ま だ、先月先生になったばかりだってのにかわいそうに…。 薫先生の泣き濡れた美しい顔を思い出して、皆●はニヤニヤ笑った。萎んだ陰茎 がまた少し勃起した…。
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- 蘭光生 part10
397 :名無しさん@ピンキー[]:2021/05/02(日) 22:25:45.35 ID:OhRLhZum - <満ち足りた回想D>
帰ろうとしたところを呼び止められて振り返った薫先生の、花が咲いたように美 しく優しい笑顔を思い出した。清純さが胸に染み透ってくるようだった。「なあに ?」と小首を傾げる仕草は、なんだか幼稚園か保育園の先生の方が似合いそうな感 じだった。なあに?って、まさか男が四人、チ〇ポおっ勃(た)てて待ち構えてた なんて思いもよらなかったろ?なあんにも知らねえで、あんなつまらねえ作り話を 信じ込んじゃったのが運の尽きだったな、先生…。
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