トップページ > エロ漫画小説 > 2018年05月06日 > txfmBfeC

書き込み順位&時間帯一覧

6 位/354 ID中時間01234567891011121314151617181920212223Total
書き込み数0000000000000000004000004



使用した名前一覧書き込んだスレッド一覧
名無しさん@ピンキー
フランス書院 美少女文庫 45冊目 [無断転載禁止]©bbspink.com

書き込みレス一覧

フランス書院 美少女文庫 45冊目 [無断転載禁止]©bbspink.com
572 :名無しさん@ピンキー[sage]:2018/05/06(日) 18:33:10.23 ID:txfmBfeC
同じレビュアーによるイモリの感想
改行くらいしような

美少女文庫、もといジュブナイルポルノ小説、そしてライトノベルでは、実在する特定の地方が物語の舞台となりその地方在住のキャラクターがその地方を愛すること、というのはほとんどない。
業界の間では厳に慎まれている「暗黙のルール」があるのかもしれない。
しかし、今作の美少女文庫「信長とセーラー服 時をかける大和撫子」は、そんな「暗黙のルール」を大胆に打ち破った作品であろう。
ヒロイン一条静香は愛知県名古屋市在住であり、名古屋市内の名門お嬢様学校に通う女子高生である。
物語の中には、静香がタイムスリップし物語のカギとなる場所である名古屋城を始め、
大津通・出来町通・外堀通・桜通・名古屋市役所・地下鉄市役所駅・名古屋市役所交差点・名城公園・庄内川・地下鉄久屋大通駅・日本銀行名古屋支店・名古屋駅など、
名古屋市の実在する名所や道路・スポットが序章から終章まで随所に出てくるのだ。
静香の通う学校も、劇中にある全寮制ではないが、文中から名古屋三大お嬢様女子高「SSK」のうちの一校がモデルとなっているのも、名古屋市在住の読者なら容易に想像がつくだろう。
何せ、学校名がその実在する名古屋市の地名・区から容易に想像させるものでもあるからだ。その近くにはこれまた実在する愛知県有数の超進学校がモデルとなった学校もチラッと出てきたりする。
このため、名古屋市在住の読者・美少女文庫ファンにとっては、今までにない「郷土愛」を読めば読むほどに、「ああ、あそこでこんなことが起こっている」とこの上ないワクワク感を全身で読み込んでしまう一冊である。
フランス書院 美少女文庫 45冊目 [無断転載禁止]©bbspink.com
573 :名無しさん@ピンキー[sage]:2018/05/06(日) 18:34:04.74 ID:txfmBfeC
一条静香は、名古屋市有数の全寮制お嬢様女子高に通っているが、硬直的な校則や日本史担当の教師が気に入らず、屈託している。
そんな静香が名古屋城内の「那古野城跡」に立った時、運命が動き始める。静香の祖母の形見である懐中時計が、静香を織田信長のいた時代にタイムスリップさせるのだ。
信長の時代にタイムスリップした静香は、那古野城で信長と出会う。最初はまだ少年吉法師の時代だった。どうやら、このタイムスリップでは現代での一日が信長の時代での一年に相当する時間である。
信長が立派な美青年になったとき、信長の爺である平手政秀が自害してしまう。信長は政秀との約束を守れなかったことを悔やむ。その場にいた静香は母性本能が芽生え、信長を慰めるためにこの身を信長に捧げるのだが・・。
現代での一日が信長の時代の一年に相当する時間軸。静香がタイムスリップするたびに、信長は年齢を重ねていく。現代で十何日の経過だったら、信長は十何年も待たされることになる。
しかし、信長は静香を愛してしまった。人生の中でただ一人、本当に愛した女が静香だった。信長は十何年も待たされても静香を忘れなかった。
ずっと静香を愛し続けた。そして、静香とともに果たせなかった政秀と誓った夢をこの天下に打ち立てようとする。
フランス書院 美少女文庫 45冊目 [無断転載禁止]©bbspink.com
574 :名無しさん@ピンキー[sage]:2018/05/06(日) 18:35:34.85 ID:txfmBfeC
静香も信長を愛した。思春期、胸の著しい発育によって得意だった陸上を断念せざるを得なくなった静香であるが、信長と出会い信長を愛し信長と逢瀬を重ね信長の夢を支えることを自分の生きがいとする。
しかし、運命はそれを許さない。もし、静香がこのまま信長とともに戦国時代に居続けたら、歴史は改変されてしまい、静香も現代に生まれていなかったことになる。
信長は静香の口から自分の運命を知ってしまう。だが、信長はそれを受け入れる。「人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」。運命を、歴史をこの手で強引に変えることはできないし許されない。
だから、信長は静香を愛したが「妻」としては退ける。何せ、信長は老いさらばえていく己の姿を静香には見せなくもないのだから。静香は信長の「突き放す態度」に絶叫する。
しかし、今までずっと受け身の人生を送ってきた静香に対し、静香の学友は前に向かって歩むべきだと助言する。この助言により、静香は決断する。
そして運命の本能寺の変。静香は静香で追手から逃れて名古屋から滋賀県を経て京都へ逃亡し1582年6月2日の本能寺にタイムスリップする。
そこで信長との最後の逢瀬。そこで、確かに静香の記憶、そして死にゆく信長の記憶に、二人が愛した証が刻まれる。
本能寺が焼け落ちて現代に戻り、静香は学校に戻るが、学校を出た先には、あの愛知県有数の超進学校の生徒会長である青年が待っていた。
彼曰く、「十八年も待っていた」と。それはまさしく、静香が愛した証が現代に現れた瞬間でもあった。それは、信長によって予言されていたのだ。
フランス書院 美少女文庫 45冊目 [無断転載禁止]©bbspink.com
575 :名無しさん@ピンキー[sage]:2018/05/06(日) 18:36:45.23 ID:txfmBfeC
美少女文庫にしては、変えることができない「運命」「歴史」を受け入れなければならない重い物語を重視したストーリーでもあるが、同時に濡れ場も秀逸である。特に奇抜な行為はないものの、静香と信長の濃厚な愛、愛した証がしっかりと描かれている。
女子高生のままの静香は再会するたびに年齢を重ねていく信長を愛し、静香と再会するたびに老いさらばえていく信長はいつまでも少女のままの静香を愛した。
二人は歴史を超えて深く愛し合った。現代にも残る物的な証拠はないが、確かに二人の記憶には愛した証が刻まれるのである。

さて、タイトルからも解るように、この本は筒井康隆の「時をかける少女」のオマージュ作品でもあり、ヒロインである静香が信長の時代に何度もタイムスリップしている。タイムスリップと静香の前に待ち受ける男。美少女文庫版「時をかける少女」でもある。

名古屋という実在する一地方が舞台で名古屋愛に満ちた地域描写・抗うことのできない男女の愛の運命と歴史のいたずら・国民的SF小説へのオマージュ。
近年異世界転生ものやファンタジーものばかりのジュブナイルポルノ小説において、このような作品は新鮮であり読者はぐいぐいと物語に引き込まれる。
一方で、実在する名古屋市の道路や建物の位置関係がきちんと把握できていなければ、読者は読んでいてもここはどこなのかというのが分かりにくいのもあるかもしれない。

※改行はこちらで手を加えたもの


※このページは、『2ちゃんねる』の書き込みを基に自動生成したものです。オリジナルはリンク先の2ちゃんねるの書き込みです。
※このサイトでオリジナルの書き込みについては対応できません。
※何か問題のある場合はメールをしてください。対応します。