- ★◎♪ 牧村僚ファン倶楽部 2♪◎★
872 :383[]:2018/01/16(火) 05:46:28.92 ID:BJwlSHSG - 「沙織さん!」
帰るために資料をまとめていた沙織に、美鈴が寄ってきた。 「今日の報告、すごくよかったわ。やっぱり個別の事例だけじゃなく、 統計的な数字の説得力って必要ね」 「フフフッ、ありがとう、美鈴さん。でも本格的な統計をとるためにはまだまだデータが足りないわ。 これからもっと集めるつもりよ」 そこに敬子も近づいてきた。 「そうね、ようやくスタート地点といったところね、 そうそう美鈴さん、ごめんなさいね、急に質問を振ったりして」 「いいのよ、沙織さんの発表で、自分も何か発表したいと刺激を受けちゃったところだったから、 ちょうどよかったわ」 「そういって貰えると、ほっとするわ。それはそうと、どうなの、 最近の『カウンセリング』の調子は?」 敬子は悪戯っぽく、声を潜めて美鈴に尋ねた。 美鈴のほうも、心得たもので、わざとらしく周囲を見渡した後、同じように声を潜めた。 「もう、こんな場所じゃ、言えるわけないじゃい。でも、順調よ。しかもすごく。 新しいアシスタントのおかげかな」 「新しいアシスタントって、もしかして『例のカレ』のことでしょ?」 沙織も割って入る。 「あら、私、『彼』とも『彼女』とも言ってないわよ?」 「もう、とぼけちゃって!」 沙織は美鈴の肩をはたく真似をした。それを眺めて、敬子も楽しそうに笑っている。 その賑やかさは、女子高生たちの会話となんら変わらない。
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