- 母親が他人に侵される 漫画・小説 #12
959 :よーし、今日もサボっちゃうぞー(爆)[sage]:2012/09/20(木) 10:47:30.31 ID:Yjngnjde - 「ヒロインが一人というサラリーマン官能小説もありますが、それは短編です。長編は必ず複数ヒロインが次々
主人公の手の中に落ちます」 「ふんふん」 「で、くどいてる時間がないから女性は割と簡単に体を開くのですが、それでも、堅い女性だというイメージは 重要なんです。」 「カタルシスのため?」 「そうです。」 「ふーん」 「どうしました?」 「反例を考えているの」 「ありますよ?」 「どんな?」 「70年代のように性がそれほどオープンじゃなかった頃には、オープンな女性がヒロインの話もたくさんあったようです。」 「なるほど。現実が堅すぎるから、ヒロインの存在自体がカタルシスになりうるんだ」
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960 :いい感じの投稿きたな、これは期待。(プハ!)[sage]:2012/09/20(木) 10:58:37.46 ID:Yjngnjde - 「じゃぁ、いかにもすぐに抱かれる女はヒロインの資格なしってわけだね。」
「何事にも例外がありますので断言はできませんが、正ヒロインとしては無しです。サブヒロインとしては十分 ありです」 「たとえば主人公を導いたり」 「あるいは助けたり」 「なるほど。ストーリーの面から言えば、確かに聖女オールキャストじゃ話にならないな」 「なりません。起承転結を複数ヒロインでやるならば、トリックスターが必要になります」 「起承転結なしのときには」 「聖女オールスターのほうが喜ばれるでしょう」 「なるほど。ヒロインの種類についてはわかったよ。ところで田中君、ふたつばかし苦情があるんだけど」 「なんですか」 「まずワインがない。次にシチュエーションの話はどうなった」 「先々週の芋焼酎があります」
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961 :いい感じの投稿きたな、これは期待。(プハ!)[sage]:2012/09/20(木) 11:00:34.40 ID:Yjngnjde - 先々週、「日本の戦記について語ろう」と久子がやってきたときの手土産が芋焼酎だった。久子の名誉のために
書いておくと、話の内容は至極まじめかつ重いものだった。 「君は焼酎でいいのかい?」 幾分とがめるような視線で久子が問う。いくら久子がさばさばしているとは言え、女性と二人で官能小説につい て話をするときに焼酎でもなかろう。 「いえ、艶っぽい話の話をするときには、幾分でもロマンチックなアルコールがほしいところです。コンビニに 買いに行きますが、ごいっしょしませんか?」 「ここに残って君のPCを漁るのも楽しそうなんだけど、そう言うことをするには少し回りすぎてる気がするよ。 エスコートしてくださる?」 いきなり上品な口調に変わる。 「よろこんで」 「ところで、二つ目の苦情ですが、いつになったらシチュエーションの話が出てくるのでしょう?」 「それは道すがらお話しましょう」
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962 :いい感じの投稿きたな、これは期待。(プハ!)[sage]:2012/09/20(木) 11:03:02.77 ID:Yjngnjde - 「シチュエーションに関してですが、これは大まかにいって精神的シチュエーションと行為的シチュエーション
に分けられます」 「図書館的な分類番号はあるかい?」 「もちろんありません。それから言うまでもないことですが、私が勝手に分類しています」 「だろうね」 「ところで精神と好意ってかぶってない?」 「好意じゃなく行為です。行う、為す」 「行うナスだって、ふふふ、田中君のエッチ」 「精神的シチュエーションというのは、主人公とヒロインの精神的な立場です。これがとても重要です」 「スルーしたね」 「ですが、文学である以上重要であることは自明です。たとえば主人公、あるいはヒロインの告白シーンは いやがうえにも場を盛り上げます。一方で、行為的シチュエーションは純文学では大した重要性を持ちませんが エロ本ではきわめて重要です」 「ねえ、行為って体位?」 さすがに声を潜めて久子が聞く。
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963 :いい感じの投稿きたな、これは期待。(プハ!)[age]:2012/09/20(木) 11:05:15.21 ID:Yjngnjde - 「それも含めての行為です。たとえば、体位という言葉が出ましたので例にあげると、同じバックでもベッドの
上か、シャワールームか、鏡の前か、窓際かでまったく異なります」 「確かに。これはドキドキするね」 「ヒロインは堅い女、あるいは堅いイメージの女という話をしたときに、カタルシスだといいました。行為も同じ です。『あ、こんな』とヒロインが思う行為で初めてヒロインが生きます。」 「確かに」 「チェックシート的に体位を変えていくだけではエロ本としては持ちません」 「AVじゃないからね。挿絵でも有ると違うかな」 「挿絵がつくのは月刊誌に掲載されているときくらいでしょうね。なんにせよ、それは僕が目指すものじゃないです」 「プロ目指してるの?」 「いえ、表現を追求したいんです」 「えらいね。あと、芸の肥やしとか言ってお姉さんを押し倒さなかったところもえらいわ。」 「やった人は居るそうですが」 「そうなの?と、驚くもんかい。趣味と実益ってやつだろ」 「川上宗薫先生は、取り付かれたように女性を口説いたといわれています」
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