- 【異能】黄昏の学園36【異端】
113 :兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M [sage]:2011/03/05(土) 23:25:44.49 ID:hM4iJI5l - (振り下ろされる刃、急所を射抜く拳、そして突き出されるナイフ。
計算された連撃。接近する瞬間に速度を増した太一郎の動きは、 完全に『オルタンス』に対し、先手を取る事に成功した) 『ぐっ…あっ…!』 (回避しようとするが、この両者の実力差ではそれもままならない。 右肩にナイフが突き刺さり、拳を食らいのけぞりながらも、 最後の一刺しは左手で何とか防ぐ事に成功した、青の少女) (刃に貫かれた小さな掌からは、赤い血がこぼれ、灰色のアスファルトを黒く汚していった) 『…強いね、お兄さん。流石、自称正義のヒーローだぜ。 きっと、後ろのお兄さんもそうなんだろ?全く。――――、「一人」で来て正解だったよ』 (『オルタンス』が、ダメージを気にした様子もなく呟く。) (また姉妹がかなりの傷を負ったにも関わらず、『ヴィオレット』も 心配する素振りも見せない。ただ相変わらず、壊れた笑みを二人に見せている) …さて、彼女らに警察を頼れない何らかの事情があるのではないでしょうか。 ただどちらにせよ、僕の組織は彼女らを異形と判断しており、頼られた所で手間が省けるくらいでしょう。 『…なんだ、後ろのお兄さんはケーサツかよ。全くどいつもこいつも、 何も出来ないくせに………名前だけはキレイでさぁっ!』 (太一郎の言葉に、『オルタンス』が気分を害したように眉をひそめる。 紫の少女に比べ、彼女の方が感情がよりはっきりと出ているようだ) (強く晶を睨みつけると、ハンマーを振りかぶり、 太一郎に叩きつけんとする。その一撃の前に、ナイフの鋭い横薙ぎが、少女の体を切り裂いた) (――――が) 『正義のヒーローってさぁ、こんな子供を痛めつけるのが お仕事ってワケ?………なら、アイツらと何も変わらないぜ、あんた達もなぁ!』 (止まらない。傷を一切気にすることなく、捨て身の攻撃が太一郎を襲った)
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