- 聖闘士星矢 アリエスのムウ女体化 part.6
196 :デスマスクの場合[sage]:2012/11/21(水) 13:10:27.43 ID:qPn97s+p - 唐突ですが、触発されて小話です。
三つか四つで終わるかな? 途中、投稿拒否されたら、しばらく時間を空けますので、ご了承ください。 「格下キャラ、デスマスクの場合」 下界はまだ初秋のころではあるが、ジャミールではもうすでに真冬の朝のような冷え込みだった。 デスマスクは岩に飛び上がってぐるりとまわりを見回す。 「しっかし、本当に何もねぇなぁ、ここは」 聖衣の修復のためでなければ、好んで来たいとは思わない寒々とした景色の中に、湯煙が立ち上っている一角を見つけた。 「お、温泉か? ちょうどいいや、少しあったまっていくか♪」 黄金聖闘士とはいえジャミールに来るまでには苦労する。ましてやこの寒さだ、いい加減に体が冷え切っていた。暖かい湯に足を浸すだけでも疲れは取れると、身軽に飛び降りて歩きはじめる。 だが、だいぶ近づいてみると、パシャリと水をはじく音が聞こえた。 先客がいるのかと考えてから、こんなところまで湯治に来る物好きがいるはずがないと思い当たる。自分だって何を好き好んでこんな辺境の地まで来たのか、背負う聖衣の重さにその理由を思い出せば、湯につかっている者が誰かはおのずと知れた。 「誰です?」 ゆらめく湯煙の中から誰何する声は女のもので、やっぱりとデスマスクは肩を竦めた。 「よぉう久しぶり。聖衣の修復の依頼だ、聖域から手紙は届いてるだろう?」 ムウだった。 「手紙?」 訝しげな声と同時に風が吹いて煙を吹き払う。
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197 :デスマスクの場合[sage]:2012/11/21(水) 13:14:15.69 ID:qPn97s+p - 岩場を掘り抜き、石で湯をせきとめたのだろう露天の風呂で、腰のあたりまでつかっていたムウの姿が、風呂の淵に佇むデスマスクの前にはっきりと表れた。
上気した肌にまとわりつく長い髪がかろうじて乳房を隠してはいるが、一糸まとわぬ裸体である。むき出しの肩、滑らかな曲線を描く腰、豊満なふくらみを見せる胸に、思わずデスマスクの目が吸い寄せられる。 いかんいかんと首を振って顔を見れば、これまたこまっしゃくれた生意気なくそガキとしてしか認識していなかったムウの、艶やかに成長した美貌があった。 やべぇ、そそる。 鍛えられているとはいえやはり性別が女性である以上、男である自分達とは明らかに違う作りの体、しかも今まで経験を積んできた女の中でもビンテージと分類できる美貌を目の当たりにして、本能的な欲望を感じた。 そんなデスマスクの視線から体を隠すように、ムウはゆっくりと湯の中に身を沈める。 「手紙なんて知りませんが、修復とあれば仕方ありませんね。その前に服を着たいので、少しの間、どこかに行っていてもらえませんか?」 見ればデスマスクが立つ岩場に、きちんとたたまれた服が置いてあった。 いけないとは思いつつも、デスマスクに悪戯心が沸き起こる。 「俺は構わないぜ、どうぞそのままで上がってこいよ」 そっちがかまわなくてもこっちがかまうと、湯煙の中でムウが不機嫌そうな顔をした。 「おっと・・・どうした? ほらほら、何なら、俺がそっちまで持って行ってやろうか?」 サイコキネシスで服を取り寄せようとした気配を察して、先にデスマスクがその服を取り上げてしまった。ヒラヒラとこれ見よがしに衣服を振って見せながら、ニヤニヤと嘲笑う。 しばらくムウは黙ってそんなデスマスクを睨んでいたが、ため息を一つつくと答えた。 「・・・仕様の無い人ですね・・・では、お申し出どおり、こっちまで持ってきてください」
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198 :デスマスクの場合[sage]:2012/11/21(水) 13:16:44.97 ID:qPn97s+p - 「は? 本気か!?」
ムウの事だ、あの手この手で逃げてしまうだろうと高をくくっていたデスマスクは、ありえない展開に身構えた。 「どうせテレポテーションで逃げちまうとか、そういうんじゃねぇだろうな?」 いいえと、弱々しくムウが首を振った。 「私もさすがに長く浸かり過ぎました、もう限界なんです、助けて・・・」 腕がデスマスクに向かって差し伸べられる。湯煙の中で切なそうに顔を歪めるムウの様子に、湯あたりしたのかと慌ててデスマスクは湯の中に足を踏み入れた。 水面が大きく揺れる。 が、 「――――――――つ、つめてぇぇぇぇぇぇ!」 谷を渡る風と、チョロチョロと流れる水の音以外、何の音も聞こえないジャミールの地に、悲鳴が響き渡った。 「なんだこれ! 水じゃねぇか! 温泉じゃねぇのかよ!」 お湯だと思い込んで突っ込んだ水の温度の冷たさに慌てて足を引っ込めると、全身に鳥肌を立てながらデスマスクが絶叫する。
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199 :デスマスクの場合[sage]:2012/11/21(水) 13:18:22.16 ID:qPn97s+p - つまりは湯煙だと思っていたそれは、外気より水の温度の方が高いために発生した霧だったのだ。
「おやおや、誰が温泉だと言いましたか? あなたが勝手に勘違いしたのでしょう」 しれっとしたムウの返事に、デスマスクが噛みつく。 「アホぅ! お前が平気な面で湯あみなんかしてやがるから! いや、この場合は水浴びか? ええい、どっちでもいい! なんでこんな寒い日に、水になんか浸かってやがるんだよ! 寒いだろうが!」 「要は小宇宙です」 出た、ムウの十八番! と茶化す暇などない。すうっと目の座ったムウに、デスマスクはたじろぐ。 「それにしてもさすがに長く浸かり過ぎました。いい加減私も寒いのです。さぁ、早く私の服をこちらに持ってきてくださいませんか? さぁ」 「ま・・まて、悪かった。ここに置いとくから・・・な! 俺はあっちに行ってるから、絶対に覗かないから!」 「ご自分で言い出したのでしょう。早く私の服を、こっちまで持ってきてください」 後ずさり、逃げ出そうとしたデスマスクを、ムウのサイコキネシスが絡め取った。 ひぃぃぃぃぃぃっという奇声が谷にこだまする。 哀れデスマスクは冷たい泉の中に引きずり落とされ、ちゃっかり自分の服は濡らさずに手に入れたムウが身づくろいをし、キャンサーの修復を終えるまでの間。泉の中で凍えながら待たされたのであった。 ということでいかがでしょうか?
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200 :デスマスクの場合[sage]:2012/11/21(水) 13:23:44.12 ID:qPn97s+p - あ、泉じゃなかった、ムウが作った水浴び用の水たまりだったw
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