- センターとネズミの屋上★26 [無断転載禁止]©2ch.net
138 :Classical名無しさん[]:2017/02/28(火) 02:34:18.54 ID:UA8wRT8l - 正門から旧ラッパッパのサド、ブラック、シブヤ、トリゴヤとチョウコクが入って来るのが見えた。
「そうか、仕事が終わるのを待ってたんか…」 「2交代制の場合、看護師は朝の勤務でロングのときは19時半まで。サドさんが来れるのもこれくらいの時間になるとふんでたんすよ。これで人数はほぼ互角っすね。まだこれでも向こうの方が人数は多いっすけど」 「勝負をつける。一気に行くぞ!」 ネズミとセンターを先頭に、ラッパッパのメンバーが一気に畳み掛けた。 結果はマジ女の勝利で終わった。ヤバ女も懸命に戦ったが、一度崩れた連携は取り戻すことができず、完全な敗北を喫した。 センターとネズミのところにみんなが集まってきた。 「やったな!センター、ネズミ!」 ウナギの言葉に少し恥ずかしそうにセンターが笑う。 「テッペンになってから最初のカチコミ、勝利に終わって良かったな」 後ろからの声に振り向くと、サドがブラック、トリゴヤ、シブヤ、チョウコクを連れていた。 「協力、感謝する」 センターが頭を下げると、ネズミも合わせて下げる。
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139 :Classical名無しさん[]:2017/02/28(火) 02:34:50.60 ID:UA8wRT8l - 「頭を下げるな。こっちだって久しぶりに、暴れられて楽しかった。でもな、ここまでの長期戦になったのは、テッペンのお前らの認識が甘かったからだ」
センターとネズミが何かを言おうとすると、洋ランが間に入ってきた。 「今のテッペンはセンターとネズミだ。偉そうに文句たれてんじゃねぇ!」 「何なら私らの勝負つけるかい?」歌舞伎シスターズもサドににらみを聞かせる。 「やめろ、お前ら!私とサドが話してんだ!」 センターが叱りつけると、洋ランと歌舞伎シスターズが下がった。 「すまねぇ、気の短い奴らだ。大目に見てやってくれ」 サドは嬉しそうに笑うと、センターとネズミの肩をポンポンと叩いた。 「いいメンバーを持ったな、センター、ネズミ。マジ女は任せた」 「そんなこと、サドさんに言われなくったって承知してるっす。優子さんと約束したんすから」 「マジ女は私たちの大事な、守るべきものだ。私たちに任せてくれ」 「それならお手並み拝見といくか」 サドはそういうと、センターとネズミに不敵な笑みを残し、去っていった。
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140 :Classical名無しさん[]:2017/02/28(火) 02:35:31.19 ID:UA8wRT8l - センターとネズミは、昼にいた公園に来ていた。
「ここで優子さんと会ったのか」 「そうだ。随分と偉そうな口きいてた」 「そうか。優子さんと一度タイマン張ってみたかったんだ。出てきてくれないかな」 「マジ女の危機だから出てきてくれたんだ。次出てくるのはいつになるか」 「それなら出てこないで済むようにしないとな。それより」センターはネズミの膝の上の風呂敷包をみながら、「お腹空いたんだ」といった。 「バカ、これはゴミ箱に入ってたやつだ。また作ってやるから」 「ダメだ。これはネズミが初めて私のために作ってくれたサンドイッチなんだ」 そういうと、風呂敷包を開いて重箱の中のサンドイッチをつまんだ。 「唐揚げがおすすめだったな。いただきます」 ネズミの静止も聞かず、センターがパクリと食べる。 「うまい!ネズミ、これ美味しい!」 「そ、それなら良かった。でも、おなか壊しても知らないからな」 「私を心配してくれるのか、ネズミ」 「心配なのはお前の頭の中だ」 「頭の中はマジ女と、何よりもネズミのことでいっぱいだ。ネズミはどうだ?」 「さぁ。バカ共のお守りしなきゃいけないんで大変だ。センターも含めて」 「ふふ、ありがとう」 センターがネズミの肩を引き寄せると、ネズミは少し嬉しそうにセンターの肩に頭を乗せた。 満月がマジ女の幸先を祝福するように輝いていた。
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141 :Classical名無しさん[]:2017/02/28(火) 02:36:09.22 ID:UA8wRT8l - とりあえず完結です
ご愛読頂いたみなさん、ありがとうございます
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