- 堺屋太一
132 :エズラヴォーゲル[sage]:2019/12/06(金) 20:34:14.09 ID:Ca1mzlvV - >>91
—世界を見渡すと、米中が鋭く対立するなど、グローバリゼーションが岐路に立たされています。長年、日本や中国を中心に東アジアを研究してきたヴォーゲルさんは今、世界をどのように見ていますか。 移動やコミュニケーションの技術があまりにも発達したことで、世界の関係が複雑に絡み合うようになり、どの国も自分のやり方を押し通すことが難しくなっていると思います。そのような状況で、 米国ではトランプ大統領が、国内の様々な不満を抱えている人たちから支持されて「米国第一」を掲げています。米国が世界に対して、十分な責任を果たそうとしないのは非常に困ったことです。 第2次世界大戦以降、米国は国際機関づくりを主導してきました。ところが、環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱などを見ていると、米国に頼ることができるのか疑問に思います。 ただ一方で、2020年の大統領選挙に向けて、少し状況が良くなる可能性はあります。その変化に備えて、他の国はできるだけ準備をすべきです。 日本は他の加盟国と相談して米国をTPPに参加させるように持っていくということも考えるべきかもしれません。 僕は中国人の友だちに、米国のいい面はやはり民主主義にあると説明しているんですよ。民主主義のいい面は、いくら大統領がおかしなことをしても、 国民が動いて事態を好転させる可能性があることです。独裁の国はそうはいきません。だから、米国が完全にだめだとも思わないんです。 —激しい貿易摩擦が起きている米中の関係はどうなると思いますか。 今は「摩擦」どころではなく、危険な状況だと思います。米国の右派が中国バッシングをすると、中国内で極端な左派の勢いが増す。それが危険です。 —武力衝突する可能性もあると? 可能性は少ないですが、ないとも言えません。第1次世界大戦のとき、大国は戦うつもりはありませんでした。しかし、局所的な事件が起きて、それが広がって大国同士の戦争になりました。 台湾や香港、南シナ海、東シナ海などでそのような事態になれば、同じようなことになる危険性があります
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