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おすすめの経済学の本 18冊目 [無断転載禁止]©2ch.net
マルクス経済学 第4章

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936 :a[sage]:2018/12/14(金) 14:01:47.63 ID:isPfYqzf
>>719, >>720
川越論考はマルクスの可能性を開くもので興味深い。川越はマルクス『経済学批判』を引用している、

《「 貴金属の高い価値比重、恒久力をもち、相対的意味では破壊されず、空気にふれても
酸化しないという性質、[とくに金のばあいは王水以外の酸には溶解しないという性質、]こうし
た一切の自然的属性が、貴金属を貨幣蓄蔵の自然的材料たらしめている。だからチョ
コレートが非常に好きであったらしいペテル・マルティルは、メキシコの貨幣の一種であった
袋入りのココアについて、つぎのように述べている。『おお、いみじくもよき貨幣よ、おまえは
人類に甘美にして滋養のある飲物をあたえ、その罪のない所有者を、貪欲という業病から
まもってくれる。なぜならば、おまえは、地中に埋蔵されることも、長く保蔵されることもでき
ないのだから。』」[『新世界について』《アルカラ、一五三〇年、第五編、第四章》]
(マルクス1956[岩波文庫『経済学批判』]、第5章4節、202~203ページ)》

これについて川越はこう述べる。

 《つまり、メキシコではココアのような耐久性のない財が貨幣として用いられており、それが
貨幣蓄蔵という貪欲さへの抑止力となっていたことが指摘されている。実験においても、非耐久財が
貨幣になる可能性があることが示されている(川越2003☆ ; Kawagoe 2009)。》『されどマルクス』94頁

☆「非耐久財は貨幣となりうるか?実験研究によるアプローチ」川越敏司
『現代の金融と地域経済 下平尾勲退官記念論集』所収

脚注でハーヴェイ経由でゲゼルに言及、

《(5)Harvey(2014)[『資本主義の終焉』]は、その第二章において、シルビオ·ゲゼルの提唱する非耐久的
な性質をもつ貨幣の実践的可能性について言及し、それを資本主義的経済システム
を乗り越えるための政治的実践の一つに取り入れている。》
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937 :a[sage]:2018/12/14(金) 14:04:59.45 ID:isPfYqzf
>>936は>>723の改訂版でした
以下、ハーヴェイ、ゲゼル関連の補足

川越敏司が「行動マルク経済学の可能性」(『されどマルクス』2018所収)脚注で指摘していたが、
デヴィッド・ハーヴェイは『資本主義の終焉』2017(Harvey,David:Seventeen Contradictions and the End of Capitalism 2014)第2章でゲゼルを引用している。その引用箇所は以下、

《 貨幣は国家を必要とする。国家なしには、いかなる貨幣も考えられない。否、貨幣の導入とともに国家建設が始ま
るとも言うことができるだろう。なぜなら、貨幣は人民のもっとも自然な、そしてもっとも強力な結合手段になるか
らである。実際、世界ローマ帝国を強固に結合させたのは、ローマの軍隊によるよりもローマの貨幣によるものだっ
た。だが 金鉱や銀鉱が枯渇し、もはやいかなる鋳貨の製造がなされなくなった時、この世界帝国は崩壊したのだっ
た。
 貨幣の不可欠性と貨幣に対する国家監督の不可欠性ということから、国家は貨幣に対する無制限の権力を手に入れ
る。国家のこの無制限な権力に比較すれば、鋳貨の金属含有量による保証などといったものは風によってすぐに吹き
飛ばされてしまう塵芥の如き存在でしかない。
 それゆえに、貨幣に対する国家権力の誤った使用がなされた場合、貨幣素材によっても貨幣を守ることができない。
それは、国家の憲法を書いた羊皮紙をもちだしても独裁を阻止できないのと同じことである。
 貨幣をいかさま師、詐欺師そして盜賊から守ることができるのは,国家と権力者(独裁者ないし国民議会)の意志
だけである。それは、もちろん権力者が自らの権力を目的意識的に使用するという前提条件のもとでしかない。しか
しながら、残念なことに、これまでそのような前提条件がみたされたことはどこであれ一度もなかったのである。》
邦訳ゲゼル『自然的経済秩序』263~4頁
http://www.naturalmoney.org/NaturalEconomicOrder.pdf 英訳81頁
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939 :a[sage]:2018/12/14(金) 20:47:52.65 ID:isPfYqzf
ゲゼルの錆びる紙幣の近代経済学的説明は、近年では岩村充が行なっている
(岩村充他『新しい物価理論』参照)
ポイントはゲゼルの理論はFTPL=物価レベルの財政理論と相性がいいということだ
岩村充はローカルマネーにとどまるものとしてゲゼルの錆びる紙幣を考えていない
無論最近のNHKで紹介された地域通貨キームガウアーなど、できる範囲で実践するしかないわけだが…
https://video.twimg.com/ext_tw_video/1050203546849751040/pu/vid/1280x720/KmFhMlqhwBtv2hPc.mp4
https://video.twimg.com/ext_tw_video/1050203161284100097/pu/vid/1280x720/XW_cRED9VCl60fzz.mp4

岩村充はビットコイン関連で言及されることが多いが最大の功績はゲゼルの近代経済学的再生にある
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940 :a[sage]:2018/12/14(金) 20:52:08.06 ID:isPfYqzf
新しい物価理論―物価水準の財政理論と金融政策の役割 (一橋大学経済研究叢書) – 2004/2/20
渡辺 努 (著), 岩村 充 (著)

本書は未来に光を照らす。具体的にはゲゼルの再評価を促し、新しい貨幣を準備する重要文献だ。
(「物価水準の財政理論(Fiscal Theory of the Price Level=FTPL)」に関する数少ない体系的解説を加えた邦語文献でもある。計量経済学的には宮尾龍蔵『マクロ金融政策の時系列分析』も推薦できるが…)

残念ながら入手困難だが、物価理論検討に必要な数式を把握できる。ただ数式よりも重要な点は、

《交換手段としての貨幣から価値保蔵手段を切り離す》こと(『新しい物価理論』195頁)と、

《ゲゼル型貨幣を採用することで得られる効果が,その採用に伴って発生するであろうコストを十分に上回るといえる
かどうか》(198頁)、

であろう。後者は「金融政策の代償」という概念として数式と図解で説明される(200頁)。
本書執筆者岩村充の最新刊『中央銀行が終わる日』ではさらに電子的減価マネーが検討されるが(本書では電子マネーを
考えられてはいない)、体系的かつ基礎的な本書こそがまず読まれるべきだ。

『中央』では参考文献がちゃんと挙げられていないが『新しい物価理論』ではちゃんと挙げられている。

《交換手段としての貨幣から価値保蔵手段を切り離すという主張は,彼の代表的著作で
ある「自然的経済秩序」(Gesell 1916)第3.13章で“ I therefore propose a complete
separation of the medium of exchange from the medium of saving"として述られ
ている(1929年英訳版による,なお同版は[url 略]から入手できる),なお,ゲゼルに関連
する様々な資料は非営利団体である「ゲゼル研究会」によって提供されており([url略]),
本章の記述も同会の資料に多くを拠っている.》(195頁)

以下も参考文献に挙げられている。

《Onken, Werner (1983),"Ein vergessenes Kapital der Wirtschaftsgeschichte,"
Zeitschrift fur Sozialokonomie[宮坂英一訳「経済史の忘れられたー章(上)」
「自由経済研究」(ぱる出版),2000年5月]》(198,236頁)

私見では減価マネーによって唯一税金のない社会が可能であり、『中央…』でも著書が評
価していたケインズ世界通貨案のバンコールも、ゲゼルのアイデアであろう…
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941 :a[sage]:2018/12/14(金) 20:53:27.11 ID:isPfYqzf
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20170109/EconReporter_Cochrane_interview

インタビュアー
サージェントはこの理論を30年以上前に開発しましたが、主流派にこれまで採用されてこなかったのは
なぜでしょうか? 何が最近変わったのでしょうか?

コクラン
実際のところ、FTPLはもっとずっと以前に遡ります。アダム・スミスは次のような素晴らしい言葉を残しています:

税のうち一定割合はある種の紙幣で支払わなければならない、と布告した王子は、それによってその紙幣に
一定の価値を与えているのである。(国富論、第2冊)

“A prince who should enact that a certain proportion of his taxes should be paid in a paper
money of a certain kind might thereby give a certain value to this paper money.” (Wealth of Nations, Book II)
マルクス経済学 第4章
898 :a[sage]:2018/12/14(金) 21:03:58.95 ID:isPfYqzf
階級格差の固定化
格差間の拡大
これには今から手を打つ必要がある
なぜなら全ての国家を資本主義が飲み込みつつあるから
昔は戦争でインフレに出来たが現代では疑わしい
国家がコントロール出来なくなっている


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