- 内田樹の経済学
25 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/05/11(土) 15:28:28.11 ID:fhtDvWZP - 朝日新聞の「オピニオン」欄に寄稿
「壊れゆく日本という国」 内田樹 (神戸女学院大学名誉教授) http://blogos.com/article/61817/ 要するに、本来企業が経営努力によって引き受けるべきコストを国民国家に押し付けて、 利益だけを確保しようとするのがグローバル企業の基本的な戦略なのである。 繰り返し言うが、私はそれが「悪い」と言っているのではない。 私企業が利益の最大化をはかるのは彼らにとって合理的で正当なふるまいである。 だが、コストの外部化を国民国家に押しつけるときに、「日本の企業」だからという理由で合理化するのは止めて欲しいと思う。 だが、グローバル企業は、実体は無国籍化しているにもかかわらず、 「日本の企業」という名乗りを手放さない。なぜか。 それは「われわれが収益を最大化することが、すなわち日本の国益の増大なのだ」というロジックがコスト外部化を支える唯一の論拠だからである。 だから、グローバル企業とその支持者たちは「どうすれば日本は勝てるのか?」という問いを執拗に立てる。 あたかもグローバル企業の収益増や株価の高騰がそのまま日本人の価値と連動していることは論ずるまでもなく自明のことであるかのように。
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