- 数学的な経済学から社会学的な経済学へ
426 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/01/28(月) 11:57:06.80 ID:xn5umqv3 - 数字の経済学っていうのは、極端なまでに世界の経済を単純化して、簡単に
わかるようにしようっていうものだから、当然、数字から溢れてしまうことが多すぎる。 典型的な例は、破綻したLTCMという超巨大ヘッジ・ファンド。 このファンドは、ノーベル経済学者を2人も抱え、世界のありとあらゆる経済統計や 経済バランス、政治の変数まで取り込んで、世界の市場を分析し、それが本来 あるべき数字からズレてるとこへ投資を行った。 たとえば、どこの国の債券は、本来もっと高くなっていておかしくないが、一時的に売られている とかいう分析。 そして、その結果、売られていたロシアの債券のデフォルトの確率は、100万年に3回 しか起こらないから全力で買いだという結論になり、全力で買って買って買いまくった。 結果はだれでも知ってるが、デフォルトして、世界最大のヘッジ・ファンドが崩壊し、富裕層が 資産を失い、その影響は、アメリカだけでなく全世界へ広がった。 それはマーケットの動きの予想であって、経済学の予想とは違うっていう人がいるかもしれないが、 今は、世界の債券、株、石油や金などの商品にすべてヘッジ・ファンドや機関投資家が 売買をしていて、ワンクリックで世界の市場が動いてしまう。 たとえば為替が動くと、経済バランスが変わるし、株価も替り、景気もすぐに変動してしまう。 そして、そのマーケットの動きを経済学者が当てられるかと言ったら、当てられる人はだれも いないだけじゃなく、そもそも経済学者は、そういうマーケットのしくみや動きに、いちばん弱い。 だから、過去の経済危機を、当てることができた経済学者はほとんどいない。 リーマンショックみたいな、世界を巻き込む天文学的な危機すら、経済学者は当てることができない。 経済学者の経済モデルより、ヘッジ・ファンドの世界の経済モデルや公式のほうが、何十倍も 精度が高い場合もあったりする。 で、今はヘッジ・ファンドだけでも140兆円、通貨が動くOTCデリバティブ市場なんていったら 京円単位で動いてるわけで、そこの予測無しでの、経済の予測はありえなくなっている。 経済学者でも、こういう政策をやったらマーケットがどう動くから、次はこうしようっていう、思考を できない経済学者は、現実からどんどん離れていく。
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