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名無しさん@お腹いっぱい。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★26
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日中同盟で、反アングロ・サクソン ★26
792 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 08:14:45.36 ID:uRhiyYFs0
イスラエルの反発に配慮−オバマ大統領、67年境界線提案で
http://jp.wsj.com/World/Europe/node_239810

19日のオバマの中東演説について「画期的」「非現実的」と賛否両論があるが、誤解があるか騒がれすぎだ。
20日のネタニヤフの国境線受け入れ拒否を受けて、オバマは22日のAIPAC総会講演で真意を説明し、
換地についてイスラエルに対して妥協している。
19日の演説は、実際は1967年決議の国境線に立ち返れと言う部分が話題先行しており、新味に乏しい。
モサデク打倒関与を認めた09年6月のカイロ演説と同じで、聴衆の半分は「だから何?」と言う認識。
現にパレスチナではオバマ演説の別の部分、つまりシリア民主化要求のほうに関心が集まっているようだ。
(当時もそれがレバノン選挙を通してイラン改革派を勘違いさせ、結局オバマはイランを非難した)
そもそも1967年の国境線を叩き台から外したら、パレスチナが受け入れるわけがないではないか。
AIPAC講演でオバマが弁解している通り、彼の姿勢はクリントン、ブッシュ政権とさほど異なってはいない。

ただ中東演説は全くの無意味でもない。極めて打算的な理由から意味があるが、その打算が甘いだけの話だ。
オバマの目的はだいたいこのあたりだろう。
@米軍撤退後のイスラエルの安全保障
A中東世論を宥め、テロ・反米政権誕生を抑止する
B国内向けのリーダーシップの強調

あの演説は国内向けの要素をたぶんに含んでいることに注意する必要がある。
オバマはビンラディン殺害を契機として、大量に貼り付いた米軍を中東から帰還させ、
歳出上限が決まった来たるべき会計年度に向けて米軍撤退を最大限進めようとするだろう。
ここでも、やはり財政が問題なのである。
金をかけずにイスラエルを守る方法を考えようとすれば、あれしかなかった。

オバマがパレスチナにまったく関心を有していないことは、
パレスチナ国家の具体像(軍、警察も含めて)につき何ら言及していないことで分かる。
オバマ演説は完全に「金と支持率、中東の対米世論」を意識した内向きの発想であり、
しかも効果がさほど大きくない。パレスチナ人が心配するのは、むしろシリアの民主化要求だろう。
イスラエルと対抗するシリアが崩壊すれば、もはや難民の帰還も含めパレスチナ問題への圧力がなくなるのだ。

オバマ演説をあざ笑うかのように、イラクでは米軍完全撤退に向けテロが頻発した。
4月から累計犠牲者が200人を超えたと言う数字もある。そして危ないのはパキスタンである。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★26
793 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 08:16:48.15 ID:uRhiyYFs0
>>791
>>787の話題を整理すると、以下の4つになる。
<1、沖縄駐屯部隊が「旅団に拡大」と言う情報について>
「3MEFがグアムに移転し、駐屯部隊が1個遠征旅団となると言うのなら分かるが、
どの部隊が旅団に拡大されたのだろうか?」とお尋ねしている。ソースの呈示をお願いする。


<2、>以前ほど反米でない韓国を選択肢にって考えは、抑止力が無くなるって言っているのかも知れないべ>
この一文の意味がよく分からないから、詳しく説明されたいとお願いしている。

「在韓米軍の引き留め」とは、李明博の有事指揮権の返還延期の話だろうか。
だが、ジョーンズ元司令官は李明博の韓国に対して、「在韓米陸軍の都市部撤退」に言及しているのである。
前米大統領補佐官の発言要旨
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201105/2011050700095
>海兵隊の韓国移転はタイミングが合えば可能だ。
>韓国は今、北朝鮮との関係が緊迫している。
>都市部の在韓米陸軍を一部撤退させ、地方に海兵隊を駐留させるなら、 差し引きで負担軽減になる。
ジョーンズは陸軍を韓国から撤退させ、代わりに駐留経費負担率の高い日韓への海兵隊駐留を図っている。
これは韓国が反米かどうかとは直接関係ない(多少は関係あるが)。
やはり米陸軍展開の立て直しと、韓国軍単独でも初期攻撃に耐えうると言う判断を前提にしていると言える。

なお、韓国の反米感情の潜在は、対北朝鮮感情の悪化とともに顕在化は少なくなったとは言え、以前根強く、
日本は親米感情も駐留先支援もはるかに手厚く、リストラ寸前の第三師団に、日本を見限る事情は全くない。
2010年6月の統一地方選で、天安沈没事件を受け「北風」を強調した与党が、
南北対立を危険視する革新の「盧風」に敗れるなど、まだまだ革新勢力の動向は侮れないものがある。
軍も、民間特に革新勢力の反米傾向に影響され、同じ傾向がある。2008年3月、中央日報の報道によれば
http://www.chosunonline.com/article/20080420000016
http://www.chosunonline.com/article/20080420000017
2004年、韓国の陸士仮入校生250人に調査した所、34%が「米国」と答え、「北朝鮮」の33%を上回った。
また、入隊将兵意識性向調査でも「75%が反米感情をあらわにした」ため、
驚いた校長が全生徒と面談した所、教科書や授業での取扱いが原因と判明し、現代史教育を徹底したと言う。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★26
794 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 08:18:48.78 ID:uRhiyYFs0
<3、外交上の合意の転換について>
 もちろん好ましいとは言えないが、自分が指摘したのは
「地元の同意取り付けが不可能となり、代替基地建設が不可能であるのが分かっているのに、
 あたかも実行可能であるように仮装して合意を取り結ぶことはさらに大きな背信行為である」と言うことだ。
 県民調査では、09年5月(政権交代前)から県内移設反対が7割を占め、到底県内移設は不可能な状況だった。
 既に政権交代の時点でも、11月のオバマ訪日の時点でも基地受け入れは実現不可能だったのである。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2009-11-11_2083/ 
 http://www.afpbb.com/article/politics/2659381/4846364

 注目すべきは、嘉手納基地統合案のほうがさらに反対が強かったことだ。
 小泉政権も海保を投入して問題の解決を図ったが、結局強行を断念して、以後移設問題は全く停滞している。
 この状況で日本が何度合意しようが、代替施設の建設が無駄に遅れるだけで、更なる背信行為となる。
 口約束、空手形で米軍戦略の前提を狂わせるのが正当化されるのかどうか、お尋ねしたい。
 
 さらに、外交上の合意の転換は、アメリカもしばしば行っている。
 数が多すぎて自分もだいぶ忘れているが、いくつか例を挙げてみよう。
 ポーランド・チェコへのMD施設配備合意を、オバマ政権は09年9月に転換している。
 http://www.afpbb.com/article/politics/2642946/4609311
 しかも彼は、08年11月の当選直後には、ロシアの圧力があっても計画を進めると約束しているのである。
 http://www.afpbb.com/article/politics/2536388/3504567
 政権交代どころか、政権内においても政府間合意の転換が行われた好例である。

 05年合意に関しても、当時09年12月にアメリカは陸軍第一軍団司令部のキャンプ座間移転が頓挫、
 結局前方司令部の移転のみに留まっている。
 また、日本の北朝鮮拉致問題についても、ブッシュ政権は当初、支援の姿勢を示しながら、
北が核実験を実施して以降の07年頃から一転して、交渉を進める姿勢を明確にし、日本は孤立している。
イラク戦争においても、スペインはイラクに出兵しながら、PSOEが政権を取るや撤兵を即座に実施し、
統轄したスペイン語圏の中南米諸国まで追随した。
一番ひどい例がフィリピンで、貴重な外貨収入源である出稼ぎ労働者が人質に取られると、国内批判を恐れ、
さっさと撤退してしまった。
NZは米豪とANZUSを締結していたが、ロンギ政権が1984年に政権を奪取すると米駆逐艦の寄港を拒否。
いま、アメリカだけに限ったが、政府間合意の拘束性は、政治的事情によって左右されるのも致し方ない。

しかも日本に限って言えば、前述のように、政府間合意を破ったと言うのは適切でない。
沖縄での新基地建設がかなり以前から極めて困難な実態からアメリカに再考を申し出たので、
当時「政府間合意の拘束力」の問題として扱われたのは明らかに不当である。
むしろ、小泉政権ですら失敗した課題を以後も漫然と進めていた日本の当時の政権に責めがあると言えよう。

おそらく当時、オバマ政権は日本に詳しくないため、キャンベルあたりに一任してしまったのだろう。
だがその後、菅政権と協議を重ねても全く進行がない状態で、財政難もあり、実情に気付いたと思われる。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
5 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 19:11:26.29 ID:uRhiyYFs0
792 : 名無しさん@お腹いっぱい。 : 2011/05/24(火) 08:14:45.36 ID:uRhiyYFs0 [3回発言]
イスラエルの反発に配慮−オバマ大統領、67年境界線提案で
http://jp.wsj.com/World/Europe/node_239810

19日のオバマの中東演説について「画期的」「非現実的」と賛否両論があるが、誤解があるか騒がれすぎだ。
20日のネタニヤフの国境線受け入れ拒否を受けて、オバマは22日のAIPAC総会講演で真意を説明し、
換地についてイスラエルに対して妥協している。
19日の演説は、実際は1967年決議の国境線に立ち返れと言う部分が話題先行しており、新味に乏しい。
モサデク打倒関与を認めた09年6月のカイロ演説と同じで、聴衆の半分は「だから何?」と言う認識。
現にパレスチナではオバマ演説の別の部分、つまりシリア民主化要求のほうに関心が集まっているようだ。
(当時もそれがレバノン選挙を通してイラン改革派を勘違いさせ、結局オバマはイランを非難した)
そもそも1967年の国境線を叩き台から外したら、パレスチナが受け入れるわけがないではないか。
AIPAC講演でオバマが弁解している通り、彼の姿勢はクリントン、ブッシュ政権とさほど異なってはいない。

ただ中東演説は全くの無意味でもない。極めて打算的な理由から意味があるが、その打算が甘いだけの話だ。
オバマの目的はだいたいこのあたりだろう。
@米軍撤退後のイスラエルの安全保障
A中東世論を宥め、テロ・反米政権誕生を抑止する
B国内向けのリーダーシップの強調

あの演説は国内向けの要素をたぶんに含んでいることに注意する必要がある。
オバマはビンラディン殺害を契機として、大量に貼り付いた米軍を中東から帰還させ、
歳出上限が決まった来たるべき会計年度に向けて米軍撤退を最大限進めようとするだろう。
ここでも、やはり財政が問題なのである。
金をかけずにイスラエルを守る方法を考えようとすれば、あれしかなかった。

オバマがパレスチナにまったく関心を有していないことは、
パレスチナ国家の具体像(軍、警察も含めて)につき何ら言及していないことで分かる。
オバマ演説は完全に「金と支持率、中東の対米世論」を意識した内向きの発想であり、
しかも効果がさほど大きくない。パレスチナ人が心配するのは、むしろシリアの民主化要求だろう。
イスラエルと対抗するシリアが崩壊すれば、もはや難民の帰還も含めパレスチナ問題への圧力がなくなるのだ。

オバマ演説をあざ笑うかのように、イラクでは米軍完全撤退に向けテロが頻発した。
4月から累計犠牲者が200人を超えたと言う数字もある。そして危ないのはパキスタンである。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
6 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 19:13:06.02 ID:uRhiyYFs0
793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/24(火) 08:16:48.15 ID:uRhiyYFs0
>>791
>>787の話題を整理すると、以下の4つになる。
<1、沖縄駐屯部隊が「旅団に拡大」と言う情報について>
「3MEFがグアムに移転し、駐屯部隊が1個遠征旅団となると言うのなら分かるが、
どの部隊が旅団に拡大されたのだろうか?」とお尋ねしている。ソースの呈示をお願いする。


<2、>以前ほど反米でない韓国を選択肢にって考えは、抑止力が無くなるって言っているのかも知れないべ>
この一文の意味がよく分からないから、詳しく説明されたいとお願いしている。

「在韓米軍の引き留め」とは、李明博の有事指揮権の返還延期の話だろうか。
だが、ジョーンズ元司令官は李明博の韓国に対して、「在韓米陸軍の都市部撤退」に言及しているのである。
前米大統領補佐官の発言要旨
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201105/2011050700095
>海兵隊の韓国移転はタイミングが合えば可能だ。
>韓国は今、北朝鮮との関係が緊迫している。
>都市部の在韓米陸軍を一部撤退させ、地方に海兵隊を駐留させるなら、 差し引きで負担軽減になる。
ジョーンズは陸軍を韓国から撤退させ、代わりに駐留経費負担率の高い日韓への海兵隊駐留を図っている。
これは韓国が反米かどうかとは直接関係ない(多少は関係あるが)。
やはり米陸軍展開の立て直しと、韓国軍単独でも初期攻撃に耐えうると言う判断を前提にしていると言える。

なお、韓国の反米感情の潜在は、対北朝鮮感情の悪化とともに顕在化は少なくなったとは言え、以前根強く、
日本は親米感情も駐留先支援もはるかに手厚く、リストラ寸前の第三師団に、日本を見限る事情は全くない。
2010年6月の統一地方選で、天安沈没事件を受け「北風」を強調した与党が、
南北対立を危険視する革新の「盧風」に敗れるなど、まだまだ革新勢力の動向は侮れないものがある。
軍も、民間特に革新勢力の反米傾向に影響され、同じ傾向がある。2008年3月、中央日報の報道によれば
http://www.chosunonline.com/article/20080420000016
http://www.chosunonline.com/article/20080420000017
2004年、韓国の陸士仮入校生250人に調査した所、34%が敵は「米国」と答え、「北朝鮮」の33%を上回った。
また、入隊将兵意識性向調査でも「75%が反米感情をあらわにした」ため、
驚いた校長が全生徒と面談した所、教科書や授業での取扱いが原因と判明し、現代史教育を徹底したと言う。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
7 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 19:13:58.53 ID:uRhiyYFs0
794 : 名無しさん@お腹いっぱい。 : 2011/05/24(火) 08:18:48.78 ID:uRhiyYFs0 [3回発言]
<3、外交上の合意の転換について>
 もちろん好ましいとは言えないが、自分が指摘したのは
「地元の同意取り付けが不可能となり、代替基地建設が不可能であるのが分かっているのに、
 あたかも実行可能であるように仮装して合意を取り結ぶことはさらに大きな背信行為である」と言うことだ。
 県民調査では、09年5月(政権交代前)から県内移設反対が7割を占め、到底県内移設は不可能な状況だった。
 既に政権交代の時点でも、11月のオバマ訪日の時点でも基地受け入れは実現不可能だったのである。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2009-11-11_2083/ 
 http://www.afpbb.com/article/politics/2659381/4846364

 注目すべきは、嘉手納基地統合案のほうがさらに反対が強かったことだ。
 小泉政権も海保を投入して問題の解決を図ったが、結局強行を断念して、以後移設問題は全く停滞している。
 この状況で日本が何度合意しようが、代替施設の建設が無駄に遅れるだけで、更なる背信行為となる。
 口約束、空手形で米軍戦略の前提を狂わせるのが正当化されるのかどうか、お尋ねしたい。
 
 さらに、外交上の合意の転換は、アメリカもしばしば行っている。
 数が多すぎて自分もだいぶ忘れているが、いくつか例を挙げてみよう。
 ポーランド・チェコへのMD施設配備合意を、オバマ政権は09年9月に転換している。
 http://www.afpbb.com/article/politics/2642946/4609311
 しかも彼は、08年11月の当選直後には、ロシアの圧力があっても計画を進めると約束しているのである。
 http://www.afpbb.com/article/politics/2536388/3504567
 政権交代どころか、政権内においても政府間合意の転換が行われた好例である。

 05年合意に関しても、当時09年12月にアメリカは陸軍第一軍団司令部のキャンプ座間移転が頓挫、
 結局前方司令部の移転のみに留まっている。
 また、日本の北朝鮮拉致問題についても、ブッシュ政権は当初、支援の姿勢を示しながら、
北が核実験を実施して以降の07年頃から一転して、交渉を進める姿勢を明確にし、日本は孤立している。
イラク戦争においても、スペインはイラクに出兵しながら、PSOEが政権を取るや撤兵を即座に実施し、
統轄したスペイン語圏の中南米諸国まで追随した。
一番ひどい例がフィリピンで、貴重な外貨収入源である出稼ぎ労働者が人質に取られると、国内批判を恐れ、
さっさと撤退してしまった。
NZは米豪とANZUSを締結していたが、ロンギ政権が1984年に政権を奪取すると米駆逐艦の寄港を拒否。
いま、アメリカだけに限ったが、政府間合意の拘束性は、政治的事情によって左右されるのも致し方ない。

しかも日本に限って言えば、前述のように、政府間合意を破ったと言うのは適切でない。
沖縄での新基地建設がかなり以前から極めて困難な実態からアメリカに再考を申し出たので、
当時「政府間合意の拘束力」の問題として扱われたのは明らかに不当である。
むしろ、小泉政権ですら失敗した課題を以後も漫然と進めていた日本の当時の政権に責めがあると言えよう。

おそらく当時、オバマ政権は日本に詳しくないため、キャンベルあたりに一任してしまったのだろう。
だがその後、菅政権と協議を重ねても全く進行がない状態で、財政難もあり、実情に気付いたと思われる。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
8 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 19:15:50.31 ID:uRhiyYFs0
<4、海兵隊は台湾の『断頭作戦』対策?>

 自分は軍事には全く疎いので、海兵隊が台湾中枢での解放軍の特殊作戦への対応に投入される、
 と言う主張に関しては、常識で考えるほかないが、考えると非常に大きな疑問点が次々に浮かび上がってくる。
まず以下の論考を挙げる。2004年時点の指摘であり、データはやや古い

<4−1、本当に成功する?>
 中台の軍事バランス―中台の安全保障戦略に与える影響― 松田 康博
 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jats/journal/pdf/gakkaiho007_05.PDF
 松田は(4)中台の総戦力比較(4頁目)において、こう指摘する(べつに指摘されなくとも素人でも分かるが)
 「しかも、解放軍は広大な国土と長い国境線に気を配らなければならないため、《表1》にある
ように、台湾向けに動員できるのは全兵力のうちで一部に過ぎない。また解放軍には各地に分散
している兵力を事前に集中させることなく台湾侵攻に直接動員するだけの機動力がない。しかも
台湾侵攻作戦のような大規模な作戦を遂行するには、かつて湾岸戦争時の米軍がそうであったよ
うに、侵攻に向けて臨時に部隊を再編成した上で、密度の濃い訓練を施し、練度を高める必要が
ある。このため、解放軍は台湾の対岸で大規模な演習を行って練度を高めると同時に、湾岸危機
の時にクウェートに侵攻したイラク軍同様、演習の一部に見せかけて実際の作戦に突入すること
が想定される」

「他方、台湾は台湾防衛のための体制を数十年かけて作り上げてきた。台湾軍の仮想敵は解放軍
以外にはあり得ず、なおかつ台湾防衛作戦がすでに策定され、訓練もなされているため、《表2》
を見れば分かるように、台湾は現有兵力を全て動員することとなる。台湾軍の装備や訓練は比較
的良好であり、また侵攻の兆候となる中国の軍事行動に対する早期警戒に必要な戦略情報を米国
から入手していると見られる。したがって、軍事演習であれ、侵攻準備であれ、台湾側には必要
な情報が事前に伝えられる。しかも、頻繁に発生する台風や冬季の悪天候を避ける必要があり、
台湾海峡において大規模な軍事行動をとることができるのは、5-7 月および10 月しかないと考え
られており、非常に限られた期間しかない〔Shambaugh, Spring 2000, p.122〕。

※「このため、中国は台湾側が事前の情報を得て、ある程度警戒を高め、
守りを固めている所に攻め込むことになる」

 あとは解放軍の台湾侵攻がいかに困難を極めるかの話になり、長いので省略する。
松田はいわゆる「断頭作戦」=敵中枢の壊乱作戦自体は特に否定していないのである
だが「断頭作戦」はあくまで、作戦と同時にあるいは引き続き、大量の兵員が台湾海峡を一斉に進発し、
渡海上陸を敢行することを前提とした作戦なのである。
すると「断頭作戦論者」はこう言う。
「だから演習に見せかけて突っ込むんだよ!」
 彼らは96年の中台海峡危機が中国側の「軍事演習」名目の恫喝行為から始まったことを忘れたのだろうか?
 妙な点は、上陸作戦に備えて軍を錬成してきた迎撃側が、対岸の兵員・船舶・物資等のただならぬ集積を
全く座視すると決めてかかっている点にある。
 台湾着上陸作戦には膨大な運搬手段、制空権・制海権獲得のための船舶・戦闘機・爆撃機が必要であり、
なおかつ演習を繰り返さなければならない。
 つまり演習が行われた時点で、台湾側は既に警戒レベルを高めており、解放軍はそこへ突っ込むのである。
これでは奇襲にも何にもならないではないか。
また、そうした事態では台湾側は戒厳体制に入り、断頭作戦も一挙に実行が難しくなっているだろう。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
9 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 19:20:28.49 ID:uRhiyYFs0
<4−2 海兵隊の介入ってそもそもどんな場合に行われる?>

さらに「断頭作戦」への海兵隊ヘリ部隊の介入を主張する論者は、いくつか重要な点を見落としている。
台湾で断頭作戦が発生し、首都が混乱していると言う情報が入る。
海兵隊ヘリ部隊はいち早く駆けつけられるからすぐ出動命令が下る…
ところで当然ながら台湾に米軍が勝手に上り込むのは、北京政府から見たら重大な主権侵害で、戦争挑発だ。
にも関わらず米国が瞬時に軍事介入を決断する事態と言うのは、既に米台と中国の関係が決裂状態にあり、
開戦が予想されている状況であるとしか考えられない。状況を確認するだけでも1日はかかるはずである。
 とするとやっぱり奇襲にはならないではないか。

 一方の解放軍はどうか?普天間の数十機のヘリ部隊が台北その他にかけつければ、断頭作戦を鎮圧し得るのだ。
 そんな重大な障害があれば、自分ならヘリ部隊の基地にミサイルをぶち込むか、事前に攻撃を加えるだろう。
 どっちみち米軍が介入するのであれば、日米安保条約による米軍の出動への心配は要らないからである。
 重要な作戦を担う部隊を中国がむざむざ出動させるわけがない。

 では、台湾はどうか?ずいぶん馬鹿にされたものである。一番早く断頭作戦に対処できるのは台湾である。
 中国が「断頭作戦」とやらで蜂起させる兵員の数は知らないが、作戦中枢の破壊は現代軍事の常識である。
 台湾には有事体制も、公安機関も、要人警護も主要機関の警備も、さらに特殊作戦への備えもないのだろうか?
 台湾は内には戒厳令で長年反政府運動を取締り、外には解放軍の侵攻に備えており、台湾版NSCも存在する。
 いかに中台交流で中国人ビジネスマンが大勢いたとしても、台湾が有事体制にすぐ移行するのは明らかだろう。
 いや、有事体制に移行させないように、そういう要人まで殺害するんだと反論するかも知れない。
 ではいったい、断頭作戦は何十か所攻撃すれば気が済んで、何万人の特殊部隊員を潜入させるのだ。
 断頭作戦どころか、蜂起前に目をつけられて自分たちが「断頭」されてしまうのがオチだろう。
 まして前述のように中国軍が対岸で大規模演習を行っていたなら、尚更である。

 さらに万難を排して台湾に駆け付けた海兵隊は、不慣れな土地で敵味方を判別し、有効に鎮圧できるのか?
 自分が斬首作戦工作員なら、要人暗殺や主要機関破壊の指揮を執った後に、殲滅されるのが分かり切っていて、
わざわざ「さあ敵ですよこっちにいらっしゃい」などと言うアホな誘導はしないことだけは確実である。
 何しろ同じ中国人であり、混乱した状況で見分けがつかないのだから、勝手知ったる土地に紛れ込み、
解放軍の上陸を助け、手引きを行うべく潜伏するか、さらに神経戦を仕掛けることを考えるだろう。
続々と駆け付けた海兵隊数千人が、どんな敵がどのような形で潜在しているかも分からず、
「お前は工作員だろう!」などと警戒の目を台湾の一般市民に向け始めたら、それこそしめたものである。
 実際、イラクではそのようにしてあっという間に親米的な部族が敵となっていった。
 
普天間問題たけなわの09年〜2010年にかけ、「台湾への特殊作戦」が突然再浮上した。
(断頭作戦そのものは、米軍の得意技であり、ある意味戦争の常道でもあるから特に珍しい戦術でもない。
90年代から話題にはなっていたものである)
元ネタはおそらく朝日の米軍への取材かなと思うのだが、さっそく「特殊作戦とは何ぞや?」
と言うので批判を浴びていた。もう2年前なので、ネットを探しても批判サイトはなかなか出てこないが、
「世の中には面白い考え方をする人もいるんだなあ」と言うのが偽らざる感想だった。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
11 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 19:39:04.36 ID:uRhiyYFs0
>>3
>沖縄タイムス社と朝日新聞社による今年5月の合同世論調査でも県内移設には県民の68%が反対し、
>賛成の18%を大きく上回った。

問題を取り違えている。民主党が覚悟や計画もなく「国外・県外」を煽ったのは事実で、それはけしからぬことだ。
だが、沖縄世論は政権交代や総選挙の3か月も前から既に県外支持が大勢を占めていた。
小泉元首相は、この問題の打開に向けて曲がりなりにも努力したが、彼をしても地元の激しい抵抗に屈したのだ。
海保の動員すら排除しなかった小泉政権が失敗した時点で、もはやこの計画は実現不可能だったと言ってよい。
であれば日本側は率直に米側に実情を伝えるべきだったのである。

さらに岸本建男元市長に関して言えば、99年12月の受入時点で7条件を掲げ、
「受け入れられなければ即時、移設容認を撤回する」と明言していることを忘れてはならない。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-96356-storytopic-86.html

ともかく、責任の追及と、計画の実行可能性はまったく別の話である。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
12 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 19:44:52.33 ID:uRhiyYFs0
>>10
私は「断頭作戦(敵中枢奇襲)は台湾への大規模着上陸作戦とセットだ」と言っている。
だからこそ準備段階でばれるから奇襲は成立しないのだと。どこを読んでおられるのか?

>それに米中の外交が決裂してても、してなくても米海兵隊のヘリを迎撃すれば、アメリカが介入するべさ。
>それが抑止力になるんだべ。

>>9の冒頭部分をよく読み直して下さい。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
14 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 20:10:25.52 ID:uRhiyYFs0
なお、付け加えると、自分は
@ジョーンズ発言は米政府と連絡が取れていない点が多々あり
A日本側の取材が殺到すれば、おそらく彼は「どこへでも移転できる」と言う部分は「言っていない」と否定する

と考えている。つまり、ジョーンズはあくまでも嘉手納統合・海兵隊の県内残留を狙うだろう。
駐留経費負担において日本より薄い韓国に移転するメリットが見いだせないのである。
イノウエ歳出委員長の昨日の発言を見ても、レビン提言・ジョーンズ発言が米政府の完全な了解の下に行われたとは断定しがたい。
だから自分は「オバマへの不満→本音発言か、それとも代弁か分からない」と前スレで書いた。
オバマの代弁にしては、5日のジョーンズ発言は明らかに必要ないことまで言っている。
日中同盟で、反アングロ・サクソン ★27
15 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 20:19:26.19 ID:uRhiyYFs0
>>13
受入表明を出したが、99年当時で7条件が付いている。
そして小泉元首相はリーダーシップを発揮して基地移設を進めようとしたが、結局失敗している。
あとは手つかず。安倍以降の自民党政権にも妙案はなかったのです。

>>12
テロはできますが、テロにしかならない。つまり台湾軍だけで鎮圧可能になる。
阻止側が組織的な活動が出来なくなっても、解放軍は渡海上陸しないと占領は出来ない。
つまり物資・船舶・兵員を集積したうえで、大規模演習を行う必要は低減しない。
さらに「組織的な活動が出来ない」程度の大規模な台湾での蜂起を仕掛けたら、
それ以前に台湾の治安機関が察知される危険も高まる。

作戦を理解していないのは、あなたのほうではないかな?
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16 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 20:25:27.66 ID:uRhiyYFs0
>>2
ああ、それで分かった。米軍の話かと思ってちょっとびっくりした。
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18 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 21:35:27.35 ID:uRhiyYFs0
何度言えば済むのかなあ。
北京政府にとって、敵中枢の破壊は大規模侵攻とセットでないと意味がない。
そして台湾侵攻には大規模演習を行うことが必要になる。その時点で台湾は警戒レベルを上げる。
敵中枢が機能しなくなるほど大規模かつ効果的な作戦を実行するには、
台湾の治安機関の目を掻い潜って効果的に工作員が連携することが必要になる。
つまり偶然に頼る度合いが高まる。

転用するにしても1回、集結しないといけないし、集結しなくても動向はすぐ偵知される。
サイバー攻撃は有形力を行使した攻撃ではないから、米海兵隊のマッチョなお兄ちゃんが駆けつけても役に立たない。

もちろん自分も、中国が「無駄だから敵中枢攻撃を選択肢から放棄する」とは言わない。
敵中枢の混乱は戦略の常道である。また、そのような攻撃が予想される以上、米軍としてはリアクションが必要になる。
しかしながら断頭作戦は言うは易いが、上記のように、行うとなると攻める側、駆けつける側ともに厖大な困難が伴う。
前スレ>>778の言うように
>アメリカ政府としては、台湾有事にあたって、速やかに介入できる場所に海兵隊を配置したいんだべ

つまり台湾有事から逆算して海兵隊を沖縄に駐留させていると言う説明は、
それ単独では苦しいと言わざるを得ない。つまり在沖海兵隊の役割は台湾での蜂起への対応から規定されるものではない。
ジョーンズが韓国への移転を選択肢として挙げたとすれば、半島有事への対応も考えられるし、
同時に台湾有事への対応は、96年台湾海峡危機のように他の部隊が行うと言うことだろう。

「近いから駐留している」と言うのは、あまりにも短絡的すぎる理由づけなのである。
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19 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 21:42:34.50 ID:uRhiyYFs0
>>17
可能性が民主党と比較して明らかにあったとしましょう。
とすると可能性があって実行しない政権は「怠慢」だったと言うことですね。
「出来ない」より「出来るけどやらなかった」ほうがずっと悪い。

可能性の協調し過ぎると、自民党政権を非難することになるんですよ。
私はこれでも代々の自民党支持者だから、そこまで可哀想なことは言わない。
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20 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/05/24(火) 21:50:02.29 ID:uRhiyYFs0
余談だが理解に苦しむことがある。いま有事が想定されるのは、
中台間より圧倒的に半島なのだが、なぜ中台にこだわる人間が多いのだろうか?
いま金正日が異例の訪中を行っているが、明らかに半島のほうが緊要性が高いのである。
海兵隊の役割は様々であるが、自分は中台よりは半島有事にウェイトを置いて考えている


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