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423 :アマチュア[sage]:2012/12/03(月) 23:09:16.59 ID:OndFU4FY - >401,402
そのとおり、実際人生全然変わってないっす。 「ギターに出会って自分が変わる、女の子にモテる」ってのは幻想だと 僕はこれから楽器を始める少年達に伝えていきたい…と思っています。 高校ジャズ研最後のライブで、一曲だけもらった「モーニン」は難航を極めた。 自分一人から始めるテーマ(主旋律)に対して、バンドが返事をするような構成の曲なのだが・・・ めちゃくちゃな自分のリズムでは、バンドがどう入っていいか分からないのだ。 ライブに向けてモーニンを練習していた時、部員からの風当たりが最も悪かった。 一番ストレスが溜まったのはドラムで、一触即発な状況だった。 またアドリブソロにもかなり苦戦していた。 この曲はAメロはマイナーペンタ一発で弾けるが、 Bメロから二拍ごとにルートが下がってAのキーに戻る「強進行」の構成になっている。 きちんとジャズらしく弾くには、ほぼ一小節ごとにキーを変える必要があるのだ。 (今でもモーニンをきちんとジャズらしく弾けない気がする…この曲は難しいよ)
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424 :アマチュア[sage]:2012/12/03(月) 23:14:45.77 ID:OndFU4FY - この時は摂り付かれていたように練習していたと思う。
いつしかブルーノートスケールをシール無しでも弾けるようになり、 5・6弦のルートの位置も把握し、伴奏も間違えることも無くなった。 ただしジャズのアドリブで最も重要な、リズム感・フレーズを歌うという所はまったく駄目だった。 自分の番が回ってくるまで、部室の外のコンクリートに座り込みモーニンのメロディを何時間も弾き続けた。
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425 :アマチュア[sage]:2012/12/03(月) 23:29:04.86 ID:OndFU4FY - かくしてライブ当日になり、自分の両親も演奏を聞きに来てくれた。
平日は部活も含めて4時間、休日は6時間くらい練習していたので。 …少し心配もされていたと思う 半年かけて必死で積み上げていた自分に、僕は少し期待していた。 よく少年漫画とかで、大事な決戦で修行の成果が出る…みたいな展開あるじゃない? 今まで初めて本気で必死になったことは、きっと実ると。 当たり前だけどそれは甘ったれた考えで、ライブの演奏はそのままの僕だった。 部室で小さくなり、家の部屋でひたすら練習し続け、それでも全然至らない。 等身大の自分だった。 ライブが終わったあと両親に聞いた第一声が 「自分の演奏は変じゃなかった?」 だったことは印象に残っている。 結局限られた時間での努力では、華麗に(当時はそう見えた)演奏する他の部員とは雲泥の差があったことは知っていた。 「変じゃ無かったよ」 と両親は言ってくれたが、多分やさしさだったと思う。 でもそれ以来、親父は「お前にギターが続くはずが無い」という言葉を言わなくなった。
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427 :アマチュア[sage]:2012/12/03(月) 23:45:05.04 ID:OndFU4FY - そんなライブからギターを封印した受験勉強はあっという間で、
大学も決まった卒業を迎えることになる。 卒業記念に部員で飲もう、というイベントに有難い事に僕も誘ってもらえた。 少し早めに部室に行くと、入部してからずっと険悪だったドラマーが来ていた。 他の部員が来る小一時間、僕たちは始めて二人だけで話した。 初めて酒を飲んだことや、ドラマーの彼女の話、ゴムは絶対つけるという立派なポリシー。 僕の演奏の未熟なところ、それでも練習に向かい続けた事に敬意を持っていた…というカミングアウト 未だに自分の悪いところだと思うが、僕も自分の未熟さに負い目を感じて部員の人たちから一歩距離を置いていた。 もし初めから、謙虚なままでいたら…もっと早くこういう話が出来たかもしれない。 社会人になっても思うけど、自分の力の無さを認めて素直になるのは… 本当に難しい(悪い所だから直さなきゃいけないんだけど、なかなかね)。
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429 :アマチュア[sage]:2012/12/03(月) 23:56:22.88 ID:OndFU4FY - ジャズ研の卒業の儀式として、部室の壁じゅうに書かれた落書きに自分のメッセージを加えることになった。
あの汚くて、まるでヤンキーのような落書きの意味を知ったとき、部室への思いが少し変わった。 僕は壁の隅っこに小さな文字で「本当にお世話になりました」と書いた… 変哲も無いけど、あの落書きはジャズ研と自分の日々をあらわしていると思う(今はもうその部室も無いが) ジャズ研を後にしてから、自分の中で説明できない思いがあった。 まだ僕は何も出来ていないし、もう少し続ければ… きっと面白くて凄い、何かが見える。 …というような予感というか。 つらかった思い出より、そういう不思議な確信が沸いてきた。 大学に行っても自分は絶対にジャズをやる、アドリブとセッションを追求する。 と一人で心に決めていた。 以上、高校編終了。 高校のギターの話は、誰にも出来なくて。 ここにスッキリしました! 続きを書くかどうかは未定っす。
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