- 続・ハウルの動く城を解説したい
24 :ピリア[]:2018/10/17(水) 00:07:08.01 ID:z5iUaChQ - 父性か〜。
確かに駿は父性を越えてないと思う。 風たちぬではそこに向き合ってたと思う。 それは真摯な姿勢だったと思う。 だからまあ、次回作では、今度こそ、 父性を越える描写があるかもしれない。 こういう問題は、なにが問題の根っこなのか、 そこに気が付くことができたなら、 もうほぼクリアしてるみたいなところがある。 人は心の痛みを恐れ、目を逸らすから、 多くの精神的な問題は、入り組んで複雑怪奇なものになる。
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25 :ピリア[]:2018/10/17(水) 00:27:21.76 ID:z5iUaChQ - お、書けた。さっきのエラー連打はなんだったんだ・・・。
駿は父性を越えてはいないけど、 父性がどんなものかは理解してる。 父性の象徴を使うことはできる。 ラピュタの歌、 父さんが遺した熱い想い 母さんがくれたあの眼差し。 これはうまい言葉だと思う。 キキのラジオ、あれも父性の象徴と読める。 風立ちぬにもモノリスのような象徴があった。 母性が、家庭であるなら 父性は、社会だ。 母さんの優しい眼差しは、守って育ててくれるものだ。 父さんの熱い想いは、この世界を切り拓いて進んでいく原動力、勇気となる。 しかしまあ、駿が越えてない父性、と限定して言うなら、 ほんとに父親との関係があんまり良くなかったんだろうな。 風立ちぬ、で夢のなか、飛行機に乗る次郎は、 自分より更に高いところにあらわれた塔的なものに、 爆弾を落とされて、一緒に落ちる。で目が覚める。 高圧的で、口答えを一切許さない、みたいな父親像が伺える。 次郎は、駿は、対峙して議論できたことがないんじゃないか? 母性の支配が見捨てられる恐怖と対になるなら、 父性の支配は、抑圧される怒りと対になる、という気がするな。
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26 :ピリア[]:2018/10/17(水) 00:37:15.96 ID:z5iUaChQ - ハウルを読んでたところで、
人類が越えていくべきテーマは、支配だ。 と書いたけど、実はサリマンのような母性の支配というよりは、 今、人類を支配しているのは父性だと言える。 だって父なる神の勢力圏が、 地球全体を覆ってると言っても過言じゃないからね。 だから特異点さんが父性を越えていきたいと願うなら、 それは人類全体のテーマとシンクロしていくと思う。 自分と父性存在の関係を調和させるミクロの環が、 人類が父なる神と調和していくマクロの環の雛型になると思う。 象徴ってのは、そんなもんだ。
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27 :ピリア[]:2018/10/17(水) 01:12:27.51 ID:z5iUaChQ - さて、父性を越える、か〜。
まあ、越え方としては母性と一緒だ。 対立の段階も経つつ、 心を完全性に近づけていけば、 支配は態度を変えるか、去る。 だから、父性がどんなものか、 父性の支配がどんなものか、 それを理解できれば、とりあえずいいのか。 やっぱりサリマンの話でいくか。 駿はサリマンに母性と父性の両方を与えている。 サリマンは魔法学校の校長だ。 母性は子を守る、育てる。 同時にサリマンは宮廷付き魔法使いだ。王は飾りだ。 父性は権力をもつ。子を社会で通用するよう鍛え、試す。 とでも言うかな? 母性の愛が足りずに育つと、アイデンティティに弱さが出る。 「自分はここにいちゃいけないのかも、怖い」 という症状になるが、 父性の愛が足りずに育つと、社会性に弱さが出る。 「自分にはなにもできない」か、逆に 「どんなに頑張っても認めてもらえない、腹がたつ」とか、 「何を手に入れても満足できない。もっと手に入れたい。欲しい」とか そういう症状になりそう。 母性の支配は、「従わなければ愛さない」という脅しをかける。 父性の支配は「従わなければ、力でねじ伏せる」という脅しをかける。
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28 :ピリア[]:2018/10/17(水) 01:26:17.15 ID:z5iUaChQ - 自身の中に父性を見出す、というなら、
知や技の研鑽を以て、社会と関わる。 知や技の研鑽を以て、その領域へと道を歩もうとする。 左脳的な論理や科学のアプローチを追求していく、 自らの中に愛を見出したなら、 それをより高めるための方法を模索する。 その正体を見極めていこうとする。 奇跡を、奇跡のまま終わらせず、知によって明らかにし、 再現可能なものにできないか、 エビデンスによって証明できないかと、 思考し、試行し、それを積み上げていく。 そういうことが、父性、男性性の象徴する力かなー。
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