- アルトゥール・ルービンシュタイン
71 :in the wind[]:2013/11/14(木) 01:11:17.39 ID:2zJaxhIL -
昼寝をして、夕方まで寝ていたので、もう少し昔話など。 ショパン・コンクールで優勝した ブーニン は、このときのコンクールの模様を、NHKが特集番組で 紹介して、日本ではこの後ブーニン・ブームが起こった。この、特集番組では、みんながまだ今回の優勝は 誰になるのだろうか、と、思っていた時、彼は、このワルツで、一躍、突如、現れたごとく 注目を浴びた と、紹介していた。 http://www.youtube.com/watch?v=GeqVjcuEWLA 一部には、あれはワルツじゃない、コザックダンスだ、という不評も買う中、確かに、凄い、 ある意味凄い演奏だった。 http://www.youtube.com/watch?v=q0h1J0pWENw で、でも、結局、彼は、大成しなかった、あのブームのあと、消えてしまった。演奏活動は続けていた みたいだけど、でも、多くのクラシック・ファンにとって、行方の知らない人になってしまった。確かに、 技巧的には、凄いものがあった、でも、クラシック音楽ファンの耳は、彼には、酷なようだけど、 確かだった。 (つづく)(copied here, 2013.11.14(thu) 1:09am MTT)
| - アルトゥール・ルービンシュタイン
72 :in the wind[]:2013/11/14(木) 01:21:55.52 ID:2zJaxhIL -
また、このブーム、この旋風の中、吉田さんは、一人、復活したホロヴィッツを引き合いに出して、 きれいな音だった、その点、ブーニンは不幸だね、と、何か言いたそうにして、それ以上言わなかった。 吉田さんは、あの、ひびの入った骨董品演奏のときも、みんながほめる中、一人、正しく見た、僕は、 テレビで見ていて、よくは分からなかったけど、途中で集中力をなくした。 で、僕だけど、ブーニン・ブームをある程度追いかけて、時々テレビで見たりしていた、けど、 あるとき、モーツァルトの協奏曲第27番を弾くというので、待ち構えてテレビを見て、第一楽章の ピアノが少し始まったところで、見るのをやめた、その後、僕は彼のことは気にかけなくなった。 まだまだ、と、思った。 彼は、あの年齢の時点で、あれだけの演奏技術を持った人は、今でも、ほとんどいないと思う、 でも、音楽は音楽、技巧だけではだめなんだよね、クラシック音楽の演奏家になるには、抜群の演奏技術と 抜群の音楽的感覚と、そして、さらに、ソリストになるには、もう一つ、その人なりの持ち味、がないと、 生き残れないんだよね。では、また。 ------ wrote in the wind at 1:05am, Thursday November 14, 2013 ------ (copied here, 2013.11.14(thu) 1:19am MTT)
| - アルトゥール・ルービンシュタイン
73 :in the wind[]:2013/11/14(木) 17:07:21.13 ID:2zJaxhIL -
結局、ブーニンにとって、あの ブーニン・ブーム は何だったのだろうか。 今から思えば、不幸、だったのかもしれない、彼には、もっと勉強すべきことが たくさんあった、もっと練習すべきことがたくさんあった。あのブームは、この彼から、 このための 時間 を奪ってしまったのかもしれない。あのときの、あの とき の彼に必要だった のは、ちょっとしたうまさを、わいわい騒いで見に来てくれる人より、もう一度二軍に 落してくれる人だったのかもしれない。 このブームの中、NHKはもう一度特集番組を作り、その中で、彼の先生だった人が、彼には、 シューマンなんか合いそうだと思う、と話して、僕はそのとき、そういえば、と、確かに先生だけ あっていいところを見ている、と、思ったのを覚えている、今、演奏を再び聞いても、シューマンを 弾いてみない、と、言ってみたい気がする、でも、たくさん勉強して、と。 彼は、あのあと、あの先生との関係をどうなったのだろうか、彼には、勉強が必要だったし、 先生のもとに帰って、引き続き勉強と練習を続けることは選ばなかったのだろうか。ただ、でも、 結局、彼は、あの とき の、あの 国 から、早く、早く外に出たかったのかもしれない、 人は、時を選べない、そして、時は、人を待ってくれない。今は、モーツァルトのクラリネット協奏曲 を聞きながら、今、ちょうど第2楽章が始まったところ。 ------ wrote in the wind at 4:53pm, Thursday November 14, 2013 ------ (copied here, 2013.11.14(thu) 5:06pm MTT)
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