- カール・ベーム2
833 :名無しの笛の踊り[]:2013/04/12(金) 08:31:52.14 ID:JoicPhLx - 「オーケストラは愛撫してやらねばならないと語ったのはリヒャルト・シュトラウスである。
私達、皆の憶えている通り、シュトラウスはこの点で名人芸の域に達していた。 カール・ベームはしかし更にその上に抜き出ている。 彼は知識と能力と意志と成果とを一身に体現している。 禅の高僧が矢を射る時、「私が矢を飛ばす」とは言わない、「矢が放たれる」と言う。 この事は全く自然に生じてしまうのであって、それに何一つ手を加える必要はない。 この見地からすれば、カール・ベームの場合は「音楽が湧く」と言える。 この事を象徴するのがシナ哲学の最も深遠な格言の一つである「無為の中に行為がある」 というそれである。つまり、音楽を自然の様に響かせようとすれば、その前に総てがなされ、 験されていなければならないという事である。 カール・ベームの様にこの術を究めた人は、人に与える事によって、見返りとして人生の精髄と なるものを贈られるのである。」 ヘルベルト・フォン・カラヤン(ベーム85歳の誕生祝賀会の祝辞から)
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