- ブルックナー最後の交響曲第9番 PART3
600 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/08/27(月) 06:59:31.54 ID:3H0yHipB - SMPC版(2004年版)のコールスによる解説によると、
中間楽章の順序は作曲途中の段階では未確定だった可能性があるらしい スケルツォの表紙(「2. Satz」)、アダージョの表紙(「3. Satz」)は、 かなり後(ひょっとしたら1895年の夏、つまりフィナーレ作曲中)に書かれたらしく、 スケルツォのスコア1ページ目には「Scherzo」とだけあり、 アダージョのスコア1ページ目には「III. Satz. Adagio (E-dur) 9. Sinf.」とあるけれど、 「III」の3本目の「I」は、後から書き足したように見える、とのこと ブルックナーは基本的に中間楽章でアダージョ→スケルツォの順序をとってきたけれど、 川崎氏によると、第8番のアダージョも当初は第2楽章として構想されていた 弦楽五重奏曲もアダージョ(当初はアンダンテ)→スケルツォの順序を後に入れ替えた
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603 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/08/27(月) 07:46:01.88 ID:3H0yHipB - 第8番にしても、第1稿から第2稿へ移行していくなかで、
音楽としての解決を遅らせ、全曲のクライマックスたるフィナーレへと盛り上がっていく、 という流れを強化する方向に改訂されていったことはしばしば指摘されるところ 自分も、第9番がアダージョまでの3つの楽章で収まり良くなっている印象は否定しない (だからアダージョで終わっても不満はない) あえて標題的に解釈すると、アダージョまでで現世に別れを告げて第1部完、 フィナーレから改めて向かう側の世界で第2部(最後の審判)が始まるかのよう ブルックナーがさらに1〜2年健康に延命していたら、 フィナーレをフルスコア化した後で全楽章の構成に手を入れアダージョでの終結感も変更する、 という作業手順もありえたのかもしれない
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604 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/08/27(月) 08:02:25.30 ID:3H0yHipB - >>601
もしブルックナーが本当に途中までアダージョ→スケルツォの順序も想定していたとして、 1894年の闘病生活で殊の外霊感が冴え渡って立派に完成したアダージョを見て、 バランス調整のためにスケルツォ→アダージョに決定したとしても不思議ではないのかも
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