- 諏訪内晶子について語ろう 3
334 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/04/16(月) 12:17:53.42 ID:/iPIM1fn - チャイコフスキーコンクールで優勝した当時、
諏訪内さんの演奏は、もっと厚ぼったかった。 それが重量感、迫力となり、チャイコフスキーの協奏曲に相応しい音だった。 しかし今は少々違ってきて、厚ぼったさが削ぎ落とされて、クールな演奏になっている。 しかし彼女は「チャイコフスキーコンクールの覇者」と一般的に認知される。 そのあたりのギャップがある気がする。
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335 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/04/16(月) 12:31:54.54 ID:/iPIM1fn - ヴァイオリニストは、それはそれは多数のレパートリーを持たなければ食っていけない。
この曲は弾けますか?という問いに対して、 いつでも「はい」と答えられるようでなければいけない。 だから、本当は彼女の持ち味が発揮されないような曲でも弾かなければならない。 実に厳しい世界なのだと思う。 しかしもし、自分でレパートリーを決められる、 もしくは選んだものだけを演奏できるならば、 彼女には、クールで、繊細で、滑らかな音の持ち味が活かされる曲がいいのではと思う。 例えば、シベリウス、イザイ、モーツァルト、バッハ、バルトーク、 ベルク、プロコフィエフ、ウォルトン、ヴィヴァルディ、ショスタコーヴィチなど。 対して、重量感を要求されるもの、硬さが必要なもの、 熱狂的な要素が必要とされるもの、開放的な明るさが必要なもの 例えば、ベートーヴェン、ブラームス、メンデルスゾーン、ブルッフ、 パガニーニ、ドヴォルザーク、エルガー、ラロ、などを演奏した場合、 「異質」とか「なんか普通と違う」と思われがちなのではないかと思う。
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336 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/04/16(月) 12:44:48.38 ID:/iPIM1fn - 諏訪内さんは、とにもかくにもボーイングが非常に滑らか。
音の出し始め、極度にぶつかる要素の音が少ない、というか、無い。 力のコントロールが巧い為、あの滑らかなボーイングが実現するのだろうと思う。 しかしその滑らかなボーイングがあだとなる場合もあるようだ。 曲によっては、硬さが必要な時に、音の始めに重く、ぶつかる要素が必要は場合もある。 そういう時に、彼女の演奏ではそれが出ない為、異質と感じられてしまうのではないかと思う。
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338 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/04/16(月) 18:07:47.38 ID:/iPIM1fn - 諏訪内さんについて表現される事のひとつに
「チャイコフスキーコンクール優勝の、世界的ヴァイオリニスト」というのがある。 これが、実際の彼女の本質とに相違があり、誤解を招く。 「世界的ヴァイオリニスト」と表現してしまうと、 「主要レパートリー」はどれでも、名演奏をしてくれるだろう、という事になってしまう。 しかし、主要レパートリーの幾つかに、彼女に合わないものがあったりする。 それがメンデルスゾーン、ブラームス、ブルッフ、ベートーヴェン そして、チャイコフスキーだったりする。 演奏会の主催、または演奏される曲の企画側の人の中に、 その辺を誤解している人が存在する気がする。 企画側の人は、彼女の音の性質、その独特な魅力についてよくよく把握する必要がある。 そして、彼女に、本当に相応しい曲をこれからも企画して欲しいと思う。
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339 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/04/16(月) 18:15:03.17 ID:/iPIM1fn - 現代曲、彼女に相応しいものが多いと思う。
シマノフスキについてはリリースしてくれたら嬉しい。 ベルク(海外では評価が芳しくなかったとの声もあるけれども)もリリース希望。 「コラボで新しいヴァイオリン曲を」については、 協奏曲もいいのだけれども、特に室内楽、 ヴァイオリンソナタや無伴奏等を、彼女の為にもっともっと作って欲しい。 きっとそれが増えれば、誰の真似でもない、「諏訪内ブランド」が 確立されていくのではないか、と思う。 もう、諏訪内さんは他ヴァイオリニストを意識している場合ではなくて ブランドを確立していく時なのではと考える。
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340 :名無しの笛の踊り[sage]:2012/04/16(月) 18:22:33.57 ID:/iPIM1fn - 今回のエモーション、曲、諏訪内さんの雰囲気に合っていて、良いと思った。
試聴をしたけれども、美しいかつシャープな音色で「これが諏訪内の音だ」という 個性が出ていた。 リサイタルに行った時に、買おうと思う。
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