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名無しさん@お腹いっぱい。
チア関連イベント情報63 [転載禁止]©2ch.net
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113 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2015/10/31(土) 22:59:21.88 ID:3h44zqWX
 我、奇襲ニ成功セリ。太平洋戦争緒戦・真珠湾攻撃の成功を報告する電文である。
報告を受け、極秘裏に作戦を進めていた(積もりだった)関係者は、大きな開放感を
感じたことだろう。しかし、後の経緯は御存知の通りだ。奇襲とは結局、弱者の戦法
だ。多くの弱者は、当たり前の話だが、負ける。それ故か、弱者の軍勢には、裏切り
者が出易い。寄らば大樹の蔭とか云うが、「大樹」とは征夷大将軍の異称でもある。
幕府に楯突こうとしたが、裏切り者の密告によって失敗した奇襲事件を、読者は知っ
ている。<大塩平八郎の乱>だ。

 八犬伝読みの先人たちは、<画虎事件>に<大塩平八郎の乱>をも重ねて見てきた。
私も、半分だけ賛成している。事件解決後、一休宗純が唐突に現れて、虎の戻った画
幅を燃やす。そのとき一休さんは、事件の意味する所を彼一流に解釈する。画虎の出
現は、義政の驕った悪政が原因としつつも、虎自体に就いては否定的見解を示す。点
晴により画虎が実体化した事件は、学問を得たために従来は見えていなかったモノが
見えだし以て社会に不満を抱いた者が暴動を起こすのだ、と説明した。確かに平八郎
は、当時の篤学であったし、暴動を自ら経営する私塾の門弟によって組織した。一休
さんは、学問が社会不満を惹起した一例として捉えているのだろう。無知無学ならば、
社会に不満すら抱かないとの論理だ。必ずしも賛同できないが、まぁ、それは措く。
 一休さんが政治腐敗を批判する箇所と、学問によって社会不満を抱いたハネっ返り
を批判する部分とは、甚だ接続が悪い。まるで<取って付けた>ような印象だ。また、
登場人物の発話に著者は責任を持たねばならないが、著者の真意であるとは限らない。

ところで、画虎実体化事件に対する馬琴の態度を示した言葉「苛政は虎より酷しと
ぞいふなる、古人の格言思べし」は、礼記・檀弓下第四にある有名な句「苛政者猛於
虎(苛政ハ虎ヨリモ猛キ)」を出典としている。「檀弓」である。まぁ、この字句自
体は人名で、別に重要な人物でも何でもないのだが、「礼記檀弓」は言葉として有名
だったりする。また、礼記は武道の中で弓術を勧める書でもある。唐突だけど、そう
なのだ。戦争は別だが弓道の試合は、相手が如何に動こうと関係ない。競技者は相手
ではなく、的に向かっているからだ。激しい闘志を秘めつつ、相手に順番を譲るとか
何とか、<礼>を尽くすことが出来る。しかも、勝とうが負けようが、痛くも痒くも
ない。当たれば的が破れるだけだ。試合を終えて、ノーサイド、腹蔵なく酒を酌み交
わすことが出来る。まぁ、個人競技は、だいたいそうなのだけれども。……しかるに
よって、弓術は<礼>を養うに絶好の武道なのである。弓道と礼記は、相性が良いの
だ。また、八犬伝中、京で五人の武芸者が登場する。その中には犬飼現八の兄弟弟子
もいるのだが、唯一性格が良いのは秋篠将曹だけだったりする。他の四人は悪役もし
くは小人として描かれている。後に二度、勅使に選ばれている。朝廷の信任も厚い宮
城護衛の士である。この秋篠将曹が得意とする武術が、弓なのだ。そして、礼記・檀
弓下に於いて、上記「苛政者猛於虎」のエピソードの暫く後に、同じく孔子の挿話が
載せられている。孔子の飼い犬が死んだとき、孔子は下男なんかではなく高弟の子貢
にワザワザ命じて、手厚く葬らせた。この挿話は、平八郎が『剳記』に於いて、孔子
の仁心の篤さを表現したモノだと解釈を下した部分でもあるが、まぁ、ソレは措く。
親兵衛は画虎事件を解決、目出度く安房への帰途に就く。仁は馬に乗って帰る。が、
程なく馬が急死する。仁は、馬を葬る。そのとき仁が披露する蘊蓄が、「我聞唐山古
昔の制度に、狗を埋るに蔽蓋を以てし、馬を埋るに蔽帷を以てすといへり。この事礼
記の檀弓に載てあり」(第百六十六回)。まさに、上に掲げた礼記檀弓下第四である。
画虎事件に関して、馬琴、何やら礼記檀弓に拘ったようだ。「礼」もしくは「弓」…
…。そういえば犬江親兵衛は、名馬の力を借り、弓を使って虎を退治した。馬は火気、
火気の徳は礼……。江戸初期、九州に領した加藤清正だって、弓みたいな飛び道具な
んか使わず、槍で虎を倒したことになっている。弓や鉄砲で虎を退治するより、素手
とか刀で倒した方が、親兵衛の化物じみた武勇の証明になろう。しかし、親兵衛は、
馬と弓を使った。……またしても脱線だ。話を戻そう。
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101 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2015/10/31(土) 23:23:42.83 ID:3h44zqWX
ならば一休さんは、画虎が実体化して暴れたことを肯定しているのかと云えば、聊
か歯切れが悪い。続けて、こんな事を言っている。「譬ば、本性奸佞にて、且邪智あ
る者、或は亦庸才なるも、憖に漢学して眼其用を做すときは、心高慢り己に惚て、博
に誇り俗を欺き、利を尋ね名を鬻ぎて、反て身を修め心を正しくし、家を成し、道を
行ふ、真の学問には疎にて、只世俗を非とし賤しめて、身は是魔界に在るを思はず、
甚だしきに至りては、乱を起して刑せられ、衆と争ふて兵せらる。かくの如き白物の、
悪名を貽すが如きは、瞳子なかりし這虎の、眼に点して遂に那禍事を惹出せしと、亦
年を同くして論ずべし。……中略……眼目の資助は人によるべし」
 即ち一休さんは、虎の実体化を政権の腐敗・退廃のためだとして責任を追及しつつ
も、虎そのものに対しては否定的なのだ。また、従来、八犬伝読みの先人たちは、こ
の画虎実体化事件を、大塩平八郎の乱に重ねて見てきた。是認すべき解釈であろう。
確かに大塩の乱の首謀者、平八郎の、高慢だとか何だとか、特殊なパーソナリティー
故に起こされたものだとも、当時は説明されていた。まだ幕府の権力は強大だった。
少なくとも公刊の場で、あからさまな批判は慎むべきものだった。コレは則ち、幕府
に敵対する者を批判しなければならないことをも意味する。敵に敵対しない者は即ち
敵であるという、幼稚でヒステリックな心性が陥り易いトンチンカンを幕府が有して
いたならば、もしくは有していると目されていたならば、庶民は保身のために、幕府
に敵する者にこそ敵対する態度を見せねばならない。それは心の真実を表現したもの
ではない。処世術といぅヤツだ。
 とはいえ、私は馬琴が保身のために、心にもなく虎の実体化に、<下手に学問して
慢心した者が、智恵を付けて今まで見えなかったモノが見えだしたため不磨をもつに
至り、暴動を起こした>との隠喩を付したと断言したいワケではない。まぁ、その気
持ちは嘘ではなかっただろう。ただ、一休さんの会話文中、虎を聖なるものと規定し
て権力の腐敗・退廃を責める部分と、虎への否定的な評価の部分は、文章表記上かな
り接続がギコチない。義政への批判が飽くまで本筋であり虎への否定的評価は<取っ
て付けた>印象が拭えないのだけれども、まぁ、其処までは追及できない。義挙であ
ろうが暴動であろうが、多くの人々が命を落とし傷付き焼け出されたとしたら、その
行為を肯定評価することは出来ない。馬琴が、例えば一休さんの如き仏教者にシンパ
を抱いていたならば、禅宗を排撃した平八郎より一休さんの立場に近かったなら、尚
更だ。

 上記要約で、仁を除いて、キーパーソンは三人いる。巽の配偶者、細川政元、そし
て一休宗純だ。巽は重要な機能を果たすが、彼の転機は、駆け落ちも再び堕落して稚
児に見放されるのも、配偶者の存在に依る。鍵となるのは、配偶者の方である。この
キーパーソン、考えてみれば皆、変態だ。一休さんは、まぁ八犬伝中ではオイタをせ
ずに澄ましているが、要約の中に滑り込ませた如く、変態和尚だった(ことに少なく
とも近世ではなっていた)。政元が愛宕信仰、即ちダキニ法の熱心な行者であったこ
とは、どうやら事実であったようだから女色を注意深く避けた事も本当だろう。男色
に耽っていたとしても、不自然ではない。また、巽の妻も変態だ。一休さんと政元は、
その環境になければ、男色家にならなかったかもしれない。しかし、巽の配偶者だけ
は、別だ。彼女は、女性である。夫と見知らぬ少年が、一つ屋根で過ごし事を以て、
<ヤったんだろう!>とキメ付ける。かなり不自然である。そりゃぁ、「稚児」には、
僧侶の<性的対象(desired)>なニュアンスも確かにある。しかし、だから
といって、キメ付けるか? 普通。夫が斯道を嗜んだ<前科>があれば、また別だが、
そんな設定には、八犬伝は触れていない。
……巽の妻、夫との爛れたセックスに溺れるだけでは飽き足らず、夫と男の子のセ
ックスを妄想したのだ。一休さんや政元より、変態だ。二人は、まぁ性欲の存在を前
提とするならば、<仕方無しに>男色に走ったとも弁護し得る。しかし、巽の配偶者
には、そんな必要はない。<好きで>オトコとオトコのセックスを妄想したのだ。こ
れを変態と云わずして、何をか変態と云う。
 ……此処で疑問が涌く。巽の配偶者が女性であるとの前提に立てば、確かに変態だ。
では、男性であるとの前提に立てば? ……やっぱり変態である。しかし、変態は変
態でも、両者の質は相違する。


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