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2 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/06/08(水) 08:37:20.80 ID:dV/Wi2/M - 注目株 優待だけでないカゴメ、マイナス金利で長期マネーが高値演出
2016/06/08 08:00 日経速報ニュース カゴメ(2811)の株価に異変が起きている。年明け以降、長期間続いたボックス相場を上放れし、株価は一本調子で上昇。 6日には上場来高値(2922円)を付けた。4月の製品値上げが寄与し業績好調。しかも、円相場の影響を受けにくい内需の 代表銘柄で、相場全体との連動性も相対的に低い。日欧のマイナス金利政策の導入を受け、海外の年金資金など長期マネ ーが低リスク銘柄として債券運用の代替手段として買っているのが背景だ。優待銘柄として個人投資家の間で根強い人気を 誇るカゴメ株だが、その“ファン層”は機関投資家へも広がってきた。 「実需買いが株価を押し上げている」。ある国内運用会社のファンドマネジャーは話す。カゴメ株は年明け以降、押し目らしい 押し目を作らず上昇基調を続けている。年初からの株価上昇率は34%(7日現在)に達し、12%下落した日経平均株価とは 対照的だ。長年、1500円を下限としたボックス圏での値動きが続いてきたカゴメ株の急騰ぶりに、市場参加者の視線は集まる。 自社商品の提供など株主優待に積極的なカゴメは、言わずと知れた個人の人気銘柄。だが、年明け以降の株価上昇を演出 しているのは実は個人ではない。機関投資家の買いだ。 QUICK・ファクトセットによると、米運用会社ブラック・ロックが5月末時点で保有するカゴメ株は46万9000株と、昨年末から 4万株増えた。中でも目立つのは、価格変動を最小限に抑えてながら日欧株などで運用する上場投資信託(ETF)「iShares MSCI EAFE Small Cap ETF」による保有増だ。 カゴメは「業績の安定性が高く、しかも相場全体とどの程度相関があるかを示すβ(ベータ)値が低い」(りそな銀行の下出衛 チーフストラテジスト)のが特徴。そのため、世界的な低金利環境下で、債券運用だけでは十分な利回りが確保できなくなった 債券投資家が、下値抵抗力があるカゴメ株に資金を振り向けている。資金の振り向け先はカゴメ株だけではない。三菱UFJ モルガン・スタンレー証券の古川真シニアポートフォリオストラテジストは「業績が良い低ベータ銘柄への資金流入が続いている」 と指摘。実際、米運用大手フランクリン・テンプルトン・インベストメントのスティーブン・リンガード・ポートフォリオ・マネジャーは 「債券の代替として(価格変動リスクが相対的に低い)内需株をポートフォリオに組み入れている」と認める。 食品メーカーの中では珍しく、カゴメは4月1日に家庭用のトマト調味料7品の値上げに踏み切った。原材料価格の上昇に対応 したもので「今回の値上げが浸透すれば業績の安定性は一段と高まる」(国内運用会社)との期待感が強い。先月10日に発表 した16年1〜3月期の連結営業利益は前年同期比3.2倍の12億円。通期予想は据え置いたが、市場では上方修正期待が高まる。 市場を席巻する円高懸念も、カゴメ株にとっては買い材料だ。年初来のカゴメ株とドル・円相場の相関係数(プラス1が完全相関) をみるとマイナス0.70で、円高進行が株価の追い風となっていることが見て取れる。売上高のうち8割弱は国内向けとあって「為替 感応度の低い面が投資家に好感されている」(いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員)のは間違いない。 海外勢の長期資金の流入で、株価指標面では一段と過熱感が強まっている。7日終値時点の予想PER(株価収益率)は62.8倍 で、同業の味の素(2802、28倍台)やキユーピー(2809、30倍台)よりも高い。日経平均採用の225銘柄平均(14倍)を大幅に上回る。 ファンダメンタルズ(基礎的条件)が上振れしない限り、これ以上上値を追えないという声が聞こえてきそうだが、市場では目先、需給 主導で強含みを見込む向きが多い。 三菱モルガンの古川氏は「債券利回りが再びプラス圏に浮上しない限り、株価が堅調で業績が安定している銘柄には、長期投資家 からすかさず押し目買いが入りやすい」と指摘する。カゴメ株に対する根強い人気と株価の急騰ぶりは、マイナス金利政策導入後、 利回り低下に直面する投資家の苦悩の姿を映し出しているといえる。〔日経QUICKニュース(NQN) 田中俊行〕
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