- 3千万,年金月額24万あれば悠々自適老後 [無断転載禁止]©2ch.net
3 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2016/02/23(火) 13:34:15.68 ID:kBMOBwsL - 私はダンス講師をやっていたのだ。
みんなの『ブロードウェイのステージに立ちたい』という希望を育てたかった。 みんなの輝かんばかりの笑顔を見ているだけで幸せになれた。 今日も一日のレッスンが終わり、塾生達の帰り支度の音が聞こえてきた。 その時、ダンススクールの中で一番期待の持てる1が奇声を発した。 「ピーピー!!オマーエーモナー」 その言葉を繰り返す1。 私は恐くなってしまい、その場から逃げてしまったのだ。 それがいけなかったのだ。 それから一ヶ月。 街にはあの時の1と同じような奇声が溢れかえっている。 あの時、1を捕まえて警察にでも渡しておけばよかったのだ。 自分のせいで・・・自分のせいで・・・ 私はいつも自己嫌悪ばかりしていた。 それ以外にする事もなかったのだ。 外に出れば、自分も感染し、1のようになってしまう。 ふと、物音がした。 トテトテトテ・・・。 まるでドラえもんのような生物が近付いてきた。 しかし、耳が生えていた。 その生物はとても愛らしい顔をしていた。 私はその顔を見ているだけで心地良くなった。 それと同時に体の中に違う何かが侵出してくるような気がした。 「ピーピーオマエモナー」 頭が働かなくなったかのようにおかしな声が口から溢れる。 私は焦った。 その時、1の声がした。 「先生、あなたみたいな人は逝ってよしだよ!」 かわいらしい生物と無意識にこぼれる言葉。そして1の声。 私は混乱した。 そして、現実世界に生きられなくなった私は、妄想の世界に生きることにした。 そこには、電波がとびかい、お花畑の中でかわいらしい生物とともに私がダンスをするのだ。 妄想の世界でも、みんなでブロードウェイを目指して・・・・ そして私の妄想の世界に、引きこもりになった1も一緒に暮らすことになった。 何故今まで気付かなかったのだろう。 こんなに素晴らしい世界に。 こんなに素敵な事を私に教えてくれた1に私は感謝したい。 みんなからも、敬意を持って1に接してほしい。 いつか、そしてみんなで1を連れてブロードウェイに立とう!
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