- 黒田鉄山先生と振武舘 14
634 :名無しさん@一本勝ち[]:2012/09/15(土) 20:16:42.11 ID:QdBeZGY80 - 八相の構え より
太刀の振り方の練習方法があります。先ず左右に障害物を立てます。即ち室内ならば 壁際とか、障子、襖等をそのまま用いるのです。そして、左側に障害物がある場合は 左八相の構え、右側に障害物があれば右八相の構えをします。そして練習者は障害物 から約一尺程の間隔を置いて左足、叉は右足前にして居合腰の固めにして立つのです。 いよいよ準備が整ったならば、大声に気合(号令)を用い(一)にて太刀を正眼の太刀 構えに擬する様強く振り下し正確にその太刀の手先が前方と腰と一直線になる様止め ます。次で(二)にて太刀の切っ先を下しながら、左叉は右外側に廻わして最初の八相 構えにかえらしめます。この場合は刃の峯が、左叉は右の肩と腕との分岐点に及ぶま で引き付けるのです。この動作を(一)(二)(一)(二)と敏速に強く、数十回繰返えし 行うのです。そしてこの連続練習の際、太刀の切先が、障害物に触れない様注意して 行います。すると後には何等注意を払わなくても障害物に触れぬ様になるものです。 それまでに稽古を積むのです。こうした練習に太刀に慣れ、腕の働きに格段の進歩を 促進するものであります。その練習が出来ると、次は、同じ構えで敷居の下に立って、 上に太刀の当らぬ様前同様振り下して練習して下さい。
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