- 「美味しんぼ」が路上戦闘マンガだったら
139 :名無しさん@一本勝ち[]:2011/01/16(日) 03:05:42 ID:8Ol7KAbD0 - 『強いんぼ』 (武道新聞社戦争)
FFS第一回は大成功に終わり、参加希望の数は確実に増えていった.. しかし、その影で特別試合は日々極亜しきりでマッチメイクされてゆく。 美食倶楽武を抜けた宇田が、お台場の埋め立て跡地にて戦っていた.. 針沢朝雲「ふふ..どうした。真剣の死合が望みなんだろう..」 宇田「はぁ、はぁ..くそ。刀は折られ..武器は無し。どうする..」 針沢「この踏み込みならいけるか?しかし、足場は悪い..」 跡地には廃材やコンクリートの塊は放置されたままだ。おまけに昨日の雨で足場は最悪。 宇田は折れた刀の柄を針沢に投げつけた! 針沢は其れを素早く刀で払う。金属音が鳴る..宇田は同時に足元の泥を蹴り上げる 針沢「ぬぅ!」宇田の蹴りが針沢の刀の鍔を蹴る。刀は飛び、地面に刺さる。 宇田「針沢先生、徒手格闘はご遠慮頂けませんか?」 針沢「ふふ、さすが元、美食倶楽武だ..ワシの負けじゃな..」 針沢の敗北宣言だ、医療クルーが駆け寄る。 近城は特別試合の撮影クルーになっていた。 近城「す、すごい。こんな映像が撮れるなんて。これが真剣勝負.. 俺は今迄の人生で何を撮ってきたんだろう..」
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- 「美味しんぼ」が路上戦闘マンガだったら
140 :名無しさん@一本勝ち[]:2011/01/16(日) 03:59:30 ID:8Ol7KAbD0 - 『強いんぼ』 (武道新聞社戦争)
リッツカールトンのいつもの部屋、金上は退屈そうに天井を見ている。 横で寝ている雑誌モデルの女は、格闘技番組で時折見掛ける若手のタレントだ。 事務所の強烈な後押しが、FFSの番組レポーターの抜擢に繋がった。 金上(あぁ、なんて詰まらない女だ。格闘技なんかクソにも思ってない女が.. 自分の目立つ事に病的に拘り、俺のFFSを利用する..不愉快だ。 実際人気なんざないだろうに..所詮メディアの被害者だよ、お前は。) 金上は寝ている女に背を向け、雄山や美食倶楽武の事、山岡の事、華僑グループの事を考えた。 手に入らない物は、何時だって気高く金上の手を拒絶した。 幼い頃に気付いた..大人さえ自分には遠慮し、決して怒らず、叱らず、腫れ物に触る様に それは幼い金上の心には、遠回しな自分への拒絶以外なかった.. 自分と対等の者がいない世界..だから、周りを使役し、利用した。いつも一人だった.. もし、もっと早く..以前に彼等に出会っていたなら..自分も一緒に。 考えるのを止めた、明日は11時から会議だ。金上は目を閉じた...
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- 「美味しんぼ」が路上戦闘マンガだったら
142 :名無しさん@一本勝ち[]:2011/01/16(日) 22:08:41 ID:8Ol7KAbD0 - 『強いんぼ』 (武道新聞社戦争)
東西館武化部・{究極の武}を追求、纏めて機関紙として発行する出版社兼道場 東西館の社屋に併設された道場、ここは就業時間後に武道、格技等 社員が自由に使える施設となっている。 山岡「よし、そうだ!」 王「はい!はぁはぁ..」 香玉「オラー、このストコドコイ!もと気張るヨ! 根性を見晒すネ!」 山岡は空手の練習を王と共にしていた。 山岡「そうだ、もっと上段の蹴りは振り抜くんだ!体重を乗せきろ!」 王「はい!」 くり子「もう閉める時間ですよー。」 閉館時間を告げにくり子が入ってきた。 帰り道.. くり子「うふふ。ルン♪ルン」 山岡「どうした?えらくご機嫌じゃないか?」 くり子「ふふ、だって山岡さんがあんなに真面目に打ち込んで」 山岡「まぁ、取材の一環さ..それにいずれにせよFFSには東西館は 参戦するだろう..俺もその為に色々な武道、格闘技を勉強し直す.. FFSへの挑戦、そこに究極の“武”のヒントがある気がするんだ」 くり子「ダメよ!あんな危ない大会!金上の卑怯な罠があるに決まってる! 絶対ダメ!そんな所にしかない“武”なんて必要ないわ!」 山岡「お、おい..」 駆けていったくり子を追いかける事無く、山岡は冬の空を見上げた。
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