- 安価・お題で短編小説を書こう!8
42 :この名無しがすごい![]:2020/04/06(月) 21:37:21.60 ID:uqdQywUv - >>32
使用するお題→『満月』『カブ』『新生活』 【シチリアでの新しいスタート】(1/2) レイチェルはライアンと結婚、彼と共にイタリアにあるシチリアへと旅立った。 そのシチリアでレストランを開業するのがライアンの夢である。そんな彼のためにレイチェルはとことん尽くそうと強く決意していた。 そこで始まる新生活は、レイチェルとライアンにとってまさに夢と希望に溢れているものだった。 「ねえ、ライアン。レストランはどこに建てるか決めてあるの?」 「もちろんだよ、レイチェル」 タクシーに乗り、レストランが建設される土地へと向かう。そこに着くと、既にクレーンやダンプカーなどの重機が集まって建設が始まっていた。 「わあ、もう始まってたんだ!ビックリ!」 「ちゃんと予め下見もしたからね。もう準備は整っているよ」 ライアンはこの時のためにハリウッドで立派な俳優になる修行を積む中、たくさんのバイトを兼業して貯金していたのだ。 「ここで君と一緒にレストランを営業していくと考えると、もうそれだけでワクワクして楽しくてたまらないよ」 「うん!私もライアンとずっと一緒にいられると思うと、それだけですっごく幸せ!」 「レイチェル…!」 レストラン兼マイホームが完成するまでの間、2人は近くにあるアパートを借りてそこで住むこととなった。 「お待たせレイチェル!今日はニシンのフライとカブのピクルスだよ!」 「待ってましたー!!」 ライアン手作りの美味しい料理にレイチェルはもう夢中だ。 「私、小さい時からカブが苦手なんだけど、ライアンがこうピクルスにしてくれると大丈夫なのよね」 「ありがとう、それで君の好き嫌いが直ると思うとなんだか嬉しいな」 「ライアンがちゃんと栄養のバランス考えてくれるから助かるわ。私、料理が下手で一人だった時は冷凍食品中心で栄養が偏りがちだったから」 料理を作るのが下手なレイチェルにとっては、まさにライアンは心強くて頼もしい存在である。 彼には秘密にしているが、4キロほど太ってしまって必死にダイエットしていた時期があった。 「もうライアンの料理最高!」 「でも食べ過ぎちゃダメだよ、アハハ」
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