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この名無しがすごい!
安価・お題で短編小説を書こう!8

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安価・お題で短編小説を書こう!8
15 :この名無しがすごい![]:2020/04/02(木) 05:50:17.25 ID:J8+SNyZu
>>14
感想ありがとうございます!
はい、今回はノーマンがどんな人物かをじっくりと書いた回でした
初登場回はいきなり誰?と困惑した人もきっと多かったと思いましたのでその前日譚です
もはやノーマンはナタリーと並んでレイチェルシリーズの代表的な悪役的存在ですねw
今回も楽しんでいただけて本当に嬉しいです!
安価・お題で短編小説を書こう!8
16 :この名無しがすごい![]:2020/04/02(木) 20:45:36.99 ID:J8+SNyZu
>>2
使用するお題→『レビュー』『マシマシ』『午前零時』

【レンタルお姉ちゃん】(1/3)

夕方、学校から帰ってきたカナミが自分の部屋で宿題をしている時だった。
コンコン!と誰かがドアをノックする音が聞こえてきた。

「だーれ?」
「僕だよー!」

ドアを開けて入ってきたのはケンスケだった。

「ケンスケ、今は宿題で忙しいから一緒に遊べないわよ」
「ううん、そういう事じゃないんだ。ちょっとお姉ちゃんに相談があるんだ…」
「相談?」

とりあえず宿題を早めに終わらせ、夕飯を済ませた後、リビングのソファーに座ってカナミはケンスケからの相談を聞く。

「相談って何かしら?」
「あの、お姉ちゃん、来週の土日って暇かな?特に用事ない?」
「うーん、特にないけどそれがどうかしたの?」
「それがね…」

ケンスケは早速話し始めた。ケンスケには西口ヒロトというクラスメートの友達がいるのだが、
そのヒロトが来週の土日だけでいいからカナミに自分のお姉ちゃんになってほしいとのことだ。
一人っ子で姉がいるケンスケが羨ましくてたまらないから、という彼からのお願いだった。

「お姉ちゃん、お願いだよ。来週の土日だけでいいからヒロトのお姉ちゃんになってくれないかな」
「そうなの。分かったわ、この私に任せなさい!」
「本当!?ありがとう!」

翌日、ケンスケはヒロトに姉からのOKが出た事を伝えると、ヒロトはとても喜んだ。
そして土曜日、カナミは弟にヒロトの家に案内してもらう。ヒロトの家に来ると、既に彼が嬉しそうに玄関の前で前っていた。

「わあ、ケンスケのお姉ちゃんだね!えっと、確かカナミさんでしたっけ?今日から2日間だけだけど、よろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくね、ヒロト君」
「早速だけどお姉ちゃんって呼んでいいですか?」
「ウフフ、いいわよ」

ヒロトは顔を少し赤らめ、照れながらカナミをお姉ちゃんと呼ぶ。ケンスケはそれを見て安心すると、家に帰っていった。

「それじゃあお姉ちゃん、ゲームでもして遊ぼうよ!」

家の中に入ると早速ゲームで勝負開始。ゲームで楽しく遊んでいると、いつの間にかお昼の時間になっていた。

「お姉ちゃん、お腹が空いたね。近くにいいラーメン屋があるからそこで食べない?」
「ラーメン?いいわね、行きましょ!」

ヒロトの知っているという近くのラーメン屋に向かう。
安価・お題で短編小説を書こう!8
17 :この名無しがすごい![]:2020/04/02(木) 20:47:27.06 ID:J8+SNyZu
【レンタルお姉ちゃん】(2/3)

「僕ね、この近所にある飲食店はちゃんとレビューとかで調べて、良い店をきちんと把握してるんだ!」
「へえ、なかなか几帳面で偉いわね」
「でしょ?もっと褒めてほしいな」

そのラーメン屋に入るとヒロトは豚骨、カナミは醤油ラーメンを選ぶ。

「おっちゃん、どっちもネギとメンマをマシマシでお願い!」
「はいよっ!」

そこのラーメンはとても美味しく、カナミもとても満足気な様子だった。
一方その頃、ケンスケは家に帰る途中で公園に立ち寄り、キーコーと音を立てながらブランコに座っていた。

「おっ、ケンじゃねえか!」
「ハヤト兄!」

近くを通っていたハヤトがケンスケに気付き、駆け寄ってきた。

「あれ、今日は大好きなお姉ちゃんと一緒じゃないのか?珍しいな、いつもセットなのによ」
「お姉ちゃんはちょっと友達の頼みで明日まで家にいないんだ…」
「ん、どういうことだ?」

・・・・・・・・・・・・・・

お昼を食べ終えた後、カナミとヒロトは近くの繁華街をのんびりと散歩していた。

「お姉ちゃんと一緒に散歩はすっごく楽しいな!」
「そう言われると嬉しいわ」
「僕、両親が共働きであまり家にいないし、一人っ子だから余計に寂しいんだ…」
「それは辛いわね…でも明日までは私がそばにいるんだから安心して」
「うん!」

のんびり楽しくおしゃべりしながら散歩していると、いつの間にか夕方になっていた。
夕飯もヒロトが知っている行き先の美味しいレストランで済ませる。家に戻ると、ヒロトはカナミをリビングに案内する。

「お姉ちゃん、何か見たいアニメの映画とかある?」

見たいDVDを選ぶとディスクを入れ、リビングのソファーにもたれて楽しむ。

「とっても面白いわね!」
「まるで映画会みたいだよねアハハ!」

映画を楽しんだ後、風呂に入って歯を磨き、カナミは持ってきたパジャマに着替える。

「今日はとっても楽しい一日になったね、明日も良い日になるといいな」
「そうね!それじゃあもう寝ましょうか」

ヒロトが敷いてくれた布団に入り、カナミはスヤスヤと眠りにつく。
午前0時の深夜、カナミは突如ただならぬ気配と殺気を感じて目を覚ます。
目を開けると、自分が寝ている布団のすぐ隣に包丁を持った少女が立っているのに気付き、カナミは一瞬心臓が止まりそうになる。

「あら、目を覚ましたようね」
「あ、あんたは6年の西口トモエ!と、ということはまさか!」
「そのまさかだよ!」

そのヒロトは、なんとあの意地悪で傍若無人な6年女子の一人である西口トモエの弟だったのだ。
安価・お題で短編小説を書こう!8
18 :この名無しがすごい![]:2020/04/02(木) 20:48:16.76 ID:J8+SNyZu
【レンタルお姉ちゃん】(3/3)

「ひ、一人っ子というのは全くの嘘だったのね…!」
「そうだよ。僕の大好きなお姉ちゃんがどうしても君を完膚無きまでに叩きのめしたがってるんだ、協力しないわけがないだろ?」
「そうよ。七尾、あんたはまんまと私達の罠にはまったというわけ」
「ケンスケも僕に姉がいるってこと全く知らずに、お願いを聞き入れるんだから本当バカだよね」
「さあ観念しな!」

包丁を片手にトモエがカナミに迫ってくる。逃げる場所などどこにもなく風前の灯火、まさに絶体絶命!と思った次の瞬間だった。

「七尾ー!」
「お姉ちゃーん!」

家のドアを力合わせて蹴り飛ばし、ハヤトとケンスケが中に突入してきた。

「ケンスケ!それに宮坂君!」

「ヒロト、まさかあの西口トモエの弟だったとは全然知らなかったよ…!友達だと思ってたのに裏切ったんだね!」
「そんなのお前に教える義理なんてあるはずないだろ、ケンスケ。でも何で急にそれが分かったんだよ」
「俺がお前らが陰でこそこそと話し合ってるのを見たんだよ」

つい先日、ハヤトが休み時間に体育館の近くを通った時、その陰でヒロトとトモエが何やらこそこそと作戦を練っているのを見て、とても怪しんでいたのだ。

「絶対何かとんでもないことをしでかすと思ってたけどやっぱりだったな!」
「まあ今更気付いても遅いわ、七尾はここで最期を迎えるのよ!」
「そうはさせるか!」

ハヤトは勢いよくジャンプすると、トモエの脳天に目がけて踵落としを食らわせる。
ギャー!の悲鳴と共にトモエはそのまま倒れてしまい、それにヒロトが動揺する一瞬の隙を狙ってケンスケが飛びかかり、彼を取り押さえる。
ハヤトは急いで警察に連絡し、駆けつけた警察によってトモエとヒロトは逮捕されたのであった。

「七尾、ケガはないか!?」
「大丈夫よ、本当にどうもありがとう!」
「友達だと思っていたのに、お姉ちゃんの命を狙っていただなんて…。お姉ちゃん、僕が騙されたせいで危険な目に遭って本当にごめんね…」
「ケンスケはちっとも悪くないわ、気にしないで」

気付くと既に太陽が顔を出し、朝が来ていた。

「じゃあ気をつけて帰れよ、また月曜に学校で会おうな」
「うん!本当に色々どうもありがとうね宮坂君!」
「なんか悪い予感がしてたんだ、第六感というやつさ」

そう言うとハヤトは去っていき、カナミとケンスケは家路につくのだった。

「お姉ちゃん、早く帰ろう。お母さんもお父さんも心配しているだろうし」
「そうね!」


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