- web歴史・時代小説を語るスレ 24口目
804 :この名無しがすごい! (ワッチョイ 6e7c-MKsy)[sage]:2020/03/25(水) 15:50:42.35 ID:QuD4uN700 - 『項羽と劉邦あと田中』
「第12回日本タイトルだけ大賞」の「山田真哉賞」受賞作品。名前で辟易して読んでなかった作品 漫画になったという個々の書き込み見て「なら漫画にできるだけの内容とストーリーなんだろう」と思って読んでみた 時代はタイトルにある通り楚漢戦争、より少し前の時代。始皇帝の末期 営業マンの田中(たなか)は旧斉の王家の一族である田横に助けられて判子見せたら「ああ、田中(でんちゅう)」と勘違いされて〜とよくあるパターン 基本的には営業で鍛えた口先と誠心誠意で相手を説得する(丸め込む)というスタンス 現代の価値観との差、日本に帰りたい、自分がここにいていいのかという葛藤もほどよくあるけど次第に腹をくくっていくスタンスは好き あんまり簡単に割り切られてもあれだし、うだうだずーと悩まれてもうっとうしいのでちょうどいい感じ 126話の決意は主人公の成長も感じさせられてよかった 知識的に正しいのかどうかは中国史に詳しくないのでよくわからんが、起承転結と話のテンポがよくすっきりしていて読みやすい 登場人物の紹介もあっさりしているがキャラがそれぞれちゃんと確立していてよし。あっさりしすぎているという不満はあるかもしれないが あまりくどくどやられてもテンポ悪くなるだろうからこれでいいと思う 個人的に「なろうの歴史小説はこれぐらいでいいんだよ、これぐらいで」という作品 強いて文句を言うのなら主人公の古代知識か。本人はあんまり詳しくなく姉の旦那から教えられた知識で項羽と劉邦ぐらいしか知らないという設定だったはずだが 復活した斉の王位の順番知ってたりと矛盾もあるように思ったが漫画版では調整されてるようだ
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