背が低い人ほど、動脈血栓の生涯リスクが高くなるとの研究論文が、8日の米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル(New England Journal of Medicine)」に掲載された。 身長と心臓病との間の長年知られていた関連性について、遺伝子分析で裏付けを得た形だという。 リスク上昇の主な原因が、貧困や栄養不足などの潜在的な外的影響(交絡)因子ではなく、身長の高低に影響するさまざまな遺伝子であることを示したのは、今回の研究が初めてだ。
 英レスター大学(University of Leicester)率いる研究チームは、冠状動脈性心臓病の患者とそうでない人の計20万人近くのデータを集積したデータベースで、180個の異なる遺伝子変異を調査した。 動脈内にろう様物質(プラーク)が蓄積することに起因する冠状動脈性心臓病は、心臓発作を引き起こす恐れがあり、世界で最も多い早死の原因となっている。