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マグナ少女
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目

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バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
314 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 21:28:58.23 ID:ULJhufCB
いろいろなお声をありがとうございます
フィクション、フィクションじゃないという話が出ていますのでその件についてもう一度話しますが、
基本的にはノンフィクションで、一部誇張した表現を使用したり、フィクション要素を取り入れたりしております
秀一、えり、ゆり、えり父、マックス(犬)、幸一、そしてこの後登場する何人かの人物に関しては仮名ですがノンフィクション人物であります
フィクション人物もいます。ということですが最終的には読む方のご想像、ご判断にお任せいたします。
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
315 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 21:31:49.47 ID:ULJhufCB
>>293続き

この女なんか変かも・・

「あの、バイク見せてもらってもいいですか?」
「どうぞ〜好きなだけ見ていってね」
「ねえ、君はどんなバイクが好きなのかな?」
興味深々に聞いてくる女

「いや実は免許もまだ持ってなくて
 今度原付免許取る予定なんですけど、わからないことだらけなんです」

「そうなんだー! バイク童t・コホッ、初心者クンの原付クンかぁ・・ むふふ・・
 おっきいのもイイけどちいさいのも可愛いのよね・・ ウフフ・・フフ・・」
「は、はあ・・」
やっぱこの人変だ・・

「君名前はなんていうの?」
「田中と言います」
「田中君かぁ 私は鈴木隼子よ ヨロシクね!」
「よろしくお願いします。」
 「じゃあ今日はお姉さんがいろんなコト教えてあげるね・・ むふふ・・」

なんだか背中がゾクっとした
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
316 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 21:34:59.43 ID:ULJhufCB
「えっとここに来る前にホンダ、ヤマハ、カワサキといろいろ見て回ってきたんですけど
 正直違いが分からなくて」
今日の経緯を話す

「ふむふむ」
俺の話を聞きながら頷く女
「その、スズキのバイクの凄い所とかは何なんでしょうか?」
「フフ・・ よくぞ聞いてくれました」
「はい」
「だがしかし、バイク童t・、初心者クンがスズキの魅力を理解するのは
 そう簡単なことじゃないのよ」
「そうなんですか?」
上級者向けメーカーなのかな? 

「ええそうよ。本当はスズキの魅力を手取り足取りたっぷり教え込みたいトコだけど・・・」
悩みこむ女
 
「そうだ!童t・・、初心者クンがスズキの凄さを知るにはこれがいいわ ついてきて」
「は、はい」

女に案内されるまま俺はついていく

その先にあったものは一台のスポーツバイク 
 
 GSX1300R隼(ハヤブサ)

「我が鈴菌が世界に誇るスーパーバイクよ」
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
317 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 21:38:15.80 ID:ULJhufCB
「うわぁ〜」
思わず声に出してしまう
黒の大きな車体に刻まれている「隼」という文字
何も分からない俺だが、十分なインパクトが伝わってくる

「ちなみに私の愛車でもあるわ」
自慢げに言う
「本当ですか?」

素直に驚いた。女は157cmくらいで普通の体系なのに
こんな大きなバイクに乗れるんだということに

「ええ。童t、田中クン? ブツの大きさはね・・外見の大きさと関係ないのよ」
何やら意味深に語る女

「すみません。そんな風に見えなくて、
 あの、凄そうなバイクだというのは分かるのですが
 他のバイクと比べてどこが優れているのですか?」
興味を持った俺が質問する

「そうね。この隼は世界最速の市販バイクなのよ」
「世界・・最速・・ですか?」
「ええ。1999年に二輪車初の時速300kmの壁を突破したの」
「300km/h・・?」

何だよそれ 新幹線より速いじゃねえか・・
バイクってそんなに速かったのか
驚きを隠せない俺
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
318 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 21:46:14.35 ID:ULJhufCB
スピードメーターを覗くと、350km/hまで刻まれている

「いろいろ経験してきた私だけど、こんなに早いのは初めてだったわ・・」
またもや意味深に語る
「ちなみに馬力は175馬力よ」
「175馬力・・ですか?」
想像もつかない。

「そうよ。お馬さん175頭分 そう・・ウマが175、ウマい棒が175本・・とても扱いきれないわ・・」
「凄いじゃないですか!」
まるで何かに感染されたかのように、熱くなってくる俺

「パワーだけじゃないわ。このボディにも秘密があるのよ。」
「うんうん」
女の話にどんどん引き込まれていく

「ボンッと広がる豊満なタンク・・
 キュッと引き締まったシート・・
 プリッと盛り上がるようなテール
 そして、隼の文字が刻まれているこの大きくて先細りのフルカウル 
 このふたなりな体が向かい来る風を切り裂いて時速300km/hの世界へイカせてくれるの」

間違いない
この人変態だ

「やばいですね!」

だが俺にもそれがうつってしまったようだ
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
319 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 21:49:34.65 ID:ULJhufCB
「そうよ。そしてこのとっても厭らしい体に跨るの
目の前に広がる巨大なタンクを股で思い切りギュっと挟んで
 必死に暴れようとする体を押さえるのよ」
「おお〜」
「そのうち段々と体が熱くなってくるのが分かるわ
 そしてこの大きなフルカウルが熱気を閉じ込めてさらに熱くしてくれるのよ
 夏場なんてムンムンでたまらないわ」
「たまりませんね!」
「最後は高まってきた体に覆いかぶさるようにしがみ付いて、一緒に時速300kmの世界にイクのよ」
「二人同時に300km/hの世界にイク・・のですか?」
スケールがでかすぎて想像できないや

「ウフフ・・童貞クンにはまだ分からないでしょうけどね・・」
「はい・・」
「でもね。乗るだけじゃダメなの。」
「そうなんですか?」

もはや俺は完全にこの女の世界に引きずり込まれている 
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
320 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 21:57:02.69 ID:ULJhufCB
「たまにはね、ちゃんと体を労わってあげる事も必要なのよ」
「なるほど」
「そう。一般的にフルカウルは手入れが面倒だって言われてるけど
私に言わせたらそんな事はないわ。むしろフルカウルじゃなきゃつまらないくらいよ」
「といいますと?」
「ええ。フルカウルは汚れ、カスを取ったり、体液を出したりするためには
 カウルをはずさないといけないの」
「ほうほう」
「普通の人はとっても嫌がるんだけど私はとっても好きなのよ
 まずね、優しい手付きでゆっくり剥くように取り外すの・・
 そして中に溜まった汚れやカスを舐めまわすようにお掃除するのよ・・
 それからね・・ドレンボルトを外した瞬間にドバッって生温かい液体をその手に感じるの
 あぁたまらないわ〜 (*´Д`)ハァハァ」

「うっ・・」
たまらず反応してしまう股間

「童貞クンもフルカウル?」
「はい」
俺何言ってるんだろ

「うふふ・・ 真性、火星、広東どれも大歓迎よ♪」
 
 
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
322 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 22:35:38.22 ID:ULJhufCB
それからもいろいろと女にスズキの魅力をたっぷりと聞かされた俺
「今話したのはほんの一部よ まだまだ鈴菌の奥はとっても深いのよ」
「なるほど。とても深いんですね」
「ええ。童貞クンがどの程度かにもよるけど、童貞クンのモノじゃ届かないくらい深いかも・・」
俺の股間を見ながらそう言ってくる。

そうこう話しているうちに、店に誰かが入ってくる
「よいしょっと。 ふう ただいま」
「あ、おかえりなさいパパ お届けお疲れ様」
「ああ。お客さんかい? 高校生のようだね?」
「あ、はい。」
何かが解けた気がする。 ふと時計を見ると、もう18:00前だ
そろそろ帰るか
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
323 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 22:47:26.24 ID:ULJhufCB
「高校生クンに私がたっぷりと教えてあげていたの」
「ワハハ そりゃ大変だっただろう 迷惑をかけたね君 うつされなかったかい?」
「い、いえ。」
そういえばさっきまで何かをうつされていたような

「だが、高校生に隼はまだ早いだろうw」
「鈴菌の凄さを伝えるのはこれが手っ取り早いかなあって思って」
「まあそうだな。だが走行性能ならばR1000をはじめとした今のSSの方が凄いぞ」
「隼の方が速いよ!」
「最高速はな。だがパワー、軽さ、加速力、旋回性能、ブレーキ性能、総合的には全て我がR1000が勝っている
 何しろパワーウエイトレシオが1を切っているからな 現に隼子が私に勝ったことなど一度もないからな わははは」
「悔しい〜 いつか隼でパパのR1000に絶対に勝ってやるんだから〜」

う〜ん300km/hを超えるバイク同士で勝負か・・ どこで勝負するんだろ

「あの、今日はありがとうございました。 そろそろ失礼します」
「あ、ちょっと待って」
女は何かを取り出し、ボールペンで何か書いている様子

「これわたしの連絡先だからいつでも連絡してきてね」
名刺を渡される 
 
鈴菌オート
店長 鈴木隼子

名刺の下の方に手書きで電話番号が書かれていた
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
324 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 22:55:39.77 ID:ULJhufCB
「どうも」
「どうやら君は隼子に気に入られたようだね もしよかったらあれを嫁にもらってくれないか」
「は、はは・・」
適当にごまかす
「わははは 冗談だよ まあ年もまだ早い」
「田中クン今絶対嫌だって思ったでしょ?」
「え、いや、そんなことは・・」
「うふふ・・ウソウソ、もう田中クンって本当にカワイイわね」
「は、はあ。えっとそろそろ失礼します いろいろと教えていただいて本当にありがとうございました」
「うちでバイク買わなくてもいいからまた遊びに来てね〜 バイバイ〜」
「気をつけて帰るんだよ」

鈴菌親子が見送る

なんだか変わった人達だったが(特に女の方は)とっても親切だったな
それにしても隼って凄い。隼を通じて最先端のバイクの性能を知ることができた
俺は店を後にして自転車で走りだした
バイクにまつわる泣けた話 ジュッパツ目
327 :マグナ少女[sage]:2013/06/29(土) 23:48:35.90 ID:ULJhufCB
ホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキ
一通り巡ってみたが、正直どのメーカー、バイクが良いのかはまだ分からないし
原付バイクに乗るはずなのに、大きなバイクばかり目に入っていた
実用的な意味での収穫は無かったが、ただオートバイの凄さ、魅力はすごく分かった気がする

そんなこんなで今日一日はバイクの事ばかりであった
ふと忘れていたえりの事を思い出す

あれからお互いに連絡はなし。
ゆりとのいざこざも含め、これからどうするべきだろうか
えりはどう思っているのだろうか
もしかすると、ずっとこのままなのかな
そんな事が頭によぎる
俺はどうしたいのだろう 

いつもと違う帰り道を走る。
すると道路脇に比較的小さなバイク屋があった
「こんな所にバイク屋があったんだな」
自転車を止め、中を除く

中には店の店員らしき人と、

あれは、 マグナ・・ えりがいた



 


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