- 羽生善治は大山康晴に追いつくことができるのか?★27
381 :名無し名人[sage]:2021/01/06(水) 06:01:26.43 ID:phAL73dz - >>378
詰みがあるなら詰まさないと勝てないこともある しかし、1手以上余裕があるならいろいろな勝ち方がある どういう勝ち方を選ぶかは各人各様といってよい そのとき、確実な寄せを選ぶか最短の華麗な手順を選ぶか棋士によって違う 大山は将棋が勝ちの時は少しの危険も冒さず安全に勝つことを信念としていた 谷川流がいいのか大山流がいいのかと言えば実績が教えている 長く名人の将棋を維持できたのは谷川でなく大山だ 大山の好敵手といえば升田幸三だが、タイトル戦の詰み逃し率は 升田 2.3% 3/130 大山 3.9% 23/586 というデータがある 正確なデータかはわからないが升田のほうが優っている だが、タイトル戦を制したのは15勝5敗という圧倒的な差で大山だった
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382 :名無し名人[sage]:2021/01/06(水) 06:24:20.12 ID:phAL73dz - 今の棋士はソフトの影響で間違った方向に行っている
ギリギリの攻めを繋いで最短手数で一手勝ちに持ち込むのが強い勝ち方と誤解していては強くなれない 人間は必ず間違える 受けが強く簡単に崩れない棋士を相手に攻め込むと大事なところでミスをし優勢をフイにしてしまうのが人間だ 大山の勝ち将棋を見ると最後は大差になっていることが多い 一気に攻め込もうとせず、途中で手を緩めて負けがないようにしているからだろう 格下に負けることが許されない名人であればこそ、優勢な時の戦い方が自然と身に付いている すぐに相手の息の根を止めないから息を吹き替えした相手は二度大山に負かされることになる 大山は誰よりも強い勝ち方をしているのではないだろうか
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383 :名無し名人[sage]:2021/01/06(水) 06:33:19.41 ID:phAL73dz - 普通は指し手の流れから「攻め」しか考えないような局面で正解の受けの手を指せるのが大山流だが、大山の受けはそれだけでない
「助からない」ような局面でも受けがあることを前から読んでいて相手に攻めさせている 凌ぎの手順が大山にだけ見えている だから、受けの手が勝ちの手になる 「勝ちまで踏み込んで受けに回る」のが大山らしい指し方だ
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384 :名無し名人[sage]:2021/01/06(水) 07:01:54.77 ID:phAL73dz - さて、棋士が誰であれ貶すためにやる棋譜解析はやめたほうがいい
棋譜解析の目的はあくまでも将棋の奥深さやプロ棋士の並外れた強さを知ることにある わざわざ出来が良くない棋譜を引っ張り出してきてケチをつけるのは何の益もないしケチつけにもなっていない 将棋の奥深さやプロ棋士の強さの一端を知ることができてこそ益があるというものだ 棋譜を紹介するならそうした観点で願いたいものだ 強い棋士が指した「好手」が解析したら悪手だったというのは、将棋の奥深さや誰であれ人間は完璧になれない例として上げるのはいいことだが、棋士を貶すことを目的にするのは邪道だ
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396 :名無し名人[sage]:2021/01/06(水) 15:06:04.40 ID:phAL73dz - 好きな棋士というか、大山さん(康晴十五世名人)の棋譜が好きです。受けが強くて崩れないところを見習いたいです
https://dot.asahi.com/aera/2021010500011.html
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401 :名無し名人[sage]:2021/01/06(水) 16:53:30.81 ID:phAL73dz - >>385
受けの大山をソフトで評価するとどうなのかは教材になるのでボツにする必要はないだろう プロ棋士の棋譜は、プロはすごいとか、ソフトはすごいとかがわかるから意味がある この対局の大山の受けは大したことがなかったとかでなく、対局者も観戦者も後手の△74歩▲同歩△75桂の筋が見えてなかったというだけのこと 他の手では▲96角を咎めることができない こうしたことはほとんどの対局者につきもので、好手があったのを見逃したほうが負けている なので、どの手が悪手だったか正しく理解されていないことがある 豊島との竜王戦第3局の羽生も▲94角を見逃していなかったら勝っていたし、順位戦の投了図では勝ちがあったのに投了してしまった ソフトがあるからわかるが、ソフトに勝てる棋士はいないので、こうした負けは棋士の評価というよりソフトとプロ棋士の差が現れただけとみるべきだ
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410 :名無し名人[sage]:2021/01/06(水) 20:45:43.18 ID:phAL73dz - NHK将棋講座「大山の受け」の最終回(第26回)に取り上げられた棋譜は大山の会心譜ではないが、見応え十分だった
取り上げられたのは1987-12-22の棋王戦(☗大山☖神吉)の86手目の局面 A図 https://i.imgur.com/Ou9jRel.png 見たところ、先手に勝味がなさそうだし、実際形勢は後手優勢と言ってよい 駒割は銀と桂香の交換だが急所にと金を作られ後手玉は手付かず、ここで投げても納得できそうだ ここから大山は桂のタダ捨てを連打して先手をきかして馬を自陣に引くことに成功する B図 https://i.imgur.com/PoYqyNX.png A図から▲35桂△同歩▲34桂△同金▲35歩△49銀▲同銀△59龍▲27馬でB図 B図はすでに先手が良さそうな局面に変わっている 金当たりになっているので実戦は△33金引きとしたが▲34香とかぶせて攻守が入れ替わった ソフトで解析すると実はまだ後手が勝っていたらしい その手順はB図で△49龍▲同馬△55角と指すというものだ ここが、将棋の恐さというか、ソフトの強さで、プロでこう指せる人は多分いない(時間が残っていたらわからないが) というわけで、見事に逆転に成功して迎えたのが114手目になるC図だ C図 https://i.imgur.com/yFpKj0K.png ここで大山にソフトの浅い探索の上を行く手が飛び出す ▲21金△13玉▲15歩 15歩は▲14歩以下19手詰の詰めろになっている 浅い探索だと▲21金は悪手の判定にされてしまうがこれが最善手だった 64歳にして強し、大山の面目躍如の棋譜の一つであろう (探索深度17の水匠2での解析結果) https://i.imgur.com/Nqkq4uh.png ソフトの混乱ぶりが目立っている ソフトの候補手と同一の手を指しているのに疑問手判定をするほどに評価値が揺れ動いている 一手一手丁寧に解析すると、86手目以降、大山の手で悪手、疑問手は一手もなく、神吉も厳しい悪手判定となった33金引き以外は間違っていない 118手目の49香成が悪手とされているが、もちろん、これは▲21金を悪手と間違えた評価値を引きずっているからなので、ソフト推奨の△39銀でも大山の勝ちは動かなかった
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