トップページ > 将棋・チェス > 2012年01月12日 > RLS5vMNa

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名無し名人
羽生vs加藤 伝説の5二銀
【史上三人目】加藤一二三の魅力 23【1300勝達成】

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羽生vs加藤 伝説の5二銀
122 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 00:50:55.90 ID:RLS5vMNa
何やかんや、この男の自分には無い感性が嫌いになれず、楽しみを覚えていた。
「加藤さん。若い人に将棋を教えてもらってるの?」「えぇ、そんなところです」
米長は、若い面々に顔を向け「こんなだけど、案外将棋は強いでしょ?」嫌味とも捉えられかねない米長の言葉に、奨励会員はびくつきながら「私達、誰も加藤先生に勝てませんでした」
【史上三人目】加藤一二三の魅力 23【1300勝達成】
427 :名無し名人[]:2012/01/12(木) 07:00:55.67 ID:RLS5vMNa
米長はツンデレ
羽生vs加藤 伝説の5二銀
124 :名無し名人[]:2012/01/12(木) 07:07:01.23 ID:RLS5vMNa
「へぇ、加藤先生。将棋強いんだねぇ」「えぇ、まあ、そこそこは強いです」
加藤も米長の飄々とした調子を知っている。別に腹を立てることもない。
加藤は、そうだ、今日はと思い出す。

若い面々を愛おしそうに見つめ「元気よく、勇気を持って、力強く指していれば、どんどん強くなります」若い面々は「はい」と返事をした。米長は若干苦々しい顔を浮かべながら横槍は避けた。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
125 :名無し名人[]:2012/01/12(木) 07:10:18.97 ID:RLS5vMNa
「どう指すか、迷うくらいなら棒銀です。棒銀は優れた戦法です」断言する加藤。げんに、先ほどまで、その棒銀にボコボコにされた奨励会員達は力強く「はい」と答えた。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
126 :名無し名人[]:2012/01/12(木) 07:12:30.37 ID:RLS5vMNa
ここですかさず米長が「この神父様の棒銀は魔力があるからね。参考にならないと思うなあ」「いや、まあ、米長先生。一番良いのはオールラウンダーですが迷って負けるなら棒銀です」「加藤先生が仰るならそうなんでしょう」米長も、これ以上は口を挟む気はない。
これから数年後に棒銀時代が来るのは別の話し。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
127 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 07:14:52.04 ID:RLS5vMNa
加藤は、バッと米長に向き「米長会長。お忙しいとは思いますが、お時間はありますか?」「なんだい、加藤さん。あんたと私の仲だ。ゆっくりと、鰻か寿司でも食べに行くかい?」「いえ、話しが出来れば」「そうかい、それじゃ会長室へどうぞ」

奨励会員達は、駆け引きを仕掛ける人間と、純粋に物事を話す人間の微妙な温度差に不安を感じていた。
ただ何となく、加藤先生が好きになっていた。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
128 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 07:17:22.29 ID:RLS5vMNa
会長室へ向かう2人を見て「加藤先生、今日はありがとうございました」深々頭を下げる。加藤はにこやかに頭を下げた。
奨励会員達は先ほどの加藤に負けた将棋を研究しようと口々に話した。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
129 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 07:20:41.37 ID:RLS5vMNa
米長の後ろに従い会長室へ向かう。
「加藤先生、申し訳ないけどね。私も会長職で忙しい身でね。あんまり長く話せないんだ」
先ほどまで、ゆっくりと食事でもと、言っておきながら時間があまり無いと言う。米長の中では加藤先生なら食事は断ると分かっている。
加藤は、それを意に介さず「今日は、相談とお願いに来ました」「なに、引退でも決めた?」
羽生vs加藤 伝説の5二銀
130 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 07:22:44.53 ID:RLS5vMNa
加藤は一瞬息を呑み、純粋な眼差しで「それも踏まえた相談です」と。
米長は、冗談では始まりそうにない話しだと居住まいを正した。
「加藤先生、内容は?」「はい、私、今朝ですね。新聞を読みまして」「加藤さん。私も新聞は読むよ。もっと核心から話してよ」
羽生vs加藤 伝説の5二銀
131 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 07:28:36.27 ID:RLS5vMNa
>>123
頑張ります
羽生vs加藤 伝説の5二銀
132 :名無し名人[]:2012/01/12(木) 10:45:35.77 ID:RLS5vMNa
加藤は手を振りながら「えぇ、では端的に。昨日、米長先生が負けた将棋。あれをこちらで確認しました。正直、ショックでした」「ああ、そのことかい」
加藤は続ける「米長先生は、永世棋聖であられるし、名人も取られた大棋士です」「おだてられちゃったね」「その先生が、負けた。棋譜を見ました、素晴らしい将棋でした」「素晴らしくても負けちゃったからね」
羽生vs加藤 伝説の5二銀
133 :名無し名人[]:2012/01/12(木) 10:47:52.33 ID:RLS5vMNa
加藤の視線に落ち着きがない。
「私は、米長先生と何局も何局も指した。米長先生の将棋の強さをよく、よく知っております」「えらく誉めるねぇ」
「ゆえに、私は、私は悔しくてならない。いくら引退されようと門外漢に負けるとは、私は悔しいんです」
米長は絶句した。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
134 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 10:50:36.14 ID:RLS5vMNa
周りの近しい人間は、先生残念でしたねとか、コンピューターは強いですねとか、また勝負すれば違う結果が出ますよ等々、優しい言葉や他人事に話す人間はいた。
今、目の前にいる加藤一二三は感情を剥き出しにし、我が事の様に話す。
そうだよな、確かに色々あったが、何度となく戦い戦いした男だ。加藤先生は自分を理解してくれている。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
135 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 11:02:53.57 ID:RLS5vMNa
純粋に嬉しいと思ったのは、いつ以来だろうか?会長職に着き、常に人間関係や丁々発止をやってきた自分。こんな素直な気持ちをぶつけられたのは久しぶりだ。
いや、いつも、この目の前にいる加藤一二三という男は常に全力で素直にぶつかって来たではないか。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
136 :名無し名人[sage]:2012/01/12(木) 11:05:06.37 ID:RLS5vMNa
米長はグッと気持ちの高ぶりを抑える。
加藤の話しは続く「私、僭越ながら、米長先生の仇が打ちたいのです。
米長会長。私の引退を賭けて、コンピューターと勝負させていただけないでしょうか?」

米長は悩んだ。
ただ、一個人米長なら勝負を快諾する。しかし、自分は会長である。五年かけた五番勝負。来年は船江君と決まっている。
羽生vs加藤 伝説の5二銀
138 :名無し名人[]:2012/01/12(木) 13:33:47.35 ID:RLS5vMNa
>>137
有難うございます。


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