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81 :代打名無し@実況は野球ch板で (ワッチョイ b6db-bVUD [121.85.151.83])[sage]:2020/04/01(水) 12:30:36.82 ID:Tj+8PPBj0 - 【スポーツ茶論】「サヨナラ」は遠いかなたへ 蔭山実
2001年10月22日、米ニューヨークのヤンキースタジアム。「サヨナラ、イチロー」の大合唱が、右翼席後方へと吹き抜ける強風に流されることもなく球場内に響き渡っていた。 ワールドシリーズ進出をかけた激突。地元のシアトルで連敗を喫したマリナーズは敵地に乗り込んで第3戦に大勝する。 反撃開始かと思われたが、第4戦をサヨナラ負けで落とし、1勝3敗で後のない第5戦を迎えた。「勝てば、地元に戻れる。そうすれば、勝機も見えてくる」。そんな思いで臨んだ決戦だった。 敗色濃厚となった終盤、イチロー選手は定位置の右翼に戻る。待ち構えていたかのようなヤンキースファンの大合唱をまともに背中で受けることになった。 この年、マリナーズはとてつもなく強かった。シーズン116勝はいまも大リーグタイ記録である。それを率いたのがイチロー選手だったことは間違いない。 「イチローが出塁して得点圏にいるから打点を稼ぐことができる」。4番を務めたエドガー・マルチネス選手の言葉だ。 しかし、チームやファンはつらい思いも強いられた。9月11日の米中枢同時テロ。大リーグは1週間の中断を余儀なくされた。そのときマリナーズは地区優勝目前だったが、その歩みが滞る。再開後に優勝を決めても自粛ムードが漂う。 その余波は地元での最終戦にも影響したのだろうか。勝てば大リーグ史上最多の117勝だったが、テキサス・レンジャーズにあっさりと敗れる。 そして、116勝もしながらワールドシリーズに進むことができなかった。あの一日がなかったら、勢いもそのままに勝ち進んでいたのではないか。スポーツが時代に翻弄される一面を感じさせた。 https://www.sankei.com/sports/news/190430/spo1904300002-n1.html
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