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702 :アレックス・カブレラの俺が豊田さん![sage]:2017/02/26(日) 18:25:52.64 ID:YfScOMNa - ティグレス・デ・アラグア ノ カブレラデス
(以下、通訳さんの訳) 「察しなアカン!」 元オリックスの監督だった岡田彰布さんが捕手の配球を巡って激怒した時の言葉です。 確か、初球にアウトコースへ投げさせてストライクを取りに行ったところを連打されて失点した場面でした。 要するに「(相手チームの打者が外角球を狙っていることを)察しなアカン!」と言うことです。 外角球が狙われていると分かれば、安易に外角球でストライクを取りに行くことも無いし、 例えば内角球を投げさせたり、同じ外角球でもストライクゾーンから外して投げさせるとか 色々と打てる手立てはあるというのが岡田監督の言いたかったことなのでしょう。 詰まるところ「状況をもっと良く考えなさい」ということです。 そういう点で今日俺が話をしたいのは、前から話をしていることですが、オリックス・バファローズの捕手事情です。 大躍進の2014年、苦難苦境の2015年、巻き返せなかった2016年と苦しいシーズンが続いています。 これはオリックスの成績でもあると同時に、伊藤光の成績でもあります。 2015年はまだ良かった。山崎勝己との二人体制のようなものでしたし、 このシーズンは「伊藤光が一人だけでシーズンを乗り切るのは、まだ厳しいかな。」で良かった。 (だいたい、怪我人ばかりのシーズンに全ての責任を彼一人に押し付けるかのごとき論調は論外です。) しかし、2016年は事情が違いました。ホークス戦の「2.26事件」で一人だけ槍玉に挙げられたり、 (鈴木さん、あの感情に任せた公開説教は指導者として論外ですよ。マジに。) 謎の登録抹消など、どうにも理不尽な扱いが目立つようになった。 挙句の果てには「打撃を活かすため」という取って付けたような理由でファーストで起用されることもあった。 伊藤光の扱いが決して理に適っているとは言えない中で、抜擢されたのが若月でした。 若月がチャンスを掴んだことそのものは、これは素晴らしいことです。 福良監督が若月を評価した理由は「根拠のある配球をしているから」だそうです。 ということで「根拠のある配球」とは何なのかということを考えてみましょう。
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703 :アレックス・カブレラの俺が豊田さん![sage]:2017/02/26(日) 18:27:27.34 ID:YfScOMNa - よく言われる言葉として「打者の裏をかいた」があります。
打者が狙っている球種やコースと全く違った球を投げて打者を打ち取るパターンです。 これを見抜くにはどうするのかと言うと、例えば打者の反応を見ることです。 真っ直ぐに振り遅れていれば変化球狙い、変化球に泳げば真っ直ぐ狙い。 非常にシンプルですが、大きく分ければこの二つです。 もう少し別の観点を見ると、例えば球種ではなくコースということも考えられます。 引っ張り狙いならインコース、反対方向に打つならアウトコース。 これは特に右打者が一番考えやすいでしょう。 ノーアウト一塁でライト前にヒットを打てば、一気に一・三塁という形が作りやすくなります。 それならば打者は外角球を逆らわず流し打てばいいのです。 たぶんね、福良さんもこのあたりを言っているんでしょうね。 野手に何が分かるんだという人がいますけれど、福良さんは内野の要のセカンドでした。 これね、内野の連携を考える上でも打者の様子を見るのは非常に重要なのです。 打者の様子で自分の方向に打球が飛んでくるのか、もし飛んでこないとしたら次はどう動くのか。 こういうことを考えずに守らないはずがないんです。 例えばノーアウト一塁でセカンドを守っている。 打者が引っ張り専門のパワーヒッターなら、自分は打球の処理よりも ダブルプレーでセカンドベースに早く入ることを意識すればいい。 これが、打者が流し打ちの得意な辻発彦さん(埼玉西武ライオンズ監督)だったら セカンドは流し打ちの打球に備えなければいけない。 こういうことは、打者の様子やファールがどこに飛んでいたのか、 さらに言えば、走者の様子など細かいことを見ていなければ予想はできません。
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704 :アレックス・カブレラの俺が豊田さん![]:2017/02/26(日) 18:30:36.93 ID:YfScOMNa - 福良監督の目線に立てば、若月の方が伊藤光に比べて打者の狙い球を察することができている
そう思っているのかもしれません。 それが「根拠のある配球」という評価につながっているのでしょう。 「変化球を狙っている打者にストレートを投げて、振り遅れのライト前ヒットを打たれた」というのと 「ストレートを狙っている打者にストレートを投げてホームランを打たれた」では、全く結果が違います。 前者は、打者の方が上手く打ったとも言えるのですが、後者は突き詰めるところ「察しなアカン!」になるのです。 シングルヒットを一本打たれたぐらいなら、その後の打者を抑えれば失点は防げますが、 ホームランは打たれるとそれが点数に直結してしまうのです。 「配球は単なる結果論」ということで、今日のような話を嫌う人も多いのですが、 それならば、工藤公康投手がどうやって城島健司を育てていたのかを考えてみればいいのです。 工藤さんはマウンドから打者の様子を見て、何が狙われているのか分かるそうです。 「カーブだな? 本当にそれでいいんだな?」とマウンド上から城島にジェスチャーしていた映像を 一度ぐらいはみなさんも見たことがあるでしょう。 これはつまり「この打者はカーブを狙っているぞ。」ということなのです。
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