- 【プーは何しに日本へ?】蓮舫民進党等研究第85弾【我が党は何しに国会へ?】
696 :日出づる処の名無し[sage]:2016/12/19(月) 00:51:59.70 ID:o8VvtvfV - ドイツ・メルケル首相、喝采から1年で窮地に…「人道主義」難民政策でのヤケド
■人道主義でヤケドしたドイツ 「メルケル首相」の暗いクリスマス(1) 難民の無制限受け入れを呼びかけ喝采を浴びたドイツのメルケル首相が窮地に陥って いる。「無制限の善意」を警戒するEU国が反発し、難民政策に異を唱える保守政党が 彼女の足元を脅かしているのだ。ドイツ在住の作家・川口マーン惠美氏がレポートする。 *** 「ドイツ人は、もっとクリスマスソングを歌おう。縦笛を吹ける人に伴奏して貰えば良い」 10月22日、CDU(キリスト教民主同盟)の臨時党大会での、メルケル首相のスピーチの 一節だ。キリスト教国ドイツの国民が、イスラム系難民の増大から来る不安を解消する ための提案だとか……。 ドイツで「縦笛」というと、子供のピーピー鳴らす雑音といった感が強い。 そのためこれはメルケル首相の下手な冗談と解釈され、居並ぶ政治家たちのあいだで 失笑が漏れた。ところが、その笑いを打ち消すように、氏は真面目な顔で続けた。 「私は本気です! そうしなければ、ふるさとが失われてしまう!」 これには海千山千の政治家たちも一瞬、凍り付いてしまった。 現在、EUで深刻な問題となっているのが、怒涛のように流れ込んでいる難民である。 その原因が、メルケル氏の「難民ようこそ政策」であると思っている人はすでに多い。 ドイツ国内でもそのせいでCDUの人気はガタッと落ち、右派の新政党が台頭してきた。 ドイツでは、来年秋に総選挙があるため、切羽詰まったCDUは必死で打開策を 検討中だ。ところがその渦中で、メルケル氏のまさかの「縦笛」発言。 皆が唖然としたのも無理はない。 この現実認識の甘さを、フランス革命時のマリー・アントワネット王妃の言葉、 「パンがないならお菓子を食べれば?」に喩えたジャーナリストもいた。 ただ、わずか1年前、ドイツ国民はメルケル氏の難民政策を絶賛していたのだ。 その栄えある政策が、なぜ今、時限爆弾のようになってしまったのか。 その経過を簡単に見たい。
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697 :日出づる処の名無し[sage]:2016/12/19(月) 00:52:31.01 ID:o8VvtvfV - >>696
■体力とお金のある難民 難民ルートは主に2つある。地中海ルートとバルカンルートだ。地中海ルートでは、 いわゆる「運び屋」が、難民をボロ船に乗せてチュニジア、あるいはリビアなどから 送り出す。救助されることを前提とした無責任な商売で、もちろん船は しょっちゅう沈む。イタリア軍は、数年来、地中海で遭難者の救助ばかりしている。 運良く沈まなかった難民は、EUの海の外壁であるイタリアやギリシャに流れ着く。 一方、バルカンルートでは、中東難民はEUの陸の外壁ハンガリーに溜まった。難民は、 やはり「運び屋」の斡旋でトルコからまずギリシャの島に渡る(シリアともイラクとも 国境を接するトルコは中東難民のハブ地だ)。トルコから目標とするギリシャの島々は 近いため、地中海ルートより危険も少ない。難民はそこからフェリーでギリシャ本土に 渡り、バルカン半島を陸路北上。どちらのルートの場合も、最終目的地はたいてい ドイツ、オーストリア、スウェーデンなどである。 難民の陰には常に「運び屋」の存在がある。難民は今、国際犯罪組織にとって売春や 麻薬よりも儲かる一大ビジネスだ。言い換えれば、私たちが見ているのはEUまで来られる 体力とお金のある難民で、それ以外はレバノンやヨルダンなど周辺国へ逃げのび、 砂漠に設営された粗末な難民テントで忘れられている。国連の援助も極端に滞っている。
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699 :日出づる処の名無し[sage]:2016/12/19(月) 00:52:57.35 ID:o8VvtvfV - >>697
■「難民ようこそ政策」 さて、では体力とお金のある難民が、なぜイタリアやハンガリーに留まっているかと いえば、EUのダブリン協定のせいだ。難民は最初に入った国で申請をし、審査終了まで その国で保護されると定められている。つまり、EU国は入って来た難民を素通りさせる ことができないのだ(※ギリシャはさせていたが)。 そのためハンガリーでは、去年の夏、難民の数が人口比でEU最多となり (1000人当たり17・7人)、混乱が広がっていた。その惨状を見かねたメルケル首相が、 9月4日、独断で受け入れを決めた。ダブリン協定を無視した超法規的措置、 いわゆる「難民ようこそ政策」の始まりである。 これにより、ドイツを目指す難民の数は膨れ上がり、たちまち民族大移動のように なった。それを見た多くのEU国は難民の自国への流入を恐れ、シェンゲン協定を 無視して次々と国境を閉じ始めた。しかしメディアは、メルケル氏の決断を人道的である として手放しで賞賛し続けた。彼女をマザー・テレサに喩えた報道もあったほどだ。 当時、ドイツ国民も、難民援助に懸命だった。多くの人々がミュンヘン中央駅に赴き、 ハンガリーから到着した難民を迎えた。難民が振り分けられた各地の宿舎には、 軍や警察だけでなく、大勢のボランティアも駆けつけた。古着も集められた。 皆が3交代で働き、ドイツはあっという間に善人ではち切れそうになった。
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700 :日出づる処の名無し[sage]:2016/12/19(月) 00:53:25.63 ID:o8VvtvfV - >>699
■「そんな国は私の国ではない」 ただ、何千、何万もの言葉の通じない人々を相手に、各自治体は未曾有の混乱に陥った。 自ずと、難民の身元の確認は疎かになった。登録をせずに消えてしまった難民もいた。 最近になって、ドイツでの去年1年の難民申請者数は89万人と発表されたが、 本当の数は永遠に不明だろう。自国に、誰が何人入国したかが把握できないというのは、 本来ならば由々しき事態である。その頃、「難民の数の上限を決め、秩序だった受け入れ をはかるべきだ」という声もあった。 難民の中には、コソボ、アルバニア、モロッコなどからの経済難民、あるいは犯罪 グループもたくさん混じっていた。またイスラムのテロリストが難民を装って入り込む 可能性も懸念された(※その懸念は、130人の犠牲者を出したパリのテロで現実となった)。 ところが、それらの声は反人道的であるとして切り捨てられた。「難民を十把一絡げに 犯罪者扱いするのはけしからん!」。そこに持ってきてメルケル氏が、 「上限を決めたら、それを超えた1人目は追い返すのか? そんな国は私の国ではない」 と豪語した。“世界で一番影響力のある女性(フォーブス誌)”がそう言ったのだ。 もう、逆らえる者はいなかった。 *** 人道主義でヤケドしたドイツ 「メルケル首相」の暗いクリスマス(2)へつづく 週刊新潮2016年12月15日号 掲載 http://www.dailyshincho.jp/article/2016/12170800/?all=1
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701 :日出づる処の名無し[sage]:2016/12/19(月) 00:53:48.19 ID:o8VvtvfV - ドイツで台頭の“右派ポピュリスト”政党AfD 難民数の上限を主張
■人道主義でヤケドしたドイツ 「メルケル首相」の暗いクリスマス(2) 難民の無制限受け入れを呼びかけ、一時は喝采を浴びたドイツのメルケル首相。 ドイツ国民もまた難民援助に懸命となり、 「難民の数の上限を決めるべき」といった声は「反人道的」として切り捨てられた――。 ドイツ在住の作家・川口マーン惠美氏が、かの国の現状をレポートする。 *** そのドイツ人の高揚を見ながら、私は東西ドイツの統一を思った。知らない人々が 抱き合い、涙を流して統一を喜んだ日々。感動は、しかし長くは続かず、半年も経たない うちに東西の反目が始まった。その確執は、26年経った今もまだ尾を引いている。 難民受け入れの高揚も、4カ月足らずでパタリと冷めた。 決定的だったのが、大晦日のケルンでの事件。皆でニューイヤーを祝うはずだった 場所で、“北アフリカ風の”若い男性による大規模な婦女暴行事件が起こり、 被害届は700件を超えた。しかも、当局が事件をすぐに発表せず、メディアも 正確に伝えなかったことがわかり、国民は怒った。「当局は誰を守りたいのか!?」と。 以後、それまで封じ込められていた声がようやく表に出始めた。 難民収容所でひっきりなしに起こっている様々な暴行事件も報道されるようになった。 自ずと、これまで難民数の上限設置を主張してきた政党が注目を浴び始めた。
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702 :日出づる処の名無し[sage]:2016/12/19(月) 00:54:10.85 ID:o8VvtvfV - >>701
■「右派ポピュリスト」の枕詞 CDU(キリスト教民主同盟)の難民政策への批判の急先鋒は、2013年にできた 新党AfD(ドイツのための選択肢)である。これまでメルケル氏は、自分の政策には 「他に選択肢がない」と表現することが多かった。この党名はそれに対する挑戦でもある。 当然のことながら、AfDに対して、既成政党の攻撃が凄まじい。 すべての党が超党派でスクラムを組み、AfDとそのシンパをなりふり構わず批判している。 AfDは反移民を標榜する国家主義者の集まり、民主主義の破壊を目論む危険政党……。 ほとんどナチの再来である。 AfD攻撃は大手メディアも同じで、ニュースではAfDの党名の前には必ず右派ポピュリスト という枕詞がつく(以前は“極右”という枕詞もあったが、さすがにそれは消えた)。 ポピュリストというのは、大衆に迎合し、大衆を悪い道に導くという意味で使われる。 ちなみに、米大統領選でのトランプ報道と似ていて、ある意味、興味深い。 しかし、考えてもみてほしい。89万人の難民のほとんどは、 ドイツ語を解さないイスラム教徒の若い男性だ。今では乱闘事件も後を絶たない。 それに対する国民の漠とした不安は、反民主主義や人種差別とは無関係ではないか。 しかもAfDは、難民を受け入れるなとは言っていない。 秩序だった受け入れを要求しているだけだ。それをしなかったがために、 今、国民の間に不安が広がっているというのが、彼らの主張だ。
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703 :日出づる処の名無し[sage]:2016/12/19(月) 00:54:28.53 ID:o8VvtvfV - >>702
■EU各国の本心は… とはいえ、政府ももちろん手を拱(こまぬ)いていたわけではない。 メルケル氏も長らく東奔西走しているが、何をするにもEUの同意が取り付けられない。 ハンガリーをはじめ、バルカンルートの国々が国境を閉じ始めていることはすでに書いた (人道主義でヤケドしたドイツ 「メルケル首相」の暗いクリスマス(1)を参照)。 おかげで今年はドイツに来る難民の数も激減する見込み(30万人前後)だが、 その代わり、難民は再び危険な地中海ルートに回帰している。 今年の地中海での溺死者はわかっているだけでもすでに4200人(国境なき医師団による)。 イタリアやギリシャの状況はますます絶望的だ。しかし、そこに溜まっている難民の 一部をEU各国が手分けして引き受けようというドイツの提案は、皆が賛成したものの、 実行はされない。心の中では皆、「これ以上難民はごめん。勝手に呼び込んだドイツが 引き取れば良い」と思っているのだろう。 一方、トルコに頼んで、難民が海に乗り出さないよう監視してもらう案も膠着したまま。 元々“臭いものに蓋”的で評判が悪かった案だが、現在、完全に暗礁に乗り上げてしまった。 エルドアン大統領が断行している粛清のせいで、トルコとEUの関係が極度に悪化しているからだ。 そんな中、AfDの躍進は止まらない。9月、メルケル氏のお膝元、 メクレンブルク=フォーポンメルンの州議会選挙では、CDUを押しのけて第2党に。 2週間後のベルリン市議会選挙(州扱い)でも大躍進し、すでに16のうち10州の議会で 議席を獲得した。AfDは連立相手がいないので、今のところ与党にはなれないが存在感は 強まっている。ベルリンの選挙での惨敗の後、メルケル首相は初めて、自身の難民政策の 失敗を認めた。ただし、難民数の上限を設けることは、いまだに断固拒否している。 *** 人道主義でヤケドしたドイツ 「メルケル首相」の暗いクリスマス(3)へつづく 週刊新潮2016年12月15日号 掲載 http://www.dailyshincho.jp/article/2016/12180800/?all=1
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