- 新・戦艦スレッド 93cm砲
662 :暫編第一軍[sage]:2019/09/15(日) 11:29:10.33 ID:AjATKvPv - >>632>>633
実際に統計的に捉えようとする試みは幾つもなされていますが決定版的なものはないようですね。 日本海軍、米海軍ともに命中率を単純に平均化したと思われるグラフもありますが、 条件の違いがどれほど考慮されているのか疑問ですし、 明らかに演習で撃っていない曲線で埋めているだけで現実的ではないと思われる距離帯もあります。 米国ではSRGモデルで評価する試みもあり、上記の単純平均グラフよりかなり低い値を算出する傾向があるようです。 これは射弾散布やMPIエラーの実績、標的の角度と面積などから計算するもので演習の命中率は直接には算入しません。 あちらの海軍大学校の計算はこの類と思われます。 このSRGモデルにも不満があるらしくニューモデルなるものも考案され、 旧モデルよりは高い数値が算出されていますが演習命中率の単純平均よりはやはりかなり低くなっています。 これらのどれを見るかでもだいぶ印象が変わってしまいます。 現状ては出来るだけたくさんの数字を見る、その数字の素性を知る、ことで感覚的に捉えることも大事ですね。
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669 :暫編第一軍[sage]:2019/09/15(日) 14:29:33.91 ID:AjATKvPv - >>664
その数字は演習に基づきますが米国海軍大学校で計算されたSRGモデルですね。 その数字の元となったと思われるグラフが手元にありますが、SRGモデルだと確かに3万ydで3%付近を通っています。 NEW SRGモデルだと同距離で約12%。 このグラフには参考として演習での実際の命中率が幾つかマーキングされていまして、 3万2千5百yd付近で約22%、2万9千yd付近で約19%、2万8千5百yd付近で約14.5%、 2万7千yd付近で約18%、2万5千5百yd付近で約10.5、約13、約16.5%、2万5千yd付近で約9%となっています。 また新戦艦に限って言えば、1944-45の実射の弾着図もいくつかありまして、 アイオワ級だけ抜き出すと延べ6隻56斉射分の戦艦サイズの投影面積とした場合の命中率の資料があります。 射距離/命中率 ニュージャージー 21,500yd/13.89% ニュージャージー 22,350yd/18.52% ミズーリ 22,900yd/22.22% ミズーリ 26,500yd/10.71% アイオワ 24,750yd/5.56% ウィスコンシン 23,000yd/25.93% SRGモデル(旧)も大変興味深い試みですが、まだ改良の余地ありのようです。
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675 :暫編第一軍[sage]:2019/09/15(日) 14:48:28.68 ID:AjATKvPv - 尚、>>664氏ご紹介の米海軍大学校SRGモデル命中率の計算根拠の一部がわかるグラフも別に存在していて、
有名なAMPレポートNo.79.2Rの一部SRG-P No.42が出所で、艦上観測で距離3万yd標的確度90度とした場合の計算ですね。 同じ資料からレーダー観測、航空観測の場合は約4%を通っています。 日本戦艦の場合も3万mで約10〜12%位を通るグラフがあるかと思えば、 黛氏の著作の一つでは大和の場合5%と語っていたり、 元になる演習から色々な分析がなされていて、決定版は容易には見つからないものです。
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680 :暫編第一軍[sage]:2019/09/15(日) 15:26:46.32 ID:AjATKvPv - >>668
否定するわけでは無いのですが、同じような話で「日本には長門があります」というバージョンも何かで読んだことがありますね。 満州事変の勃発した1931年9月18日時点の日米の重巡戦力ですが、 日本 古鷹型2隻、青葉型2隻、妙高型4隻、計8隻、8in砲64門 米国 ペンサコラ級2隻、ノーザンプトン級6隻、計8隻、8in砲74門 隻数で同等、水上砲戦力で米国優勢なんですよね。少し逸話が誤って伝わっているのかも知れませんね。 翌1932年になると日本が高雄型4隻(40門)、米国がポートランド級1隻(9門)で瞬間風速的に日本優勢に傾きますが、 米国は1933年にも同級1隻(9門)、1934年にはニューオーリンズ級5隻(45門)を竣工させて米国優勢に大きく戻し、 1936年と1937年に同級各1隻、1939年にウィチタ(9門)を加えて引き離すんですよね。 1932年 日12隻104門、米9隻83門 1933年 日変わらず、米10隻92門 1934年 日変わらず、米15隻137門 30年代に入ると重巡で日本が優勢だったのは1932〜33年の僅か2年間だけ。最上型4隻を加えても35〜37年竣工ですし米国にもブルックリン級が加わります。 古鷹から妙高、妙高から高雄の間隔だと条約が無くても次の重巡の竣工はどんなに早くて35〜36年になりますから1934年からは条約が無くてもついていけないんですよね。
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688 :暫編第一軍[sage]:2019/09/15(日) 17:00:39.79 ID:AjATKvPv - >>681
情報ありがとうございます。 福井静夫さんカウントミスしちゃったんですね。 満州事変の1931年なら8隻対8隻、翌年なら12隻対9隻ですものね。
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689 :暫編第一軍[sage]:2019/09/15(日) 17:03:07.81 ID:AjATKvPv - >>684
いやいや、条約が無くても改高雄型4隻の完成は1935-36年。もしかしたら一部は1934年度中に間に合うかな? という按配です。 条約が無くても条約下の米海軍に建造ペースで負けてしまうのですよ。 そしてもし無条約だと米国の建造ペースも上がるでしょう。ブルックリンを見よ!です。
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