- アトランティス〜諸文明の起源
229 :出土地不明[sage]:2016/07/08(金) 23:58:31.87 ID:TyXC/OGJ - 『ティマイオス』[編集]
『ティマイオス』の冒頭でソクラテスが前日にソクラテスの家で開催した饗宴で語ったという 理想国家論が要約されるが、その内容はプラトンの『国家』とほぼ対応している。 そして、そのような理想国家がかつてアテナイに存在し、その敵対国家としてアトランティスの伝説が語られる。 アマシス2世(英語版)アアフメス2世、紀元前600頃-526年)が即位した後の紀元前570-560年頃、ソロンは賢者としてエジプトのサイスの神殿に招かれた。 そこでソロンは、デウカリオンの洪水伝説で始まる人類の歴史の知識を披露する。 すると神官たちの中より非常に年老いた者が言われた「おおソロンよ、ソロン。ヘレネス(ギリシア人)は常に子供だ。ヘレン(ギリシア)には老人(賢者)がいない」 ? Pl.Tim.22b 神官は、古来より水と火により人類滅亡の危機は何度も起こってきており、ギリシアではせっかくある程度文明が発達しても度重なる水害により都市とともに教養ある支配階級が絶滅してしまうため、 歴史の記録が何度も失われてしまったが、ナイル河によって守られているエジプトではそれよりも古い記録が完全に残っており、デウカリオン以前にも大洪水が何度も起こったことを指摘する。 また、女神アテナと同一視される女神ネイトが神官達の国家体制を建設してまだ8000年しか時間が経っていないが、[注 10] アテナイの町はそれよりさらに1000年古い9000年前(即ち紀元前9560年頃)に成立しており、 女神アテナのもたらした法の下で複数の階層社会を形成し、支配層に優れた戦士階級が形成されていたことを告げる。 その頃ヘラクレスの柱(ジブラルタル海峡)の入り口の手前の外洋であるアトラスの海[7]にリビアとアジアを合わせたよりも広い、アトランティスという1個の巨大な島が存在し、 大洋を取り巻く彼方の大陸との往来も、彼方の大陸とアトランティス島との間に存在するその他の島々を介して可能であった。アトランティス島に成立した恐るべき国家は、ヘラクレスの境界内(地中海世界)を侵略し、 エジプトよりも西のリビア全域と、テュレニアに至るまでのヨーロッパを支配した。その中でギリシア人の諸都市国家はアテナイを総指揮として団結してアトランティスと戦い、既にアトランティスに支配された地域を開放し、 エジプトを含めた諸国をアトランティスの脅威から未然に防いだ。 しかしやがて異常な地震と大洪水が起こり、過酷な一昼夜が訪れ、あなた方(=アテナイ勢)の戦士全員が大地に呑み込まれ、アトランティス島も同様にして海に呑み込まれて消えてしまった。それ故その場所の海は 、島が沈んだ際にできた浅い泥によって妨げられ、今なお航海も探索もできなくなっている。 ? Pl.Tim.25c-d ここでクリティアスは太古のアテナイとアトランティスの物語の簡単な紹介を終え、以降ティマイオスによる宇宙論へ対談の話題が移る。
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