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ゲームセンター名無し
ワンダーランドウォーズ エロかわスレ20頁目 [無断転載禁止]©2ch.net

書き込みレス一覧

ワンダーランドウォーズ エロかわスレ20頁目 [無断転載禁止]©2ch.net
753 :ゲームセンター名無し[sage]:2016/06/30(木) 03:05:29.62 ID:PWE8hYx10
5レスもらいます
思いつきのネタ
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754 :ゲームセンター名無し[sage]:2016/06/30(木) 03:07:07.91 ID:PWE8hYx10
「今日も良い天気ですね」

窓の外を見ながら、わたしはそう呟く。
時間は昼過ぎ、今日のおやつ当番はわたしなのでこうしてキッチンに立っています。
午後のお茶会への準備は着々と進んでいき、ポットに紅茶をいれてからわたしはお菓子がしまってある棚へと向かいました。

「さて、今日は…アシェンの好きなバームクーヘンにでもしましょうか」

戸を開けて、バームクーヘンがある位置を確認しました。
そこにはあるべきものがなく、あるはずのないであろうものがおります。
口の端にバームクーヘンの欠片をつけた手のひら大の小さな生き物。
大きなリボンをつけたそれは、どこか仲間のアリスちゃんに似ておりました。

「あ、アリスちゃん…?」
「ぴぃ!」
「ごめんなさい、驚かせてしまいましたか?」
「…だいじょうぶです。むしろこちらのたいおうがいたりませんで」

アリスちゃんっぽいそれは何故か丁寧な口調でお辞儀をします。

「それで…貴女はアリスちゃんですか?」
「もしかしてわたしのことよんだです?ならばひとちがいかとー」
「そ、そうなんですね。それならもう1つ聞きたいことがあるのですが」
「なんなりとー」
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755 :ゲームセンター名無し[sage]:2016/06/30(木) 03:10:14.04 ID:PWE8hYx10
「ここにバームクーヘンがあったと思うのですが」
「ぴいぃ!たすけてほしいのー…」

アリスちゃんっぽいけどアリスちゃんではない何かは、何度も土下座をして頭を上下させました。
その姿がとても不憫に思えてきてしまったので、わたしはひとまず許してあげることにします。

「お腹が空いてたなら仕方ありませんよ」
「…わたしやかれない?」
「焼きませんよ」
「むざいほうめん?とうぜんのけんりをとりもどしてよいです?」
「完全に無罪というわけにはいきませんがわたしは怒ってませんから」
「ありがたやー、にんげんさんはてんしですー」

――――――

「で、こいつのせいで私のおやつは無くなったのだな?」

指先でアリスちゃんっぽい方を転がしながら、そうアシェンは毒づきます。
転がされてるほうを見れば、あらなんだか楽しそう。

「われなければがけからだいぶもじさないですし」
「崖からダイブ…?こともなしに楽し気にしているのは腹が立つな」
「まあまあ、代わりにプリンを用意しましたから」
「今日のところはそれで良いか」

アシェンは転がすのをやめて、スプーンを手にします。
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756 :ゲームセンター名無し[sage]:2016/06/30(木) 03:11:12.51 ID:PWE8hYx10
わたしも自分の分を取り出して、食べようとしたのですが…。
アリスちゃんっぽい方の視線がこちらへと向かっております、それはもう真っ直ぐに。

「えっと…食べますか?」
「よいのです?」
「サンドリヨン、あまり甘やかすな。こいつは既にバームクーヘンも食べたのだろう?」
「いいじゃないですか、珍しい小さなお客様におもてなしをしても。さあ、どうぞ」
「わーい!」
「わーい!」

何故でしょう。声が木霊して聞こえてきました。
気がつくとアリスちゃんっぽいのの隣に、猫耳っぽい大きなリボンをつけた、小さなシャリスちゃんっぽい新規様がおります。

「…気のせいか?今シャリスみたいのが増えたように見えたのだが」
「ええ、わたしもそう…」
「わたしらたのしいことがあるとふえますゆえ」
「そんなことよりぷりんだにゃー」
「ま、待て!二人ともサンドリヨンから貰うとサンドリヨンの分がなくなるだろう、私のを一口やるから1人こっちへこい」
「じゃあわたしが」
「いいえわたしが」
「じゃあ…わたしも…」
「わたくしがまいりますわ」
「「「どうぞどうぞ」」」
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757 :ゲームセンター名無し[sage]:2016/06/30(木) 03:12:18.59 ID:PWE8hYx10
今度は、赤毛のと金髪の方々が知らぬ間に増えておりました。
言わずもがな、ミクサちゃんとリンちゃんにそっくりです。
4人は各々プリンへ向かうともっもっもっ…と口に入れ始めます。
一口食べると、満面の笑みを空に向けておりました。

「頭が痛くなってきた…」
「そ、そうですね」
「にんげんさんずつうにおこまりで?」
「もっぱらの原因はお前たちだがな…」
「でしたらこちらさしあげますー」

アリスちゃんっぽい方は懐から小瓶を取り出しました。
小瓶は彼女より明らかに大きいはずなのですが、もしや物理法則さんは暇をいただいているのでしょうか。
差し出されたどりんくみぃ、と書かれているそれを手に取ります。

「これは?」
「のむとげんきになれるかもです」
「かも、では困るのだが」
「ずつうせいりつう、ひろう、ときわすれ、まんしん、あいどるとれーどなんかにこうかあり」
「え、えっと、成分は…」
「はんぶんはやさしさでできてるのであんしんです?」
「もうはんぶんはきかぬほうがよいかと」
「とりあえずてんねんゆらいとだけ」

思わずアシェンと顔を見合わせます。
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758 :ゲームセンター名無し[sage]:2016/06/30(木) 03:13:43.42 ID:PWE8hYx10
心が読めなくとも、「これ、飲まないとダメだろうか?」という気持ちが伝わってきます。
きっとわたしもそんな顔をしているのでしょう。
意を決して、小瓶の蓋を開けました。
甘いのか、酸っぱいのか、薬臭いのか、生臭いのかよくわからない匂いが辺りに漂います。

「お、おいサンドリヨン…」
「…いただきます」
「待て!」

喉を通りすぎていく得体の知れない感覚。
液体が落ちていくのと一緒に、自分も浮遊しているように感じます。
そのままわたしは底知れぬ闇の中へ…

――――――

「あ、サンドお姉ちゃんだ!」
「こんなところでお昼寝なんて珍しいね」

聞き慣れた声がしてわたしは目を覚まします。
気がつけば、木漏れ日の射し込む木の根に腰かけていました。
こちらを覗きこんでいるのは、いつも通りのアリスちゃんとシャリスちゃんです。

「あ、お二人とも元に戻ったんですね」
「元に戻る?」
「お姉ちゃん寝ぼすけさんかにゃー」

どうやら、さっきまでのことは夢だったようです。
笑い始めるわたしを見て不思議そうに顔を見合わせる二人。
どうせだからそれについて話してあげようと思います。
皆でプリンでも食べながら。


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