- Quest of D part391
144 :ゲームセンター名無し[sage]:2010/03/17(水) 00:08:40 ID:oWx9eWnb0 - >>142
まだPC版D.NETという道が残ってるんだぜ? まだPC版D.NETという道が残ってるんだぜ?
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555 :ゲームセンター名無し[sage]:2010/03/17(水) 00:17:02 ID:oWx9eWnb0 - 当たった側が言うなよw
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569 :ゲームセンター名無し[sage]:2010/03/17(水) 01:31:23 ID:oWx9eWnb0 - >>564
それ器物破損っていう立派な罪だからね。
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574 :ゲームセンター名無し[sage]:2010/03/17(水) 02:07:23 ID:oWx9eWnb0 - 偶然なら許せるけど、野良で毎回わざと味方攻撃しようとする馬鹿は氏ね
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702 :たまには湿っぽいクールと熱血1/4[sage]:2010/03/17(水) 02:18:49 ID:oWx9eWnb0 - 「予測される戦闘領域はこの辺りです」
人が良いのだろう。オペレーターは申し訳なさそうにそう告げた。 作戦の内容が知らされたのは、機体と共に部隊が輸送機に乗せられ矢継ぎ早に基地から離陸した後だった。 まだ夜明けまでは1時間はある。 戦況は刻々と変わるし、敵がこちらの都合に合わせてくれるわけではない━━むしろ意図的に不都合なタイミングで動こうとする。 それは承知しているが、それでもこんな事態は異例だった。 恐らく<熱血>や<お嬢>辺りはコクピットでぼやいていることだろう。 「市街戦か」 送られてくるデータを閲覧しながら呟く。市街での戦闘は別段珍しいことではない。 作戦目標は敵勢力が市街に設営途中のベースの破壊とその周辺の制圧。 緊急を要する体で出撃した割に任務の内容もいつも通りだった。 「これは……」 地形データには、これから銃弾飛び交う戦場となるであろう街の名が記されていた。 見知った名だ。驚きが無かったと言えば嘘になるだろう。 それと同時に『こんなものか』という意識が湧き上がってもいた。諦観、とでも言うのだろうか。 戦闘が終わって周辺の索敵と臨時拠点の形成が済めば、ボーダーは御役御免とばかりに愛機から降ろされる。 そこから先、ブラストに関わるのは整備兵だからだ。 この流れは戦闘の勝敗に関わらない。ただ勝ち戦の後の部隊に流れる空気は、負け戦のそれと違って悲愴感は薄い。 整備兵の覇気のある姿を見てやっと勝利を実感するボーダーは多いらしい。 そしてまたいつ指令が下されるかもわからない次の作戦までに休息を取る。それがボーダーの日常だ。 戦争という非日常が日常にすり替わる。おかしな話だとは思う。 自機の整備風景を眺める酔狂な趣味のない俺は、拠点の外れにある小高い丘に登っていた。 元々拠点は街から少し離れた高所に作られているため、丘からは数時間前まで戦場となっていた街を一望できる。 轟音を響かせボーダー達が生死を賭けて戦っていたとは思えぬほど、上から見る街は静かだ。 所々でゆらゆらと揺れる黒煙、今はそれだけが街で動く全てだった。
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703 :たまには湿っぽいクールと熱血2/4[sage]:2010/03/17(水) 02:19:35 ID:oWx9eWnb0 - 「……?」
背後からの気配に俺は振り返る。誰かが丘を登って来ていた。 「お、いたいた」 「<熱血>、俺を探していたのか? 何の用だ」 「こいつを一緒に『嗜もう』と思ってな」 そう言うと<熱血>は手に持っていた何かを投げて寄越した。 片手でそれを受け取ると同時にヒヤリとした感覚が伝わってくる。部隊に配給品として渡されているビールだ。 <熱血>は俺が受け取ったのを確認すると、待ち兼ねたとばかりに自分のビール缶を乱暴に開け呷った。 俺も蓋を開け軽く口を付ける。 部隊に配給されるビールはアルコール濃度が抑えられている。ビール風飲料といった方が正確かも知れない。 雰囲気を味わう分には問題ないが、残念ながら味は悪い意味で保証済みだ。 「プッハ! やっぱり配給品は不味いぜ。冷えてるのがせめてもの救いだな」 言葉とは裏腹に<熱血>は2本目に手を付けようしていた。ビール缶の飲み口と一緒に口も開く。 「なあ<クール>。この街の事、知ってるのか?」 「……何故そう思う?」 「ん〜、なんか普段と様子違ったからな。それに高所から街を眺めるなんてお前にしては珍しい。<ナルシー>がやりそうな事じゃないか」 まったく、こいつは。 「やれやれ。普段は抜けてるように見えて、こういう時は鋭いんだよな」 「……褒めてるのか? 貶してるのか?」 「さあな」
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704 :たまには湿っぽいクールと熱血3/4[sage]:2010/03/17(水) 02:20:24 ID:oWx9eWnb0 - 年甲斐もなくむくれる<熱血>から視線を街に戻す。
目に映るのは『生』という概念がゴッソリと抜け落ちた暗い街。 「ここは……」 ニュードに汚染され淀みきった河川。浸食が進んだニュード独特の色彩を放つ鉄塔。 砲弾とブラストに踏み荒らされ、元は何だったかもわからない瓦礫の山。いくつかの民家は辛うじて原型は留めてはいるものの、既に住むべき主は居ない。 アスファルトで舗装された道路に転々としている茶褐色の点は、榴弾が穿ったクレーターだろう。 「俺が生まれ育った街だ」 「そう……か」 街ではまだ黒煙が揺れていた。 「所詮は自分から捨てた故郷だ。正直に言うと、今回の作戦でも特に何か思い至る所はなかった」 尤も、まさか戦争するために帰郷するとは夢にも思っていなかったが。 大陸を東西に貫く鉄道網の要衝として栄えたこの街も、今では一般人の立ち入りを禁止されている重度汚染地区になっていた。 ここだけではない。エイオース事件とそこから発生したニュード争奪戦で壊滅的被害を被った街は、世界各地に存在している。 「お前の故郷はどうなんだ」 「俺か? 俺に故郷なんかねえよ。物心付いたときからずっと根無し草だったからな」 「そうか」 興味も無いといった様子で2本目のビール缶を空にする。 「……皮肉だな」 「うん?」 熱血にしては珍しい━━こんな事を言うと怒るだろうが━━神妙な面持ちだった。 「『人類をエネルギー問題から救う宇宙からの贈り物、ニュード』」 「おいおい、まさかこんなビールで酔っぱらったんじゃないだろうな」 「茶化すなよ。<GRF>がニュードの存在を発表したときの売り文句だよ。聞いたことあるだろ?」 「ああ」 「でも今はニュードの汚染と取り合いが人々の生活を奪ってる。こりゃあ盛大な皮肉だよ」 それで飯を食ってる俺達が言えた義理じゃないが、と熱血は付け加えた。 「確かにな」
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705 :たまには湿っぽいクールと熱血4/4[sage]:2010/03/17(水) 02:21:18 ID:oWx9eWnb0 - エイオース事件によって地表に降り注いだ大量のニュードは、人々にとって恵みの雨などではなく純然たる暴力でしかなかった。
ニュードの被害は直接的なものだけではない。 世界がニュード回収に躍起になっている間にもエネルギー問題は深刻化の一途を辿り、人々はいつ終わるとも知れぬ戦火に怯える。 そして戦場で失われていく幾多の命。 その当事者として俺は戦場にいる。 俺の故郷を破壊したのはGRFでもEUSTでもない。俺自身だ。 口の中に広がる苦みはビールのものだけではないだろう。 俺はそれを誤魔化すようにビール缶を口元に運び残りを一気に流し込む。 ただでさえ薄いアルコールの気が抜けたビールは、不味い水でしかなかった。 「そろそろ戻るか」 「待った」 空き缶片手にベースに戻ろうとした俺を<熱血>が手で制止する。 「実はまだあるんだなこれが」 ニヤリと口の端を歪め、懐から先程と同じビール缶を取り出す。 こいつはまだここで晩酌をするつもりらしい。 「あんまり外でフラフラしてると、酒の肴がベテランの小言になるぞ」 「うへっ。不味い酒が余計マズくなる」 ベテランに正座させられ3時間も説教を頂いた先日の一件を思い出したらしい。 それは勘弁だな、と<熱血>は肩をすくめるとベースに向け歩き出す。が、何を思ったのかまた街の方へ顔を向けた。 「なんだ?」 「いや……。なあ、お前の住んでた家ってどの辺りにあるんだ?」 「ああ。さっきお前が砲撃で敵機もろとも吹っ飛ばした」 「ウェッ!?」 「冗談だ。随分前に取り壊されてしまったらしい」 「お前なあ……! この空気でそんな冗談言うか、普通。趣味悪ぃぞ!」 「ハハッ、奇襲成功というやつだ」 挑み掛かってくる<熱血>を軽くいなしその足で俺は丘を足早に駆け下りた。 故郷を失った俺と、故郷を持たない<熱血>。双方とも『故郷』に対して特別な念を抱いてはいなかった。 だがそれで構わない。 畢竟、俺達は戦争屋だ。今まで何度も誰かの故郷を壊してきたし、そして今後も誰かから故郷を奪うことになる。 そんな人間は既に故郷を想う権利を失っているのかも知れないのだから。
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706 :ゲームセンター名無し[sage]:2010/03/17(水) 03:09:32 ID:oWx9eWnb0 - 以上、お目汚し失礼しました。
戦闘の合間の一コマってのが好きなので、たまにはこういう湿っぽいのもどうかなと。 まあ最後のやり取りが書きたかっただけなんですけどね! ていうか4回しか連投してないのに連投規制喰らうとは。 夜中だからもうちょっと投下間隔開けるべきだったか。
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