- 【まどか☆マギカ】美樹さやかは居合斬り可愛い187
198 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2014/04/26(土) 22:49:58.73 ID:Pq8yFR2e0 - 「世紀王は怪人を殺します。」
「なぜ殺すのだ。」 「ゴルゴムの仕業だな、というのですが、誰もそんな、組織に所属しては居りませぬ。」 「たくさんの怪人を殺したのか。」 「はい、はじめは妖族のスカル魔さまを。それから、ロボットのキューブリガンを。 それから、キュルキュルテンを。それから、アッチペッチーさまを。それから、ドグマログラさまを。それから獣人のガイナガモス様を。」 「おどろいた。世紀王は乱心か。」 「いいえ、乱心ではございませぬ。地球を、やる事ができぬ、というのです。 このごろは、復活したシャドームーンをも、お倒しになり、少しく身体の頑丈な者には、 怒りの王子に変身することで内部から破壊して居ります。リボルケインを拒めば銃で 撃たれ、蜂の巣にされます。きょうは、六人殺されました。」 聞いて、ジャークは激怒した。「呆(あき)れた世紀王だ。生かして置けぬ。」 ジャークは、クライシスの将軍であった。マントを、羽織ったままで、のそのそ採石場にはいって行った。 たちまち彼は、ロボとバイオのライダーに捕縛された。調べられて、ジャークの懐中からは短刀が出て来たので、騒ぎが大 きくなってしまった。 ジャークは、世紀王の前に引き出された。 「地球人類を脅かす理由は何か。言え!」世紀王ブラックサンは静かに、けれども威厳を以(も)って問いつめた。 その世紀王の顔は漆黒(しっこく)で、一対(いっつい)の複眼(ふくがん)は、血のように赤かった。 「クライシス帝国のためだ。」とジャークは悪びれず答えた。 「怪人の帝国か?」世紀王は、憫笑(びんしょう)した。「仕方の無いやつだ。貴様らは、人の命の重さがわからぬ。」 「言うな!」とジャークは、いきり立って反駁(はんばく)した。 「環境破壊は、最も恥ずべき悪徳だ。地球人類は、クライシス50億の民をさえ脅かして居る。」 「闘うのが、正当の心構えなのだと、おれに教えてくれたのは、おまえたちだ。 クライシスの横暴は、許す事はできない。地球は、もともと我々の星だ。渡す訳には、いかない。」 世紀王は落着いて呟(つぶや)き、ほっと溜息(ためいき)をついた。「おれだって、平和を望んでいるのだが。」
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