- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1084【本スレ】
832 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:34:24.08 ID:6QNuzOl30 - とりあえず、妄想スレもないことだし
本スレでも妄想の話しないか
さゆりんご妄想のドラマ化とかね
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1084【本スレ】
851 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:39:38.86 ID:6QNuzOl30 - さゆりんご妄想は全員40歳ぐらいだから
本人が演じられないんだよな
さゆりんごは菅野美穂かな？
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1084【本スレ】
864 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:43:50.47 ID:6QNuzOl30 - さゆりんご娘はさゆりんごで決定
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1084【本スレ】
876 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:46:22.29 ID:6QNuzOl30 - 40歳ぐらいの女優
松嶋ななこ
深津えり
木村たえ
あたりが使える世代の女優かな
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1084【本スレ】
881 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:47:35.67 ID:6QNuzOl30 - とりあえず1回おーぷんに読みにきてよ
作者も書き直すみたいだからさ
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891 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:49:55.24 ID:6QNuzOl30 - もう生駒ちゃんは男にならないからさ
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899 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:52:24.04 ID:6QNuzOl30 - みんなさゆりんご好きじゃん
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907 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:53:50.82 ID:6QNuzOl30 - >>898
みんなが叩いたからじゃん
だから書き直すんだよ
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921 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:57:04.11 ID:6QNuzOl30 - 1000なら
次スレは
さゆりんご妄想のレス以外禁止
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
7 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 15:59:02.29 ID:6QNuzOl30 - 新宿の街は夕暮れを迎え、人々はまだ始まったばかりの連休を前に、普段よりもやわらかい表情を浮かべ歩いている。
そんな朗らかな群衆の中を、一際明るい表情で歩く一組の母娘がいた。
母親の年のころは40辺りであろうか、ぷっくりと肉のついたその体型は温かい幸福の色を纏い
掌や首筋に残る苦労の後も、その朗らかさの中ではかけがえのない宝物のように輝いて見える。
娘は高校生くらいだろう、髪は一本に結わえられ、顔には薄く化粧がされている。
まだ若く痩せてはいるが、輪郭には母親と同じ優しげな丸みがある。それが気になるのか、あごを隠すようにサイドの髪は垂れ下がっている。
一言で言って可愛い子である。学校では人気者だろう、男女問わず好かれるタイプの柔和な顔立ちだ。
「あーあ。私もあんなふうに綺麗になりたいなー」
娘は呟きながら視線を上にあげる、そこには、ダークスーツに身を包みこちらを睨みつける美女のポスターがある。
現在の日本映画界を代表する大女優、白石麻衣だ。
「のぞみもかわいいやんかー」
母親も街を見下ろすその女神を見上げる。その幸せそうな顔に、何故か一瞬暗い影がよぎる。
「何言ってんの！ママに似たせいでこの丸顔。こんなんじゃ美人とはいえないよ！」
のぞみと呼ばれた娘は、キッと母親の方を睨む。しかし、その顔には迫力というものは微塵も感じられない。優しい子なのだろう。
「…ママもなー昔はあの子くらい可愛かったんよー」
「嘘つくのやめてよーそんなわけないじゃん！」
のぞみはいかにもあきれたと言ったような顔を作る。ころころ変わるその表情は、見ていて飽きない。
「ほんまやでー！さゆりんごパーンチ！！」
良く通るその声に、前を歩くカップルが何事かと振り返る。そしてそこに奇妙な中年の姿を確認すると、慌てて元の方を向いた。
「ちょっとやめてよ！恥ずかしいじゃん！」
のぞみは前に突き出された母親の右手を掴んだ。白い頬は羞恥のピンクにみるみる染まっていく。
「なんでーかわいいやんかーヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ」
笑う母の顔に、微塵も後悔の色は浮かんでいない。
「もう、いい年なんだからさー。いい加減その感じやめたら？」
「何がやねん！ウチは本気やで！」
「はいはい……」
すっかり慣れているのだろう。のぞみは特にそれ以上の言及をすることもなく、話題を変えた。
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10 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:00:07.10 ID:6QNuzOl30 - 「しかし、MARIKKAのショップってオシャレだったねー」
のぞみは手に提げていた、奇妙なシロクマのロゴが入った袋を持ち上げしみじみとこぼす。
「せやなーウチちょっと緊張したやんかー」
「若者向けのブランドだもんね、ママみたいな人いなかったねｗ」
「ほんまやで、ウチみたいなおばさんの行く店ちゃうわ……ってなんでやねん！」
まるで熟練の夫婦漫才のように二人の息はぴったりだ。仲の良い母娘である。
「奥に貼ってあったでっかいポスター見た？あの人がオーナーデザイナーの伊藤万理華さんなんだって！
もう30代の中頃くらいらしいけど、でもすっごい可愛いくてオシャレな人だったね」
のぞみは目を輝かせている。オシャレや可愛いというキーワードに目が無い年頃なのだ。
「……せ、せやなー。ちょっと丸顔やったけどな」
「確かにｗでも凄いよね、あんなにでっかいブランドのデザインを一人でやってるんだから。カリスマだ」
カリスマ、という響きも若者にはたまらないものである。
「立派になったなぁ」
母が何気なくつぶやいた一言に、のぞみは怪訝な顔で反応する。
「立派になった？ママあの人のこと知ってるの？」
「え！？…あ、あのブランドは出始めの頃行ったことあるんよ、まだちっちゃなショップだったからな、それ思い出したんよ」
母の顔には少し焦りの色が浮かんだが、のぞみはそれに気づかない。
「そうなんだ！出始めの頃ってことは、まだ私が生まれてまもない時だよね？どんな感じだったの？」
「そ、そうやなぁ…もう昔のこと過ぎて忘れてしまったなぁ。あんまりウチファッションに詳しくないしな。そんなことより、今日の夕飯どうする？」
少々無理やりな話題の変え方ではあるが、のぞみはそれほど気にならなかったようだ。
「そっかぁ、晩御飯はねーとんかつが良い！だって今日金曜日でしょ？」
「せやな！じゃあおいしいお肉買ってかえろな」
「うん！」
満面の笑顔で応えるのぞみ、その顔を優しい表情で見つめ返す母親。
母娘は手を繋ぎながら、駅へと吸い込まれていく。痛みを忘れたそよ風が二人の身体を静かに通り抜けて行った。
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11 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:00:54.89 ID:6QNuzOl30 - 東京六本木、高層ビルの中庭に設置されたステージの前には、既に多数のマスコミがつめかけている。
彼らは皆一様に鋭く下世話な顔をしており、黒いスーツに身を包んだその姿は通りに目を光らすカラスのようだ。
彼らの周りには、さらにたくさんの観客が待機している。
その多くは若い女だ、高校生から大学生と言ったところだろうか。六本木の街にふさわしく、顔だちの整った子達が揃っている。
しかし皆一様に、個性的であることを目指すあまりの無個性さ、とでもいうような均一化された雰囲気を纏っている。
彼女たちにとって、この集団に属しているということが何よりの称号なのだろう。すべての顔に緊張と誇りを見て取ることが出来る。
どうやら進行が少し遅れてるようだ、あわただしくスタッフが行き来し、マスコミたちは苛々した表情を隠さない。
楽屋へと向かい、その様子をうかがう。
そこには3人の女がいた。皆40代くらいであろうか、洗練された雰囲気を放っている。
「なな無理やーやっぱできひん…」
その中の一人、栗色の髪の女が顔を手で覆っている。どうやら泣いているようだ。
「何言ってんの！しっかりしてよなーちゃん」
傍に立つ女が、その肩を掴み励ます。不思議な存在感の女だ。
堀の深い顔はどこかラテンの香りを漂わせ、口許の黒子が男たちの欲望を掻きたてる。
しかし、150cm程度の低い身長、子供のような澄んだ声がその顔つきとアンバランスで、見るものに一歩踏み込ませない壁を感じさせる。
「でも……なな、あんなたくさんの人の前で喋れへん」
泣いている女はまだ顔を上げない。
「私が代わりに話そうかｗ」
すると、もう一人の女が意地悪く声を発した。
こちらもまた、独特の存在感を放っている女だ。
外にいる観客たちと同じように、少しカールがかかったショートボブ、度の入っていない黒縁の眼鏡、チェックのシャツといった服装は、まさに教科書道理ではある。
だが、その表情には形容しがたい強さが宿っている。それは、時に周りを傷つけることすら厭わない種類のものだ。
一方で、その物腰には深い信頼と優しさが溢れている。心を許した人間には、しっかりと向き合うタイプなのだろう。
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14 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:03:11.42 ID:6QNuzOl30 - 「ちょっとななみん！こんなときに冗談はやめてよ！」
顔の濃い女が苛々した口調で注意する。冗談に付き合うほどの余裕はない。
「はいはいごめんなさいｗじゃあ私は先に行って少し場を盛り上げとくからさ、早めに来てね」
ななみんと呼ばれた女は手をひらひらと振ると、ステージへと消えて行った。
少しの沈黙が流れる。部屋には栗色の髪の女の泣き声だけが静かに響く。
「ねぇなーちゃん……私思い出したよ」
顔の濃い女が静かに口をひらいた。
「…何を？」
「なーちゃん、昔もこんな風にボロボロ良く泣いてたよね。ほら、乃木どこのエピソードトークの回でさ、自分の話が弱いって泣きながら喋ってたりしてたじゃん」
「太った鳩の話やな…」
泣いていた女が顔を上げる。魅力的な顔立ちをした女だ。
その瞳は涙に切なく潤み、口元は何かを懇願する言葉に相応しい甘い形をしている。
悲しく脆い表情は、まるでタンポポの綿毛のような儚い印象を見るものに与える。
「そうそう、可愛かったなぁ。あんなことで泣く子なんて普通いないからさー」
「そんなことないやろ、さゆにゃんとかまっつんも良く泣いとったやん」
「そうだけどさー。でもやっぱ涙っていうとなーちゃんのイメージなんだ。
2作連続でセンターが決まった時も『不安です』なんて言ってぽろぽろ泣いてたよね」
女は遠くを懐かしそうに見つめながら続ける。
「そんななーちゃんを見て、結構皆誤解してたんだよね。ファンの人もメンバーもさ。
『この子大丈夫か？心弱すぎじゃないか』って」
「……」
「でもそんな泣き虫のなーちゃんが、実はとても強くて立派な人間なんだって活動していくうちに気付かされたんだ。」
「なな、そんな大した人間ちゃうで……」
女は再び顔を伏せる。
「ううん、謙遜しないで。なーちゃんはとても凄い強さを持った人間だよ。
センターに決まってアンチが一気に増えた時も、松井さんがやってきて凄い揉めた時も、いつだってなーちゃんが一番先頭にたって全部を引き受けてくれてたよね。
私なんかキャプテンなのにおどおどしてばっかだったけど、なーちゃんを見てすっごく勇気もらってた。
ああ、この子は凄い子だなって。私と同い年なのに、こんなに立派なんだって。
だからなーちゃんは私にとって、永遠の推しメンなんだよ。
ねぇ、なーちゃん。もう一度私にあの時の感動を教えてよ。今度は私も一緒に隣に立つからさ！」
顔の濃い女は一気にまくし立てると、その大きな瞳からぽろぽろと大粒の涙をこぼし始めた。
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17 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:04:34.53 ID:6QNuzOl30 - 「玲香……ごめんな、そんな風に思ってくれてたなんて。なな気づかんかった…」
もう女の顔に涙は光ってはいない。
「玲香、ウチ勇気が湧いてきたで！」
にっこりと笑ったその顔に、もはや先ほどまでの弱弱しい乙女の姿を見ることは出来ない。
そこにあるのは、決して折れない鉄の意志と、くすむことのない強い光だ。
「なーちゃん…」
「ごめんな玲香、こんなぐずぐずしてて。もう大丈夫や！やったるで！」
「そう来なくっちゃ！」
玲香と呼ばれた女も、涙を拭き笑顔を見せる。
「さぁ行くで！ななみんが待ってるからな」
二人はステージへと向かい駆け出していった。
ステージ上では、ななみんが軽快な口ぶりでトークを続けている。
「私と七瀬が出会ったのは乃木坂46というアイドルグループで、まぁ皆さんご存知ないと思うんですけど、当時は結構人気あったんですね
で、七瀬はかなり人気があって。まぁ私もなんですけどｗセンターっていう真ん中のポジションを務めてて、当時から才気あふれる子でしたね
特に絵はやっぱ上手くって、私も美大に通ってたんですけど彼女の絵には一目置いてました。
どいやさんってキャラクターは実はその当時からあったんですね、彼女が持ってるスケッチブックには一面その絵が描かれてて。ちょっと不気味ですよねｗ」
観客たちは、楽しそうな顔をして聴いているが、マスコミにとってはどうでも良い話なのだろう。彼らは苛々した顔で愛想笑いも浮かべない。
ななみんは少し焦った顔で、チラッと舞台袖に視線を向ける。
すると、その表情が一気に和らいだ。
「ようやく準備ができたみたいですね。さぁ、それでは本日の主役二人に登場していただきましょう！
『どいやさんシリーズ』で一躍世界の絵本界に大ブームを巻き起こした西野七瀬さん、そして彼女をデビューからずっと支えてきた編集者の桜井玲香さんです！」
地鳴りのような拍手が巻き起こる。マスコミたちは慌ててカメラを向ける。
まぶしいフラッシュに照らされて、二人が壇上に上がってきた。
「玲香、ありがとうな」
西野がそっと呟く。
「え、何？きこえないよー」
「もう…ありがとうの二度聞きは禁止やで
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
20 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:05:42.25 ID:6QNuzOl30 - 「きーもーちかーくしてー じわじわちかづくよぉ〜うぉうぉ〜〜〜 さゆりーん」
母娘の家では、夕食の準備が進んでいた。
母は気持ちよさそうに鼻歌を口ずさみながら、買ってきた豚肉にパン粉をまぶしている。
その横で、のぞみは怪訝な顔をしながらキャベツを刻む。
「ねぇ、前から思ってたんだけどさ、その曲何？」
「え、あ、あぁ昔流行った曲やで。まだのぞみが生まれる前やな」
パン粉をまぶす手が一瞬止まる。母は少し動揺しているようだ。
「ふーん、なんて曲？」
「えーとなんやったかなー、もう大分昔の事だから忘れてもうたなー」
「えー。なんで歌ってる曲のタイトルも忘れるのよー。
それに、さゆりーんって最後のやつ、何それ？ママの事なの？」
のぞみは少し軽蔑を含んだまなざしで、母の横顔を見つめる。
「そ、そうやでー。当時はこの曲にこうやって人の名前入れるのが流行ってたんやでー」
「へー、変なの。まぁいいや。はい！できたよー」
のぞみの手元には大量の千切りが盛られている。一体どれほどのキャベツを刻んだというのだろう
「ありがとうやでー。もう休んでてええで。あとはウチがやっとくから」
母は少しほっとしたような顔で、娘をリビングへと促す。
「お腹すいたよー」
「もうすぐで出来上がるからな。楽しみに待っててなー……もう歌うのやめとこ」
母が小さくつぶやいた。
テーブルには、少し黒く焦げたカツと大量の千切り、大きく具材がカットされた豚汁が所せましと並んでいる。
しかし、その椅子に座っているのは、母娘二人だけだ。どうやら父親はいないらしい。
「いただきまーす」
元気よく挨拶するのぞみの笑顔から、その影は全く感じられない。
「うーん美味しー」
「ほんまや、うまくいったわ」
「やっぱりママの揚げたとんかつが一番だよ」
「せやろー。のぞみも千切り切るの大分上手くなったやんかー」
朗らかな母娘の会話は、まるで最初から父親なんて必要ないかのように完璧な幸せを放っている。
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
21 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:06:38.31 ID:6QNuzOl30 - 「そういえば、今野先生そろそろ産休やろ？」
「あーそうだね。もう大分お腹大きくなってきてるもん。」
のぞみは箸の動きを止めることなく返す。よっぽど美味しいようだ。
「そら良かったなー。元気な子供産んでほしいなー」
「案外ああいうタイプが自分の子供には甘かったりするんだよね」
「そら、誰にとっても自分がお腹痛めた子供ってのは格別に可愛いもんやで」
母はしみじみとした顔を作るが、やはりその箸は止まらない。親子そろって大食いのようだ。
「産休ってことは誰か代わりの先生が担任になるんか？でも菊池先生も今お休み貰ってるんやろ、人手足りるんかな？」
「うーんどうなんだろ、噂では誰か新しい先生を呼ぶらしいよ」
「そうなんや。その人が暫く担任になるんかな？」
「どうなんだろうねー。でもいい先生だと良いな。」
「せやなー。面白い人だとええなー」
二人は会話を続けながら一心不乱に食べ続け、気づけばあんなに大量にあった料理は殆どなくなっていた。
「あーお腹いっぱいやー。ごちそうさま」
「うん、美味しかった。ごちそうさま。あ、私が後片付けするから良いよ」
のぞみは立ち上がろうとする母を手で制すと、食器を重ね流しへと運んでいく。
「どうしたんや一体。そんなことしたって何も出えへんで〜」
母は目を丸くして、その様子を眺めている。
「ちがうよー。今日はママに買い物付き合ってもらったからその恩返し。それに、いつも作ってもらってばっかで申し訳ないしね」
気恥ずかしいのだろう。のぞみはわざと母の顔を見ないようにしている。
すると、母が立ち上がりその小さな体に抱きついた。
「ちょ、ちょっとママ何ー？重いよー」
「申し訳ないことなんか何もないんやで、ウチはのぞみがこうしてそばにいてくれるだけで幸せなんやから……」
どうやら少し泣いているようだ。声に涙の音が混じる
「な、何急に…どうしたの？」
「いや…よく大きく育ってくれたなぁって思ってな」
のぞみの身体を離す母、恥ずかしそうに笑うその頬は紅潮している。
「何それー。……ここまで育ててくれたのはママでしょ。私だって感謝してるんだよ。いつもありがとうって」
「のぞみ……」
「だからたまにはこうやって恩返ししたいの、良いから良いから、座ってて」
食器を洗う音が部屋に静かに響く。いつもより温かく聞こえるその音が、母娘の夜をそっと彩っていった。
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1084【本スレ】
972 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:09:07.56 ID:6QNuzOl30 - がんばれさゆりんご妄想
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
22 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:10:43.17 ID:6QNuzOl30 - 高円寺の駅前には酔った若者たちが溢れ、もう日をまたごうかと言うのにまだまだ眠る気配を見せない。
そんな喧騒から少し外れたビルの地下、小さなバーのカウンターに女が一人で座っている。
肩の下あたりまで伸びた長い黒髪、目深に被られた大きめのベレー帽、デニムのジャケットに合わせられたスキニーのパンツ。
一見すると洗練された中年女性だが、その顔立ちは異質だ。
まるで満月のような丸い輪郭の中に、バイカル湖のように深く澄んだ大きな目が二個、その下には負けじと存在感を主張する大きな鼻。そして、幼さの残るキャンディのような唇。
一目ではその印象を語ることは出来ない。しかし、その顔には何か見るものを圧倒する強烈な力がある。
それは春の嵐のようにすべてをなぎ倒す強さでもあると同時に、溶けかけた氷細工のようにすぐ崩れてしまう弱さだ。
女の前にはウイスキーグラスが置かれている。中には水で割られたバーボンが少し。
女はそれを掌で包みながら、その何かを見ているようで何も見ていない瞳をある一点に注いでいる。
バーテンダーが氷を砕いている少し横、そこには一枚のポスターが貼られている。
「そのポスター……」
女が声を出す。少し膜のかかったような、それでいてしっかりと胸に響く声だ。
「ああ、これですか。井上小百合さんの凱旋公演のポスターですよ。」
「そう……」
女はあまりいい心持ではないようだ。声の響きが一層ぼやける。
しかしバーテンダーは全く意に介さなかったようだ、話を続ける。
「いや、しかし誇らしいですよね。まさか日本人のサックス奏者が本場アメリカで大成功を収めるなんて。
しかも女の人ですよ。凄いなー。
なんでも、今度の凱旋公演には古くからの盟友である川村真洋さんもゲストとして参加するらしいです。オールスターですね。」
まるで自分の事のように嬉しげに語る彼は、きっと音楽が好きなのだろう。
しかし女はそれに対して言葉を返さない。ただじっとそのポスターを見つめるだけだ。
怪訝に思ったバーテンダーは女の顔を暫時見つめた、そして何かに気付いたような顔をする。
「あれ、お客さん、どこかでお見かけしたことがあるような…？」
すると女は慌ててベレー帽をいっそう深くかぶると、ウイスキーを飲み干し、立ち上がった。テーブルには一万円札が置かれている。
「そんな古い手口通用しないわよ。もう帰る、ごちそうさま」
バーテンダーは突然の女の行動にしばし面食らっていたが、気を取り直し、既に出口に向かい歩き出した女に声をかける。
「お客さん、お釣りは？」
「とっておいて！」
外はすっかり夜も更け、肌寒い風が吹いている。
女はジャケットの襟を立てると、騒がしい駅前に背を向け歩き出した。歌を口ずさみながら。
「室町時代にー流行った言葉 かけてあーげるー……まりっかまりっかまりっかまりっか まりっかりっかりまりっか……」
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23 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:11:34.51 ID:6QNuzOl30 - 朝になり、母娘の家はあわただしく動き出す。
「もーなんで起こしてくれなかったのーー！！」
のぞみは叫びながら階段を駆け下りる。メイクをしている暇もないのだろう、その顔は大きなマスクで覆われている。
「もう高校生なんだから、自分で起きなきゃあかんやんかー」
母はニコニコしながら慌ててる娘を見守っている。
「そうだけどさー、今日は集会があるって言ったじゃーん。ああもう間に合わないよぉー」
洗面所に駆け込み、手早く鏡で髪型をチェックするとのぞみは玄関へと向かう。
「あ、お弁当忘れてるでー」
母は慌てて、その背中に声をかける。
「危ない危ない」
「はい、愛情たっぷりさゆりんご弁当、しっかり食べてな」
「うん！行ってきまーす」
「行ってらっしゃーい、気を付けてなー」
のぞみが出て行った後の部屋には、一気に静寂が戻ってくる。
母はカップにティーパックとお湯を注ぎこむと、トーストを頬張りながらテレビをつけた。
朝の情報番組の騒がしい映像が画面に現れる。
そこではアナウンサーがにこやかに原稿を読み上げている。
中々のいい歳でありながら、ツインテールにリボンという奇妙な出で立ちの人物だ。
「続いては、あの人がファンの前で意外な特技を披露？」
画面が変わる。
「さぁ、それでは本日の主役二人に登場していただきましょう！
『どいやさんシリーズ』で一躍世界の絵本界に大ブームを巻き起こした西野七瀬さん、そして彼女をデビューからずっと支えてきた編集者の桜井玲香さんです！」
あの六本木でのイベントの様子だ。
画面上では、三人の女性が軽快なトークを交わしているところが放送されている。
「あーななせやぁ、エラい立派になったなぁ。玲香にななみんも相変らず綺麗にやわぁ」
母がそっと呟いた。その瞳には温かい懐かしみと暗い悲しみが同時に宿る。
「さて、そろそろウチも出かけないとあかんなー」
大きく伸びをして立ち上がる母、するとその拍子にカップが倒れ紅茶がこぼれる。
「あわわわ大変や」
慌てて布巾でそれを拭く母親、大きな動きの肘がテーブル上の写真立てに当たり床に落ちる。
部屋に響くガラスの割れる音。
「あ……」
母が拾い上げたそれは、母娘の幸せそうな笑顔を一面のヒビが覆い尽くしていた。
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
24 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:13:19.67 ID:6QNuzOl30 - 講堂に集められた生徒達、壇上では大きなお腹を抱えた中年の女性教師がスピーチをしている。
そのありきたりで平易な言葉の羅列に、彼らは退屈をかくさない。
「それでは、私が休んでいる間の代わりの先生を紹介します。生田絵梨花先生です、どうぞ。」
その言葉とともに、壇上に一人の女性が登ってくる。
年のころは30の中頃であろうか、綺麗に揃えられたおかっぱ頭が清潔な心の強さを感じさせる。
生徒達は新たな人物の登場に、少しその興味を惹かれたようだ。いたるところで密談が行われている。
小さく息を吸い込み少し目を閉じた後、生田と呼ばれた教師は緊張した面持ちで喋りだした。
「皆さん初めまして、生田絵梨花と申します。今回産休の今野先生に代わってみなさんの音楽の授業を受け持つことになりました。
あと、今野先生が担任なさっていたクラスを引き継ぐことにもなっています。
えっと…前の学校ではいくちゃんって呼ばれてたので、そう呼んでもらえたら嬉しいです。
突然ですが、これからよろしくお願いします。」
大きく黒めがちな瞳はしっかりと前を見つめ、清純の色を携えた唇はせせらぎのように優しく声を発する。
そこにあるのは、鉄のような正義の意志と朗らかな少女の隙だ。
生徒達も、概ね好印象で彼女を迎え入れたようだ。温かい拍手が講堂に響き渡る。
のぞみ達のクラスでは生田が再び挨拶をしている。どうやら彼女が担任を受け持つクラスはここのようだ。
「じゃあ皆さんから何か質問はありますか？」
生田は明るい口調で生徒に話をふる。
「前はどこの学校にいたんですか？」
手始めに、月並みな質問がぶつけられる。
「前はドイツのデュッセルドルフというところの学校で音楽を教えていました」
その想像だにしない答えに、生徒たちは色めきだった。皆口々に賞賛の言葉を投げかける。
「すごーい」
「いえいえ、そんな大したことはありません。子供のころ住んでいたからドイツ語が少し出来るんです」
恐縮しているが、その顔は褒められる嬉しさを隠しきれてない。口元が少し緩んでいる。
「かっこいー」
のぞみもまた、他の生徒達のように羨望のまなざしを生田に向けていた。
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1084【本スレ】
991 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:14:26.47 ID:6QNuzOl30 - 妄想好きなんだけど・・・
乃木坂に関することだけどだめなの？
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
26 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:16:43.19 ID:6QNuzOl30 - 放課後を迎え、生徒たちはみな教室を出ていく。
部活に向かうもの、直接家路につくもの、友人たちと遊びに出掛けるもの、それぞれがそれぞれの世界へと向かう。まだ、道に悩むほどの年齢でもないのであろう。
彼らは皆生田に軽い挨拶をして教室を出ていく、新任教師はたった一日で生徒の信頼を得たようだ。
のぞみもまた、生田に声をかける。
「先生、これからよろしくお願いします！」
「えっと…ごめんなさい、ちょっとまだ全員の名前覚えてなくて」
のぞみはその答えに少し悲しそうな顔をしたが、すぐに笑顔で応える。
「松村です、松村のぞみ！覚えてくださいね」
すると、その名前を聞いた生田の顔が一瞬曇った。
「松村のぞみ……」
「先生？どうかされたんですか？」
「え！？い、いや何でもないの。ごめんなさい、ちゃんと覚えました。これからよろしくね」
「はい！よろしくお願いします。さようなら！」
のぞみは深々と頭を下げると、教室の外へと飛び出していった。その後ろ姿を見送りながら生田はつぶやく。
「似てる…」
生徒達が皆帰ったがらんとした教室。その教壇で生田は名簿を広げている。
何かが気になるのだろう、その腕には明確な目的が感じられる。
夕焼けの差しこむ教室で、一心不乱にページをめくる姿は狂気の色を帯び、先ほどまでの朗らかな教師とは別人のようである。
せわしなく動いていた手が止まった。視線が紙の上を舐めるように動く。
そして、彼女は驚愕としか言いようのない表情を浮かべ凍りつく。
「そんな……」
開かれたページのまま滑り落ちる名簿。そこにはのぞみの顔写真が貼られ、家族構成のところにこう記されていた
"母：松村沙友理"
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
31 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:18:05.09 ID:6QNuzOl30 - ニューヨークあんまり好きじゃないけど
持ってこようか？
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
40 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:21:24.72 ID:6QNuzOl30 - ニューヨーク妄想おもんないからな
さゆりんご妄想のほうがおもろいよあきらかに
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
60 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:25:24.62 ID:6QNuzOl30 - >>52
じゃあいらんこと言わんと
読みに来い！
あげられたくなかったらね
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
83 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:30:33.98 ID:6QNuzOl30 - ニューヨーク。
アメリカ最大にして世界都市。
世界経済、金融、国際政治の中心地でもありまさに世界を動かす街だ。
一方で自由の女神に象徴されるように『自由の街』とも言われている。
このニューヨークでとある日本のアイドルグループが自由を求めて解散しそれぞれの道へ進んだ。
そのグループの名は『乃木坂46』である。
このお話はその数年後に起きた彼女たちの奇跡の物語である。
『乃木坂46 ニューヨークの奇跡』
https://www.youtube.com/watch?v=5yCwiaZwiB8
http://e.his-j.com/images/area3/usa/w472/nyc/nyc_brooklynbridge01w472.jpg
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
95 ： ◆W0AweFFrcY ＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:32:52.67 ID:6QNuzOl30 - いや〜
つまらん糞だなニューヨーク妄想
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
99 ：名無しさん＠実況は禁止です＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:34:00.81 ID:6QNuzOl30 - >>93
スレ違いじゃカス
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
113 ：名無しさん＠実況は禁止です＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:36:33.42 ID:6QNuzOl30 - 続きはちょっと待ってね
仕上がってないみたいだからね
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- 【気づいたら片想い】乃木坂46★1085【本スレ】
120 ：名無しさん＠実況は禁止です＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:37:51.67 ID:6QNuzOl30 - 紳士スレいけ
スレ違い
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138 ：名無しさん＠実況は禁止です＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:44:13.71 ID:6QNuzOl30 - さゆりんご妄想は乃木坂メンバーの話だから
阪神や紳士よりスレの趣旨にあってるのにな
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145 ：名無しさん＠実況は禁止です＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:46:07.26 ID:6QNuzOl30 - >>139
はいはい
まとめカスの誘導乙
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159 ：名無しさん＠実況は禁止です＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:52:32.93 ID:6QNuzOl30 - このスレは
【さゆりんご妄想応援委員会】
が頂いた
同士よ立ち上がれ！！
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ヽニニニノ ヽニニニノ . || ':|
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175 ：名無しさん＠実況は禁止です＠転載禁止[]：2014/05/24(土) 16:57:38.04 ID:6QNuzOl30 - >>160
あんな作者と一緒にしないでほしい
さゆりんご妄想と作品のレベルが違うよ
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