- 小栗旬 58
495 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2009/07/05(日) 01:09:37 ID:92gwX94v - ミッドナイトステージ (7/4 0:45-3:50 NHKBS2)
演劇は今:井上ひさしインタビュー30分のうちムサシ前後を要約 @ 〜 長い間かかったけど(天保十二年のシェイクスピアで)巡り合って良かったというので (蜷川幸雄さんと)それから旧作が続いて、じゃいよいよ新作をやってみようかということになって ムサシということになった訳です。 (聞き手:あれは吉川英治の小説の最後の場面から始まるっていう) そうなんですね。吉川英治さんの原作の最後の頁から、その先を書いたんですね。 (聞き手:そこで小次郎は死ななかったと) これは原作にちゃんとそう書いてあるんです。吉川さんの筆で”手当によっては”と書いてあるんです。 手当によっては助かるということですよね。 じゃ助かったらどうなるのかということから始まるわけです。 (聞き手:藤原竜也さんが武蔵、小栗旬さんが小次郎って、この顔合わせも非常に話題になりまして、 この二人が再度闘うかどうかって所でさまざまなドラマが生まれて来る訳ですけども、 そこの向こう側に大きなテーマがある訳で ー 闘うとは何だと、何故闘わなければいけないのかみたいな、 あるいは闘うのを止めるにはどうしたらよいのか ー )
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496 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2009/07/05(日) 01:46:56 ID:92gwX94v - 井上ひさしインタビューA *ネタバレ有り*
そう闘いを止めるにはどうしたらよいか ー これが悩みのタネで、 この2人が絶対に闘わないで終わらないとこの芝居は成功しないなと思ったんです。 闘わせない手を一生懸命考えている内に、これ座付きと言いますかね、 役者にあてがきしていると本当に不思議なことが起こって ー 白石加代子さんって、ものすごい女優がいますよね。で、この人が出るかぎり ー 人間である武蔵や小次郎に人間である周りがいくら闘わないでほしいと頼んでも、 絶対二人とも聞かないですよね。 でも白石さんがいたおかげで、絶対人間でない集団が止めて下さいって言えば なんとかなるっていうんで、ああいう風になるんですね。 だから役者さんのあてがきというのは非常に芝居の構造まで入ってきて、とても面白くなりますね。 それでおかげさまで何とか上手くいきました。 良かったと思って今はホッとしている所です。
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497 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2009/07/05(日) 02:24:38 ID:92gwX94v - 井上ひさしインタビューB *ネタバレ有り*
(聞き手;3時間半近い長い作品なんですけど、観ているとアッという間というスピード感と ー ) そうですね。今人気絶頂の二人の若手男優ですから、お客様が支えてくれるんですよね。 だから観ていない方には申し訳ないんですが、 一番最後、殺し合いのレベルから次元から、友達の次元まで、 極端から極端へ二人の心理がずーっと変わってきますよね。 これ一言もセリフもなく、あそこ3分位あるんじゃないでしょうかね。 二人何もせずに旅支度をするだけで”もつ”というの、 二人の力とそれを支えている客席の何でしょうね、熱意と言いますか ー あそこ見事に成立していて、 あ〜やっぱり若い、輝いてる人の力ってすごいなと思いながらも、 やはりこう老練の人達が周りを囲んでいますよね。 その構造が、キャスティングが良かったと思いますよね。 あの、ごめんなさい。上手くいく時はすべて上手くいくんですよね。 まずくいくと、全部まずくいくんですね。 ただあれは幸いすべてが上手くいって、で最後はお客さんがものすごく喜んで下さった。 これ、お客さんが喜んで下さるのが我々の仕事ですから。
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498 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2009/07/05(日) 03:00:33 ID:92gwX94v - 井上ひさしインタビューC
(聞き手;この作品は蜷川さんの演出ですけれど、初めて新作で組まれた訳ですが 過去の3作も踏まえて、蜷川さんの演出というのをどんな風に感じていらっしゃって、 蜷川さんならこれをどんな風に料理するのかということを、 お書きになりながらお考えになるのですか?) いえ、考えないです。演出家まではちょっとあてがきは難しいですね。 俳優さんはよく見て、その俳優さんに対してお客さんが漠然と考えていることを利用しながら ひっくり返したり ー そういうことはたくさんやりますね。 ただ演出家には委ねるというのですかね、演出家は現場でいろんなことを思いついて、 戯曲よりも良くしていきますよね。 ですからあんまりあんまりあてがきしないで、基本きっちりやって、 それぞれの演出家の方に膨らます所は膨らませていただく。 *この後も興味深いお話は続くのですが、ムサシ話ではないのでこの辺で
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